重松清のレビュー一覧

  • とんび

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    良い話です、羨ましいほど。
    現代ではまず構築出来無さそうな人間関係が素晴らしく物語に深みが加わりますし、昭和の親父像の代表みたいなヤスさんが良いですね!

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    2025年01月28日
  • さすらい猫ノアの伝説

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     児童文学2作品がまとめられて文庫本になっている。
     学校という小さな社会の中で笑ったり泣いたり悩んだりしながら成長していく子どもたちの描写がとてもリアルだった。

     行き詰まったクラスに、黒猫ノアが大切な事を伝えにやってくる。
    そして役目を終えると、次のクラスへ旅立っていく。

     子どもの心に寄り添う作品は重松さんが天下一品。
     大人になると忘れてしまいがちな純粋な気持ちを、重松さんは優しい語り口で思い出させてくれ、大人が読んでも天下一品。

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    2025年01月26日
  • 青い鳥

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    学生生活をうまく送れたことがなかった。円滑な友人関係を維持できない。中学時代が1番ひどくて、別室で授業を受けたり、先生が家庭訪問にきたこともあった。1日が終わると生徒手帳の日付に×をつけることが習慣になっていた。卒業までの日数をカウントするためだ。
    いじめを受け、本当に友達がいなかった。孤独だった。あの当時、村内先生がいたら私は救われていたのだろうか?ポジティブな言葉なんていらない。何も言わずただ側にいてくれるだけできっと私は救われた。そういう生徒がたくさんいる。当時の自分にこの作品を勧めたい。あなたはそのままで良いと言ってあげたい。
    孤独な思いをしてる子供達が一人でも多く救われますように。

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    2025年03月16日
  • 十字架

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    母親と祖母としての視点て読み始めた為フジシュンのお父さんの気持ちが痛いほど感じ、何でクラスの皆んなは見てない振りを続けたのか?虐めた子供も悪いけど知らないふりをしたクラスメートも同罪だと私は思う。最悪の事態になっても、クラスメートは何処か他人事として捉えて主人公も私から見たら同罪であった。でも小百合ちゃんは違う。何故フジシュンは小百合ちゃんの名前を遺書に書いたのか?好きな人の誕生日に死ぬなんて絶対やってはいけない事だと思う。彼女の人生が180度違う物になったと言うことは否めない。結局名前を書かれた4人は十字架を背負って生きていくことになる。主人公は自ら十字架を背負う事を選び、フジシュンを忘れる

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    2025年01月22日
  • 疾走(下)

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    上下巻通してこちらの気分がどんどん悪くなるような重い展開が癖になり最後まで読み切った。1人の少年の濃密な数年を余すとこなく体験したような感覚になった。この本は心をぐらつかせるような魅力がある。

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    2025年01月27日
  • 十字架

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    重松さんの『かあちゃん』が大好きなのだが、『かあちゃん』に出てくる母親の罪の背負い方と、今回の主人公とさゆの罪の背負い方。少し形は違うけど、残されたものの人生って、その人が死んで終わりじゃなくて、始まりなんだなと感じた。時間が忘れさせるものと思っていたが、そうは簡単にいかないんだろう。特に、さゆにとっては誕生日たまらないものだっただろうな。主人公の奥さんが言っていた「親友って書かれるなんてすごいじゃん」ってはたから見れば言いがちだけど、そこでまた背負うものがあるんだなと初めて知らされた。とにかく濃ゆかった。一部の人は除くけど、悪い人なんていないのに、なぜこうもみんな幸せになれないんだろう。

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    2025年01月20日
  • ステップ

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    寂しさや悲しさ、様々な生きづらさは、避けたりするものではなく、抱えて付き合うもの。
    そうやって、人は人に優しくなれる。

    自分自身も沢山の人に優しくされて育ってきたのだと思い出させてくれて、色々な人の顔が浮かんだ。

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    2025年01月20日
  • カモナマイハウス

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    家という媒体を通じて区切りについて思いを寄せる作品でした。物や場所に対しても思い入れや感情の動きを覚えるということは当たり前のようで、人間の不思議な習性であるなと思いました。この感覚こそが幸せに生きたということの証なのかと思います。

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    2025年01月19日
  • 青い鳥

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    悩みを抱えるひとりぼっちの生徒のもとに、フラッと現れる先生の話
    進路は北へが特に好きだった。
    学生時代のみんなと一緒がうまくできなくて苦しかった自分と重ね合わせながら読んだ

    そばにいること

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    2025年01月18日
  • 一人っ子同盟(新潮文庫)

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    昭和の、まだ一人っ子や鍵っ子が、『ふつう』ではなかった時代の少年少女のお話。
    ノブもハム子もオサムも、みんな幸せになってほしいなあと思う。

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    2025年01月17日
  • 疾走(上)

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    まさにとてつもない速さで読み進んだ。
    短く濃密な人生はまさに黙示録的であり、田舎で生まれた自分と少し重ねてしまいそうであった。
    愛せる人、ふたりでいてくれる人がいることをありがたく思う。

