【感想・ネタバレ】池上彰の世界の見方 イギリスとEU~揺れる連合王国~のレビュー

あらすじ

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EU離脱がつまずいた理由とは?

日本が政治の手本としたイギリスは、なぜEU離脱で泥沼に陥ったのか。

2016年6月に行われたEU離脱の是非を問う国民投票で、EU離脱が決まったが、地域によっても、年代によっても、投票の結果が大きく異なったのはなぜなのか。

池上彰が、歴史的な背景を踏まえてわかりやすく解説。今まで知らなかった、イギリスの姿が見えてくる!

(以下、内容の一部)

・イギリスはイングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズからなる連合王国。スコットランド人に「Are you an English?」と聞くと嫌な顔をされる。

・サッカーに「イギリス代表」は存在しない。

・8つの銀行がイギリス紙幣を発行している。

・EU離脱賛成者は年配者に多い。
もっと若者が投票していればEUに残留していた。

・国民投票以前、アイルランドとの国境問題が、EU離脱の関門になるとは誰も 思わなかった。

・アイルランドの問題の源は宗教問題。ある王の恋愛トラブルがすべてを引き起こした。

・英国の迷走が、他国のEU離脱派を黙らせた。

など、「そうだったのか!」と思わず膝を打つような、わかりやすい解説を掲載。

都立大泉高校で大評判だった授業に大幅加筆。受験生、就活生、ニュースの背景を知りたい社会人にも最適の1冊です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ボイコットって、アイルランドの男爵の名前なんかい!アイルランド問題に興味持ちました。IRA対アルスター義勇軍。

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2021年03月25日

Posted by ブクログ

イングランドとスコットランド、ウェールズ、北アイルランドとの関係性は新鮮だった。また、EUでありながらポンドを使用し続けたこと、イギリスの影響力が世界に及んでいること等、各状況に至った背景には納得させられた。今後日本がイギリスとどのように付き合って行くべきか、方向性を考えさせられた。

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2020年06月07日

Posted by ブクログ

池上彰が東京の高校で授業をした時の様子を本にしたものです。 イギリスが EU からなぜ脱退したのかなど分かりやすく説明してあります。 その他にもイギリスの文化や風習などためになることが山盛りです。 EU 脱退は国民投票で決まったわけですが、 若者が選挙に行かないとどういうことになるかの説明も大変分かりやすかったです。

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2020年04月19日

Posted by ブクログ

2019/12/8
ドイツ編買ってたけどこっちを先に読んでしまった…。この本が最新刊みたいですが、イギリスが若干混迷気味な理由を歴史的背景や地理的背景などの側面から分かりやすく解説してくれています。
そういえば離脱決まったはずなのに何をグダグダしてるんだろう?みたいな印象だったのですが、その背景にある北アイルランドの問題、その原因とつながるイギリス国教会の誕生にまつわる王室の歴史、王室に絡むイギリスの今の政治のあり方とその経緯、イギリスと絡んで日本がどのように関わっているのか、イギリスのEU離脱の国民投票実施から日本が学ぶべき教訓は何なのかということなど広い視野で考えさせられます。
イギリスのEU離脱の国民投票の結果は今の日本が今後どうあるべきなのかを反面教師的な感じで見せてくれているのではないかと思います。若者と高齢者の間での移民に対する意識の開き、危機感の違い、タカをくくって投票に行かなかった若者が招いた結果でもあり、議会での決定とのねじれを見ると今後も大きく混乱して、イギリスの行方もどうなるのかわからないような気がします。
日本でも国民投票の議論がある中で、イギリスの結果から日本はどうしなくてはいけないのか今一度考えないといけないと思います。また、イギリスという何気なく呼んでいる国名も、現地の人からしたら、スコットランド、ウェールズ、イングランド、北アイルランドであるということ、どうしてそういう意識があるのかということは歴史に学ばないといけないと思いました。
歴史に出てくるだけではない部分を多く学べたように思います。

