重松清のレビュー一覧

  • ハレルヤ!(新潮文庫)

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    ネタバレ

    p.18
    風景がモノトーンになると、気持ちが落ち着く。色が消えただけで、世界のすべてが過去になるような気もする。
    p.346
    苦笑交じりのため息をついたあとの表情は、よけいな力が抜けて、意外と悪くない。
    p.352
    「なんでもいいから、なにかをやってみて、なにかを初めてみることから、ぜんぶが始まるんだよ」

    ショットガン・ホーンズの再結成というお話にはならなかったですね。そんなストーリーをちょっと期待していたのですが。
    でも、読み終わった後は、なぜか、ちょっと、いろいろ頑張ってみようかな、まあ、無理し過ぎない程度に。といった気持ちにさせてくれる作品でした。
    生きていると苦笑やため息は尽きません

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    2021年10月30日
  • カシオペアの丘で(下)

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    上巻読み終えてすぐに下巻も。人を許す事、許される事は難しい。たとえ相手が許してくれても。こういう気持ちがあるのは、相手を思う気持ちがあるからかなと。

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    2021年10月24日
  • カシオペアの丘で(上)

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    癌ので亡くなる設定と、出てくる女性達にあまり共感出来ず。ただ、やっぱりどんどん読み勧めたくなる。行った事の無い知らない場所でも、読んでいるだけでそこに自分もいるような気持ちになる。

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    2021年10月24日
  • たんぽぽ団地のひみつ(新潮文庫)

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    取り壊しが決まった3丁目団地。
    そこは、かつてあるドラマが撮影されたロケ地だった。
    そのドラマの名前は「たんぽぽ団地のひみつ」。
    主演を演じたワタルくんはもう52歳。今は売れない映画監督。
    ワタルくん、かつてロケに携わった団地の人々、今も団地に暮らす徹夫さん、その孫の小学生の杏奈。徹夫さんの奥さんで、杏奈のおばあちゃんも亡くなってしまったショーコ先生。
    3丁目団地に集まる人たちが体験する、少し不思議な物語。

    面白かった!
    子供も大人も楽しめる、優しさと夢の詰まったファンタジーエンターテイメントという感じ。
    設定が団地なので、派手さはないものの、万人が好感を持てる物語。
    主人公の杏奈も元気いっ

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    2021年10月23日
  • きみ去りしのち

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    子供を突然の病気で失った親の心情がとても丁寧に描写されていました。主人公以外は皆達観しており、主人公だけが苦しみもがいている感じですが、主人公の気持ちが余計にリアルに思えます。ハッピーエンドになりようがない話ですが、最後はもうちょっとほっこりさせてもらいたかったなあと思いました。

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    2021年10月22日
  • 希望ヶ丘の人びと(上)

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    まだ上巻だからか希望というよりこれからどうしていくのかと色々始まったばかりで、下巻を読むのが楽しみ。
    息子の亡くなったお母さんの思い出探しは切なくなるけど、その気持ちは分かる。亡くなった人がいた場所や、話が聞けるのは幸せな時間だからね。

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    2021年10月07日
  • ファミレス 下

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    ネタバレ

    おじさんの青春物語。

    ドンに『怒っていい、泣いていい』と伝えるシーンはぐっとくるものがある。
    ドンかメイミーを主人公にした物語も読んでみたい。

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    2021年10月03日
  • ハレルヤ!(新潮文庫)

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    忌野清志郎
    自分にとっては「なんかすごい人」って認識でしかないけれど、彼の死が誰かに与えるものはとてつもなく大きなものだったんだな、と感じた。
    昔を思い返してもう一度辿ろうとするのは簡単だしそうしたくなってしまうけれどそうせずにそれぞれの「ツアー」を続けていく、っていうのがすごくかっこよくて大人ってそうだよな、って思った。

    チャワンからの伝言をアカネに伝える本間くんの話し方が社会人なりたて(今もあまり変わっていないかもしれないけど)の自分と全く同じで、アカネの苛立ちがグサグサ刺さった。曖昧に伝えようとするのは自分を守るためでしかないから、ちゃんと自分の発言に自信と責任を持って伝えられる人間に

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    2021年09月26日
  • ナイフ

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    何が正解で何が間違っているのだろうか。
    エビスくんは今、どうしているのだろうか。
    本当は神様だったのかな。

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    2021年09月23日
  • ハレルヤ!(新潮文庫)

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    初出 2009ー11年「新刊展望」。単行本になっておらず、文庫オリジナル。

    高校のブラバン仲間5人が大学時代に「ショットガン・ホーンズ」というバンドで活動し、その後バラバラになっていたのだが、清志郎の葬儀に参列した”アカネ”が、啓示を受けて旅(ツアー)に出て、46歳になったバンドの仲間たちに会う。
    リストラされた”ハクブン”と会って、近所の高校でトランペットを吹き始めた少年を激励し、偶然聴いたラジオで”チャワン”がレポーターをしていることを知って、メールを送って現場に駆けつける。そこへ妊活で双子を産んだが夫が海外へ行ってしまった”キョウコ”も子供を連れて駆けつける。しかし、「いま、幸せですか

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    2021年09月11日
  • 半パン・デイズ

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    子供ってこうやって成長していくんだ。
    子供を信じて、あまり手を出しすぎずに、自分で悩みながら成長して欲しいと感じた。
    今の時代、こんな男らしく育つのは難しいかな?でもこうあって欲しい!

