米澤穂信のレビュー一覧

  • いまさら翼といわれても

    Posted by ブクログ

    古典部シリーズ第六弾。
    古典部員のそれぞれの心理が描かれた、今までの集大成と言ってもいい作品。
    全員の個性がしっかり爆発していて、今までシリーズを読んだ人なら間違いなく面白い作品だと思います。

    表題作ではないですが「鏡には映らない」とにかく好きな物語でした。
    まだまだ読み足りない、もっと読んでいたい、結末を先延ばしにしたい、と思えた作品です。

    0
    2025年02月25日
  • さよなら妖精

    Posted by ブクログ

    1.登場人物
    守屋路行…高校3年生。物事にあまり執着しない。弓道部。
    太刀洗万智…高校3年生。言葉少ないが、優れた洞察力を持つ。あだ名はセンドー。守屋の友人。
    文原竹彦…高校3年生。がっしりとした体つき。無骨な印象を与える。守屋の友人。弓道部。
    白川いずる…高校3年生。旅館の娘。人のいい女子高生。
    マーヤ…ユーゴスラヴィアから来た少女。好奇心旺盛。いずるの旅館に泊まる。

    2.物語の始まり
    雨の日。高校からの帰り道。守屋と太刀洗は潰れた写真館の前で雨宿りをしている外国人の少女・マーヤと出会う。ユーゴスラヴィアから来た彼女は、泊まるところがないという。いずるの人の良さを知っている守屋と太刀洗は、

    0
    2025年02月17日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    堂島君が魅力的に描かれている。小鳩君と堂島君の関係性も良い。物語の佳境では、嘘で塗り固められた人間関係が崩壊。かなりビターな内容だった。

    0
    2025年02月07日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

    匿名

    購入済み

    嵐の前の静けさ。小鳩くんと小佐内さんの絡みが無くモヤモヤでしたが、下巻ではしっかり関わってきそうで安心?した。

    0
    2025年02月07日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

    匿名

    購入済み

    展開に驚きました。小佐内さんは曲者ですね…。手の平で転がされてる感が中々。互恵関係と言うか、緊張関係の二人の今後が気になります。

    0
    2025年02月07日
  • 巴里マカロンの謎

    Posted by ブクログ

    小鳩くんと小佐内さんの小市民シリーズ。スイーツがからむ4部作。「伯林あげぱんの謎」は、堂島健吾の新聞部と小鳩常悟朗の話し。
    それ以外の3話には、古城秋桜が登場する。なんといっても、「パティスリー・コギ・アネックス・ルリコ」が素敵すぎる。今回もスイーツ欲を刺激される内容。

    0
    2025年02月05日
  • 真実の10メートル手前

    Posted by ブクログ

    米澤穂信はこのシリーズが1番好きかも。
    太刀洗さん今回もキレッキレだった。
    各短編、タイトルの付け方がうますぎて唸る。
    「真実の10メートル手前」なんて、オチと一緒にタイトルの意味を理解して、天才か?となるレベル。

    0
    2025年01月29日
  • 禁断の罠

    Posted by ブクログ

    最近勢いのあるミステリー作家6人の競演。オール讀物か別冊文藝春秋などが初出の読み応え抜群の一冊でした。もし気になる作家さんが入っていたら試し読みに最適です。タイトル的にスカッと爽やかとはいかない内容が多いので、読み心地良いもの求めている人には向きません。
    「ヤツデの一家」新川帆立
    三代目を継いだ女性政治家の語り。暴君だった父の後妻の連れ子、渉は美しく世渡りがうまく、面倒なことは嫌い。でも私にアプローチしてきて、私も渉なしではいられない。そして私は醜いが、美しく身体の弱い妹がいる。
    女の国会みたいな話かと思ったら全く違いました!珍しくドロドロっとしたお話です。
    「大代行時代」結城真一郎
    世の中流

    0
    2025年01月29日
  • 追想五断章

    Posted by ブクログ

    結末のない物語『リドルストーリー』を探すという物語。
    ただ、それだけに終わらずどこか暗い雰囲気を漂わせながら物語が進んでいき、いつの間にかその世界に没入。
    読後はこの物語のその後の結末を考えさせられた。

    0
    2025年01月17日
  • 春期限定いちごタルト事件

    匿名

    購入済み

    日常系ミステリ。恋愛関係ではなく互恵関係の二人が、"小市民"として穏やかに生きようと決意するが、事件に巻き込まれてしまう。拗らせ葛藤推理が面白い。

    0
    2025年01月14日
  • 米澤屋書店

    Posted by ブクログ

    おかげさまで、読みたい本が増えました。
    以下、自分語りですが、自身が進む道として選んだコトで、うまくいかなさに苦しんでいる現状の中読みました。「それにもかかわらず」でわたしも取り組んでいこうと励まされましたし、純粋に読んでいて楽しく気が紛れました。良い読書になりました。

    0
    2025年01月12日
  • Iの悲劇

    Posted by ブクログ

    一度死んだ村に人を呼び戻す。移住者を募り町を甦らせる町おこしの担当(その名も「甦(よみがえり)り課」という時点でふざけた名前!)となった市職員の万願寺氏、昼行燈課長と現代っ子部下と共に移住者の苦情処理にあたって、移住者達との悲劇いや喜劇を巻き起こします。そのやり取りが面白い。またミステリーの体をとっているが、本当にこういうトラブル。行政の実態や、過疎化問題が自然にも起きそうだなと思った。移住者の心理面、行動をうまく引き出した話しだった。
    そして最後が強烈な終わり方でした。
    米澤穂信さんの5冊目ですが、今までのベスト1です(他の作品もどれも良いです)。

