米澤穂信のレビュー一覧

  • これが最後の仕事になる

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    最初の一文目が同じアンソロシリーズ。お気に入りは、桃野雑派「「アイドル卒業」一穂ミチ「魔法少女ミラクルミルキー」岸田奈美「声」、そしてさすがすぎる米澤穂信「時効」。求めてる面白さ!の人もいればこんなのも書くの、な人もいるのが良き。

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    2025年04月29日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

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    春季限定いちごタルト事件の大人しい小佐内さんの雰囲気も好きだったけど、本作のように謀略を練る活発な小佐内さんも面白い
    各章で微妙に違和感を感じるところがあって、なんでこういう展開になってるんだろうと考えているうちに、ちゃんと伏線を回収してくれて非常に気持ち良い
    結構ミステリーを読んでると一緒に考える要素がなくてとにかく答えに辿り着きたくなってしまうことが多いが、小市民シリーズは適度に気になる部分を置いておいてくれるからちょっと考えながら読めるというのがいいのかもしれない
    本作では大量のスイーツが登場するけど、どれも美味しそうで甘いものが食べたくなってしまう... (特にシャルロット)

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    2025年04月27日
  • 追想五断章

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    古書店に居候する主人公は、ある女性から死んだ父親が書いた五つの物語を探して欲しいと依頼を受ける──。

    「結末のない物語」を集めて欲しいという不思議な依頼。物語が集まるにつれ明らかになる20年前の未解決事件「アントワープの銃声」。
    主人公が置かれている幸福とは言い難い状況や、どことなく薄暗く落ち着いた文体で綴られているので、真相に近づく高揚感よりただ静かに受け入れる気持ちで読み進めた。
    このひんやりした温度感がとても肌に合い、すっかり没入してしまった。今まで読んだ米澤さんの本の中で一番好み。

    そして私は「リドルストーリーが好き」と言う新たな発見があった。

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    2025年04月18日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

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    ネタバレ

    小市民シリーズ第3弾の上巻。
    アニメが始まっているが、常悟朗と小佐内さんのその後が気になってしまい、
    さっさと原作を読んでしまうことにした。
    そして予想どおりというか一気に読んでしまった。
    小佐内さんの拉致に使われた車が河川敷で炎上。
    また小佐内さんが暗躍しているのか??と思ってしまうよね。
    そこからは一気に読むペースも上がってしまったな。
    〈桜庵〉で小佐内さんが瓜野くんにマロングラッセの作り方を説明する場面。
    「あなたがわたしの、シロップなのよ」なるほどね~と。
    常悟朗が仲丸さんの「兄貴の家にドロボーが入った」話を聞く場面もおもしろかった。
    小市民たらんとがんばる常悟朗だったが、あと少しのと

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    2025年04月12日
  • いまさら翼といわれても

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    アニメから入った人で、勝手ながらアニメが成功した作品だと思っていて、10年以上原作を読んだことがなかったのですが、青春が戻ってきたような感覚で読み進めています。
    どの物語も本当に面白くて、短い文章の中で考えさせられるところがある。
    出会えたことに感謝がうまれる。

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    2025年04月06日
  • 追想五断章

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    ネタバレ

    古典部シリーズや小市民シリーズと違って、あまり期待せずに読み始めたけれど、いつの間にか夢中になって読んでいた。
    謎がさすが!という感じ。

    結末は多くの人がきっと想像するであろう感じだけど、パズルのように組み替えられることや、『雪の花』が結局リドルストーリーで終わるところが良かった。
    リドルストーリーって昔はモヤモヤしたけれど、今は結構好きかもしれない。

    一点、主人公の芳光には復学なり夢を見つけるなり、希望を感じる終わりだと良かったな。
    でもそこも敢えてよく分からないのがこの作品らしいのかもしれない。

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    2025年03月28日
  • 王とサーカス

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    娯楽に変えてるのは読者か...考えさせられる(この言葉こそただ目の前の文を消費してるだけの空っぽなヤツかもしれないが)
    殺人事件に関して一直線という、想像するようなミステリではないが、ジャーナリズムとミステリがかけ合わさりながらカトマンズの情景や人物の心情が描かれた、素敵に不思議な物語だった

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    2025年03月21日
  • いまさら翼といわれても

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    ネタバレ

    短編集といっても古典部部員の過去や内面が知れるとても重要な巻だった。一番好きなのは『私たちの伝説の一冊』。ふたりの距離の概算でさらっと書かれた事実にしっかりとした理由があって納得できた。河内先輩みたいな人にはついて行きたい気持ちになる。2人には是非傑作を作り上げてほしい。これで古典部シリーズも読み終わってしまった。続編に期待。

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    2025年03月11日
  • いまさら翼といわれても

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    ネタバレ

    思ったよりかなりビターだった。
    10代のほろ苦さすべて詰まってますという感じ。
    大人になるとなかなかない感情だから、今読むとなんだか素直に心に残る。

