重松清のレビュー一覧
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ネタバレ同僚に勧められて。かなり久々の重松清作品。中高生のころはよく読んでいたが、家族に関する重めのストーリーが多く、だんだん読むのがつらくなって、最近は読んでいなかった。
今回もはるちゃんとナンユウ、どちらも複雑な家庭環境におかれた高校生を中心に話が進んでいく。はるちゃんの達観したような醒めた部分とナンユウの道化の部分とがバランスのとれた相棒として描かれている。
走馬灯の絵師というファンタジックな設定ではあるが、伝えたいことはとても現実的で人間くさい話だなと思った。記憶が見える人は何か特別な条件があるのかと思いきや(複雑な家庭環境とか)葛城さんは父親から遺伝しているし、大仏さんはなんだかいろいろ突飛 -
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幼すぎる我が子を失った父親と、もうすぐたった一人の母親を失ってしまう少女の、巡礼の旅の物語です。
主人公はたった一歳だった幼い息子を亡くした父親。とあるきっかけから一度目の結婚の時に分かれた妻が連れて出ていった娘と共に、時折旅に出る。東北の恐山、北海道の奥尻島、北海道の知床…それらは亡くなった息子を悼む旅であり、そこで亡くなった誰かを悼む旅であり、がんに侵されてもう長くない母親と向き合う娘とめぐる巡礼の旅。旅先で出会う人もまた、大切な誰かを失った人々だった。彼らや彼女らの在り方を見て、感じて、己もまた自分の在り方を見つめていく。旅の終わりは、同時に別の旅路へと続いていく。
じんわりと -
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内部告発っていうリアルなテーマをベースにした企業サスペンスで、かなり引き込まれる一冊。リストラ部屋に集められた主人公たちが、お互いに敵なのか味方なのか分からないまま話が進んでいく感じが絶妙で、読んでる側もずっと疑いながら読み進めることになる。
途中で出てくる「オズの魔法使い」とか「ニワトリ」に例えた謎のメールも不気味で、これが何を意味してるのか気になってどんどんページをめくってしまう。一発逆転を狙う流れもちゃんと盛り上がるし、展開に勢いがあって一気読みしやすいのも良かった。
最後のエピローグもきれいにまとまっていて、読み終わったあとにちゃんと余韻が残るのも好印象。全体的にテンポよく楽しめる -
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あんまり読まないタイプの小説だったけど、読後感は嫌いじゃない。わくわくしたり、ストーリー構成に感銘を受けたりするようなものではないけれど、今の日々を見つめ直したり、昔を思い出させたり、少し立ち止まらせてくれるような小説。
小学生ならではの不器用さ、日々穏やかだけどちょっとだけモヤモヤを抱えて送る生活は少し懐かしさを感じた。起承転結があるわけではないけれど、短編集のような形がこれからも続いていく日常を表しているようでよかった。本当の親はどっちなんだということは、2人ともはっきり答えを出すわけではなく、むしろあえて決めるものでもないと折り合いをつけて生きていくんだろうな。 -
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ネタバレ不器用な昭和の頑固親父が主人公だからこその心に沁みる父子の物語。涙腺崩壊必至の人情ドラマです。
作者のあとがきでも「不器用な父親の物語を描きたい。ただし不器用さをシブさにしてはいけない、と自分でルールを決めた。寡黙であるよりは間の抜けた饒舌を、堪え忍んで動かないことよりも暴走して空回りしてしまう父親に。正しさではなく愚かしさで愛される人であってほしいし、強さではなく熱さで我が子を愛し抜く人であってほしい」と、物語の構想を語っている。
その試みは、見事に名作として誕生した。平成23年10月文庫本初版が令和4年4月で38刷という売れ行きが実証済み。
本書には、感動的な山場が何カ所もあるが、個人的に -
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■サマリー
・少しだけいろんなことが分かるようになってきた年頃
・17個のショートストーリー
・懐かしい子どものころを思い出す
■所感
息子が今年、小学五年生になる。
そういえば最近、少しだけ考え方が大人びたところがあるように感じることがある。
とはいえ、全体的にはまだまだ後先考えない子どもである。
11歳という微妙な年頃を生きる子どもでも、大人でもないような小学五年生が出てくる本小説は、少し時代が昔の設定ではあるものの、あの懐かしい自分の子どものころを思い出させてくれる物語集である。
私が好きなのは「おとうと」と「プラネタリウム」である。
前者は、視力の弱い弟を持つお兄ちゃんが主人公である -
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目次
・きよしこ
・乗り換え案内
・どんぐりのココロ
・北風のピュウ太
・ゲルマ
・交差点
・東京
吃音の白石きよし少年の、小1から大学受験までの話。
成長譚と言ってもいいのかもしれないが、吃音のせいで内省的な少年は、小1の時点ですでにクラスの子どもたちより大人ではあった。
「当たり前」をできない人を、子どもたちは嗤う。
子どもって大人に比べてできないことが多いから、そんな自分よりできない人を見ると安心するのか、集団ヒステリーのように大勢で嗤う。
怒ると余計に吃音がひどくなり、そうすると余計に相手を喜ばせるだけだということを悟っている少年は、言いたいことも言わず、できるだけどもりにくい言葉 -
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ネタバレ人の過去を読み取ることができる人が人の死に際に見る走馬灯を作る仕事をすることを通して、人生の本質を知っていく。主人公はピュアさと大人が入り混じる高校生。大人にもピュアさを求め、苛立ち、幸せを求め絶望する年頃。人生経験豊富な大人たちとの会話を通して、人生を学んでいく。悔いが残るのも当たり前。後悔がない人生が本当に幸せなのか。辛いことも経験して、乗り越えたからこそある幸せの意味を教えてくれる。最初は、現実と過去を行き来するのと、過去が色々な回想シーンがあるので、イメージが難しかったけど読み終えた後はスッキリ、ホッコリが残ってる作品。
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2008年刊行ということで少し前の表現に引っ掛かりはするけれど
章によって「きみ」が変わる。
【あいあい傘】
雨の日の事故によって松葉杖なしでは歩けなくなった「きみ」、恵美。どこにもぶつけられない悔しさや怒りを家族や友達へと当ててしまい、復学したときには周りにはもう誰も居なかった。学校行事の縄跳び大会をきっかけに回し手としてペアを組むこととなった由香も病気がちで思うように通学できずクラスに馴染めずにいた。
クラスでひとりぼっち同士の2人の出会いがくすぐったい。
【ねじれの位置】
恵美の弟、ブン。クラスのヒーローだったブンにとって転校してきたデキる中西くんの存在が面白くない。
小さな意地が子