村山由佳のレビュー一覧
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ネタバレ*村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都―当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作!「彼女」は敵か味方か…微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが描きだす逸品ぞろいの短編小説集。コワくてせつなくて愛しい物語の世界をぜひご堪能ください*
前半は女同士の執着や束縛が続くありがちな展開でしたが、後半は力量のある作家さんの本領発揮で、一味違う物語を堪能しました。
特に気に入ったのは、森絵都さんの「獣の夜」。最初はハラハラしたものの、パプリカで大笑い出来る、いつでもあの頃に戻っていける、これこそが女の友情の真骨頂ですね。でも、これはひと歳取らないとわからないかも。型に嵌らず反旗を翻す二人がカッコよくて、痛快な物語。 -
Posted by ブクログ
あと少しの忍耐 PATIENCE
女子高時代の同窓会に出席した美羽。そこで本当に会いたかった、そして会うのが怖かったオカザキの出会う。彼女との過去を振り返っていく。
そしてオカザキからは過去の答え合わせが返ってくる。
今現在、付き合っている彼氏の修司とはセックスレスで、少し寂しい想いをしていたのだが、オカザキと話が出来てよかった美羽だった。
それでも前へ進め ADVANCE
出来の悪い後輩にいつも苦しめられてた陽子は恋人の隆一に後輩の愚痴を言える仲だったのだが、隆一も陽子の後輩だ。陽子のしっかりしたところを好きになったはずだったのに最近は陽子のダメ出しに隆一はうんざりしていた。仕事も忙しくなかなか会えない間に、別れ話が進行する。そして隆一の家に陽子のものを取りに行った時、相手が誰だか判明する。隠してくれる優しさもない男か~…。
あなたのための秘密 SECRET
恋人とはいいセックスが出来ないアキは内緒で藤木と付き合っている。でも篤志の事は本当に好きなのだ。
ある時、クリーニングの配達で篤志の秘密を知ってしまった。
お互い様なのかも知れない。
そしてアキはまた藤木に連絡を取るのだ。
最後の一線 MORAL
千沙ちゃんと弟の勇希とミズキ。微妙な関係だった。
最初は弟の彼女が弟とどのように愛し合うのかがきになるだけだったのだが、女同士の気安さから千沙を落として、勇希に知られないように付き合うようになる。彼女は手に入れたのだが、弟は決して手に入らない…。
これでおあいこ FORGIVENESS
兄弟で暮らしている志保の元に従兄弟の博也が数日間泊りに来る。博也は昔、兄のエロ本を見て示威行為をしているところへ偶然で出くわし、ひどく責めて殴ったことがあった。
それが博也が居候することになった時、志保のその行為を博也に見られてしまう。
博也はそのことで少し性的不能になってしまった事を涙ながらに話し、志保は心から反省し、二人は最後までいたしてしまうのだった。
言葉はいらない CONVERSATION
姉と一緒に同居していたユーリ。姉の海外赴任のために、二人きりで暮らすことになってしまった。
最初は反発しあっていたのだけれど、徐々にお互いを思うようになる。
しかし、別れは訪れるのだが…。
って、ユーリって?!?!?
不死鳥の羽ばたき INDEPENDENCE
滝田から、彼の庇護から羽ばたきたかった自分は、滝田がタヒチに行っている間に入れ墨を入れに行った。胸元と足首に不死鳥の模様を刻む。タトゥーアーティストに自分を開放してもらう。さぁ、滝田が帰ってきたらなんて言うだろう…。
聖夜の指先 GIFT
付き合っている男に騙されて、AVに出演した夜、行きつけの美容師さんのヘッドスパに救われる。こういう女の子にはもっと、賢く生きて行って欲しいな…。
哀しい生きもの LIFE
元出版社に勤めていた咲子は今は飲み屋のママをしている。そこで元同僚に売り出しの作家を紹介されて、のめり込んでいくのだが、その作家は実体験を小説にし、咲子のことでさえ利用していたことを知る咲子。そして、ついに泥沼までを再現しようとするその作家なのだが…。
ひとりの時間 LONELINESS
お互い自由業の俊晴と弘美。お互いの立場が分かるから上手く行っていたのだが、一緒に暮らしてから上手くいかなくなった。原因は弘美があまりにも自分を気にしすぎなくなったからだった。
やせようと頑張っている弘美だったがある時、俊晴が出会い系サイトに登録している事を知ってしまい、ショックを受ける。
罪の効用 MODESTY
会社でのパワハラにひどく疲れ果てていた奈々子は、同棲していた恋人とも別れていた。そんな落ち込んでいるところへ年若い叔母の玲ちゃんがグアムへ行くというメールが届く。最愛の夫が居るのに夫一人では満足できない叔母の玲ちゃん。
奈々子は玲ちゃんの自宅に行き、旦那さんの清志さんを落とそうと画策する。
誰も知らない私 REBORN
心療内科に努めている冴子のもとにEDの男の人が診察にきた。冴子は親身になってアドバイスをする。
数年後、その彼が女性専用のマッサージ専門店を開店させていて、そこに海外赴任前になる冴子が訪れるのだが…。
冴子の鈍感なところがとてもかわいかった。
この本の中でこの話が一番好き。
再読でした。
あとがき AND THEN... -
Posted by ブクログ
自伝的小説とのこと。
「的小説」と付きはしても、少なくとも心の部分では、向き合い確かめながら、できるだけありのままに書こうとされたんじゃないだろうか。
毎日の生活の中で、固く積もり重なってゆく母親への嫌悪感。
それはそのまま自分への否定感にもつながってゆく。
ビクビクというかトゲトゲというか。
母親という存在が、意識せずともあたりまえに愛情の対象である人が多い中、知識や情報は増えても、感覚的なところでどれくらいわかってもらえるだろうと思っていた。
それでいいのだった。少なくとも私にはとても自然に、旧知の日常を見ているかのようにするすると入ってきた。
書き上げられてから数年経って、何か変わってこられただろうか。
できれば今の思いをうかがってみたいと思った。 -
Posted by ブクログ
まるで僕自身の物語なのかと思うほど共感した。辛辣と言われる主人公の言動にも当然だと思えてしまう。何よりも強い絆であるがゆえに、その関係は繊細で難しいものなのだ。
あらすじ(背表紙よる)
厳しい母親を恐れながらも、幼い頃は誇りに思っていた。いつからだろう、母を愛せなくなってしまったのは―。小説家の夏帆は、母親への畏怖と反発を抱えながら生きてきた。反抗の果ての密かな放蕩、結婚と離婚。38歳になりあらためて母娘関係と向き合う夏帆に訪れた、衝撃の真実とは。愛と憎、最も近い女同士の、逃れられないつながり。母を持つすべての人に贈る、共感と感動の自伝的小説。