村山由佳のレビュー一覧

  • 遠い背中 おいしいコーヒーのいれ方 VI

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    シリーズ6作目。毎回頭に前回までのあらすじが書いてあるから、間を空けて読んでも大丈夫なのがありがたい。
    今回は花村のおじさんとおばさんが帰国し帰って来るところから、勝利が一人暮らしを始めるまで。
    毎回ページを繰る手が止まらずすぐ読み終わってしまうのは、200頁弱という本編の頁数の少なさだけが理由ではなく、やっぱり先が気になるから!ということに尽きると思う。展開がゆっくりしていてなかなか進まないのもまた一興(笑)

    本作は最後にマスターのサイドストーリーが付いていた。マスターとかれんとその両親が遭った事故についても書かれていて、当時から今に至るまでのマスターの気持ちを考えるととても悲しい気持ちに

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    2021年01月18日
  • ミルク・アンド・ハニー

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    ある女の生き方であり活き方、行き方でもある。
    周りに人がいるところでは読めない場面もたくさんあって、ほぼ自宅にいる時で良かったと思う。男に寄って来られる環境は皆無だったので
    ……いや地下街でボーーと映画のポスターを眺めていたら「お茶でもいかが?」と一度だけ……
    知らない世界を覗き見た感じもする。
    やっぱり落ち着くのは心が自由に振る舞える関係なのかな

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    2021年01月14日
  • 風は西から

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    ネタバレ

    経営がワンマンであればあるほどに、なり得るブラック企業。
    そして、そこで働いている人がまっすぐであればあるほど、気づかないうちに精神的に追い詰められていく環境。
    知らないだけで、まだそんな会社があるんだろうなと思いました。
    新卒で入社するとその会社が基準になり、組合がないことに疑問を感じなかったり、過剰すぎるサービス残業も周りがやっているから当たり前みたいになることを防ぐ手立てがないものかと思う。

    この話の中で追い詰められた彼のような人が出ないような社会になって欲しい。

    ワンマン企業、同族経営はブラック企業に陥りやすそうだなぁと個人的に思う。

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    2021年01月13日
  • 緑の午後 おいしいコーヒーのいれ方 V

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    シリーズ5作目。
    年末のスキー旅行から帰ってきて、かれんとは仲直りし、星野りつ子のフォローに追われる勝利。丈の受験。父親の帰国と妹の誕生。
    今回は後ろに丈のサイドストーリーがついていた。お気楽で何も考えてないように見える丈が、実は色々知った上で気を遣っている様子が伺えた。丈のキャラクターも好きだなー。

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    2020年12月27日
  • ありふれた愛じゃない

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    ネタバレ

    素敵な話でした。
    タヒチの情景が目に浮かび、読みながら現地の風や熱を感じられました。

    宝石店に勤める真奈が、真珠の買い付けにタヒチを訪れたとき、元恋人の竜介と再会する。
    十年前、あまりにも自由すぎる彼とは未来が描けないと思って別れ、、でも再会した彼はタヒチで自由な暮らしを実現し、逞しくなって輝いていた。

    お互いに恋人がいて、今の暮らしがあって。
    旅先での短い時間、焦がれる気持ちに蓋をして忘れ過ごそうとしたけれど、何度も顔を合わせていくうち、どうしようもなくなり。。無人の小島での、一夜の真実。そして1年半後の真奈の決断。

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    2020年12月08日
  • 雪の降る音 おいしいコーヒーのいれ方 IV

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    シリーズ4作目。ショーリの父に何が起きたか分かる回。結構びっくりな展開。

    「人は自分よりすべての点で劣る者に恋をし続けることはできない」
    ーーーなるほどなー。確かにそうかもしれない。夫婦間では恋とは異なるかもしれないけど、愛情も同じようなものかも。自分も日々成長するように努めなければと思った。

    「相手を喜ばせることで自分も喜べて、自分の喜ぶ顔がさらに相手を喜ばせることができるとしたら、それはたぶん理想的な関係だ。だから僕らは贈り物をしあう。物を贈るという行為は、同時に「あなたがいてくれるから孤独じゃない」というメッセージを相手に送ることでもあるのだ」
    ーーー贈り物の本質を考えたことはなかっ

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    2020年12月05日
  • 燃える波

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    今は惚れ惚れする人にも若くて未熟な時があって、こんな男と一緒になって…と思い、「こんな男に誰がした」みたいな彼の言い訳にはあんたも一役買っているんだよと言いたくなってしまう。
    周りに助けられながら出来ることを膨らませて道を選び切り拓いていく。
    憧れる一つの生き方がここにもある。

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    2020年11月19日
  • 彼女の朝 おいしいコーヒーのいれ方 III

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    シリーズ3作目。200ページ弱でサクッと読める軽やかさが好き。
    勝利とかれんの関係がすこーしずつ進展していっている。相変わらず佐恵子おばさんはまだ家にいるけれど、期せずして二人で鴨川に一泊旅行が叶ったところまで。一番最後の一行にギョッとしてしまった。続きが気になる。

    いつもはっちゃけたあとがきも面白くて親しみが湧く。
    「いい顔をしているかどうかは、いい目を持っているかどうかで決まります。そして、いい目を持っているかどうかは、その人の魂が今より高いところを目指しているかどうかにかかっているのです。」
    という言葉。痺れるなあ...

