重松清のレビュー一覧
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すこし不思議な話を含む、家族のことを考えさせられる短編集です。
一つ一つの独立した九つの掌編から成る、短編集です。とある私鉄沿線で暮らす、生きる人たちの、様々な人生観や家族観に触れることのできるお話で構成されています。時々少しそわっとする、気付くと怖い要素が含まれるものもありますが、それ以上に家族の想い、家族への想いを感じさせられる話が多く収録されているように思います。
・フジミ荘奇譚
・ハードラック・ウーマン
・かげぜん
・漂流記
・よーそろ
・シド・ヴィシャスから遠く離れて
・送り火
・家路
・もういくつ寝ると
収録作品の中でも、『よーそろ』、『送り火』、『もういくつ寝ると』が -
Posted by ブクログ
いじめにより自殺してしまったクラスメイトを、見殺しにしてしまった男の子のお話。
ものすごく心に迫るものがあり、あとがきを含めた400ページを一日で読み切りました。
あと、区切って、気持ちを整理して読むのは違う気がして…
たぶん、自分を含めて、誰しもに心当たりがある、もしくは起こりうる内容なんじゃないかなって思います。
色々と思うところはありましたが、私個人としては、
フジシュンのお母さんが闘病の末亡くなった後、お母さんの遺影がフジシュンと一緒に撮った頃のもので、「結局、その頃の幸せを超えることがないまま、お母さんの人生は終わった。」という文章を見て、なんともいえない苦しい気持ちになりました -
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この『ひこばえ』は帯を読んだだけで心が惹かれた。『ひこばえ』というのは樹木の切り株や根元から生えてくる若芽のこと。 太い幹に対して、孫に見立てて「ひこばえ」という。
父親と息子、そしてその息子の様々な物語。『流星ワゴン』『とんび』に続く、父と息子を描く3部作の完結編?なのかな。
主人公は還暦前。幼い頃に離婚したあと、音信不通だった父の訃報が届き、既に骨壺に入っている父親の生きてきた足跡が少しずつ明らかになってゆく…このあらすじだけでも、面白いでしょう?
読み進めるページが少なくなるのが惜しいほど面白かった。僕の息子らにもいつか読んで欲しいな。 -
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この『ひこばえ』は帯を読んだだけで心が惹かれた。『ひこばえ』というのは樹木の切り株や根元から生えてくる若芽のこと。 太い幹に対して、孫に見立てて「ひこばえ」という。
父親と息子、そしてその息子の様々な物語。『流星ワゴン』『とんび』に続く、父と息子を描く3部作の完結編?なのかな。
主人公は還暦前。幼い頃に離婚したあと、音信不通だった父の訃報が届き、既に骨壺に入っている父親の生きてきた足跡が少しずつ明らかになってゆく…このあらすじだけでも、面白いでしょう?
読み進めるページが少なくなるのが惜しいほど面白かった。僕の息子らにもいつか読んで欲しいな。 -
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重松清といえば『とんび』『流星ワゴン』など家族愛をテーマに描いた小説で人気ある作家だが、暴力や殺人もテーマにした『疾走』のようなダーク重松とも呼べる作品がある。
この『木曜日の子ども』も賛否両論あるような非常に暗い作品だった。
主人公は子連れの女性と結婚し、中2男子の父親になった中年男性。新居を構えた場所は、7年前に中学生が給食に毒物を混入させ、同級生複数を毒殺した事件のあった街であり、その中学校に息子が転入するところから事件が呼び覚まされる‥息子がその時の犯人に似てると噂になり‥中学2年生、14歳という微妙な年齢は子供でなく、身体も大きくなり、場合によってはモンスター化してしまう。子供のコ -
Posted by ブクログ
うんまあ面白かったよ。赦しが大きなテーマになってて、そこに友情や親子の愛や憎しみや惜別やなんやらが壮大にごった煮になっている感じの物語。心揺さぶられる描写はいくつもあったし、特に息子との関係と青春時代のふたりのあたりは泣けた。でもね、末期ガンで余命幾許もない人物を中心に据えての物語はやっぱり嫌いだよ。それを超えてきてくれる程の力はなかった。幼馴染っていいよな、とは思ったよ。俺にはいないからね。我が子と会えたのが一番の幸せってのは同意するし、色々な思いが沸き起こってきたけど、やっぱり物語として許せない思いは強かったな。物語の中で死んでいくのと、そのひとが死んでいくのを物語にするのとは違うと思って
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Posted by ブクログ
むかし、私が小学2、3年の頃、近くの森の高い木に奇妙に動くピンク色の物体があった。友達と「気味が悪い、何か得体の知れないものかも知れない」と怖がった。真相はストッキングが引っかかっていただけなんだが、不思議を不思議と思える心が子供にはあった。そんな信じる心を、閉鎖的な田舎の故郷で試される短編の名手による長編。
嫌なとこも好きなとこもひっくるめて故郷を建て直す話で、読みどころ、泣きどころは最後のクライマックスに。過疎化、閉塞感、利権争いなど、いろいろあるだろうが、帰れる故郷があることは幸せなのかも知れない。故郷を持たない私には、羨ましい限りだ。