重松清のレビュー一覧

  • はるか、ブレーメン

    Posted by ブクログ

    人の記憶ってなんなんだろう。
    死ぬ時どんなことが見えるんだろう、なんか深く考えさせられました。
    今死ぬとしたら何が蘇ってくるか、なんて読みながら想像させてくれる本でした。
    後半の、はるかのお母さんとの話は早く結末が知りたい!と思い、次々と読み進められました。
    読み終わって、良かったなーはるか、と思って終われたのがホッとしました。

    0
    2025年09月19日
  • 赤ヘル1975

    Posted by ブクログ

    夫の影響でカープファンになり、元々重松清さんの作品が大好きで、カープに関する小説を書いてることを知ったので。重松清さんってもしかして広島出身…?と出身地を調べてしまうほど、細かく描かれていてすごかった(広島出身じゃなかった)。

    勝征さんはぶっ飛んでるけど、悪い人ではない。あまりにもマナブが可哀想。でも私もあの選択肢を与えられたら勝征さんを選ぶかもしれないな。
    ヤスとユキオのキャラもとてもよかった。最後の赤ヘル3ショットのシーンはうるうるした。

    野球はにわかファンなので、野球のシーンは流し読み。もっと選手に詳しかったらもっともっと楽しめただろうな。
    カープファンになって3年目、今年もカープは

    0
    2025年09月19日
  • きみの友だち

    Posted by ブクログ

    中学校まではみんな仲良くみたいな風潮あって、なるべく友達が多い方がいいと思ってたのが堀田ちゃんとおんなじような感じで、クラスのかっこいいやつらと仲良い自分がかっこいいってちょっと思ってた自分が三好くんと同じような考えやったなーと思った。高校からはみんな仲良くって感じがなくなって仲良いやつだけでつるむ感じになったけどそれに早く気づいた堀田ちゃんも恵美ちゃんもすごいと思った。小中学校で気づけへんて。モトの悔しさはよくわかる気がした。1位になれない悔しさはなんとなく知っているからなんかな。由香ちゃん亡くなった時が一番泣いた。ブンが中学生とかの話で由香ちゃんが一切出てきてない理由はなんとなく分かっては

    0
    2025年09月15日
  • くちぶえ番長

    Posted by ブクログ

    マコトの純粋で真っ直ぐな心に何度も胸を打たれました。どんなに辛いことや大変なことがあっても決して弱音を吐かず、泣きたくなった時には口笛を吹いて自分を励ます姿は、同じクラスの友達よりもずっと大人びて見えます。口笛は単なる強がりではなく、彼女なりの「心を整える合図」として機能しているのが印象的でした。

    子どもながらに理想を持ち、それに向かって一生懸命努力する姿勢は読んでいて本当に応援したくなります。重松清さんならではの子どもの心の動きを繊細に捉えた描写が秀逸で、大人が読んでも童心を思い出させてくれる素晴らしい作品です。

    特に小学4年生くらいのお子さんには、マコトと同じ目線で物語を楽しんでもらえ

    0
    2025年09月15日
  • 季節風 冬

    Posted by ブクログ

    ■サマリー
    ・冬をテーマにした12個の短編小説
    ・切なかったり、ホッコリしたりを感じられる
    ・フィクションなのにリアルな人間像がある

    ■所感
    作者・重松さんの好きな季節は、「冬」だという。
    天気も「曇り」が好きらしい。
    これが、「晴天」、「真夏」が大好きな作家であれば、
    ここまで切なかったり、ホッコリした内容の小説を
    書けないのではないかと思われる。
    どこか暗くて、ひねくれていて、一筋縄では
    いかないような人だからこそ(勝手な予想であるが)、人の気持ちを理解した小説が書けるのだろうと思う。

    冬がテーマであるため、やはりどこか切ない
    気持ちになる内容が多かったように感じられる。

    これで、春

    0
    2025年09月15日
  • その日のまえに

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    目の前にある死に向き合う心情を描いた短編集。
    「その日」が来るまで過去を見つめ直し、人生の意味を考えるその時間は不思議なほどゆったりとした時が流れていた。
    過去を見つめることは人生を見つめることであると感じさせられた。そして自身が死を迎えた先の未来を思うことの切なさに心が打たれた。周囲の人間としても死に向き合う大切な人との残された時間、過ごしてきた時間を大切にすることで自分の生きる意味を考えることができるのだと気付かされた。
    自分はまだ身近な人間の死に直面していない。
    いつか来るであろうその時に目を背けず歩んでいきたい。また、自分もいつ死が来るかはわからない。大切な人との大切な時間に感謝をし、

