重松清のレビュー一覧

  • せんせい。

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    誰もが、一番身近な大人を“せんせい”と呼んだ日々を過ごしてきた。
    そのなかには、イヤだなと思ったり、
    当時は好きになれなかったりした人もいたけれど
    その時代はかけがえのないもので、
    楽しかったと思えることもたくさんある。

    そして、
    何よりしんどかったときも
    楽しかったときも、
    あの時代を過ごしてきたから
    今こうして過ごしているんだなとも思います。

    なつかしい気持ちになりました。

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    2024年03月26日
  • せんせい。

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    先生と生徒を描く7話の、短編集。白髪のニールはギターを通じてロールし続ける先生の話。これが泣けた。その他も先が気になり読み進めたくなるものばかり。少しイマイチなものもあったが。

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    2024年03月24日
  • みぞれ

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    短編集。
    ラストのタイトルにもなっている『みぞれ』と、ラス前の『ひとしずく』が良かった。特に、ひとしずくが良かった。
    重松さんは、子どもの話もとってもいいんだけど、中年男性の話もとってもいい。

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    2024年03月23日
  • 小学五年生

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    葉桜
    色々動くが何も肝心なことは動かない。小さい時はそうだった。適切な動き方がわからないし、動ける範囲にも限界があった。

    おとうと
    …別にたいしたことないよ、もっときれいなの、いっぱいあるよ…オレ、知ってるから、今度アッくんに見せてやるから…

    友だちの友だち
    この設定なら、中編くらいで楽しめたかも。短編すぎて浸りきれない。死は重い

    カンダさん
    子どもから見えにくい大人の恋愛。カンダをカタカナにしてるとこに現れている。けど、破談の理由が赤裸々でそのムードが壊れた。中学生になって、次の彼氏にははまらなくて、カンダさんにも興醒めして、というのは思春期らしい。

    雨宿り
    ただでさえ短いのに場面が

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    2024年03月29日
  • あの歌がきこえる

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    本州の西の端の小さな街で生まれ育ったシュウ、コウジ、ヤスオは1980年ごろに中学生となる。親の離婚、交換日記、高校への進学や、大人の女性に憧れ、ギターで流行歌からちょっとズレた歌を歌い、様々なイベントを当時の流行していた歌とともに思い出していく連作。

    重松清というと重くるしくて理不尽な不幸の連続というイメージが有り、これを含め何冊も買って寝かしていたが、この作品はそういう雰囲気ではなかった。

    コウジのように親が離婚してしまうわけでもなく、ヤスオのように思い切り弾けるわけでもなく、馬場くんのように引っ込み思案でもない平凡なシュウは、作者のいち部を反映したものなのだろう。

    しかしそこは重松清

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    2024年03月19日
  • くちぶえ番長

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    小学4年生のツヨシのクラスにやって来た転校生。一輪車とくちぶえが上手なチョンマゲ頭の女の子、マコトは転校初日に「わたし、この学校の番長になる!」と宣言。マコトとの出会いで、ツヨシと周りのみんなが少しずつ変わっていく物語

    純粋で傷付きやすくて、少しずつ成長している段階の小学4年生の世界・・・
    小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、誰よりも優しくて強くて思いやりがあって、とびきりキュートだった。特に得意な一輪車で珍しく転んだ場面は、とっても可愛くて微笑ましかった。

    私にとってのマコトは、クラスメイトではなく実の姉だったんだと思う。2歳違いの姉は私にとって最強女子で、いつも妹を守ってくれて、強く

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    2024年03月19日
  • 希望の地図 3.11から始まる物語

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    目に映る表面的な光景と目に映らないもの。
    絶望と悲しみを抱えたまま、生きる人々の感情。
    被災後の当時の様子が伝わってくる。

    福島への旅の道中に、能登半島地震後のタイミングに読めて良かった。
    この本を読み、3.11を福島で過ごし、以前より少しだけ被災地の方の気持ちに寄り添えた気がする。

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    2024年03月14日
  • なきむし姫

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    いかにも重松作品。
    子どもたちの無邪気さと鋭さ、親であるオトナたちも決して完璧な人間じゃなく、子どもの成長とともに成長していく。
    同級生だった親たちの子どもの頃の話やブンのクラスの話には、「ああ、こういうやつ居たな」と懐かしくなる。

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    2024年03月02日
  • 木曜日の子ども

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    ネタバレ

    少し長めだけどテンポ感も良くてすぐに読めた。
    今まで読んできた重松清作品とは一味違う作風だったかな、と思う。だけど好きで読みやすいのは変わらない。
    後半、ウエダサマ、聖者、神、等が出てきたところからすごいわかりづらくなったので星4にした。
    (私の理解力の問題かもしれない)

    上田と高木は世界を終わらせたかった、全人類を滅亡させることはできないけど周りの人間を殺すことで自分から見える世界が一変することに気が付きそれを実行した。それと同時に、なぜクラスメートを無差別に殺したのか、〝分からない”状態にすることで周囲の人(特に大人達)を怖がらせ、一部の人間から崇拝されるようになった。彼らは自分の命を人