    表題作は、千反田さんつらいね。
    だけど気持ちを理解してくれる仲間がいることが、これまでの千反田さんの過ごしてきた結果だし、この先もきっとうまくいく。
    親なんて勝手だから自分が言ったことの責任なんてとってくれず、またそれに気付いてしまうのが10代後半~20代前半だよね。
    まだまだ高校二年生だし、ここから自分の道を進んでほしい。

    『わたしたちの伝説の一冊』は学校生活が全てではないと気付く、パーッとドアが開くようなそんな感じがすごく青春で、心にズド

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    2025年03月10日
  • 満願(新潮文庫)

    匿名

    購入済み

    米澤穂信さんの作品が好きで色々読んできましたが、これもまた米澤穂信らしさがでている作品でとても良かったです。

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    2025年02月28日
  • いまさら翼といわれても

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    古典部シリーズ第六弾。
    古典部員のそれぞれの心理が描かれた、今までの集大成と言ってもいい作品。
    全員の個性がしっかり爆発していて、今までシリーズを読んだ人なら間違いなく面白い作品だと思います。

    表題作ではないですが「鏡には映らない」とにかく好きな物語でした。
    まだまだ読み足りない、もっと読んでいたい、結末を先延ばしにしたい、と思えた作品です。

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    2025年02月25日
  • さよなら妖精

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    1.登場人物
    守屋路行…高校3年生。物事にあまり執着しない。弓道部。
    太刀洗万智…高校3年生。言葉少ないが、優れた洞察力を持つ。あだ名はセンドー。守屋の友人。
    文原竹彦…高校3年生。がっしりとした体つき。無骨な印象を与える。守屋の友人。弓道部。
    白川いずる…高校3年生。旅館の娘。人のいい女子高生。
    マーヤ…ユーゴスラヴィアから来た少女。好奇心旺盛。いずるの旅館に泊まる。

    2.物語の始まり
    雨の日。高校からの帰り道。守屋と太刀洗は潰れた写真館の前で雨宿りをしている外国人の少女・マーヤと出会う。ユーゴスラヴィアから来た彼女は、泊まるところがないという。いずるの人の良さを知っている守屋と太刀洗は、

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    2025年02月17日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    堂島君が魅力的に描かれている。小鳩君と堂島君の関係性も良い。物語の佳境では、嘘で塗り固められた人間関係が崩壊。かなりビターな内容だった。

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    2025年02月07日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

    匿名

    購入済み

    嵐の前の静けさ。小鳩くんと小佐内さんの絡みが無くモヤモヤでしたが、下巻ではしっかり関わってきそうで安心?した。

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    2025年02月07日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

    匿名

    購入済み

    展開に驚きました。小佐内さんは曲者ですね…。手の平で転がされてる感が中々。互恵関係と言うか、緊張関係の二人の今後が気になります。

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    2025年02月07日
  • 巴里マカロンの謎

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    小鳩くんと小佐内さんの小市民シリーズ。スイーツがからむ4部作。「伯林あげぱんの謎」は、堂島健吾の新聞部と小鳩常悟朗の話し。
    それ以外の3話には、古城秋桜が登場する。なんといっても、「パティスリー・コギ・アネックス・ルリコ」が素敵すぎる。今回もスイーツ欲を刺激される内容。

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    2025年02月05日
  • 真実の10メートル手前

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    米澤穂信はこのシリーズが1番好きかも。
    太刀洗さん今回もキレッキレだった。
    各短編、タイトルの付け方がうますぎて唸る。
    「真実の10メートル手前」なんて、オチと一緒にタイトルの意味を理解して、天才か?となるレベル。

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    2025年01月29日
  • 禁断の罠

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    最近勢いのあるミステリー作家6人の競演。オール讀物か別冊文藝春秋などが初出の読み応え抜群の一冊でした。もし気になる作家さんが入っていたら試し読みに最適です。タイトル的にスカッと爽やかとはいかない内容が多いので、読み心地良いもの求めている人には向きません。
    「ヤツデの一家」新川帆立
    三代目を継いだ女性政治家の語り。暴君だった父の後妻の連れ子、渉は美しく世渡りがうまく、面倒なことは嫌い。でも私にアプローチしてきて、私も渉なしではいられない。そして私は醜いが、美しく身体の弱い妹がいる。
    女の国会みたいな話かと思ったら全く違いました!珍しくドロドロっとしたお話です。
    「大代行時代」結城真一郎
    世の中流

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    2025年01月29日
  • 追想五断章

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    結末のない物語『リドルストーリー』を探すという物語。
    ただ、それだけに終わらずどこか暗い雰囲気を漂わせながら物語が進んでいき、いつの間にかその世界に没入。
    読後はこの物語のその後の結末を考えさせられた。

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    2025年01月17日
  • 春期限定いちごタルト事件

    匿名

    購入済み

    日常系ミステリ。恋愛関係ではなく互恵関係の二人が、"小市民"として穏やかに生きようと決意するが、事件に巻き込まれてしまう。拗らせ葛藤推理が面白い。

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    2025年01月14日