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2019年12月08日

Posted by ブクログ

・イギリスの正式名称がわからないくらいの無知が読んでもイギリスの成り立ちからEU離脱の経緯までわかるように書いてあるのがありがたい本。
・イングランドにウェールズ、スコットランド、北アイルランドが併合されて、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国となっている。
・イギリスがEUに加盟して、移民が増える。移民によってイギリス人の給料が上がらないこと、イギリスは医療費無料なので移民にとってはありがたいが、イギリス人にとっては税負担増などがありEU離脱賛成派がいる。
高齢者ら離脱賛成が多い、若者はEU圏内で留学しやすいように離脱反対が多い。
・イギリスがEU離脱することの一番の問題は、アイルランドとの国境問題。
イギリスもアイルランドもEUに入っていれば国境はないので自由に往来可能だが、イギリスが脱退してしまうと国境線が復活。警備のための警察や軍が配備されると再び紛争の危機が起こるのではと懸念されている。
・イギリスは二大政党制。
労働党…労働者中心の貧困層、大きな政府。
保守党…中間層以上の裕福層、小さな政府。
近年ははっきりとした方針の違いが見られない、EU離脱問題でも内部で意見が分かれ、政党同士の意見のぶつかり合いは見られなかった。

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2024年08月08日

Posted by ブクログ

英国のことは比較的知っているつもりでしたが、だんだんと記憶が不明確になっていたので、ちょうど良い復習になりました。階級社会をこんなもの、と受け止めていること。ヘンリー8世の歴史へのインパクトなど。日本は現実的には核兵器を持てない、なるほど。

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2024年06月19日

Posted by ブクログ

おもしろい。留学へのモチベーションを高めようと思って軽く読んでみた。昔世界史が好きだったなーというのを思い出した。高校生向けに話しているので、とても読みやすいしポイントを抑えている。わかりやすく説明しようとするあまり一方的で根拠のない部分もあるように思えるが、とにかく読みやすくてイギリスという国をイメージしやすかった。
議会制民主主義、二大政党制、健康保険制度など、日本がマネした部分も多い。大英帝国、植民地、軍事大国、保守党と労働党、ビートルズ、シェイクスピア。スコットランド、北アイルランド、ウェールズ、イングランド。オックスフォード、ケンブリッジ、イートン校、ノブレスオブリージュ。ヘンリー8世、イギリス国教会、ピューリタン、クロムウェル、名誉革命、産業革命。シェンゲン協定、ブレグジット。

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2023年02月25日

Posted by ブクログ

 タイトルにイギリスとEUとあるが、イギリス中心の解説。
イギリスの階級社会についてや、ノブレス・オブリージュについてが興味深い。
 皇太子がアフガニスタンの戦地に行ったというニュースは報道でみたことがあり、すごい皇太子だな、と思っていたが、この皇太子特有の性質ではなく、特権階級だからこそ、最前線で戦う、という意識が根底にある、など考えたこともなかった。
 ハリポタで、成績優秀者が寮長になり、服装からそれがわかり尊敬されること、などの描写があったが、これはイギリスの特権階級が通うパブリックスクールがモデルというのは、なるほど、と思う。
 世界史でイギリスはよく登場するし、ニュースでも見かけるので結構知った気になっていたが、初めて知ることが多く面白かった。
(イギリスがEU離脱することが話題になっているからタイトルにEUを入れたのだろうけれど、EUについては「ドイツとEU」で語っているので、そちらを参照、ということで、イギリスについてが話の中心だった。自分は、イギリス中心の解説を読みたかったので、それで良かったのだが、タイトルにEUを入れるべきではないのでは?)

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2023年01月16日

Posted by ブクログ

■ Before(本の選定理由)
このシリーズは5作目。国際社会の大国ながら、どこか独善的というか、孤高な雰囲気を感じる。日本と同じ島国である彼等は、現状をどう捉えているのだろう。

■ 気づき
階級を当然に捉えて、貴族はノブレス・オブリージュ=恵まれた者は責任を伴う、を体現する。あくまで別世界であって、労働者階級の人が卑屈になるということは無い。元植民地という繋がりに始まる英連邦には、カナダ・オーストラリア・インド・南アフリカも加盟していて、良い関係を構築しているという。ポルトガルの植民地支配とは大違いだ。

■ Todo
国家元首(しかも10数カ国)たるエリザベス女王の偉大さを実感した。政治や経済は色んなことがあるけれど、揺らがない価値。日本の皇族は同じように言えるだろうか?きっとそうなのかな、と感じた。大日本帝国憲法の序文を思い出す、日本は万世一系の天皇が之を治(しら)す所なり。

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2022年06月07日

Posted by ブクログ

このシリーズのドイツ・インドが良かったので購入。

少し古い話題ではあるものの、ブレグジットと英国の歴史・仕組みおよび課題が短時間で把握できる良書である。

ヘンリー8世が開いたイングランド国教会、貴族制度やアイルランドとの紛争などについては、おぼろげながら知っていたものの説明できるほどではなく、改めて整理された知見が得られた。

