米澤穂信のレビュー一覧

  • 秋期限定栗きんとん事件 下

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    ネタバレ

    二人の再開はまだかまだかとやきもきしつつ読み進めて、最後に驚かされてしまったのは私が小市民、もしくは瓜野君サイドの器だからか。夜の公園でかわす婉曲な言葉のやりとりがなんとも二人らしい。メインの事件を追うのも楽しいが、合間に挟まる小鳩くん仲丸さんのエピソードには苦笑しきり。

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    2026年06月04日
  • ボトルネック

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    つらい
    他の米澤作品と比べて、主人公は特に推理力や洞察力に優れている訳ではなく、また行動力や想像力もあまりない。しかし実際の人間なんてそんなものだろう。その点で主人公に強く感情移入してしまい後半の展開はとにかくつらかった。だけれど今まで読んだ中で一番印象に残ったし、心から大好きだと言える。

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    2026年06月04日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

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    ネタバレ

    小佐内さんって『スイーツセレクション』なんてキャラだっけ?解決する事件とはうらはらに拭えない違和感は、次に食べたいものの答えで頂点に達する。そして二転三転するラストは春から読んできた人には十分すぎる、しかし甘くないデザート。

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    2026年06月04日
  • 王とサーカス

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    久しぶりに読み返した。初読の衝撃が蘇ることはなかったけれど、楽しめるし緊張感がある。
    5はちょっとおまけだけど、4だと他の本に埋もれるから。

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    2026年06月02日
  • 満願(新潮文庫)

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    再読。

    何度読んでも好きな短編集。独立短編集でもこんなに粒ぞろいで面白いものってなかなかないかも(特にミステリーでは)。

    好きなのは「万灯」、うなったのは「夜警」、ぞくぞくしたのは「柘榴」、ぞわぞわしたのは「死人宿」「関守」。表題作「満願」は、いちばん正統派ミステリーっぽいなという感じ(もちろん面白い)。

    版元が新潮社ということもあってか『儚い羊たちの祝宴』にも通じる雰囲気が全体に漂っていて好み。
    山本周五郎賞受賞作。

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    2026年06月01日
  • いまさら翼といわれても

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    古典部シリーズ。今更なんですけど、古典部ってどんな活動してるんでしょうか??読んでもわからない。

    第1話 ひとりで焼きそばを食べていると里志から散歩の誘いが入る。里志は生徒会の選挙管理委員会をやっていて、票の数が有権者を上回ってしまったらしい。奉太郎は手段を見破る。

    第2話 折木奉太郎は卒業制作の鏡の額縁を彫るときに手を抜いた。それには鳥羽麻美が関係しているらしい。伊原が謎に挑む。

    第3話 中学の英語教師が雷に3回打たれて生きている話になった。奉太郎は調べてみることにした。その小木先生は登山家だった。

    第4話 まやかは漫画を書いて応募していて、今回努力賞をもらった。漫画研究会では読むだ

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    2026年06月01日
  • 王とサーカス

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    これはとても好みでした。前半はちょっと旅行記みたいで退屈かなぁと思ってたら中盤からちょっとハードボイルド味がでてきて面白い!
    王族の殺人は現地では大事件ではあるけど、あくまで主人公は直接目撃したわけじゃない。周りで起きたのはある意味地味な日陰の事件。でもじわじわ身に迫ってきているという不穏な感じ。
    巻き込まれた主人公は常に冷静で、自分に問いかけ続ける真摯な態度を持っていてかっこいい。エンタメとしても面白いけど、それだけじゃない。風景の描写が美しく、物語全体のテーマがあって主人公の迷いや悩みも描かれてて読書ならではの醍醐味があったと思う。

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    2026年06月01日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    上流階級のお嬢様、あるいは使用人の視点で展開される5つの短編ミステリー。全編を通して重厚で古典的な雰囲気が漂い、閉鎖的な空間で気味の悪い謎が深まっていくが決して湿度は高くなく、むしろ乾いた笑いさえ沸き起こってしまうような爽やかな読後感が独特でクセになる。

    少女同士の、シスターフッドや百合といった名前がつくほどではないが、どことなく禁忌の匂いがする奇妙な関係性が魅力的。特に4つめの「玉野五十鈴の誉れ」はこの本の核となる話と言っても良い。上流階級の古めかしい雰囲気や少女同士の名前のない関係性が多くを語らない単調な語りで淡々と描写され、最後に華麗に回収される伏線には思わずため息をついてしまうほど美

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    2026年06月01日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    各章の最後に衝撃的な展開があって分かっててもこう来るか~って思わせてくれる。
    全体的にダークな雰囲気で特に最後2つの章はすごかった。

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    2026年06月01日
  • Iの悲劇

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    ネタバレ

    マッチポンプ探偵か

    めっちゃ偏見だけど過疎地に移住してくる人は半分くらいは厄介なんじゃ
    課長の忖度はあったにせよ現実でやってもこんな感じのことは起こりそう

    予想外に公共について考えさせられた
    一人が秘境に住むだけで予算食うのな
    課長サイドの言い分はよくわかる
    ただし誠実な仕事をする人を蔑ろに許せんなぁ

