あらすじ
仏教、ユダヤ教、キリスト教からイスラム教まで。ビン・ラディン殺害や中東革命など、海外ニュースの背後には宗教が潜んでいる。そこで池上さんが、7人の賢者に、素朴すぎる質問をしてくれました。「南無阿弥陀仏」の意味は? 「最後の審判」は来ますか? 「コーラン」って何? 「葬式はいらない」の? 「いい死に方」って何ですか? 池上さんのやさしい解説で、究極の「人生のレッスン」が学べます。
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Posted by ブクログ
各章の中で特に勉強になったのが、神道とイスラム教。特に神道は「目から鱗」(この言が新訳聖書から、というのも初めて知りました。)。神道の柔軟さ、イスラム教の分かりやすさ。また、各章のまとめが非常に良くて、さすが池上さん。最後の養老先生との対談も秀逸。良い本に出会いました。
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池上さん自身には賛否両論あるかとは思いますが、初心者向けの宗教解説はピカイチでしょう。
定期的に宗教の話を忘れ、立ち返る際に読み直しています。
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audiobookで聴きました。
日本人は、無宗教というけれど、無宗教の「無」は、仏教の「無」だという。
目からうろこが落ちた気がした。
確かに、日常生活の中に、仏教と神道が溶け込んでいる。
宗教というと、キリスト教の毎週日曜日に協会に礼拝に行くとか、イスラム教の1日5回礼拝をするといったことを思い出す。
それに引き換え、日本人はお寺は葬式、神社には正月と厄年に行く程度で、なんと不信心だなと思っていた。
でも、神様や天国、地獄といったことが、無意識のうちにいろいろな判断の基準になっているのかもしれないなと思った。
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初めて宗教についての本を読んだが、宗教は各国民性を作り上げ、歴史からも切っても切り離せない存在で面白いものだと思えました。
他の池上さんの本も是非読んでみたいと思いました。
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これまで世界の宗教について興味があり、色々な本を手にしてきたが、学生時代にロクな勉強をしてこなかったため、どの本も何となくしか理解が出来なかった。
そのため、ジジイにもなって恥ずかしながら宗教の入門書がないか探し始めた。
入門と言えば池上さんだろうと勝手に思い、手に取ったのがこちらの本。
これまであまり対話形式の本は好まなかったが、この本は違った。
自分の知識が全くない、という理由も大きいとは思うが、池上さんが私レベルの質問を繰り広げてくれる内容だったため、楽しくあっという間に読み理解することが出来た。
この本は2011年の東日本大震災後に出された本であったが、全く問題なかった。
この本を読んだことにより、登場した識者の皆さんにも興味が湧いたので、この方々の本も今後、読みたい。
池上さん、ありがとうございました。
Posted by ブクログ
2019/8/8
池上彰さんが世界の宗教に切り込んで解説してくれた一冊。世界三大宗教に対して一般の人々が持っているイメージを、その宗教に詳しい人に聞いて疑問を解決してくれるような対談形式になっているところも魅力的だと思います。
池上彰さんの問いは自分たち日本人が宗教に対して感じていることや持っているイメージを代弁してくれているような感じでとてもわかりやすかったです。また、この本を読むことで宗教についての理解が少しは深まるのではないかと思います。
他の国の宗教観念と日本における宗教観念の違いやそれぞれの国、地域でその宗教が信仰されている背景にあるもの、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教のそれぞれの違いや歴史、考え方の共通点や違い、それらが現代の世の中を生きる人々にどのような影響を与えているのかということです。
また、そんな中での日本の宗教地についての考え方は一体どうなっているのか。宗教にはあまりこだわりがないところがすでに日本に宗教が浸透している証拠であるというような考えも書かれています。宗教は死後の世界をどうするのか、どうやって死ぬかを考えること、それはすなわち現代、現在をよく生きることにつながるという最後の養老さんとの対談は読んでいて面白かったです。
この本は入門編だと書いてありました。もう少し深く調べてみたいなと思います。
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・日本はなかなかグローバルスタンダードを作れない。欧米の場合、キリスト教の布教の経験がある。これが信じるべきものだと世界に訴えて説得することをずっと続けてきた歴史がある。日本は逆に受け入れる側ばかりだった。
仏教
・ゴーダマ・シッダールタ=釈迦で、悟りを開いてからの呼び名が仏陀。ヒンドゥー文化から生まれた。
・輪廻とは、前世で行ったことに従って、様々なものに生まれ変わること。輪廻の中で生まれ変わる事は苦しみであり、そういったことがない状態を目指す、それが解脱であり、輪廻の輪から外れた状態が涅槃。
イスラム教
・「コーラン」はムハンマドが聞いた神(アッラー)の言葉の記録。「ハディース」はムハンマドの言ったこと、やったことの記録。イスラム法学者はコーランやハディースの内容を勉強し、解釈を与えていく人。
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宗教を避けてきた自分自身に、宗教が世界、歴史、経済などあらゆる分野に突き刺さっている事が漸く理解し始めた時に読んだ。
代表的な宗教をわかりやすく、その道の代表者に対談としてわかりやすくアウトプットされている名著である。
皆さんのコメントにも書かれているように、宗教のわかりやすい入門書である。