次はロシアかな…。

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2020年08月02日

Posted by ブクログ

このシリーズはいつも知ってたつもりが知らなかったと発見する連続だったけど、今回ほど色んな事実を知ったのは初めて。
政治経済の他にも歴史的に知った新発見もあり、改めてイギリスって奥の深い国だと思った。
それと自分が思ってたより実は10倍以上面倒臭い地域であり、もしかしたらユーゴスラビアとかあの辺と匹敵するレベルではなかろうか。
それを繋ぎ止める役割が女王陛下にあったとは・・・。
でも結論から言うとイギリスの未来は暗いな。

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2020年02月09日

Posted by ブクログ

比較的情報がよく流れて知られているはずのイギリスであるが、池上さんは必ず知らなかったことをいくつか教えてくれる。これぞ池上本と感心しつつ読み終えた。
ちょっとした知識、ちょっとした知的刺激、決して難しくない文章。池上さんはやはりおもしろい。
本書の最終に教養エピソードがててくるところが微笑ましい。思わず読みながらニッコリしてしまった。皆にお勧めしたい本である。

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2020年01月12日

Posted by ブクログ

池上彰さんの本は、世界のあらゆる物事を単純化して、分かりやすく理解しやすいように解釈して、私たちに教えてくれる。そのため、偏った情報もあるように感じるし、そんな単純じゃないだろうと思うこともあるし、池上さんが教えてくれる世界だけが全てではないと思うけれど、幅広くて圧倒的な知識量で新しい文化や考え方、世界の情勢を教えてくれるので、いつも発見があり、とても貴重だし、ありがたいし、ついつい読み漁ってしまう。

2019年に出版された本なので、世界情勢を知るには少し情報としては古いのだが、勉強になることがたくさん書かれていた。EU離脱に至った背景と課題、イギリスのスパイ組織、日本がお手本にした立憲君主制と2大政党制、イギリスの教育とリーダーの育て方等、世界がイギリスをお手本にして、かつて世界の中心だったイギリスの姿を始めてしっかりと感じられた気がした。そもそも私はイギリスの国土の範囲をきちんと理解できていなかった。

イギリスの教育とリーダーの育て方には特に関心を持った。日本にもお手本にすべきことがたくさんあるのではないかと思うので、もう少し勉強しようと思った。
選挙の投票率についても、日本よりもイギリスの投票率が何倍も高いのに衝撃を受けた。ブレイディみかこさんの本を読んでも思ったけれど、学生のうちからリーダー教育や政治へのアンテナのはり方も含めて、教育の仕組みが日本とイギリスでは全然違うのだと思ったし、個人的には日本はもっと外国の教育の仕組みを取り入れるべきだと思う。

本書の中でほとんど取り上げられなくて少し残念だったのは、イギリスは文学や演劇、音楽など文化的にも世界で最も発展している国の一つだということ。文化を育む素地についてはもう少し詳しく知りたかったなと思った。
EU離脱で揉めている最中に出版された本だったので、EU離脱の内容が過多な印象だった。

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2025年01月15日

Posted by ブクログ

このシリーズはいつも学生産の賢さに驚かされます。イギリスについて知ってることも知らないこも、歴史的なところは多少これまで学んできましたが、現代とか政治の視線が入ると違った肉付けがされて興味深かったです。
英連邦王国の話や軍事大国としての英国などについては、その情報自体にあまり触れたことがなかったのでとても面白かったです。

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2022年06月05日

Posted by ブクログ

UKロックが好きだけどイギリスのことは何も知らなかったなぁと思った。
EU離脱が決定した国民投票のことを考えると、安易に国民投票するのは危険だということがわかった

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2022年03月02日

Posted by ブクログ

「どうするんでしょうねぇイギリス」と思って手に取った一冊。個人的には案外、楽観視していたのだけれど、この本を読む限りそう簡単でもないようだ。特に経済面。

 制度の面でも、EUで決めて乗っかればよかったのが、自国で、となるとそれなりのコストがかかりそうだ。コモンウェルスでなんとかしちゃうんだろうか。

「蒸気機関車の時代に石炭をくべていた人がそのまま電気機関車にただ乗っているという状態になりました」って、同じようなことが、DXとかAI時代の今、日本の官僚的な企業や役所とかでも起こっていそう 笑。

 しかし、階級社会だけは肌感覚がないせいか、どの本を読んでも腹落ちしない。

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2020年08月04日

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