重松清のレビュー一覧

  • せんせい。

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    文庫本のあとがきに、教師濃度の高い作品集との作者説明あり。2001年に書かれた、気をつけ礼、なにやら自伝的な物語に読めます。2008年 泣くな赤鬼、は、映画もいいけれど(赤鬼演じるは、堤真一)、小説には小説の良さがあるな、と改めて感じさせてくれる作品、作者の紡ぎだす先生と生徒の物語に☆四つです。

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    2024年09月04日
  • カモナマイハウス

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    挿絵が良い。
    重松さんらしい家族の話、
    私自身もこの数年で3件の解体取り壊しを見てきたので、思い入れながら読み進めた。
    追っかけセブンがいい仕事をしているなー。
    33周年をすごした夫婦に送る言葉が良い。
    「愛情の花は花と同じでいずれ枯れちゃうかもしれないけど情の根っこが残っていれば別の花が咲く、友情にも、人情にもなる」
    深い!!

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    2024年09月01日
  • せんせい。

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    『にんじん』が特に心に残りました。

    私にも、1人だけ先生としてではなく、人間として許せなかった先生がいます。だからかもしれません。

    『ドロップスは神さまの涙』の保健室の先生が、担任の先生にビシッと言ってくれたところはスカッとしました!

    良いも悪いも、やはり先生というものは多少なりとも影響がありますよね。

    あの頃の世界は学校が全てですから。学校が全てじゃない、先生が全てじゃない…もっともっと子供たちの世界が広がるといいな。

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    2024年08月31日
  • ファミレス 下

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    おいしい生活
    おいしい、の根っこには
    しあわせ、がある
    おいしくなる相手がそばにいること
    お腹がすいて、いただきます、
    ごちそうさまを満ち足りた顔で言えること
    ごはんのおいしさを決めるのは
    誰とたべるか

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    2024年08月30日
  • せんせい。

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    先生とて、決して聖人ではなく、人間なのでいいろいろな感情はあるけれど、生徒が好きではないという理由で、無視する先生はいただけない。ほとんどいじめに近い扱いをする先生は、好きになれないなあ、ひどいなあと感じた。どれほど、この少年が傷ついていたのかなと思うけれど、先生よりずっと大人だったような気がする。
    保健室の先生が一番素敵だったかな?厳しくて怖いけれど、ちゃんと見たくれているやさしさがあったから。
    この、物語の先生は、人間臭くて、たぶん、こういう先生に会っていたら、学校は好きに離れなかったのかもしれないなと思う。あまり、好きになれる先生はいなかった。

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    2024年08月29日
  • ファミレス 上

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    家族でバラバラのものが食べれるファミレス。
    家族とは一緒のものを食べると考える主人公と、別々のものを頼んでわけあえると考えるその妻。
    これから、どう話がすすむのか、楽しみです

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    2024年08月25日
  • めだか、太平洋を往け

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    アンミツ先生の教師としてのプライド
    翔也くんの寂しい気持ち
    テンコさんの正義感
    健夫さんの不器用な優しさ

    一人ひとりに自分を重ねて涙した
    私は大きな人になりたい

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    2024年08月15日
  • 木曜日の子ども

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    久しぶりに小説がするする読めた。

    幸せと、嘘と、理解と、不安。
    おとなと子ども、家族の関係。
    そんなものが詰め込まれた小説だった。他のレビューにもある通りストーリーの細部で気になるところはあるけど、テーマとしてかなりまとまってたんじゃないかな。


    「でも、幸せって、なんか、すごい、嘘ですよね。僕、そう思いますよ。嘘ついてるもん、そういうの」
    テンプレ通りの「幸せのかたち」を演者としてなぞっていれば、表面上は幸せに見える。お母さんのように、その「幸せ芝居」の演目に気づかず、舞台にいること自体を幸せに感じる人もいる。

    それに疑問を抱いたお義父さん。
    演者が幸せ芝居から外れた行動を取ろうとして

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    2024年08月14日
  • 希望の地図 3.11から始まる物語

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    登校拒否中の中学生が、知り合いの記者と一緒に東日本大震災の被災地を訪ねた。現地の被災と復興の問題に向き合い、自分の立場とこれからに対して行動を一歩始めた話。ノンフィクションとフィクションがからみあって、震災から13年経った今、実在したら彼はどんな人生を生きてきたか(答えは書かれてない)が気になった。

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    2024年07月27日
  • 定年ゴジラ

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    目次
    ・定年ゴジラ
    ・ふうまん
    ・きのうのジョー
    ・夢はいまもめぐりて
    ・憂々自適
    ・くぬぎ台ツアー
    ・家族写真
    ・帰ってきた定年ゴジラ

    この本を手に取った時、既読の本じゃないかと思った。
    カバー裏に書かれたあらすじの「ジャージは禁物ですぞ。腰を痛めます。腹も出ます」は確かに記憶にある。
    でも、中身ではなく、そこだけを読んだのかもしれないしなあ。
    パラパラと中身を眺めても、なんとなく覚えがあるようなないような。
    そもそも重松清の本は、たいていが同じような読後感になるのだから。

    一応ブログや読メに感想を記録していないか検索してみた。
    どちらにも登録記録がない。
    ということは、やっぱり未読なん

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    2024年07月25日
  • ステップ

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    やはり映画化された後に読むと、頭に俳優さんが登場するので読みやすいですね。いいのか悪いのかわかりませんが。

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    2024年07月25日
  • 木曜日の子ども

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    人間の深淵。。。

    死ねば聖者
    生き残れば神さま

    んなわけあるかい

    父頑張った。
    私だったらきっと思考停止。

    覚悟
    人は生きてる間ずっとぐだぐだするんだよっ!

