重松清のレビュー一覧

  • 山口瞳「男性自身」傑作選 中年篇

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    ネタバレ


    私は来月で40歳になる。しかし、一方では、少年時代は、振り返ればまだ続きそうなところにあるという気分からも抜け切れないでのである
    晩年の父は、よく、俺の一生は間違っていたかなとつぶやいた。私は、遠からず、自分もそう思うようになる時期が来ると思う

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    2025年12月05日
  • きみの友だち

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    小中学生の女子に読ませたい、と大人の私は思うが、多分自分が小中学生の時に読んでも特に響かない(理解できない)と思う。娘も中学生の時に読んだらしいが、それでも、誰もが通る女子友だち問題にぶち当たってたし。でも、この本に触れておくのは良いと思うし、大人の私もステキな本だと思えた。

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    2025年12月04日
  • くちぶえ番長

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    読みやすいし、誰かにおすすめするのにとても向いている本だと思った。
    学生時代のお話だから、大の大人が読めば思い出と一緒に思い出すことは多いかもしれない、
    ただ、まだ20の私が読んでも、思い出したくない思い出も、その時の感情も鮮明に思い出せてしまうので、もう少し経ってからこの本と出会いたかったかなとも思う。
    すごくリアルな話だけど、うまいことおはなしになりすぎて、うーん。って感じ、言葉にするのが難しいけど、なんかあと一個あれば?減らせば?良かったのかなーみたいなモヤモヤ。後味がなんとも言えなかった。

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    2025年12月04日
  • 流星ワゴン

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    主人公がすごく色々頑張ったけど、だからといってすべて丸く収まりましたって結果にはならないところがよかった。
    どんなに頑張ってもどうにもならないこともあるけど、でもその時その時やれることをやるしかない。
    結果が望むものじゃなかったとしても、「まぁ、やるだけはやったか!」と自分で自分を褒めてやるくらいの図太さを持っていたいなと思う。

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    2025年12月03日
  • 峠うどん物語 下

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    こんな時の帰りには蕎麦やラーメンじゃなく、やっぱりうどん屋さん。おじいちゃんやおばぁちゃんが居てくれるのもいい。

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    2025年12月03日
  • 峠うどん物語 上

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    食いしん坊の私は美味しいうどんのお話だろうな〜くらいの気持ちでしたが、場所の設定も主人公の祖父母の性格も、面白い。もちろん、物語も。そして、かけうどんが食べたくなります。

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    2025年12月03日
  • 青い鳥

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    久しぶりに読む重松さんの作品は昔ながらに暖かく、感動するものでした。ただ、少し出来すぎていたり、感動を誘っている感じも否めません。ただ、それでも涙腺が弛むのはさすが。吃音のヒーローの話、感動して読ませていただきました。

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    2025年12月01日
  • 星のかけら

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    ⭐️星のかけら
     生きるって、なんか、すごいー。!」と素直にそう思える。重い内容を一気に読ませる重松さんの筆致に感動。「生きてる人は、みんな、自分の力で歩いていかないと、だめなの」フミちゃんの言葉を大切にしたい。何度も読み返したい作品!

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    2025年11月24日
  • とんび

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    すごい小説だった。
    妻を亡くし、子供を立派に育て上げた愛すべき「ザ・昭和の男」ヤス。涙なしに読めない。

    個人的に刺さった箇所は2つ。
    ・保育園で母の写真を友達に破かれたアキラ。それに対して暴力で抗ったアキラ。そして、ケガをした我が子を抱きしめる母親。その姿を見て大泣きしたアキラ。幼い子にとって抱きしめてくれる母がいない苦しさ、悲しさ、寂しさ、虚無感、絶望を突きつけられる瞬間だった。忘れられないシーン。

    ・海雲和尚の手。母のいないアキラをみんなで支えているのだと、背中を温める海雲和尚。その人柄の温かさと、別れ際に会えないアキラの思春期の葛藤がもどかしい。

    読後に見た映画も再現性が高く、また

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    2025年11月20日
  • 流星ワゴン

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    昔から父と仲が悪かった。
    本作を読むまでは疑問符を持たず過ごしていくのだと思っていた、だけど主人公同様自分の年齢の時の父を考えてみたり、同じ歳なら仲良くなれたのかなんて考える度に色んな感情が錯綜する。

    今はまだ作品の全てを受け止める事は出来ないけど、38歳になった時、もし家族を持った時に読み返してみたい。

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    2025年11月17日
  • ビタミンF

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    いろいろな家族の、その家族にとっての大きな事件のお話がお父さん(男性)目線で書かれてる短編集でした。
    他人の家族は幸せそうに見えがちだけど、みんなそれぞれ波乱は起こってるんだなと安心したり、奮起したりしながら読みました。男性(お父さんだったり、旦那さんだったり)の気持ちがのぞき見れたことはいい体験です。
    本の帯に書いてあった「泣ける」には至らなかったけど、「よっしゃ頑張るぞ」という気持ちになれました!