    0
    2025年01月12日
  • 折れた竜骨 上

    Posted by ブクログ

    異世界ファンタジー本格ミステリというのか。魔法が存在する世界だが、「それなら何とでもできるやんけ」とはならない。魔法の使用にも明確なルールが設けられており、ロジカルに犯人当てができる。中世ヨーロッパの世界観もワクワクする。タイトル回収も気持ちいい。
    さすがは俺たちの米澤穂信。

    0
    2025年01月05日
  • さよなら妖精

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    真実の10メートル手前を先に読んでしまったので、太刀洗万智シリーズを読むことにした。
    心にぐーーーーぅときました。
    藤柴市に住む高校生の、守屋路行が主人公。
    同級生の太刀洗万智と歩いていると、見覚えのない異邦人、マーヤと出会う。
    ユーゴスラビア連邦共和国からきたマーヤは、他国との繋がりを学ぶために日本に来たという。
    そんなマーヤと共に守屋達が過ごす2ヶ月間を描いた作品です。
    前半部分は、とにかく日本の文化(郵便ポストの〒マーク、紅白大福の彩りの意味等々)に興味を示しまくるマーヤを中心に、日常に秘められた謎を解いていくミステリ。
    心穏やかでない真相もありますが、それすら他国の飾らない姿がみれたと

    0
    2025年01月02日
  • 折れた竜骨 下

    Posted by ブクログ

    全く予想していなかったラストに驚かされました。剣と魔法が存在する世界を舞台にした物語ですが、推理物としてもファンタジー物としても非常に面白い作品だと思います。是非読んでいただきたい。

    0
    2024年12月31日
  • Iの悲劇

    Posted by ブクログ

    初めて読んだ『満願』にピンと来て米澤穂信さんをコツコツ読み進めて5冊目。途中、『米澤屋書店』では、冒頭から著者の読書歴がわたし好みど真ん中だったことを発見!作品を好きな理由にも納得がいったところで、本作の登場人物の名前や立ち居振る舞いにくすりとさせられ、物語の展開にどきどきひやひや。「甦り課」万願寺さんの健闘を祈る!

    0
    2024年12月30日
  • 折れた竜骨 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一気読みでした。駆け足で読みすぎてトリックの辻褄がよく分からず上下巻あわせて再読してしまいましたが。。

    結果はハッピーエンドという訳にはいかなかったですが、致し方ないのか。。アミーナはこの先もソロン島できっと強く生き抜いていくのでしょう。ニコラともまたいつか再会する日もあるのかもしれません。

    ファルクの最期は本当に残念でした。よいキャラだったのに。でも彼の名誉のためにも、騎士団の面目のためにもこうなるしかなかったのか。。いつの日か彼の亡骸をきっとニコラがトリポリに戻してくれるかもしれません。でも、もしかしたらトリポリ伯国が滅びる方が先か。。

    今ひとつ分かりきれてないことがあるのですが、そ

    0
    2024年12月20日
  • 犬はどこだ

    Posted by ブクログ

    おお、犬はどこにいるかなんて話じゃねーぞこれ、ってな展開で。
    いやね、じんわりとゆるふわな展開かなー、って思って読み進めてると最終的にはハンペーもビックリなハードボイルド展開でこの最後に向かっていく狂気はゾクゾクして大好き。
    彼女の狂気もも良かったしお兄さんの切り返しも渋かったし、いろんな意味でアレだ、結末がスゴイでしょう大賞でいい線いけるやつだ。
    しかし出てきた犬は子どもを襲う野犬のみというね、これはイヌ派にはひどい仕打ちですよ。

    0
    2024年12月14日
  • いまさら翼といわれても

    Posted by ブクログ

    摩耶花の奉太郎に対する妙に冷淡な評価の理由と、その裏にあったものが描かれた「鏡には映らない」が胸熱。

    おなじく摩耶花視点の「わたしたちの伝説の一冊」も、『クドリャフカの順番』以来の漫画研究会モノで、ある意味しっかり決着まで描かれている。

    「長い休日」は奉太郎の「やらなくてもいいことはやらない」の原点の物語。省エネ思想の裏にあった傷つきと、休日の終わり。

    そして表題作「いまさら翼といわれても」は、「遠回りする雛」につらなる、千反田さんの物語。地方の旧家の娘であることの懊悩が描かれていて、よい。高校2年生なんだから「いまさら」なんていわないで羽ばたいてほしい。

    0
    2024年12月10日
  • 真実の10メートル手前

    Posted by ブクログ

     本書の単行本版は既に読み終えていて、文庫版だけの新作が入っているわけでもなく、米澤穂信さんのあとがきも単行本版のままということで、それでは何故再読したのかというと『さよなら妖精』を読み終えたからであり、つくづく私は「太刀洗万智」という、架空のキャラクターに魅せられてしまったのだなということを思い知るが、これはどうしても今年中に私がやりたかったことである。

     そして、当たり前なことかもしれないが、『さよなら妖精』を読んだ後に読んだ方が、太刀洗の人間性がより鮮明に映し出されるのがありありと分かることで、あの出来事の後、太刀洗はどんな心境で生きてきて現在に至っているのかということを推測しながらも

    0
    2024年12月08日