重松清のレビュー一覧
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昔は炭鉱でさかえていたが、今は過疎化が進む北海道北都市。
30年前、その町には、トシ、シュン、ミッチョ、ユウちゃんの仲良い小学生4人がいた。
4人は日本上空を通るというボイジャー1号2号を見に、炭鉱跡の丘に来ていた。
ボイジャーは見えなかったが、数々の星・星座を眺め、「カシオペアの丘」と名付けたこの場所に遊園地を作りたいと話をした。
30年後、39歳となった4人。
ユウちゃんは東京でテレビロケの仕事を。
トシは子供の頃に追った障碍で車いす生活だが、ミッチョと結婚し、遊園地「カシオペアの丘」の園長に。
ミッチョはトシと生活しながら小学校の教師。
そして、シュンは「倉田」の家、 -
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「旅をしている。」で始まる8章と「旅をしてきた。」で始まる最終章の9章からなる長編小説。
重松さんの真骨頂とも言える作品です。
幼子を亡くした夫婦の後悔と、二人の間に生じた隙間。久しぶりに会った娘とのぎこちない関係。憎み合って別れた訳では無い前妻との繋がり。そして、旅先で出会う様々な風景と人々。一言でいえば美しい再生の物語です。
ところで、今さらながら気づいたことですが。。。
特にこの作品では、登場人物が様々な場面で軽く意表を突く発言や行動をします。それはルポルタージュ作家でもある重松さんが、インタビューの中で相手がとる様々なアクションを記憶し、小説の中に取り入れている気がします。インタビュー -
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重松清と言えば、「家族」!「ファミリー」!
そしてこの文庫本「ファミレス」
「ファミリーレストラン」?、ファミリーレス」?
3夫婦のあり方、そして一つの新しい「家族」!
主人公である先生の受け持つ生徒の家庭問題。
いろいろな夫婦の問題をテーマを、料理を通して語られていく。
夫婦間において、FA権を行使するかのように、新しい人生、新しい生き方を模索するため、「離婚する」。
子どもが成長し、二人きりになってこれから先どう生きてゆくのか。
ちょっと極端ではあるが、まぁそのような考え方があっても不思議ではないかな。熟年離婚ってこんな感じなのか?
このようなことにならぬよう、仲良く生きて行きたいとこ -
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重松清氏では、胸が熱くなる作品が多い。
この作品もまた胸が熱くなり、目頭が熱くななる。
それと、今作品では、ユーモラスにも書きあがっている。
さて、作品は
中年男が、社長の出身大学の応援団を存続させるために
リストラ存続の餌をぶら下げて、その課長を社会人入学させるところから始まる。
応援団OB、チア、吹奏楽団と、ライバル大学応援団
そして、顧問の准教授で繰り広げらえる「にあ」と笑えて、「くく」とほろりくる。面白く読むことができた。
最後の1ページに
「いつだって、誰かに応援されているんだ、誰かを応援しているんだ・・・、応援して、応援されて・・・、そうやって、みんなは生きているんだと、俺は思う -
購入済み
苦しくて切なくて涙無しには…
私、今年40歳になったんですけど…偶然この作品に出会いました。運命感じますよね。
重松清さんの作品には、度々、私の人生の岐路でお世話になっていますが、今回も人生を考えさせられる作品となりそうです。
アラフォー世代は職場の地位や責任、子育てや親との関係など、タダでさえ何かしらの悩みの種を抱えています。
主人公は僕なんだろうけど、登場人物それぞれの人生が見え隠れする。イロイロと謎を抱えてストーリーが展開する所、実際に「最近知り合った人たち」の事みたいで目が離せなくなる。読み進めると、その人達と付き合いが深くなっていくかのように、少しずつ紐解かれていく。もう、自分が小説の中に居るのか現実なのか -
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淑子、中学三年生。
お父さんに睨まれながらも、峠うどんの手伝いは続く。
だんだんと歳を感じさせるようになるおじいちゃんとおばあちゃんの手伝いがしたいからであり、お父さんは、だからこそ店をたためばいいのに、と思う。
上巻よりも、年輪を感じさせる話、身近な死の話も増えた。
災害の記憶も、戦争の記憶も、体験した人が亡くなるとともに風化する。
いろいろな物の終わりが多く語られる。
榎本医院の院長先生と奥さんの話は、最高に良かった。
みやま亭のアホボンの言い草には「食品業界終わった」と思った。(まあ、しかたないけど)
源さんの憤る顔が目の前に見えるようだ。
そして、淑子、初めて峠うどんの客になる。
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