【感想・ネタバレ】ビタミンFのレビュー

あらすじ

38歳、いつの間にか「昔」や「若い頃」といった言葉に抵抗感がなくなった。40歳、中学一年生の息子としっくりいかない。妻の入院中、どう過ごせばいいのやら。36歳、「離婚してもいいけど」、妻が最近そう呟いた……。一時の輝きを失い、人生の“中途半端”な時期に差し掛かった人たちに贈るエール。「また、がんばってみるか――」、心の内で、こっそり呟きたくなる短編七編。直木賞受賞作。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

最初読んだのが小6とか中1とかで、いや意味わからんってなってたけど、今読んでみたらめっちゃおもろいやんってなった。感情を色んな表現、比喩で表してる訳でも無いけど、少しの言葉とか、表情、動きの描写で、どうしても出てきてしまう負の感情とか、漠然とした不安とか、その不安をなんとか見ないふりをしようとする所とかが伝わってくる。最初セッちゃんが一番面白いと思っていたけど、はずれくじとか、なぎさホテルがすごい印象に残った。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

好きな作家は?と聞かれて、必ず答えていたのが重松清。ビタミンFに収録されている短編は、すべて”ある家庭の30代後半から40代のお父さん”の視点の物語である。中学生の頃は、お父さんの生態を解き明かす解剖書のように読んでいただろうか。31歳、妻歴4年目、社会人歴11年目の今、再読すると、30代になった変化、夫婦としての日常、会社の先輩後輩とのやり取りが、あと何年後かの自分の予言書のように思えた。
こんな大人になりたくないになってしまった私達に、そんなもんだよ、だけどちょっぴりでも変えることはできると希望感を残してくれる。人生に希望はあるなんて大仰に説得してこようとする話なんてない。一つ一つのお話が胸に届き、読んだ後は、全ての家庭の裏話を見たような、上手くいくといいなと願ってしまうような優しい気持ちになっているから不思議だ。重松清さん流の全ての家族へのエールなのだと思う。また38歳になったら読み返したい。

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

ビタミンFはfamilyのF。
歳をとったからこそ、その年代の悩みがある。
今の私だから、わかる気持ちがある。

短編小説で、読みやすかった。
年老いていく両親とのやりとりで、リアルすぎてぐっときてしまった。

悩みながら、悩みを前向きにとらえながら
自分の気持ちに素直に相手を大切に生きて行きたいと思った。
40代の方々におすすめしたいです

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2025年09月02日

Posted by ブクログ

家庭という戦場に必要な栄養がタイトル
ここにもパンドラの箱、つっかえ棒など油断できない場所であることが表現されていた。
40前後の中途半端さをそれぞれの家庭を通して見せてもらえた作品。
主人公たちが解決にならずとも方向感が定まる描写に安堵させられた。

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2025年06月22日

Posted by ブクログ

現実を受け入れながら、それでもこの先への希望を見つけることのできる、とても優しい作品たちですね。
「セッちゃん」のラストシーン、泣けました。

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2025年01月03日

Posted by ブクログ

人の家庭であれば、よく耳にするような、自分の家族であれば一大事であるような、そんな3、40代のピンチを描いた物語短編集。
話の雰囲気は哀愁が漂い、苦悩、抗い、諦め、その先にちょっとした希望があり、その希望の光のなんと温かいことか。
こんなに小さな希望でも、そこにあると信じるからこそ人生を生きていける。まだやれるはず、頑張ってみよう。そんな気持ちにさせてくれる作品でした。

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2024年11月17日

Posted by ブクログ

いろいろな家族の、その家族にとっての大きな事件のお話がお父さん(男性)目線で書かれてる短編集でした。
他人の家族は幸せそうに見えがちだけど、みんなそれぞれ波乱は起こってるんだなと安心したり、奮起したりしながら読みました。男性(お父さんだったり、旦那さんだったり)の気持ちがのぞき見れたことはいい体験です。
本の帯に書いてあった「泣ける」には至らなかったけど、「よっしゃ頑張るぞ」という気持ちになれました!