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    2025年01月16日
  • 十字架

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    男子大学生と男子高校生の父親、50歳で読んだので、あのひとの気持ちを想像しながらの読本となった。何が正解かはわからないが、登場人物の気持ちを考える行為が大切と思う。

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    2025年01月16日
  • 十字架

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    描写うますぎえ、登場人物の気持ちが伝わって来すぎて、とてももやもや(良い意味で)した。
    十字架を無理やり背負わされていた主人公が、いつの間にか自分の希望で十字架を背負っていた。これは成長なんだろうな。

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    2025年01月15日
  • くちぶえ番長

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    子供向けのお話だけど、大人になった人こそ読んで欲しい。やさしい文章なので疲れてる日でも読める。
    プロローグとエピローグが本当に最高。プロローグを読むだけで一気にグッと物語に惹き込まれる。自分が子供のころはどうだったかな〜とか、こんな子がいたな〜とか、普段あまり思い出さなかったことを思い浮かべながら読んだ。子供のころってみんなといるあの時間が永遠に続くような気がしてたけれどそんなことはなくて、卒業したら会わない人はきっともう2度と人生が交わることもなくて、大人になってしばらくしてから、ちょっとあの頃が恋しくなった。

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    2025年01月14日
  • ポニーテール

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     再婚同士の夫婦とそれぞれの娘たち。
     4年生のフミと6年生のマキのやり取りはなんとももどかしく切なく、それでいて温かい気持ちになれた。
     潤滑油のように家族を執り成し、見守るネコのゴエモン二世。

     家族ひとりひとりが悩んだり戸惑ったりしながら心を通わせていく良い作品でした。

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    2025年01月05日
  • かぞえきれない星の、その次の星

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    短編集。子どもが出てくる物語が多くて、寂しさや切なさを感じながらも、読み終わりはあたたかい気持ちになりました。

    特にコスモスが好きです。子どもの成長を喜びつつ、自分から離れてしまうことの寂しさも感じる。私も子育てしている身なので、共感する部分がありました。この親子とコスモスの様子が目に浮かびます。

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    2025年01月05日
  • ロング・ロング・アゴー

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    ■サマリー
    ・心の中で考えていることが文字になっている。
    ・短編8つで構成される人のつながりを示す小説。
    ・おもしろいのは最初と最後のお話が関連を持つ
     こと。

    ■感想
    こういうこと、心の中で考えることがあるなぁということが文字として
    表現されている。これには重松さんの小説を読んだ人にしか分からない驚きと感動がある。
    心情を巧み表現しながら8個の短編で構成された本書。
    正直、最初と最後の物語以外は感情移入しなかった。
    ただ、最初の「いいものあげる」と最後の「再会」は特別で、子ども時代の心の動きと大人になったときのそれとの微妙な違いが、どうしてこんなにうまく表現できるのかと唸ってしまう。
    小学

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    2025年01月02日
  • 青い鳥

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    みんなと一緒でないと不安だもんな。
    いじめって、そんなことがきっかけなのかもしれない。1人にならないために。
    自分がたいせつだと思うことでも、他の人が賛同してくれないと不安だし、意見を曲げてしまうこともあると思う。
    そばにいることって、とてもたいせつだと思いました。
    村内先生は、そばにいるべき生徒と向き合うために非常勤の教員としてあらわれる。村内先生しか向き合えない仕事なのだと思う。
    村内先生も過去に生徒として、そんな先生との出会いがあったのかもしれない。

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    2024年12月29日
  • きよしこ

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    重松先生の個人的なお話だからこそものすごくリアルでものすごく伝わりました。
    転校はただでさえ苦労が絶えない環境なのに、さらに吃音を背負った自分と生きていかなければいけない。
    自分なら耐えられるのだろうか。どうやって対処するだろうか。
    心を強くしないとうまくやっていけないだろうな。
    自分らしいやり方で生き抜いてきたきよしに拍手を送りたい。
    この経験値があるからこそ数々の素晴らしい作品が書けるのだろうな。
    一人でも多くの何かを抱えている若者の心に届きますように。

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    2024年12月24日
  • 十字架

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    自殺が起きたクラスの描写は、実際の出来事を見ているかのようにリアルで生々しい。いじめた人と傍観者たちの様子には、胸糞悪さと憎しみを抱きながらも、当事者でない私に責める権利はあるのかと躊躇させられる。

    周りの人たちは時が過ぎると共に少しずつ忘れてしまう。でも遺族は決して忘れない。忘れられるわけがない。フジシュンの存在が忘れられてしまうこと、なかったことにされてしまうことが遺族にとってどれだけ辛く悲しく苦しいものであるかは想像に難くない。しかし、時間にしか解決できない昂った感情が最後に垣間見えた気がした。

    どうしようもない怒りを主人公に振り翳してしまうフジシュンの弟や「あのひと」には、同情しな

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    2024年12月21日