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    2025年11月14日
  • くちぶえ番長

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    ネタバレ

    私が小学生の時初めて読んだ小説。
    薄くて読みやすいけどすごく心に残る物語だった。
    ツヨシとマコトがまた再会できていたらいいな。

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    2025年11月14日
  • せんせい。

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    ネタバレ

    先生目線、生徒目線の話があり、先生もの立場や考え方が違って読みやすかった。
    「ドロップスは神様の涙」では厳しいヒデコ先生が女の子を1番想っていてくれてほっこり。
    「にんじん」では過去ににんじんを嫌っていたことをずっと忘れられずに辛い思いをしていた先生が「先生」になったにんじんに会うことで前を向くことができてよかったなと。にんじんも6年のときに先生に出会ったことで先生よりも良い先生になれたのだと思った。「泣くな赤鬼」では先生っていつまで私たちの先生なのかなと考えさせられ1番感動した。
    私の先生はどんな想いで「先生」をやっているのだろう

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    2025年11月14日
  • その日のまえに

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    死と向かい合わせな局面ではあるものの、
    本人よりも残される方が辛いのかもしれない、と感じる場面があった。
    日々後悔がないように生きることなんて無理だろうけど、その時を迎えた時 一緒にいてくれる誰かがいるといいな

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    2025年11月07日
  • 流星ワゴン

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    TVerでドラマをやっていたので、読んでみようとおもって。(ドラマはみていません)
    親子の確執と、人生の見つめ直し。

    私も父にはあまりよい思いは持っていない。
    思い返すなら今では信じられないような言葉も投げられた。
    それは考え方の違い、わかりあえることのない考え方に、そしてもう人生の終わりが見えているにもかかわらずおやじの威厳を、マウントを取りたいという気持ちが背景にある。私も子を持つ親として、そのような父にはなりたくない。自分への戒めも含め、改めてそうおもった。

    親は自分の命に代えてでも、子を守りたい。そして子の幸せを願う。
    だからこそ、勢いをつけて国が、自然が、環境が壊れていく今この日

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    2025年11月06日
  • とんび

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    小説『とんび』は、昭和の時代を背景に、不器用ながらも深い親子の愛を描いた物語である。主人公のヤスは頑固で融通が利かないが、家族を誰よりも大切に思う情の厚い人間だ。そんな父のもとで育ったアキラは、周囲の人々の温かい支えを受けながら、まっすぐに成長していく。

    特に心に残ったのは、母の死をめぐる場面である。事故のきっかけは幼いアキラにあったが、息子に罪の意識を背負わせたくないという強い思いから自分のせいだと嘘をついた。そこにヤスの不器用でありながらも深い愛情を感じた。もし自分が同じ立場なら、同じ選択ができただろうかと考えさせられた。

    また、アキラが進路や結婚について父に報告する場面も印象的だった

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    2025年11月03日
  • 十字架

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    ひとを責める言葉には二種類ある。
    “ナイフの言葉” と “十字架の言葉”。

    “ナイフの言葉”は胸に突き刺さる。刺された時にいちばん痛いのは刺された瞬間。
    “十字架の言葉”は背負わなくちゃいけない。それを背負ったまま ずうっと歩く。どんどん重くなってきても降ろすことなんてできないし 足を止めることもできない。生きている限り その言葉を背負いつづけなきゃいけない ─。


    中学二年の九月四日 同じクラスの藤井俊介(フジシュン)が自殺した。原因は
    いじめだった。 彼は遺書を残した。
    そこには四人の名前があった。
    親友になってくれてありがとう。と書かれた僕(真田 裕)。いじめたグループの中心にいた三

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    2025年11月02日
  • はるか、ブレーメン

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    走馬灯を作る仕事に関わることになる高校生のはるか。
    幼馴染のナンユウ君とともに人の走馬灯を見ることで、人の記憶や想いに寄り添っていく。
    楽しい記憶もあれば辛い記憶もある。
    辛い思いも楽しい思いも一つの人生だと思うと、平等に人は思い出を受け入れないといけないのかなと思う。
    生きていれば後悔は必ずする。そう思うことで少しは肩の力を抜いて前に進めるのかな。
    人が生きることをテーマにした重松さんの作品は色々と考えさせられます。
    あとがきで重松さん自身も、病気で苦しまれている部分もあり、それを作品に活かす姿は流石だなと思います。

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    2025年10月30日
  • とんび

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    親の深い愛に感服、と同時に、ここまで愛ある父親でいれているか、畏敬の念にかられる。
    当たり前だが、物語のようにきれいな結末だった。

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    2025年10月27日
  • 十字架

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    いじめによって自殺に追い込まれたフジシュンという中学二年生が最後に書いた遺書には、親友として「僕」の名前が書かれていた。しかし実際には「僕」は親友だとは思っていなかった。それどころかいじめを見て見ぬふりをして彼を死なせてしまった傍観者であった。というところから始まる話。フジシュンの遺族と彼の遺書に名前の書かれた者たちが彼の死をめぐってそれぞれに十字架を背負っていく。

    とても苦しく考えさせられる話であった。特に遺族の気持ちを考えるとたまらなかった。私も若くして病気で兄を亡くしているから、子を亡くした両親の気持ちを痛いほど想像させられたし、当時の表情もありありと蘇ってくる。重松さんの書く遺族の心

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    2025年10月27日