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2025年11月14日

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直木賞作品を読んでみようと思い立ち、「とんび」の作者で親しみのあった重松清の作品を手に取ってみました。
帯には「最泣の1冊」と書かれていましたが、「とんび」のように泣けるというようなストーリーではない。家族をテーマに現実と自分の折り合いをつけて生きていく難しさを描いている。現実に立ち向かいもがきながら前に進もうとする人間像に共感を覚えた。

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2025年09月06日

Posted by ブクログ

色んな家族の物語です。
どこにでもいる中年男性が抱える悩みが赤裸々に綴られています。
じんわり温かくなりました。

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2025年08月17日

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ビタミンF?そんなのあったかしら(-_-;)
ないから作者が作ったのかも知れない。
三十代後半から四十代の彼等は、成長した子供達と年老いた親に挟まれ自分の居場所は何処なんだろうと考え始める。自ら望んで得た物なのに中途半端な年代から来る焦燥感、誤解、痛みなどを高い表現力で直球勝負だ。取り返しのつかない戦場で生きる為のビタミンFなのかも知れない。
なぎさホテル以外は皆んな良き父親で間違った事はしてないと思う。なぎさホテルはどうしても達也の気持ちについて行けなかった。達也はある日テレビの画面からふと目を離し、家族を眺め渡した瞬間、不意に思った。「俺の人生はこれか➖。なーんだ、と拍子抜けするような。ちぇっ、と舌を打ちたくなるような。」何様?久美子さんこんな人と一緒に生きなくて良かったよ。女の目線から見ると達也は一生サナギでいて欲しい。アハハ興奮してしまいました。

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2025年08月08日

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なんかしみじみしてよかった。特に母帰ると、かさぶたまぶた
30代の働き盛りの男性の家族の短編集。様々な年代の人が読んでそれぞれの心模様にあるあると思っただろう。

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2025年07月19日

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あたたかいおはなしです。せっちゃん、やばいよな。救われてるのか救われてないのかわからないけど、心理描写が的確すぎてすごい。情景描写と心理が結びついてるのが重松清の強み。

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2025年06月19日

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主人公がみんな同年代で、今の自分と同じように悩み、これから直面する可能性が高そうな出来事に臨んでいく姿は、なにも感じるなというほうが無理。
この作家さんの作品は、何気にはじめて。

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2025年05月23日

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家庭における中年男性視点での短編集。
ある意味での寂寥や孤独を抱えながらも、夫として、父親として生きていく中で、ありそうなお話ばかり。

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2025年05月17日

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仕事がバタバタでなかなか読書ができていなかった。。リハビリ的に読んだ積読の一冊。サラリーマンで家庭をもつ中年男性のオムニバス。おそらく当時の一般的な中年男性として描かれているが、この一般的という感覚も昭和・平成の匂いが強いような気がする。今のご時世怒られてしまうかもしれない。

どの話もノンフィクションでも十分ありえるけど、実際発生したら家庭レベルでは重い話。そして、どれも解決せず、劇的に物事は解決しないそこもまたリアル。でも気持ちは前を向けるようななんか好転しそうな予感で終わる。
父親にあたる主人公は、自分の着地点が見えてきたように感じ、これまでの生き方・判断にもやもやしている人たち。自分の息子をはずれといったり、家族がいる家に帰らないために飲み行ったり、勢いのある同期に痛いといったり、うーん、、と思うような言動をするけど、社会人経験が増えてきてこうみると全然盛っていない。信じられないことをする人、言う人もたくさんいて自分もこう見えているんじゃないかとドキドキすることもある。それでも本人(自分も含むとして)たちは、いろんな葛藤があって割り切らないといけないことを抱えて生きているんだなあと思えた。だから、重松清は刺さる。

年齢的に自分はまだその手前だけど、自分の行く先が見えてきている気がする感覚はなんとなくわかる。30代なったらすぐ40代が来る気がする。でも、考えてみれば20歳~29歳の間の時間は全然軽いものじゃなかったし、これからもいろんなことが起こる・まだまだ枯れていないと思えるようになった。

後悔してグダグダしている部分は反面教師で、まだまだこれからと立ち上がれる(割り切れるというべきか)ところはいいなと思いつつ、この本のことも忘れずいたい。

個人的に、セっちゃん=自分の娘と気づくところは胸が痛かった。周りの人の変化、素振りには気づけるようにいたい。

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2025年04月20日

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ありきたりな家族のお父さんの葛藤がわかりやすく書かれていて情景が浮かぶようでスラスラ読めた。
読書入門にぴったり。

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2025年04月05日

Posted by ブクログ

読みやすく情景が目に浮かぶ短編集だった。38歳の頃にまた読みたい。自分が女性なので、女性目線でも読みたい。

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2025年03月16日

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重松さんのこの手の親子の話(特に息子と父親)大好きです。私は、子供がいないから、読んで考えるのは、年老いた母親と、だいぶ前に亡くなった父親のこと(私が子供の立場)ですが、心のビタミンF美味しくいただきました。