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養老孟司:自然は人間の意識ではコントロールできない。死も自然現象などだからコントロールできない。つまりは考えても無駄だと言うわけです。詩を考える、という事は、結局どう生きるか、と言うことにつながります。死に方と生き方は同じなんですよ
島田裕巳:これだけ宗教が自然に根付いている国は、帰って珍しい
釈徹宗:日本人は、その場の宗教性を感じる力がある。だから、無宗教を標榜しているからといって、宗教性が乏しいわけではなく、非常にアンテナの感度がいいんじゃないか
山杉孝夫:近世の日本にキリスト教が入ってきた時、民衆の崇拝を集めたのは、イエス・キリストの十字架ではなく、聖母マニアだったといいます
飯塚正人:日本でも外国でも個々のイスラム教徒は結構優しいんですよ。何かあればすぐにみんな寄ってきて、ああだこうだとおせっかいな位で、それが今どっちかと言えば、孤独に暮らすことの多い日本の若者にとっては魅力的だ
安蘇谷正彦:現代社会における神道の役割は、神道の理念から行ったら、地域社会のために奉仕する。あるいは国家のために尽力する。そういう精神をどうやって涵養するか、育成していくかが大きな課題
高橋卓志:6百数十万人が老の域に入ってきたら、国家の社会保障もうまくいくかどうかわからない。その時に、寺が持っている潜在能力をしっかり発揮できたら、間違いなく社会は変わります
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日本ほど宗教が自然に根付いている国は珍しい。日本は無宗教というが、この場合の無は、仏教における無である。日本人に宗教は根付いていて、それを意識しないだけ。目から鱗が落ちた。養老氏の独自の境地から語られる物事の考え方、捉え方、感覚にはいつも驚かされる。
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読みやすくて分かりやすい。
いろんな宗教に詳しい人たちとの対談集。
日本人の「無」宗教は仏教的「無」だという話が刺さる。
ないのでは、ない。
宗教は「よく死ぬ」ための予習、死を考えることは、結局どう生きるか。
ふむふむである。
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イスラム教に関する対談は、今日世界が直面する問題に斬り込んでいる。「イスラム共同体は派として73に分かれて、そのうちの一つだけが正しい」というムハンマドの言葉は、後世に火種を残した。
7つの対談のトリを務める養老孟司の話はよかった「(日本人の)無宗教の『無』は、仏教の『無』」、原理主義の落とし穴についての見解等々。
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世界の宗教と日本人の宗教感に触れる事が出来ます。宗教を知るための導入本ですが、内容はしっかりしています。
10年前の書籍ですが、団塊の世代が人生末期に向かう事、若年層が無縁社会で生きる事と宗教との関係を考察しています。
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日本人の宗教観とは?が言葉にされていて、わかりやすかった。
対談形式なので知識が多く記載されているわけではなかったが読みやすかった。
次は仏教の体系についての本を読んでみたい。
Posted by ブクログ
池上さんによる非常にわかりやすい宗教の本。
日本人にとっての宗教とは?世界における宗教の役割とは?など、対談形式でわかりやすくまとめられています。
日本人にとっての宗教や、神道との棲み分けとか、日本人が発する「無宗教」の意味するところなどが、日本人のぼんやりとしている宗教観を適切に表現されているように思いました。
最後の養老孟司さんとの対談が興味深かったです。あの池上さんが、養老さんを前にして生徒のようでした。団塊の世代が高齢になるにつれて最期をどう迎えるか、寺や神社が果たせる社会的役割とか、本書のタイトル以上に、社会について考えることができる内容だと思います。
Posted by ブクログ
それぞれの宗教の違いや共通点が理解できた。日本人が無宗教に見えるのは、生まれながら神や宗教を尊重する力や文化があるということだ。人々は今も昔も宗教ととともに生きていることがわかった。
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宗教について無知だったので、大変参考になりました。
特にイスラム教やキリスト教のプロテスタントとカトリックの違いについて知れたと思います。
ユダヤ教についても詳しく知りたくなりました。
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ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、神道について基本的考え方や始まった経緯について勉強になった。
宗教や世界史について正直全く興味がなかったので元々知識はほとんどなかったが、宗教が世界の人々の生活や考え方に影響を及ぼし、中東情勢など国々の対立にも影響を与えていると知り世界をみる目が変わった。
日本の神道、キリスト教、仏教が入り混じった生活も日本人の昔からの生活や歴史によるもので、私のように無宗教であることが特異なことではないことを知ることができた。この本の中でいえば、やはり神道の考え方が普段の私の生活態度に近いように感じた。
どの宗教においても、人々は神を拠り所にしてきたこと、宗教の教えの中で生きるコツを教えて癒しを与えてきたのだなと、それが宗教の役割であるのだと感じた。
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単純に宗教について勉強になった。
神道だけでなく世界にあるさまざまな宗教を知ったうえで人に接することが違いを理解したり受け止めたりできる素地になると思えば自然に星4つ!!
