池上彰のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ別にいいかと思ったけど、何度も気になるので買ってしまった。
読んでいくうちに、きっと今までの暮らし、そしてこれからの暮らしについて根本から考えたいんだなと思った。
最近引っ越しがあって、物に向き合う時間があったからかもしれない。
・無性に片づけがしたいときは、単に部屋を片づけたいわけではありません。心理的に片づけたい、別の何かがあるときです。
・部屋を散らかすという行為には、問題の本質から目をそむけさせるための、人間の防衛本能が働いているのかもしれません。
・片づけが全て終わって身の回りが整うと、人は自然と自分の内面に向き合わざるを得なくなります。目をそらしていた問題に気づき、解決しなくてはならなくなります。
・人が物を手放せない原因が2つだけ。それは、「過去に対する執着」と「未来に対する不安」。これらにとらわれていると、今、自分には何が必要なのか、何があれば満たされるのかが見えなくなってしまうのです。
・家族の片づけないところを指摘したくなるのは、自分の片づけがおろそかになっているサイン。
-
Posted by ブクログ
『ドラえもんのび太の月面探査記』のラストでのび太が「僕たちには想像力があるんだから」という名シーンがある。意味合いとしては会えなくてもちゃんと想像で会えるというものだが、この想像力というのがいかに大切なものかと思い知らされる。
今回の池上彰さんの書籍は、今の日本には想像力足りてないんじゃないの?という気付きを与えてくれる。年齢を重ねるごとに失われている想像力。これは自分で考えや行動にブレーキをかけているからではないか?と問われる。
…その通りです。
ちゃんと新しい場所に赴き、人と直接会話をし、学び、そして自分の頭で考えるのだ。そして、相手に優しくしていくのだ。
考えること、相手の立場に立って想像することをやめてしまった時、混沌とした時代がやってきてしまう。一個人では防ぎようもないことばかり起こる時代であるけれど、学ぶことはやめないでいたい。 -
Posted by ブクログ
マルクスの資本論を、池上彰氏が平易な文章や例えでわかりやすく1から解説している。
この本を読むまで、ぼんやりとしかマルクスや資本論は知らなかったのだが、この本で随分印象が変わった。資本主義について批判ばかりしているのかと思っていたが、資本主義についてきちんと分析し利点も述べた上で、問題点を指摘していることがわかり、彼の凄さを感じた。ワーキング・プアなど、最近の新たな問題だと思われていることも、150年近く前のマルクスが予想・指摘していることが驚き。「時代は繰り返す」のだな...。
それにしても原文のまあ難解なこと。池上さんも作中で度々愚痴(?)を述べている。ただそこも噛み砕くことで随分と分かりやすくなっていた。入門・導入に最適。 -
Posted by ブクログ
教養・リベラルアーツとは,それを身につけた人自身の人生や,また社会と関わっていく上で,それらが"よりよい"ものへと歩みを遂げるために欠かすことのできない,土台や足腰として支えになるもののことであり,それそのものがすぐには役に立つことはないが,生涯に亘ってじわじわと力を発揮することになる。
反対に専門的分野の実学的志向が強い最新技術などはすぐに役には立つのだが,頻繁に刷新されていってしまうために,すぐに役にも立たなくなる。
だからこそグローバリゼーションや多様性が重視されていくことで,変化が激しくなるこれから先の世の中を生き抜いていくためには,下支えとなる教養・リベラルアーツを身につけておいた方が,様々なことへ柔軟に対応できるし,新しいアイディアや気付きを得られる可能性が高まる。
哲学による社会的合意形成のパートでは,よりよい人間関係を築くこと,そのために必要なコミュニケーションの在り方を知ることができた。
人が意見を持つにあたっては,必ず何らしかの理由があり,その理由も含めた背景にある様々な事情を知ろうとする姿勢を持つことの大切さの話が身に沁みた。
文化人類学・宗教のパートでは,オウム真理教事件などを通して,日本における古典的宗教の凋落,存在感の希薄化が,個人におけるアイデンティティ・クライシスを引き起こしていること,現代病ともいえる"生き辛さ"を抱える人の増加の一因となっていることを学んだ。
生物学のパートでは,人は「幻想」とでもいうべき目には見えない理想や理論にとらわれすぎてしまっていて,現実に実際に起きている現象を疎かにしがちであること。
もっと現実をしっかりと見据えていくことによって,新たな気づきや問題に対する打開策が見つかることもあるということが学べた。
修学旅行と題したアメリカのトップ大学における教養教育の見学では,実際に社会に出て有用な存在として力を発揮するために採られている施策の数々に圧倒された。
日本とは真逆ともいえる理念の掲揚を前に打ちのめされる思いだった。
そりゃ日本は失われた30年へと顛落したまま,なかなか抜け出しそうな希望を実感として抱けないわけだ。