    0
    2025年09月14日
  • 季節風 秋

    Posted by ブクログ

    季節風シリーズ「秋」

     秋という季節に似合うしっとりとした話に心が温かくなった。

     「ヨコヅナ大ちゃん」で
    大ちゃんの「人間って、なんでお腹が空いちゃうの?」の問に
    「明日、がんばるためだ」と答えるおじいちゃんと
    「明日の自分を、今日より元気で幸せにするためよ」と答えるおばあちゃんが素敵だった。
     また、おじいちゃんの「カッコいいとか悪いとか、他人が勝手に決めることにびくびくするな」
    「カッコいいっていうのは、自分で自分が好きになる瞬間のことだ」の言葉には私自身も力をもらった。

     難しい年頃の娘を持つ父親の不器用な心情を描いた「田中さんの休日」は、ラストのほっこり感が印象的だった。

     

    0
    2025年09月07日
  • ビタミンF

    Posted by ブクログ

    直木賞作品を読んでみようと思い立ち、「とんび」の作者で親しみのあった重松清の作品を手に取ってみました。
    帯には「最泣の1冊」と書かれていましたが、「とんび」のように泣けるというようなストーリーではない。家族をテーマに現実と自分の折り合いをつけて生きていく難しさを描いている。現実に立ち向かいもがきながら前に進もうとする人間像に共感を覚えた。

    0
    2025年09月06日
  • きみの友だち

    Posted by ブクログ

    とても感動しました。短編なので結構視点がぐるぐるしていましたがすごく分かりやすくて最後まで良かったです。

    絶対的信頼を置ける友だちは仲がいいのではなく兄弟または家族のような存在だと思います!

    0
    2025年09月04日
  • 峠うどん物語 下

    Posted by ブクログ

    人の死への距離感について、わたしが子供の頃から感じていたモヤモヤを言語化してもらえた一冊。
    大人になった今でもこの距離感は常にゆらいでいる。
    でも峠うどんのおじいちゃんとおばあちゃんはいつもどっしりしていて、こんなお年寄りに自分がなれるのだろうか、とか思いながら読み進めていた。
    考えすぎるよりも、今の一日一日を自分の責任において過ごしていくしかないんだろうな。

    0
    2025年09月04日
  • かあちゃん

    Posted by ブクログ

    久しぶりに重松さんの作品を読みました。やっぱり好きです。
    曰く「ゆるす/ゆるされる」をテーマとされたそうですが、裏表紙の内容紹介にあるとおり「精いっぱい『母ちゃん』を生きる女性と、言葉にできない母への思いを抱える子どもたち」のお話でもありました。

    第1章に1番泣かされました。500ページを超える長編なのでこのままこのお母ちゃんのお話が続いたら目が腫れてしまうと不安になりましたが、2章以降の主人公は主に中学生たちになったので泣き通しという事態は避けられました。

    一言で母子と言っても多種多様。
    個人的にはあまり好きになれない母親もいたけれど、どの母親も子どもを大事に思っていることは同じでした。

    0
    2025年09月03日
  • 流星ワゴン

    Posted by ブクログ

    父親として

    私自身が娘2人を持つ父親として物語を読んだ。
    また、自分が子供だった頃の父はどうだっただろう、と思い出しながら読み、ノスタルジックな感情にもなった。

    SFではないが、タイムスリップものの物語である。
    個人的には元々この手のものは苦手ですが、こういう設定だからこそのストーリー展開と、それによって得られる学びがあり、なるほどなと。

    【特に印象深かった一節】
    ”やっとわかった。
    信じることや夢見ることは、未来を持っているひとだけの特権だった。
    信じていたものに裏切られたり、夢が破られたりすることすら、未来を断ち切られたひとから見れば、それは間違いなく幸福なのだった。”

