重松清のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本はのめり込むように読めてしまった。話の展開のスピード、わかりやすい特徴的な登場人物、印象的な特徴的なフレーズ。この3点からとてもスピーディーに読めてしまった。
話の展開については、起承転結がきちんとなされていてとてもわかりやすいものになっていた。疲れている時にでもスラスラ読めてしまう優しさがあった。
登場人物については、オズの魔法使いのキャラクターとの対比がなされており、キャラの特徴付けがきちんとなされているおかげで濃いキャラクターのイメージが出来上がった。
特徴的なフレーズについては、ニワトリは一度だけ飛べるというタイトルにもなっているフレーズがところどころ散りばめられており、印象を残 -
Posted by ブクログ
ネタバレ東日本大震災直後に実際の取材を基に作られたドキュメンタリー小説の続編‥
かと思いきや、こちらは小説の体裁ではなく作者自身が実際に各地を取材した内容を纏めたもの。
前作を読んでいたのでてっきり主人公達が成長した体で、実際の被災地の現状を書くのかと思っていたのでちょっぴり残念。
前作からの間に大阪や岡山といった台風被害の街や熊本地震など「被災地」と呼ばれる場所は増えており、その地も取材対象になっている。もちろん過去の阪神淡路大震災の傷跡も‥
「被災」はまだ終わっていないことや「被災地」と聞いて東北以外にもあることへ頭が行くか?ということ、メディアが映し出す「悲惨な」被害以外の「小さな」被害を想像で -
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Posted by ブクログ
およそ20年前に書かれた本なので60歳定年のことや、家族の通信手段が家電であることなど、時代の流れを感じる内容が散見されるものの、サラリーマンが定年後の生活をどう過ごすかといった問題は未だに尽きないテーマです。
ここに登場する人物たちは 、高度成長時代に東京の郊外に造成されたニュータウンに、移り住んだ人々のその後の物語でもあります。定年後の夫、父親の典型的な悩みである家庭内の居場所を模索する過程も面白かったのですが、ニュータウンという街の在り方も一方では取り上げていて、自分たちの育った頃を思い出して感慨深いところでした。ニュータウンと言われた街がオールドタウン化していく様は、拡大から縮小してい -
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