重松清のレビュー一覧
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ネタバレp.18
風景がモノトーンになると、気持ちが落ち着く。色が消えただけで、世界のすべてが過去になるような気もする。
p.346
苦笑交じりのため息をついたあとの表情は、よけいな力が抜けて、意外と悪くない。
p.352
「なんでもいいから、なにかをやってみて、なにかを初めてみることから、ぜんぶが始まるんだよ」
ショットガン・ホーンズの再結成というお話にはならなかったですね。そんなストーリーをちょっと期待していたのですが。
でも、読み終わった後は、なぜか、ちょっと、いろいろ頑張ってみようかな、まあ、無理し過ぎない程度に。といった気持ちにさせてくれる作品でした。
生きていると苦笑やため息は尽きません -
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取り壊しが決まった3丁目団地。
そこは、かつてあるドラマが撮影されたロケ地だった。
そのドラマの名前は「たんぽぽ団地のひみつ」。
主演を演じたワタルくんはもう52歳。今は売れない映画監督。
ワタルくん、かつてロケに携わった団地の人々、今も団地に暮らす徹夫さん、その孫の小学生の杏奈。徹夫さんの奥さんで、杏奈のおばあちゃんも亡くなってしまったショーコ先生。
3丁目団地に集まる人たちが体験する、少し不思議な物語。
面白かった!
子供も大人も楽しめる、優しさと夢の詰まったファンタジーエンターテイメントという感じ。
設定が団地なので、派手さはないものの、万人が好感を持てる物語。
主人公の杏奈も元気いっ -
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忌野清志郎
自分にとっては「なんかすごい人」って認識でしかないけれど、彼の死が誰かに与えるものはとてつもなく大きなものだったんだな、と感じた。
昔を思い返してもう一度辿ろうとするのは簡単だしそうしたくなってしまうけれどそうせずにそれぞれの「ツアー」を続けていく、っていうのがすごくかっこよくて大人ってそうだよな、って思った。
チャワンからの伝言をアカネに伝える本間くんの話し方が社会人なりたて(今もあまり変わっていないかもしれないけど)の自分と全く同じで、アカネの苛立ちがグサグサ刺さった。曖昧に伝えようとするのは自分を守るためでしかないから、ちゃんと自分の発言に自信と責任を持って伝えられる人間に -
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初出 2009ー11年「新刊展望」。単行本になっておらず、文庫オリジナル。
高校のブラバン仲間5人が大学時代に「ショットガン・ホーンズ」というバンドで活動し、その後バラバラになっていたのだが、清志郎の葬儀に参列した”アカネ”が、啓示を受けて旅(ツアー)に出て、46歳になったバンドの仲間たちに会う。
リストラされた”ハクブン”と会って、近所の高校でトランペットを吹き始めた少年を激励し、偶然聴いたラジオで”チャワン”がレポーターをしていることを知って、メールを送って現場に駆けつける。そこへ妊活で双子を産んだが夫が海外へ行ってしまった”キョウコ”も子供を連れて駆けつける。しかし、「いま、幸せですか -
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ネタバレ大好きな作家さん。
主人公のレイコさんは優等生で田舎でやぼったい故郷から離れたくて東大を目指して上京。
やがてふるさとに帰ることになり、ふるさとへの思に変化していく。
田舎の過疎化についてよく書かれているし、田舎はのどかで住みやすいという優しいお話ではなく、田舎のリアルが見て取れます。キミ婆さんみたいな人は本当に居ます。ゴロゴロ居ます(笑)
以下引用
高校時代は駅前で出くわしても目を合わせないようにしていた地元組も、ひさしぶりに会うと、そんな柄の悪そうな感じではなかった。みんな大人っぽくなった。愛想がよくなった。
自分と同い歳で、自分よりずっと出来の悪かった地元組がおばあちゃんと世間話を楽し -
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ネタバレ正直あらすじを見た感想は「よくありそうだなー」でした。家族の中の誰かが不祥事を起こしてそこからトントン拍子で物語が暗い方向に、的な
読み終えた後、ため息が出ました。いい意味で。重くてじっとりするような余韻が残る、この読後感が好きなんだよなー。これだから胸糞は辞められない。
表現の一つ一つが生々しくて読んでてどんよりぐったりしてきます、こっちまで穴ぼこ空いてるみたいな目になりそう。それぐらい、思ったよりもずっとずっと暗いお話でした。
学校でも家庭でもトップでい続けた兄が挫折してどんどん堕ちてぶっ壊れていく様は読んでてキツい、、、自分の弱さを隠すようにひょうきんに振る舞うてつおも見ててとても痛々し -
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どの話も、ウルウル泣けそうな話でした。
どのタイトルも「卒業」でもいいくらいに、
いろいろな思いからの「卒業」を感じたよー。
まゆみのマーチ
まゆみが好き、好き、好き、まゆみが好き、好っき!!
あおげば尊し
父の死から、「死」を学んでもらう。あおげば尊しって歌を最期に歌ってもらえたら、嬉しい。
卒業
自分の父は産まれる前に自殺しちゃった。その血が自分にも流れてる…。
追伸
30歳で病気で亡くなった母。後妻をお母ちゃんとは呼べない…。呼びたくなかった…。
個人的には、「あおげば尊し」で泣けてしまった。
「死」について考えるのは怖いけど、
いつかは考えないといけないこと
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