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2025年02月13日

Posted by ブクログ

30代後半〜40代が主人公の物語が多く、まさに自分と同じ環境でおもしろかった。短編の中で一番心に刺さったのは「セッちゃん」。学校生活における難しい人間関係をリアルに描いていて、胸にチクチクとトゲがささったようだった。
後記で「F」の意味が分かって、改めてこの1冊の意味がクリアになった。他の作品も読みたくなった。

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2025年02月07日

Posted by ブクログ

必ず泣けます。
という帯。
それほど泣けなかったな。
深入りしなかった、できなかった、という感じ。
「なぎさホテルにて」と、「母帰る」のラストは、少し、グッとくるものがあった。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

時代は少しズレているけれど、40代でこの本に出会えてよかった。
自分の生活と比較して、主人公たちに感情移入出来ました。

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2025年10月26日

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Fには色々な意味があったようだが、私はFAMILYとFATHERと受け止めた。30〜40前後の筆者曰く「中途半端な」主人公たちが家庭で発生するトラブルに向き合わされる。結果的に解決しないこともあるが、どうにかして対処しようとする姿に背中を押された。どのエピソードも読んだあと気持ちがスッキリとする。

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2025年06月20日

Posted by ブクログ

中学生、小学生の子どもの親(父親)が主人公の
短編集

〝セッちゃん〟
で、涙しました。本人の思いを想像すると切なくて、どうにかしてあげたい親の気持ちにもなり……私だったらどうするだろう?
そんなに頑張らなくていいのでは?と思ったり……
しばらく考えてしまいそうです。

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2025年06月14日

Posted by ブクログ

これは、まさに読む時期によって感想が変わりそうな1冊。 
帯にあった通りセッちゃんはぐっときました…
めちゃめちゃ泣ける!というものではないですが、じんわりくる短編集です。

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2025年05月15日

Posted by ブクログ

中年というのは半端だ。子供たちはそれぞれに自分たちの世界を持ち出す。いつまでも楽しいだけじゃない。体はガタがき始めている。うまく言ってると思っているのは本人だけかもしれない。むしろ、なんか大丈夫じゃないかもしれない思いを、いや、大丈夫なはず。と宥めすかす年頃なのかもしれない。家族のために働いているのに、気がつけば、家族に疎まれる。そんな年頃でもあるかもしれない。いやなことから目を背けたい。その現実に少しだけ目をむけてる健気なおっさんたちの物語。頑張れ。

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2025年04月26日

Posted by ブクログ

元気な気分になりそうな感じがしたから読んでみる。

この本のコンセプトは、

中年のお父さんが抱える
家庭や子供、様々な問題を題材にしながら、最後には希望が光があるといったものではないかと、

私は感じた。

しかし、

私は、中年でもなく、家庭も築いておらず、子供もいない。

共感しそうで、共感できない。

想像の域を超えない。

まぁ、そんな感じなのかなぁとしか思えない。

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2025年04月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

直木賞 父親の短編集
セッちゃんの話が特に良かった。娘がセッちゃんを身代わりにして親に報告してたのがとても切ない。だから、「身代わり雛」のエンド。
げんこつ
38歳、マンションの悪ガキに注意
はずれくじ
頼りない息子に苛立つ父親。息子ははずれくじ?
パンドラ
娘が悪い男に騙され初めてを奪われた
セッちゃん
娘がセッちゃんのいじめについて話すが、セッちゃんはおらずいじめられていたのは娘だった。
なぎさホテルにて
離婚予定、未来ポストで約束した昔恋人と来たホテル
かさぶたまぶた
子供が相談してくれない。お父さんは強いから
母帰る
母が家を捨て出て行って、男が死んで父が呼び戻す

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2025年04月01日

Posted by ブクログ

2024年夏イベントの冊子に紹介されており、気になったので手にとってみました。
1章から3章まで読みました。

父親と、思春期の子供の不器用な関係がどの作品にも描かれていました。
世の中のパパたちはこんなに気を遣いながら生きているのか。
パパ目線になれてとても新鮮でした。

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2024年11月23日

Posted by ブクログ

家族や人生での困難をただただ描写していた。人生の中途半端な時期でのトラブル、どこに向かうか分からない未来。それをやり過ごすことや、糧に成長するなどの美談ではなく、「取り返しのつかなさ」を読者に突きつけてくる。だが、取り返しのつかないことがあると同時に、得ているものもそこにはあるということをじんわりと伝えてくるような1冊だった。

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2024年11月12日

Posted by ブクログ

「青い鳥」の映画を観て、その他の話を知りたくて読みました。青少年期のすごく繊細な心のつながりを描写されていると思いました。

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2025年02月15日

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