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    2020年11月10日
  • 夢のあとさき おいしいコーヒーのいれ方 X

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    ネタバレ

    第一シーズン最終刊として期待しながら読み始める。勝利の嫉妬は若さゆえの部分もあるように思えたけど理解もできる。遠距離恋愛は勝利の歳では辛すぎるだろう。それでもどうにか乗り越えた2人はやっと結ばれる。5歳の年の差は今後もつきまとうけどきっと2人は大丈夫と思わせる終わり方だった。でも、その後が気になるから第二シーズンも楽しみだ。

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    2020年11月04日
  • 僕らの夏 おいしいコーヒーのいれ方 II

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    1を読んで久しぶりの恋愛小説にキュンとなり続きを読んでみた。
    2では勝利が大学生になったことにより新たな人物も登場し、佐恵子おばさんが一時帰国して家にいることにもハラハラさせられる。相変わらずかれんとはじわじわ進展するけど、勝利の鈍さも大概だな笑

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    2020年10月19日
  • 女ともだち

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    女性作家8人の短編。どれも面白かった。ゾクっとしたり、女友達ってそうだったなーと身に覚えもあるものもあり、やはり女性作家だけにリアリティがありつい肯いてしまった。初めましての作家さんとも出会えるのが短編を楽しむ醍醐味でもある。

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    2020年09月19日
  • ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX

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    待ちに待ったやつ!
    ようやく新刊出たー!!
    途中どん底に落ちてハラハラしたけど、
    最後の最後は希望の光が見えてよかった。
    ショーリ!!かれんちゃん!!
    幸せになってねー♡

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    2020年09月16日
  • 遥かなる水の音

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    「僕が死んだら遺灰砂漠にをまいてくれ」
    ここから周、(あまね)ーサハラに巻いてくれの本人
    姉の久遠緋沙子、

    周の恋人「?」ジャンクロード、パルスヴァル
    早川結衣
    奥村浩介
    そしてガイドのサイード、アリ、砂漠への
    旅がはじまる。

    それぞれの語り口で、
    彼らの想いが伝わる、もちろん本音も実に面白い。

    タンジェ??フェス??

    モロッコ、マラケッシュ
    アルジェリアは
    名前くらいはわかる。

    本文よりー

    タンジェは
    バロゥズ、ギンズバーグも
    ケルアックも
    タンジェのこのサロンに集まってきた。
    (知らないなぁ「恥ずかし」)

    (ドラクロワ
    マティス「このへんはわかる」
    マティスは絵に光と色彩を与

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    2020年09月16日
  • ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX

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    恋愛と人生・・・大切な人たちと関係について考えさせられます。繊細なストーリーをじっくり味わいたい方にオススメです

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    2020年09月03日
  • 風は西から

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    精神的に追い詰められる。言葉で責められ、こちらの言い分はこれっぱかしも聞いてはくれない。自分には何の価値も無いように思ってしまう。そんなことは無いと思い直すエネルギーさえもが涸れてしまう時……

    逃げ出そう、見切りを付けよう、そうなる前に。

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    2020年08月26日
  • 天翔る

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    エンデュランスという乗馬競技を初めて知った。辛い過去を背負った少女「まりも」が馬と競技を通して成長していく物語。精神的トラウマを抱えた「貴子」や傷ついた過去を持つ「志渡」など、まりもの周りに良い人が現れて良かったなと思った。優しい気持ちになれる作品。

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    2020年08月26日
  • 風は西から

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    村上さんの作品というと、「おいしいコーヒーの入れ方」や「天使の卵」「ダブルファンタジー」など多くの恋愛小説を書いていますが、社会派問題を取り入れた小説も書いているとは初めてでしたので、興味本位で読んでみました。

    中盤までは、企業によるパワハラ、理不尽な上司など健介がどのようにして、自殺に追い込まれたのか丁寧に描かれています。恋人の千秋もめげずに頑張っている姿に新人時代の頃を思い出しました。困難な状況において、何かと自分でしなければと追い込まれてしまいますが、その時こそ周りの助けを借りる。後になってみると、そういった発想がありますが、当時にしてみると、自分でやらなければ、他人に迷惑をかけたくな

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    2020年08月21日
  • ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX

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    シリーズ完結と聞いて読んでみた。
    確か学生時代に最初の1,2冊読んだきりだけど、まあ楽しめるだろうと最後だけ参加。
    冒頭にあらすじもあったからすんなり入れたし、エンターテインメントとしてのスピード感はあって、ああ村山節だなぁ。
    過ぎてしまった日々と、リグレットと罪と。
    ん?マイラバ?ふと20世紀を思い出して久しぶりにfacebookなんて開いてしまった。

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    2020年08月06日
  • 野生の風

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    色彩鮮やかな描写。
    主人公の心情に胸潰れる思い。
    残酷さが心に残る。
    でも何か主人公の強さも感じて、読後感は悪くなかった。

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    2020年07月16日
  • 地図のない旅 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season VIII

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    2020.6.7

    今月、7年越しに続き…というか最終巻が出るようなので
    復習がてら再読。7年前になるのか
    というか終わり方がショーリとかれんの辛い再会のまま
    7年も置いてけぼりだったのね(作風もだいぶ変わったし
    おいコーは未完で終わると思っていたから)

    なぜショーリがオーストラリアに逃げたのか
    苦しみや辛さだらけで当時は何とも思わなかったが
    「胎児」の大きさがわかるとそれは本当に町に居られなくなるような気持ちなのだろう。みんなが許してくれたから、許してしまったから、余計に。
    この本のMVPは中沢氏。そしてマスター。優しさが人を苦しめることがある。

    ショーリは一時帰国し、かれんとようやく出

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    2020年06月13日