あらすじ
よい本との出合いは、人生の宝物です。
なぜ、戦争はなくならないの?人間にとって、本当に大切なことって何だろう?豊かさとは、友だちとは、歴史とは、真の英雄とは――。第二次世界大戦前の1937年、名作『君たちはどう生きるか』で児童文学者・吉野源三郎が投げかけた永遠のテーマを、池上彰とともに考える。
はじめに── いま、君たちに一番に読んでほしい本
第1講「豊かさ」について
第2講「友だち」について
第3講「歴史」について
第4講「どう生きるか」について
特別授業を受けて── 生徒たちの感想
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Posted by ブクログ
この一冊で本家「君たちは・・・」を読んだことにできるかと思う気持ちが甘かった。
まぁ本家に書かれていることが何となくわかったけれど、
やはり時間作って本家も読んでみるべきなのだな。
そう思わせるだけでも本書の一読は価値あるものだ。
ただ、初老が本家を読んでも後悔ばかりかもしれないがね。
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原著のタイトルの通り、「どう考えて生きるか」について深く考えさせられるがそれ以外にもこの本ひとつでいろんなことを学べる。だがこれを読めば原著を読まなくて良い、というものではなくぜひ原著を読んで考えを深めてみたくなる。
本はただ読むだけではダメだし、それは読書だけに言えることではない。何事も人の目や周りの意見ばかりを気にするのではなく、自分自身で思考してそれを臆せず発言することを大切にしたい。「他人の眼に立派に見えるように振る舞っている人がずいぶんある」「誰かの意見をあたかも自分が考えたかのようき語っているだけの大人はたくさんいる」にドキッとさせられた。
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すごく大好きな話のすごく大好きな書評。
『いま 、本屋に行くと 「 ○ ○は 、 ○ ○だ 」とか 「 ○ ○したいなら 、 ○ ○はやめなさい 」というような断定調のタイトルの本がずらりと並んでいます 。でも 、この本は 「どう生きるか 」と問いかけている 。 「こう生きるべきだ 」と断定するのではなく 、まさに 「どう生きるか 」を読者一人ひとりが考えてほしい 、ということです 。』
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武蔵高等学校中学校で行われた池上彰さんの『君たちはどう生きるか』の読書会が書籍になりました。私は漫画より、入門としてこちらを薦めます。
分かりやすい池上さんの時代背景の解説と多様な生徒の意見で授業が進みます。
何よりも最後の生徒の感想が良かった。きちんと読んでから参加したかったという正直な感想があります。
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池上彰さんの博識具合に憧れるとともに、学ぶ意欲が掻き立てられる。
学生時代の歴史の授業は覚えられなくて嫌だったけど、今からまた一歩一歩でも学び続けていれば池上さんに近づけるだろうかと思わせてもらえる。
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よかった。吉野源三郎の君たちはどう生きるかを 池上彰氏が授業で語った内容の記録である。生徒からの質問に、君は十分 オンリーワンだ 、でもそれは現状維持ではいけない。 いつも前前へと進化していく必要があると語る。 吉野源三郎の君たちはどう生きるかにも叔父さんが コペル君に、自分が心からいいと思うもの 立派だと思うものを貫き通し、 信じ続ける力を持つように語る場面がある。 このことに通じる。
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この本を読むのは2度目で、
最近、映画化され、話題になっているので、
映画を観る前に、
再読しました。
前、読んだはずなのに、
内容を、忘れている所が、
ほとんどで、
映画を観るのも、楽しみになりました。
楽しみな本との出会いに感謝。
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サクサク読めて、本をちゃんと読みたくなるのは、流石池上彰さん!
中学生向けの講演だから頭に入りやすいですね。
そして中学生のメンバーもすごくクレバー…さすが名門中学校…!
私が中学生の時、そこまで自分を翻って考えられたかなぁ。
中学生の時「親の言うことは黙って聞け」「お前は金の無駄」…そうしたことから自分の思考をやめてしまった子供時代から社会に出るまで…この本に出会っていたら違ったのかな。
戦前の話でも、今と普遍で通じるところも多そうですね!
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「君たちはどう生きるか」は、やはり素晴らしい作品ですね。
生産する人、消費するだけの人
というフレーズがとくに心に残りました。
生産する側に回って、世の中に貢献し自由に生きたいと思う。
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原作は読んだことがなく、昨年漫画版を読んだ。池上さんが数多くの著書で名前を挙げておられる、お気に入りの作品らしい。確かに10〜20代のうちに出会いたかった、様々な教訓が詰め込まれた本。
中学生たちに、読み方や読んで感じたことから考えを深める方法を指南する特別授業の様子が収録されている。興味深かったのはナポレオンのエピソード。一度読んだだけだったので、私も中学生と同じ感想を持っていて、池上さんの読みに納得させられた。次は原作を味わいながら読みたい。
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自分の信じる正義と他人の信じる正義がぶつかる時に争いがおこると私は思っていて、その信じているものが“自分で考えたもの”なのか“周りに影響されたもの”なのかは分かりませんが、それぞれがそれを信じている。そこで一方を押しつけるのも違うと思う。
私は吉野源三郎さんの『君たちはどう生きるか』を全部読んでないし、歴史も全然覚えてないけど、“欲”って怖いなと思いました。
でも、“欲”は消えない。だから、歴史は繰り返す。
そう、考えました。
“自分ばかりを中心にして、物事を判断してゆくと、世の中の本当のことも、ついに知ることが出来ないでしまう。”
…という文章があったように、今の私では自分を中心にしてしか物事を判断できないので、ちゃんと勉強してから吉野源三郎さんの本を読んでみようかな…
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池上さんが若い世代に読んでほしいオススメの本の中で1つ選ぶならと決めたのは「君たちはどう生きるのか」という本だった。
この本は約80年前、戦時中言論の自由が厳しく制限されていた時に書かれた書籍で、これを武蔵野高校・中学校の生徒たちに読んでもらった後に行った授業の内容を書籍化したものである。
80年変わらず愛読される名著を、今の人たちにはどう捉えられるか、人によって時代によって捉え方が異なる面白さ、その中でも変わらず愛されることなど、さまざまな角度からこの本を分析されていて勉強になった。
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はっとさせられた言葉
“誤りは真理に対して、ちょうど睡眠が目醒めに対すると、同じ関係にある。人が誤りから覚めてよみがえったように再び真理に向かうのを、私は見たことがある。”
ゲーテ
“僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。
だから誤りを犯すこともある。
しかしーー
僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。
だから、誤りから立ち直ることも出来るのだ。”
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番組の中で取り上げたものではなく、池上さんが中学生向けに授業形式で読み解いていく「君たちはどう生きるか」。
池上さんらしい解釈と、わかりやすく解きほぐされた言葉で語られる名著。戦争に向かうその只中に出版され当局の検閲をかいくぐって伝えられる若者へのメッセージは解説が無いとわかりえなかったかもしれない。(漫画版しか読んでないしあまり覚えてもいないので再読したい。)中学生たちの捉え方が非常に鋭くて感心したが、それに対する池上さんの容赦なさがこれまた鋭くて何だか苦笑いしてしまった。
Posted by ブクログ
歴史を学ぶということは、「いま」を考えるうえで、大切。トランプ現象も北朝鮮の動向も背景にある歴史を知る必要がある。
本は最初に読んだ時と違う印象を受けたり、最初はさらっと読み過ごしたところに作者の意図が透けて見えたり、読み方がどんどん深くなる。