重松清のレビュー一覧
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<突き刺すために読む、突き刺さった部分を確かめる>
全話、刺さる。痛い、とても。
それぞれの主人公(もしくはその友達、息子)の周りには、鋭利な空気が満ちている。呼吸するたび中からボロボロに傷付いてしまうような、苦しい環境の中で、彼らは生きている(最後のは少し違うけど)。
でも、みんな逞しい。目も当てられない程に押しつぶされても、無くならない。絶対に火が消えない。だから、最後まで読む事が出来る。
いじめが鮮明に描写される。曖昧な表現が無い。想像したくないのに、浮かんでしまう。いじめにハッピーエンドは無い。そんな当然を改めて思う。
人間は間違うんよなあ…どれだけ気を付けても、一所懸命にやっても。その『間違い』から目をそらさないこと、認めることが、一番大事でね… って、それが一番難しくてね。 -
Posted by ブクログ
ゆるす/ゆるされる、に関する4編。
紆余曲折を経て、いろいろなことを考え、そして落ち着いていくお話。
まゆみのマーチ。
まゆみちゃんはいい子だ。
本当に純真で、いい子なんです。結果として周りの人たちを明るくしていたはず。
でも、先生の一言、行動で変わってしまう。いい子だからなおさら悲しい。
大人は軽い気持ちで行動を起こしているのかもしれないけれど、本人にとっては一生消えない傷になってしまった。
罪深いのはまゆみちゃんではなく、おとなだ。
追伸。
お母さんだったらどう思うとおもう? 目をつぶって考えてみて。
とてもいいアドバイスだ。
感情的になっているから、冷静に考えられないのだろうけれど、答えとしての選択肢はほとんどないはず。よく考えたらわかる。
結果としてもう取り返しのつかない年月が経ってしまっている。
最期に後悔したくないものですね。
とてもいいお話でした。 -
Posted by ブクログ
家庭の事情で家族が減り、そして増え、微妙な空気が流れる。
生きてるな~、と実感するお話でした。
悩むから人生なのかもしれない。
小学生には小学生なりの悩みや葛藤があります。
髪型ひとつでも、とても大事なことで、一概にいえることではないということを改めて理解しました。プレゼントの帽子、バンドが大事でした。
大人は忙しいから、なかなかそこまで気が回らないです。
子どもが小さかったとき。一緒に散歩して、道端の雑草に気を取られていつまでも進まないとき。ありんこを見て動かなくなったとき。
子どもには大事な時間。大人も同じ目線に降りて、大事な時間を一緒に過ごしてみてもいいですね。
現代人、日本人は忙しすぎます。
ネパール、インドの旅行記を読んで思ったことをこの本でも感じました。
テレビやゲームやスマホ、もちろん仕事でもなく、自然や子どもたちと触れ合って感じてもっと人間らしい生き方をしたい。最後に後悔しそうです。 -
Posted by ブクログ
50絡みのオトコ3人のそれぞれが抱える物語。こ3人の共通項としての男の料理(お手軽料理)のレシピが多数紹介される。その料理とは柔軟かつ斬新な発想かつシンプルであり試してみたくなる。
中学教師の陽平に関して言えば嫁の態度が腹立たしさを覚えるが本人は不安のみでなんだか情けないし息子は心配しているらしいが別れたら母につくと言い放つ始末であまりにかわいそう。
一博の、嫁を想いながらも同居人を世話を焼く心理は理解不能。
ファミレスという場所をもっと掘り下げる展開を大いに期待していたが、“ファミリーレス”と掛け合わせてるのかー…と少し残念。
後半ももちろん読みますけど。
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Posted by ブクログ
ネタバレ過去の未来と、現在。歳をとるにつれて身をもって現実を体感し、過去の未来とのギャップに、悲観に暮れる。時に、そのギャップが大きいほど、現実から逃避し、過去の未来を追ってしまうことがある。たとえ、それが他人を傷つけたり犠牲にすることだとしても。なんとも自分勝手である。
さまざまなキャラクターに嫌悪感や怒りなどさまざまな感情を沸かせてきた。だが最後、同級生と集まってタイムカプセルを埋める時、誰もが少しでも明るい未来を期待しているのだなと、少し温かい気持ちになった。
不倫、リストラ、落ちこぼれ教師、死を目前にする病気。人間であれば誰しもが、将来どれにあたってもおかしくはない。今思う未来が全て現実にはなり得ないことを身をもって知ったとしてもなお、未来の一縷の光に手を伸ばそうとする。そんな人間の本能が感じられた。