とまあ,このように,全体的にはとても良い本なのだけれども,5限目に登場する生物学者の本川達雄氏の物言いが,だいぶ言葉強めで上から目線に感じてしまうところが鼻についてしまった。
特に自分自身が(西洋)哲学専攻者であるために,プラトンのイデア論や,デカルトの心身二元論による物理的な実体と心的実体を切り分けて,心的実体の方をより高位に配したことに対するこき下ろし具合は酷い言い様で,それこそ逆に自然科学的な物の見方しかできていないようで,教養が無い振る舞いのように感じられてしまった。
もちろん昔の哲学には誤りが多いことは事実ではあるけれども,そもそも哲学とはそのような誤りを検討し論じあうことによって,よりよい考えや観点を導き出して,歩みを進めていくその総体に意味がある学問なのだ。
それを一時点における考えを持ち出して,自説のための叩き台として批判して貶す本川氏の振る舞いが,教養を推奨する本の中で見られるものとして果たして本当に適切なものであったのかどうかは,もう少し考慮していただきたかったなと思う。 -
Posted by ブクログ
寓話や昔話は幼少期に散々読まされ聞かされた。小学校くらいまではそれを真面目に受け止めて、あぁこれはやったらバチが当たるななんて思っていた。
しかし中高で記憶が薄れていき、同時に幼少期ほど話を間に受けないようになってくると、なんであんな話を信じてたんだと思って、教訓を教えてくれたなどとは全く考えずむしろ大人が私を躾ける一環だったんだなんて考えに行き着いていた。
しかし数年前に岩波のイソップ童話を少し読んだときに、教訓を得るとか以前にこれは読み物として面白いのでないかと思った。それからまた数年経ち、上司が読んでいるというので読んだのがこれ。
寓話っていうのはこんなに自由に読めて、なんなら違うストーリーのverがあったりすることを知った。小さな寓話でも童話でも読者がどう考えるかでいくらでも変わるんだね。 -
Posted by ブクログ
池上彰先生いつも分かりやすく説明していただきありがとうございます。
インドといえばカレーくらいしかイメージがなかったが、本書で歴史、経済、著名人、教育、宗教、身分制度の慣習、国内外の政治などさまざまな角度からインドについて学べた。
2000年問題頃からアメリカを下支えするインドのIT技術が発達した。世界に優秀な技術者を送りだすインド工科大学も全インドで130校近くあり、入学倍率100倍で難関だが、卒業すれば最低年収1千万以上、普通のサラリーマンの平均月収5万円だからまさにインドリームだ。
昔からの職業別身分制度はあるみたいだが、インド工科大学など、したの階級の身分の枠が半分あり、完全な差別どころか下の階級の人達にもチャンスを与え競争することで、次々と優秀な人材が生まれている。
なんか不思議な国だ。世界には、自分の想像を越えた国々がある。 -
Posted by ブクログ
大学生、いや高校生でも
内容的によく知ってるし、簡単すぎると
思う内容かもしれません。
が、
いい歳してあまりに無関心に生きてきたので
聞いたことある程度、またはわかったふりのこと
あらたに勉強ってほど
熱心になるのも気力が湧かないなーと思ってた分野
世界や難しい歴史や社会情勢など
直接関係ないとついつい思ってしまう
ニュースでも聞き飛ばしてしまう
で、わたしに今どう関係してくるのか?
そこだけ知りたがってしまう
そんなわたしにとっては、とてもわかりやすく
歴史の勉強は嫌でも
今に至る経緯、そして、今も残る爪痕
そして、これからのこと
それを、人が生きていた、生きているということを通して
感じ取れる本だと思います。
最後に著者も書かれていましたが、
分断から共生へ
争いから平和へ
そして池上彰さんのまとめの言葉
国境には、歴史の積み重ねがあり
人々の暮らしがあり、人々の悲嘆が存在する
人々の思いに心を寄せることができるか
それこそが明日の教養になるのだと
まさに、その一端の垣間見れる本だとおもいます。
地政学、歴史など、勉強ととらえると
避けてしまいたくなる
けれど、この本をきっかけとして
小説でもいい
簡単な文章でもいい
わたしなりに、心を寄せられる方法で
これからも苦手意識もたず
知っていきたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
二人が持つ広く深い知識に裏打ちされた問題意識を共有し、我々一般人に問題提起している。基本的に似たような問題意識を持った二人ではあるが、佐藤優が提起して、池上彰が噛み砕いて整理して読者に届けることで意識を高めるという設定がとても上手くはまっていると思う。
民主主義が絶対的なものではなく、意識して育て、守っていかないと全体主義の方向にスライスしていく可能性を多分に含んでおり、コロナ禍における各国の対応に表れたように、その傾き、ズレは少しずつ生じている。
日本は、民主主義を勝ち取ってきた国とは少し状況が異なるが、だからこそ日本型民主主義を守り、育てていかないといけないのだろう。
終戦直後に書かれた民主主義関連の本も読んでみようと思う。