    ひとつの幸

    0
    2025年09月01日
  • きよしこ

    Posted by ブクログ

    感動した
    という言葉さえ煩く感じる。
    静かに読後感を噛み締めたい一冊。

    無神経な先生、親切だって人を傷つけることを想像もしない人たち、分かりやすく悪いヤンキー高校生、私は障害とか気にならないよ系女子、みんな身近にいたなぁ…もしきよしがクラスにいたら、私はどの立場で彼と接しただろう。

    この本を 読んだ と言うには、一度読んだだけでは足りないと思う。
    この少年の物語は、まだ私の中では他人の話であり、単に読んだ本の記憶でしかない。
    でも、繰り返し読むことで言葉がこころの芯まで染みてきて、いつか、腹の底にしっくり収まる時がくる。そんな予感がする。

    0
    2025年08月30日
  • 流星ワゴン

    Posted by ブクログ

    ★★★★☆やり直したいこと後悔していることってたくさんある。あの時に戻れたらどうするだろう。橋本さんの運転するオデッセイ、現在は変わらなくても乗ってみたい。チュウさんが親父くさくていい。ウルウルきた。

    0
    2025年08月30日
  • また次の春へ

    Posted by ブクログ

     東日本大震災で傷ついた人たち、それを慮る人たちを主人公とする7編。この中で「おまじない」は「NHK国際放送が選んだ日本の名作」に紹介されていた本を読んでいたことが分かり、2年ぶりの喜びの再会!だった。40年前に津波被害の街に小学校4年で住んでいた女性がボランティアで訪問し、子どもたちのブランコでおまじないをする姿に過去の自分とケイコちゃんを思い出すシーン。心締め付けられる感動を覚える。その他、(トン汁)幼い日に母を亡くした3人兄姉弟と父親のトン汁作りをめぐる思い出も忘れられない。(しおり)は津波で行方不明になり、高校に入学できずじまいになった同級の学友の思い出。(カレンダー)は被災者のために

    0
    2025年08月30日
  • きみの友だち

    Posted by ブクログ

    学校って窮屈なところだなあと思う。友だちをつくらないと寂しい気持ちになる。大人になったら1人でいても自由になれるのに。そんな窮屈な中で生活している子どもたちがかわいそうにも思う。もちろん嬉しいこと楽しいこともあるだろうけど。
    いろんな「きみ」がいて、これは誰だっけとメモを取りながら読んでいった。
    最後が意外な展開でこれを書いた人が誰なのかわかり、話の構成の仕方が素晴らしいと思った。

    0
    2025年08月30日
  • とんび

    Posted by ブクログ

    昭和の田舎の父親と息子の物語。
    子供の頃に重松清の作品は複数読んでいたがしばらく離れていて、今回約10年ぶりに読んだ。
    そういえば、この昭和のにおいのする語りが苦手になって、あまり重松作品を読まなくなったのだということを思い出した。令和の今となると、やはり時代性を強く感じてしまう内容ではある。今だったらこういうやり方は通用しないだろうな、とか。
    ただ、親子の心情を描く物語として、とても良質だったと思う。主人公の心中描写も丁寧で、感情移入はできなくとも没入して最後まで心地よく読むことができた。時代が変わったいま読んだからこそ、親子というものの価値やあり方、普遍性を考える良いきっかけにできた。

    0
    2025年08月27日
  • ビタミンF

    Posted by ブクログ

    色んな家族の物語です。
    どこにでもいる中年男性が抱える悩みが赤裸々に綴られています。
    じんわり温かくなりました。

    0
    2025年08月17日
  • 流星ワゴン

    Posted by ブクログ

    使われる方言が地元のものと近いのも相まって余計に父親を思い出しながら読みました。僕は父親じゃないけど、同い年の自分の父親に会うって、確かにやってみたいかも。長いけど読みやすい。

    0
    2025年08月14日
  • ナイフ

    Posted by ブクログ

    題名やあらすじでは分からなかったけど、読み始めたらイジメの内容が多くて驚き。でも最終的には嫌な終わり方ではなくストンと落ちるお話で満足。短編集。黙々と読んでしまった!「キャッチボール日和」は涙なしに見れなかった…。「エビスくん」がこの中では1番好きだったかもしれない。心に残るお話しでした

    0
    2025年08月09日