あらすじ
心に感動を呼ぶ“ふるさと”の物語
かつて広島の比奈町に現れた謎の類人猿・ヒナゴン。約三十年ぶりの目撃情報に町は右往左往。ついには町長選に騒ぎが飛び火し……。
※この電子書籍は2007年9月に文藝春秋より刊行された上下巻の文庫を一冊にまとめた新装版です。
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Posted by ブクログ
むかし、私が小学2、3年の頃、近くの森の高い木に奇妙に動くピンク色の物体があった。友達と「気味が悪い、何か得体の知れないものかも知れない」と怖がった。真相はストッキングが引っかかっていただけなんだが、不思議を不思議と思える心が子供にはあった。そんな信じる心を、閉鎖的な田舎の故郷で試される短編の名手による長編。
嫌なとこも好きなとこもひっくるめて故郷を建て直す話で、読みどころ、泣きどころは最後のクライマックスに。過疎化、閉塞感、利権争いなど、いろいろあるだろうが、帰れる故郷があることは幸せなのかも知れない。故郷を持たない私には、羨ましい限りだ。
Posted by ブクログ
久しぶりに重松清さんの本を読んだ。
なんとなく手に取って読み始めたのに、いろいろ今の自分にリンクするところがあったりと、なんだろう、縁を感じずにいられない本だった。
登場人物は個性豊かでみんな違うのに、なんだろう、みんなの気持ちが痛いほどわかる部分があって、不思議な気持ちになった。
やっぱり読書って楽しい!