村山由佳のレビュー一覧
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シリーズ6作目。毎回頭に前回までのあらすじが書いてあるから、間を空けて読んでも大丈夫なのがありがたい。
今回は花村のおじさんとおばさんが帰国し帰って来るところから、勝利が一人暮らしを始めるまで。
毎回ページを繰る手が止まらずすぐ読み終わってしまうのは、200頁弱という本編の頁数の少なさだけが理由ではなく、やっぱり先が気になるから!ということに尽きると思う。展開がゆっくりしていてなかなか進まないのもまた一興(笑)
本作は最後にマスターのサイドストーリーが付いていた。マスターとかれんとその両親が遭った事故についても書かれていて、当時から今に至るまでのマスターの気持ちを考えるととても悲しい気持ちに -
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ネタバレ経営がワンマンであればあるほどに、なり得るブラック企業。
そして、そこで働いている人がまっすぐであればあるほど、気づかないうちに精神的に追い詰められていく環境。
知らないだけで、まだそんな会社があるんだろうなと思いました。
新卒で入社するとその会社が基準になり、組合がないことに疑問を感じなかったり、過剰すぎるサービス残業も周りがやっているから当たり前みたいになることを防ぐ手立てがないものかと思う。
この話の中で追い詰められた彼のような人が出ないような社会になって欲しい。
ワンマン企業、同族経営はブラック企業に陥りやすそうだなぁと個人的に思う。 -
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シリーズ4作目。ショーリの父に何が起きたか分かる回。結構びっくりな展開。
「人は自分よりすべての点で劣る者に恋をし続けることはできない」
ーーーなるほどなー。確かにそうかもしれない。夫婦間では恋とは異なるかもしれないけど、愛情も同じようなものかも。自分も日々成長するように努めなければと思った。
「相手を喜ばせることで自分も喜べて、自分の喜ぶ顔がさらに相手を喜ばせることができるとしたら、それはたぶん理想的な関係だ。だから僕らは贈り物をしあう。物を贈るという行為は、同時に「あなたがいてくれるから孤独じゃない」というメッセージを相手に送ることでもあるのだ」
ーーー贈り物の本質を考えたことはなかっ -
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「僕が死んだら遺灰砂漠にをまいてくれ」
ここから周、(あまね)ーサハラに巻いてくれの本人
姉の久遠緋沙子、
周の恋人「?」ジャンクロード、パルスヴァル
早川結衣
奥村浩介
そしてガイドのサイード、アリ、砂漠への
旅がはじまる。
それぞれの語り口で、
彼らの想いが伝わる、もちろん本音も実に面白い。
タンジェ??フェス??
モロッコ、マラケッシュ
アルジェリアは
名前くらいはわかる。
本文よりー
タンジェは
バロゥズ、ギンズバーグも
ケルアックも
タンジェのこのサロンに集まってきた。
(知らないなぁ「恥ずかし」)
(ドラクロワ
マティス「このへんはわかる」
マティスは絵に光と色彩を与 -
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村上さんの作品というと、「おいしいコーヒーの入れ方」や「天使の卵」「ダブルファンタジー」など多くの恋愛小説を書いていますが、社会派問題を取り入れた小説も書いているとは初めてでしたので、興味本位で読んでみました。
中盤までは、企業によるパワハラ、理不尽な上司など健介がどのようにして、自殺に追い込まれたのか丁寧に描かれています。恋人の千秋もめげずに頑張っている姿に新人時代の頃を思い出しました。困難な状況において、何かと自分でしなければと追い込まれてしまいますが、その時こそ周りの助けを借りる。後になってみると、そういった発想がありますが、当時にしてみると、自分でやらなければ、他人に迷惑をかけたくな -
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2020.6.7
今月、7年越しに続き…というか最終巻が出るようなので
復習がてら再読。7年前になるのか
というか終わり方がショーリとかれんの辛い再会のまま
7年も置いてけぼりだったのね(作風もだいぶ変わったし
おいコーは未完で終わると思っていたから)
なぜショーリがオーストラリアに逃げたのか
苦しみや辛さだらけで当時は何とも思わなかったが
「胎児」の大きさがわかるとそれは本当に町に居られなくなるような気持ちなのだろう。みんなが許してくれたから、許してしまったから、余計に。
この本のMVPは中沢氏。そしてマスター。優しさが人を苦しめることがある。
ショーリは一時帰国し、かれんとようやく出