池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
池上彰のこの手の入門書にはまえがきかあとがきに、本の内容に関しての責任は著者である自分にある、と書かれていることが多い。だから自分本位ではない書き方になっているのだろうと思う。また、ターゲットとなる読者層がどの程度のバックグラウンドなのかを想定して書いているかが伝わってくるので本当に分かり易い。昨年読んだ別の入門書のおかげでスムーズに読めた。
大学進学時にマルクス経済学の大学と近代経済学の大学があって、マルクス系は避けた記憶がある。バブル当時でもそういう風潮が地方には残っていたということだろう。今となっては資本論は社会主義、共産主義を礼賛するものではなく、資本主義の分析を通してその行き着く先を論理的に示した名著である、と言える。勉強になりました。 -
匿名
購入済み「経済とお金」について、社会人になって今更どう学べばいいか迷っている人に読んでほしいです
昔勉強していても、忘れたり、あいまいになっていることもあり、改めて学ぶのに良い本でした -
Posted by ブクログ
2015年に書かれた世界の時事問題を歴史的背景を紐解いて解説してくれる論説本。
2015年なんて最近のように感じていたが、もう9年も経っていると流石に時事問題は古く感じる。2015年はトランプ大統領もバイデン大統領も知らない。イスラム国の衰退も。勿論コロナ禍、米国議会襲撃、アフガン撤退とタリバン政権樹立、中国の国家安全維持法の成立、安倍元総理襲撃事件、ブレグジット、ウクライナ戦争もイスラエルとハマスの紛争も知らない。他にも枚挙にいとまがない。
思えばこの9年、世界史的に重要な出来事が幾つもあったものだと気付かされた。
でもそれはおそらく2015〜2024年に限ったことではなく、どの9年を取っても変わらないことだろうけど。
時事問題も9年くらい時間を置いてから“歴史として”学ぶ方が分かることが多いのかもしれない。そんなことを読みながら感じた。
内容以外のことを言えば、佐藤さんと池上さんの知識量やスタンスにあまり差が見られなかったので、対談という形式で無くても良かったのかなという気はした。読みやすくはあったけど。
それにしても「トランプが大統領に選ばれることはあり得ない」と言い切っていたので、やはり予想が難しかった出来事だったのだなと改めて感じた。 -
Posted by ブクログ
佐藤優さんと池上彰さんの対談本はこれまでにも色々な切り口で出ていますが、どれも視点が独特で面白いものばかりです。
今回は昔話に焦点を当てた対談とはなっていますが、話ひとつとってもこういった視点で考えることができるのか、といった点は非常に興味深いです。
昔の価値観に則って記述された物語に対し、思考停止せずあえて現在の価値観から光を当てて解釈していくという作業は、ものを考えるうえでの良い訓練になるのではないかと思います。
また、読んでいて「ああ、確かになぁ」と思えるものも多く、濃い読書体験となりました。自分にとって納得感が高かかったのは以下の内容ですが、自分の経験に当てはめて読んでみると面白いでしょう。
本気でステップアップを図ろうという時に、あえてネガティブな現実を見るようなことをしても、あまりいい結果に結びつかないことが多い。
・謝っても、許してもらえないこともある。
・人に何か伝えようと思ったら、書きすぎないことが大事。
・資本主義的な競争社会においては、とりあえず目の前のものがビジネスにならないかを考えるのが正義。
・「これがやりたい」「自分に向いている」と思ったら、臆することなくチャンスを掴みに行くべき。
・日常だと疑わない会社中心の生活が、実は一緒に踊ってくれる人がたくさんいる異界である。
・たとえ女王であっても、別の秩序の支配するところでは、勝ち目がない。
・助けを待っているだけでは、現実を変えることは難しい。
・世の中には「言ってはいけないこと」がある。余計な種明かしをすべきではない。
・どんなに立派に思える人のいうことであっても、そのまま信じるのは危険だ。
・何ごとかを成そうと考えたときには、それに疑問を抱く人間に対しても誠実に対応する。
・「悪い奴らを成敗しました」という話には、必ずと言っていいほど、そういう侵略性が潜んでいることに注意しなくてはなりません。
・自分がそう考える根拠をはっきりさせることがポイントになる。 -
Posted by ブクログ
憲法を変えることはとても難しいと思っていたが、同時に守っていく、維持していくことも難しいことがよく解った。
北朝鮮、中国は何のために憲法なんて作ったんだろう、と思う。
日本が中央集権で細かなことまで政府にお伺いを立てる仕組みは憲法に端を発していたんだ、ということも解った。でもここは変えるべし、だな。大前研一が言うとおりだと思う。どこかに案を作らせてそれを国民に諮るよりも、国民を上手く巻き込んだ議論をすべきじゃないかな。その後の微調整はプロにやってもらうとして。
憲法そのものを変えずに解釈だけを変えていくと、間違って北朝鮮や中国のように憲法が骨抜きになってしまう。今、東アジアに存在する
危機、米国との本当の関係を全国民が理解した上での議論が必要だ。 -
Posted by ブクログ
平成天皇が生前退位をされたときの経緯をもとに、天皇制を考える上で、歴史を紐解き、皇室とその仕事を紹介しながら、最後に天皇のお側で仕えた元侍従長とのインタビューを通して、わかりやすく考えさせられる構成になっている。
現在の皇位継承者は3人(秋篠宮→悠仁親王殿下→常陸宮)しかいない。常陸宮はご高齢のため、悠仁親王殿下に男性の世継ぎが生まれなければ、天皇の系統がなくなる問題が手付かずで残っている。これは男系男子のみが皇位を継ぐことができる皇室典範に基づくものになる。過去には女性天皇が6人(計8代)いたが、いずれも男系男子の天皇に繋がっていた。今上天皇の長子として愛子様がいるが、前例に基づけば皇位継承できるが、この皇室典範が縛りになっている。天皇制の持続について、政治家が放置してきた不作為は重くのしかかってくるだろう。最後に、元侍従長のお話を通して、天皇の素顔に近づくことができるが、憲法で表現されている象徴天皇という立場を抱え続けた思いに深く頭が下がる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ日本共産党は1955年に路線転換するまで武装闘争を肯定していた(p.60)。このことが「中核派」「革マル派」、連合赤軍などを派生させたとすれば、日本共産党はテロ組織のインキュベータであったということか?
中韓が「反日」を止められないのは「自力で独立を掴み取っていないから」。日本軍と戦って独立を勝取ったという神話を作るために日本=悪でなければならない。
韓国政府の正当性を維持するためにも、民族性(アイデンテティ)を維持するためにも徹底した反日教育が必要となっている。中国も共産党による独裁国家。政府の正当性を維持するには、「日本軍(敵)と戦って追い出し、人民を解放した正統な支配者」だという歴史が必要だった。
パレスチナ問題は第一次世界大戦でイギリスがユダヤ人に居住地区建設を約束していたから生じた。ユダヤの大財閥・ロスチャイルド家から戦争に必要な資金を得るためである。
戦争の勝利体験が、次の戦争の失敗を引き起こす。これは日本でも(日清・日露戦争)、アメリカの(第二次大戦、湾岸戦争・イラク戦争)でも歴史が語っている。
「戦争をどう総括するか」。日本とアジア周辺国との摩擦、アメリカが中東に蒔いて地球上に飛び散っている火種。バックミラーに映る風景(過去)から未来を予想する(正しく舵取りをする)ことが大切だと閉める。