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葬式は生きている人のためで自分(死んだ人)があれこれ言うものでもないという考えは同感。
コーランの姦通罪と天国観について性欲は根源的なことで楽しむべきだけど、野放しにするとそっちに夢中になって、神のことなど忘れてしまうからと書いてあるけど、
神のことを人間が他のことに夢中で忘れたとして、神にとってなにか不都合でもあるのかな
いまひとつ絶対的な一神教の感じがわからない。
Posted by ブクログ
宗教は、何を目的に生まれたのであろうか?現代の日本より生きることそのものが難しかった時、人々の心を救い活力を生み出すために生みだされたのではなないだろうか?
しかし、現代社会において、ある宗教は、その宗教をこれっぽっちも信じていない独裁者や組織の道具として使われ、多くの救われたい人々の心を入り込み洗脳する。
人々は、だまされているとも知らず、既得権益を守り勢力を拡大しようとする者や組織のために、時として命すら捧げる。そんな風に見える。だからと言って、人々が信じているものを心の中から消し去ることはできない。
Posted by ブクログ
さすが、池上彰さん。とっつきにくい宗教を
わかりやすく解説してくれていて読みやすい一冊。仏教にページを割きすぎかなとは思ったけど、日本人は無宗教なわけではなく柔軟である、ということをどの宗教家の方も異口同音に唱えていたのが印象的。
Posted by ブクログ
「よく死ぬ」ためには「よく生きる」。これが感想かな。日本人の宗教観ってどうなの?と欧米人と話したりイスラム教徒の多い国へ行った経験から感じていたもののスッキリした感のない結論しか持ち合わせていなかった。しかし各宗教の専門家の話の結論は、日本人は無宗教ではない。しかもこのボヤッとした感覚こそ日本人の宗教観だと言われる。確かに日本人の感度って高いかも。教会へ行ってもモスクに行っても敬虔な気持ちになる。あの時イギリス人の友達は絶対に入ろうとしなかったなあ(笑)
Posted by ブクログ
四大宗教について、生と死の捉え方について、様々なインタビューから自身の考察を交えたジャーナリストらしい著書でした。
『死んだらおしめえよ』まさにこれ。
上手く言い表せないのが宗教で、自身も崇拝するものは何も無い。考え方の一つとして、また救いを求めようとした際に寄り添ってくれるものが教えなのだろう。
Posted by ブクログ
宗教がわかれば世界が見える。そのとおりなのだろうが、この本を読んだだけでは宗教はわからないしべつに世界は見えてこない。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、神道、大枠のイメージを掴んだうえで興味のフックを探すという点では面白い話はいくつかあった。
池上彰さん自身の年齢もあり、また元が文藝春秋の連載なのでしょうがないとも思うが、死に近い老人からの視点で多くをまとめてあるのは気になった。
団塊の世代が「死」の準備をする時期になったため宗教への関心が高まったと池上彰さんは言うが、現代の若者にもなぜ宗教的関心がある人が多いのかをもうちょっと掘ってほしかった。
Posted by ブクログ
各宗教の関係者との対談の形で、その宗教の概観と現代と関係性がさらっと読める、いい本。
分かり易さはさすがですねー。
日本の宗教観が端的に示されてて、なるほどー!てなりました。
・日本人の「無宗教」の「無」は仏教の「無」であり、宗教は体に沁み込んでいて意識されない。
・「場」に対する宗教性を持っている。(お寺でも神社でも教会でもモスクでも尊さを感じとれる。)
個人的には養老孟司との対談がいちばん面白かったかなー。
久し振りにちゃんと頭使った気がします。
Posted by ブクログ
第 1 章以外は雑多なインタビューの寄せ集め。だけど、仏教や神道についてはあまり知らなかったので、そこそこ興味深く読めた。
日本人は無宗教ではないという主張が繰り返されていたが、無宗教があたかもいけないことであるかのような前提が疑問符。