重松清のレビュー一覧
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先生とて、決して聖人ではなく、人間なのでいいろいろな感情はあるけれど、生徒が好きではないという理由で、無視する先生はいただけない。ほとんどいじめに近い扱いをする先生は、好きになれないなあ、ひどいなあと感じた。どれほど、この少年が傷ついていたのかなと思うけれど、先生よりずっと大人だったような気がする。
保健室の先生が一番素敵だったかな?厳しくて怖いけれど、ちゃんと見たくれているやさしさがあったから。
この、物語の先生は、人間臭くて、たぶん、こういう先生に会っていたら、学校は好きに離れなかったのかもしれないなと思う。あまり、好きになれる先生はいなかった。 -
Posted by ブクログ
久しぶりに小説がするする読めた。
幸せと、嘘と、理解と、不安。
おとなと子ども、家族の関係。
そんなものが詰め込まれた小説だった。他のレビューにもある通りストーリーの細部で気になるところはあるけど、テーマとしてかなりまとまってたんじゃないかな。
「でも、幸せって、なんか、すごい、嘘ですよね。僕、そう思いますよ。嘘ついてるもん、そういうの」
テンプレ通りの「幸せのかたち」を演者としてなぞっていれば、表面上は幸せに見える。お母さんのように、その「幸せ芝居」の演目に気づかず、舞台にいること自体を幸せに感じる人もいる。
それに疑問を抱いたお義父さん。
演者が幸せ芝居から外れた行動を取ろうとして -
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目次
・定年ゴジラ
・ふうまん
・きのうのジョー
・夢はいまもめぐりて
・憂々自適
・くぬぎ台ツアー
・家族写真
・帰ってきた定年ゴジラ
この本を手に取った時、既読の本じゃないかと思った。
カバー裏に書かれたあらすじの「ジャージは禁物ですぞ。腰を痛めます。腹も出ます」は確かに記憶にある。
でも、中身ではなく、そこだけを読んだのかもしれないしなあ。
パラパラと中身を眺めても、なんとなく覚えがあるようなないような。
そもそも重松清の本は、たいていが同じような読後感になるのだから。
一応ブログや読メに感想を記録していないか検索してみた。
どちらにも登録記録がない。
ということは、やっぱり未読なん -
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ちょっと不思議な世界観。
なんとなく悲しく淋しいけれど、
読後は優しさや温かさがじわ〜と心に沁みわたる。
コロナ禍で描かれた作品なので、
とくに子どもたちに寄り添った作品が中心で、
でも大人が読んでも色々考えさせられると思う。
『いじる』と『いじめる』の違い、
心の奥にある誰でも持っている鬼は
特に考えさせられたなぁ。
コロナ、震災、いじめ、虐待
この数年で本当にいろんな出来事がニュースになっていた。
その出来事ひとつひとつひ焦点を当て、
ちょっとファンタジー要素を絡めつつ、
心に傷を負った人に優しく寄り添ってくれる。
昔には考えられなかったようなことが
普通に起きるようになってきて -
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◾️サマリー
・旭ヶ丘の中学校で起きたワルキューレ毒殺事件
・容疑者は当時中学2年生の男子生徒、上田裕太郎
・7年後、また旭ヶ丘で事件が起きる
◾️所感
いつも心温まる小説を書かれる重松さんのダークな作品。
血の繋がりがない親子であっても、子どもが道を踏み外そうとした時、自分は全力で助けられるのだろうかと自問自答した。
親とは、父とは、子どもとは、社会とは、自殺とは、殺人とは、…いろいろな角度から自分の立ち位置を重ねながら読んだ。
イジメ、自殺…荒んだ今の世の中をギュッと詰め込んだこの小説はとても暗い内容ではあるが、自分たちがその暗い場所に身を置く可能性がゼロではないんだよ、対岸の火事ではな -
Posted by ブクログ
おじいちゃんが定年退職の日に、エリカちゃんはおじいちゃんの仕事場に連れて行ってもらい仕事をしている姿を見る。おじいちゃんのいつもの優しい姿とは違う真剣でおっかないほどの迫力ある姿を見て、そして心に想うこととは。巻末の刊行にあたってを見てびっくり。本来はある工作機械メーカーの社員さんとその家族さん向けの配布用に作った本であったこと、刊行した理由は3.11の後に何かできないかと考え、この本を刊行することで印税を全て将来にわたって全額あしなが育英会に募金することにしたということでした。この本の絵を描かれたはまのゆかさんの印税も含めてと言うことなので、お二人と私的にこの本を作成された工作機械メーカーさ
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