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    2021年09月03日
  • みんなのうた

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    ネタバレ

    大好きな作家さん。
    主人公のレイコさんは優等生で田舎でやぼったい故郷から離れたくて東大を目指して上京。
    やがてふるさとに帰ることになり、ふるさとへの思に変化していく。
    田舎の過疎化についてよく書かれているし、田舎はのどかで住みやすいという優しいお話ではなく、田舎のリアルが見て取れます。キミ婆さんみたいな人は本当に居ます。ゴロゴロ居ます(笑)

    以下引用
    高校時代は駅前で出くわしても目を合わせないようにしていた地元組も、ひさしぶりに会うと、そんな柄の悪そうな感じではなかった。みんな大人っぽくなった。愛想がよくなった。
    自分と同い歳で、自分よりずっと出来の悪かった地元組がおばあちゃんと世間話を楽し

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    2021年09月01日
  • 一人っ子同盟(新潮文庫)

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    久々の重松清。

    「どうにもならないことって、あるんだよ」というハム子のセリフが印象的だった。

    自分も一人っ子だったのもあり、共通項を感じて購入してみたが、全然自分とは違った。
    一人っ子だけど、背景が全く異なる3人の登場人物。みんなそれぞれ、自分の家族について悩みがある。小学生までしか描かれてなかったけど、このあとどうなったか気になるところ。

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    2021年08月27日
  • ハレルヤ!(新潮文庫)

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    かつてのバンドマンたちの話

    おじさんおばさんになるのも悪くない。
    ツラいことも知りたくなかったこともいっぱいあるけど
    こういう話で諸々感じるものが多いはず。
    RCは世代じゃないけど
    一度だけ生で観たキヨシローはまだ覚えているよ。

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    2021年08月19日
  • ハレルヤ!(新潮文庫)

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    読後は爽やかで、途中続きが気になって気になって、どんどん読み進めてしまいました。

    ただ、ラストはあれで良かったのか?賛成、反対取りまぜて色んな意見が出そうです。私は・・・なんか少し急ぎすぎたような気がしています。ではあれ以上があるのか?と問われると、それもまたないんですが。

    会わなくて良かったんかなあ。寅さん的大団円も、あの日を書くならあったんではないか?まあそれでも、それぞれがそれぞれに生きていくしかないのはわかってますが。今、主人公達の年齢にたどり着いた私はそんな風に感じました。

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    2021年08月16日
  • ファミレス 上

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    著者の作品は、結構読んでいるような気がします。どうしてなのか。一つには目線が優しいこと、文章が読みやすい、感情移入をさせてくれることなどなのでしょうか。この作品も読みやすい。主な登場人物は50歳前後の男たち3人。三人三様の悩みを持っています。私は登場人物たちより一回り年上、さらに未婚。理解できる部分や共有できる部分はないと言っても良いのですが。なんだか自分のことのように思わせます。著者の筆の力でしょうか。下巻でどのような展開になるのか楽しみです。

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    2021年08月09日
  • 一人っ子同盟(新潮文庫)

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    ノブくんとハム子さん、6年生の2人をつなぐのは「1人っ子」であること。その悲哀に自身の心情を重ねながら、うなずくこと数十回。同盟という言葉を通じて、お互いを理解し始める2人の姿が印象的でした。

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    2021年07月26日
  • 疾走(上)

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    まだ前半。主人公のまわりで、少しずつ壊れていく人たちを見るのは、とても苦しい思いになります。しかし、物語に鷲掴みにされながら、上巻が終わりました。主人公に救いはあるのでしょうか?後半を読みます。

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    2021年07月17日
  • 疾走(上)

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    ネタバレ

    正直あらすじを見た感想は「よくありそうだなー」でした。家族の中の誰かが不祥事を起こしてそこからトントン拍子で物語が暗い方向に、的な
    読み終えた後、ため息が出ました。いい意味で。重くてじっとりするような余韻が残る、この読後感が好きなんだよなー。これだから胸糞は辞められない。
    表現の一つ一つが生々しくて読んでてどんよりぐったりしてきます、こっちまで穴ぼこ空いてるみたいな目になりそう。それぐらい、思ったよりもずっとずっと暗いお話でした。
    学校でも家庭でもトップでい続けた兄が挫折してどんどん堕ちてぶっ壊れていく様は読んでてキツい、、、自分の弱さを隠すようにひょうきんに振る舞うてつおも見ててとても痛々し

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    2021年07月13日
  • 卒業

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    どの話も、ウルウル泣けそうな話でした。
    どのタイトルも「卒業」でもいいくらいに、
    いろいろな思いからの「卒業」を感じたよー。

    まゆみのマーチ
    まゆみが好き、好き、好き、まゆみが好き、好っき!!
    あおげば尊し
    父の死から、「死」を学んでもらう。あおげば尊しって歌を最期に歌ってもらえたら、嬉しい。
    卒業
    自分の父は産まれる前に自殺しちゃった。その血が自分にも流れてる…。
    追伸
    30歳で病気で亡くなった母。後妻をお母ちゃんとは呼べない…。呼びたくなかった…。

    個人的には、「あおげば尊し」で泣けてしまった。
    「死」について考えるのは怖いけど、
    いつかは考えないといけないこと

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    2021年07月05日