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    2026年05月30日
  • 栞と嘘の季節

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    ネタバレ

    個人的に前作よりおもしろかった。
    トリカブトの栞をめぐる物語は情緒不安定な高校生たちの影を描いていた。嘘の連続で一筋縄ではいかない人間の面倒くささがよくわかる。心が不安定な彼らにとってこうした切り札は必要なんだろうと思った。
    それに比べて堀川と松倉は安定感があって頭がキレるし、まるで高校生らしくない。二人は栞を持つ者たちの気持ちが分かるのだろうか。

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    2026年05月30日
  • リカーシブル

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    ネタバレ

    リカーシブル
    再起的な
    タイトルに尽きる本

    伝承が根強く残ってる街
    街全体が記憶を取り戻すための舞台装置

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    2026年05月28日
  • 冬期限定ボンボンショコラ事件

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    満を持して冬期!いやあ、やっぱり面白かった。
    アニメで結末は知ってたんですけど、やっぱり小説のひたひたくるような迫り方はいいんですね。中学生の小鳩くんがちゃんとやな奴で、それをちゃんと自省しているのがとてもよい。

    細かい言い回しで本当にちゃんと犯人が示されてるんだよなぁ。この辺り本当に巧い。
    探偵の真実を暴かないといられない傲慢さにきちんと触れているところが、このシリーズは好き。

    小山内さんの「次善」はもう、「愛してる」でしょうよ!

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    2026年05月28日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    ネタバレ

    本を持つ手がじっとりする。

    じっくりと米澤穂信の毒を味わうことが出来た。

    そもそも表紙からしてなんか不穏である。

    図書委員シリーズから入って、爽やかビターいいね!

    って思って臨んだ『満願』でこっ酷くやられていたこともあって、本作もさぞ…と身構えて読んだから乗り切ることができた。

    『北の館の罪人』が一番好みだった。文章が気持ち良すぎる。

    「バベルの会」の設定上仕方がないけど、古典文学の造詣が深ければもう少し楽しめたんだろうなあ。

    作家は色々読んでるのね…

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    2026年05月27日
  • 栞と嘘の季節

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    高校生にしては博識すぎるが、ミステリーとしてはよかった。猛毒と可憐な見た目を併せ持つトリカブトを栞に閉じ込めるそのセンスが素晴らしい。

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    2026年05月24日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    面白かった。氷菓のイメージが強かったのでああいったソフトなミステリーかと思ったが、バンバン人が死ぬタイプでよかった。
    私がミステリーに疎いのかもしれないが、「殺人です、犯人は誰でしょう」というフォーマットに収まらない話ばかりで、先が読めずとても楽しかった

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    2026年05月24日
  • ボトルネック

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    これを中学生の時に読んでいなくてよかった
    完全に性格がひん曲がったと思う
    ある程度人格が形成された大学生だからセーフ
    青い、とても青い小説
    まだ若いうちだから楽しめたのかも…
    大人になって読んだらイタいって思うのかな
    暗いラストが好きな人にオススメ!

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    2026年05月22日
  • さよなら妖精

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    古典部シリーズや小市民シリーズみたいな感覚で読み始めたら、最後にズドンとものすごく重たい話だった。

    「ユーゴスラビアってなんか戦争とかしてた辺りだよね」くらいの知識とも呼べない知識しかなく、調べながら読んだ。
    “なんか戦争とかしてた辺り”と思ったことが、読後すごく恥ずかしく感じた。
    たった一人でも大切な人がいるだけで、何もできないけど、だからこそ心乱れる気持ちを忘れずにいたいと思う。
    今だって世界のあちこちで、戦争や紛争が日常の場所があって、それでも日本で知るニュースでは「まだ戦争やってんのか」と感じる程度。
    大人になると仕方ないで済ませてしまうこの気持ちを、10代のひたむきな目線で感じられ

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    2026年05月22日
  • さよなら妖精

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    過去に読んだものでも同じような感動があるとは限らない。だが、過去に読んだ本を再び開いた時、ああ、確かにこの本のここで感動したのだと思い出す事はある。
    米澤の作品はいつだって甘くない。甘いものが作品のあちこちに登場するのは今の内に甘いものを食べて苦さに備えておいて下さいよ、という気遣いなのかもしれない。
    遠い国からやって来たマーヤと出会うおれたち、そのやりとりは謎と異文化に溢れている。物語は突然、橋を外されたかの如く顔色を変えて結末に向かう。この展開が実にらしいのだが、今の時代を見ると悲しみに胸を打たれる、どころではなく刺されたような気持ちになる。

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    2026年05月21日
  • 王とサーカス

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    ジャーナリストや報道の在り方を、そしてそれを受け取る側の本心を、こんなにも深く考えさせられる。
    中途半端な手の差し伸べ方は、何もしないよりも残酷なのかもしれない。

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    2026年05月20日