    私はそちら側にはきっと行けませぬ

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    2024年07月18日
  • カモナマイハウス

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    日本が抱える空き家問題。それに加えて、子どもの独立や介護など、熟年夫婦が抱える様々な問題が降りかかる中、主人公たちが見つける幸せとは。
    いま、自分を取り巻く状況は、この小説にかなり近いところにある。
    深い問題もあるが、この小説のラストのように前向きに行きたい。これからも楽しく過ごすために。
    追っかけセブンみたいな人達がいるといいかも。

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    2024年07月16日
  • かあちゃん

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    故意でなかったとしても父を交通事故で死なせた人の家族を、子どもを自殺まで追い込んだいじめをしたリーダー、それに巻き込まれていじめに加担した友達、私だったら許せただろうか…ずっとそれを考えながら読みました。
    やったことは消えない消せない、だけどその事を背負って生きていく登場人物の描写が上手いと思いました。

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    2024年07月15日
  • かぞえきれない星の、その次の星

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    ちょっと不思議な世界観。
    なんとなく悲しく淋しいけれど、
    読後は優しさや温かさがじわ〜と心に沁みわたる。

    コロナ禍で描かれた作品なので、
    とくに子どもたちに寄り添った作品が中心で、
    でも大人が読んでも色々考えさせられると思う。

    『いじる』と『いじめる』の違い、
    心の奥にある誰でも持っている鬼は
    特に考えさせられたなぁ。

    コロナ、震災、いじめ、虐待
    この数年で本当にいろんな出来事がニュースになっていた。

    その出来事ひとつひとつひ焦点を当て、
    ちょっとファンタジー要素を絡めつつ、
    心に傷を負った人に優しく寄り添ってくれる。

    昔には考えられなかったようなことが
    普通に起きるようになってきて

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    2024年07月07日
  • かぞえきれない星の、その次の星

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    短篇集。ひとつひとつ別個のものかと読み進めていたら、ゆるやかにつながっていたと気付かされる。

    全体を通して、さみしさと向き合ったり寄り添うものが多かった気がする。会えないさみしさ、見送る(看取る)さみしさ…でもさみしい悲しいだけではない、あたたかさが後に残る。

    備忘録として
    ・コロナ禍の、今となっては思い出したくないあの感覚が、じんわり蘇ってきた感覚があった。

    ・ひな人形、お盆、桃太郎のお話が特に好き。

    ・星拾いのおじさんは著者自身のことなのかもしれない。

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    2024年07月07日
  • 木曜日の子ども

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    ◾️サマリー
    ・旭ヶ丘の中学校で起きたワルキューレ毒殺事件
    ・容疑者は当時中学2年生の男子生徒、上田裕太郎
    ・7年後、また旭ヶ丘で事件が起きる

    ◾️所感
    いつも心温まる小説を書かれる重松さんのダークな作品。
    血の繋がりがない親子であっても、子どもが道を踏み外そうとした時、自分は全力で助けられるのだろうかと自問自答した。
    親とは、父とは、子どもとは、社会とは、自殺とは、殺人とは、…いろいろな角度から自分の立ち位置を重ねながら読んだ。
    イジメ、自殺…荒んだ今の世の中をギュッと詰め込んだこの小説はとても暗い内容ではあるが、自分たちがその暗い場所に身を置く可能性がゼロではないんだよ、対岸の火事ではな

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    2024年07月06日
  • おじいちゃんの大切な一日

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    おじいちゃんが定年退職の日に、エリカちゃんはおじいちゃんの仕事場に連れて行ってもらい仕事をしている姿を見る。おじいちゃんのいつもの優しい姿とは違う真剣でおっかないほどの迫力ある姿を見て、そして心に想うこととは。巻末の刊行にあたってを見てびっくり。本来はある工作機械メーカーの社員さんとその家族さん向けの配布用に作った本であったこと、刊行した理由は3.11の後に何かできないかと考え、この本を刊行することで印税を全て将来にわたって全額あしなが育英会に募金することにしたということでした。この本の絵を描かれたはまのゆかさんの印税も含めてと言うことなので、お二人と私的にこの本を作成された工作機械メーカーさ

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    2024年07月05日
  • 季節風 秋

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    季節風、最後の「秋」。
    ホロっとくる回数は冬春夏に比べて少なかったが、中年以上の人には刺さる話が多かった。
    忙しさに紛れて、今しか生きられない多くの人々。しかし、心の奥底には自分の幼少期を形作っている原風景が必ずある。その記憶に触れられれば、今より少し優しくなれるはず。そんな話が詰まった最終巻「秋」。ありがとう!

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    2024年07月02日
  • 十字架

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    イジメた人間も、
    傍観した者も、
    救えなかった家族も、
    誰もが重い十字架を背負う。

    いじめた側はもちろん、
    傍観者だって時間と共に忘れるし、
    下手したら正当化しようとするかもしれない。

    でも、家族は、家族であるが故に、
    忘れることができない。
    家族みんなが重い十字架を背負い、
    足枷で繋がれている状態なのかもしれない。

    残されたものは、それぞれの立場で自分自身と向き合い続けることしかできない。

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    2024年06月26日