重松清のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
■サマリー
・心の中で考えていることが文字になっている。
・短編8つで構成される人のつながりを示す小説。
・おもしろいのは最初と最後のお話が関連を持つ
こと。
■感想
こういうこと、心の中で考えることがあるなぁということが文字として
表現されている。これには重松さんの小説を読んだ人にしか分からない驚きと感動がある。
心情を巧み表現しながら8個の短編で構成された本書。
正直、最初と最後の物語以外は感情移入しなかった。
ただ、最初の「いいものあげる」と最後の「再会」は特別で、子ども時代の心の動きと大人になったときのそれとの微妙な違いが、どうしてこんなにうまく表現できるのかと唸ってしまう。
小学 -
Posted by ブクログ
自殺が起きたクラスの描写は、実際の出来事を見ているかのようにリアルで生々しい。いじめた人と傍観者たちの様子には、胸糞悪さと憎しみを抱きながらも、当事者でない私に責める権利はあるのかと躊躇させられる。
周りの人たちは時が過ぎると共に少しずつ忘れてしまう。でも遺族は決して忘れない。忘れられるわけがない。フジシュンの存在が忘れられてしまうこと、なかったことにされてしまうことが遺族にとってどれだけ辛く悲しく苦しいものであるかは想像に難くない。しかし、時間にしか解決できない昂った感情が最後に垣間見えた気がした。
どうしようもない怒りを主人公に振り翳してしまうフジシュンの弟や「あのひと」には、同情しな -
Posted by ブクログ
ネタバレ命とか人間関係を題材にした短編集。
あとがきにもあったが、どれもわりと地に足がついていて空想ではないリアルなお話しだった。
個人的に刺さったのは、架空の息子と飼い犬をめぐる「石の女」と老齢の両親を故郷にかかえる「みぞれ」の二つ。
前者の面白さは社会的には少し古い考えかもしれないが跡継ぎを欲する両親からの抑圧や子供がいて当たり前という中での不妊夫婦の生きづらさが妙なリアリティがあってモヤっとするところ。
後者は完全に自分を投影してしまったが、脳梗塞で後遺症を持つ父とそれを支える母の老老介護のあり方と思い通りにならない苛立ちと少しの虚しさがすごく刺さった。 -
Posted by ブクログ
巻末にある、如月小春さんの
「巷の勇者たちへ」
が、私の感想と重なっている。
子供のいじめを
これでもか、炙り出しつつ、
その視点は父、母、教師、
いじめる側、いじめられる側、
同級生、
それぞれの
想いもしっかり描き、
それが重松清さんの
フェアな向き合い方だ、と。
短編小説集でありながら、
エビスくん、は
特に長編のような時の流れと重みを感じた。友人を亡くした重松清さんの経験と喪失を乗り越えるべくして書かれたという。
やっぱり、好きだ!
重松清さんの作品は
読後感がよく、
心に少しだけ足跡をつけてくれて、
明日は、少しだけ上手に自然に笑えている自分が見えるのだ。
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