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    2024年02月27日
  • ぼくはこう生きている君はどうか

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    確かにカッコいい人だ。だいたいカッコいい人は物事を測る軸を持っている。しかもその軸は色々な経験に基づいて出来上がってきたもので、誰かに教えてもらったり、影響を受けただけのものではない。影響は受けても最後は自分で考えて自分なりの回答を出す。それが間違っていると判ればすぐにそれを改める。そうやって積み上げ、築き上げてきたものが滲み出てくる人、というのはカッコいいはずだ。
    日露戦争の終わりとともにこの国の本当の教育は終わった、と鶴見先生は仰るがそれから100年以上経った現代もまだ落下を続けている。そう考えると自分の子供達には好きな勉強をしてもらいたいと思う。教養は身につけてもらいたいと思うが、残念な

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    2024年02月23日
  • ステップ

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    どこかの紹介サイトでおすすめされてたから買った一冊。

    シングルファーザーの子育ての話だった。

    お父さんが完璧すぎる
    欠点がない。
    シングルファーザーの家庭のお手本みたい。
    だから話の序盤はあまり面白くなかった。

    話が進むにつれて感動する場面がでてきたのでだんだん話に集中できた。

    後半は泣ける場面が多く久しぶりに本を読んで涙出た。

    自分の友達にもシングルファーザーで娘を育てた友達がいるが、子育ては一人じゃ大変で周りの助けがないと、うまくいかないと改めて感じた小説でした。

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    2024年02月21日
  • 小学五年生

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    17人の小学五年生の少年を主人公にした短編集。転校やいじめ、親の離婚、病気、死別など様々な出来事と絡めながら、この年頃にありがちな肥大していく自意識や揺れ動く感情がそれぞれ繊細に表現されている。お気に入りは転校の複雑な心理を描いた「葉桜」「友だちの友だち」、仄かな異性への意識の目覚めが微笑ましい「プラネタリウム」、無愛想なバスの運転手との交流が心地よい「バスに乗って」、いじめを扱いながら読後感が爽やかな「ライギョ」。自分が五年生の頃はどんなだったかなと思い出しながら読むのもまた楽しい良作です

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    2024年02月18日
  • 見張り塔から ずっと

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    解説者曰く、ゴーストライター重松清が表舞台に出て来た。ミステリーだ。面白い!切り口が興味を引く。みどり&あたいの関係も新鮮。
    ハッピーエンドなおのろけ3編

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    2024年02月16日
  • カモナマイハウス

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    自分のことを言われた気がした?
    「邪魔で迷惑・ 動く不燃ゴミ」
    「あ、すみません、火葬できるから燃えますっ」

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    2024年02月08日
  • 小学五年生

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    2024.02.07
    こういうことを40歳過ぎに書けることを尊敬します。やはり、一廉の作家は自分の中に引き出しを持っていて、それを巧みに引きだすことができるのですね。それが今の1番の感想です。53歳のいま。

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    2024年02月07日
  • 木曜日の子ども

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    恐ろしい犯罪を犯してしまう子どもも、親からしたら「うちの子が一体どうして」と思うことがほとんどかもしれない。
    幼少期の辛い記憶は大きくなってから幸せな体験で覆ってやることはできるのだろうか。
    もし、自分の子どもだったら支えて包み込んでやれるだろうか。
    読んでいる途中で恐ろしい気持ちになったが、最後まで読み終えた。
    心地よい読後感に包まれることはなかったが、親としての覚悟を持っているか試されたような気持ちになった。

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    2024年02月04日
  • いとしのヒナゴン

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    久しぶりに重松清さんの本を読んだ。
    なんとなく手に取って読み始めたのに、いろいろ今の自分にリンクするところがあったりと、なんだろう、縁を感じずにいられない本だった。
    登場人物は個性豊かでみんな違うのに、なんだろう、みんなの気持ちが痛いほどわかる部分があって、不思議な気持ちになった。
    やっぱり読書って楽しい!

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    2024年01月28日
  • ビタミンBOOKS―さみしさに効く読書案内―(新潮文庫)

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    重松清さんの書評的な感じの本。様々な本が紹介されているが、独自の視点での解説で本の魅力や著者の魅力がまとめられていて一度は読んでみたいと思う。本からもらう感動であったり、知識であったり、本を読む楽しさを伝えてくれる本だと思う。

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    2024年01月28日
  • カモナマイハウス

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    久しぶりの重松作品。相変わらずストーリー展開が良く、サクサク読み続ける。自分も正に空き家問題に直面していて、自分事のように思えた。

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    2024年01月26日
  • 疾走(下)

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    目を背けたくなるような描写のなか、シュウジがほんの僅かでも救われることを願いながら読みました。
    よく人が“堕ちていく”と言うけれど、シュウジはこの物語の初めから堕ちていたと思います。タイトルのあらわすように“疾走”だったなと思います…。

    最初から最後まで苦しいけれど、シュウジのような、それよりも苦しい人生も必ずどこかにあるんだと思うと行き場のない悲しみを感じる。

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    2024年01月24日