重松清のレビュー一覧

  • ファミレス 下

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    50歳を目前にした主人公と、主人公に関わる人たちが料理を通じて人生を切り開いていく。
    食べることは人を幸せにすることなんだと、しみじみ味あわせてくれた。

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    2019年05月12日
  • 定年ゴジラ

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    ネタバレ

    私もこの3月末で定年退職でした。
    だから、手に取ったというわけではないのですが・・・

    本書の主人公たちは、60歳での退職でしたが、私は65歳になりました。
    主人公たちの行動が今の自分にも近いものと思えた。

    何のために、通勤時間をかけてまでマイホームのためのニュータウンに住まなければならないのか?
    いずれ、子供たちは、成長し、巣立ってゆくのに・・・

    それでも、男たちは、家族のためそして自分の為に頑張ってきたのだ。
    そんな定年ゴジラたちの日々が綴られていた。

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    2019年04月10日
  • たんぽぽ団地のひみつ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    団地が舞台で、タイムトラベルの基地になってるドラマが本当になっちゃうようなお話。
    私としてはあの悪役は立ち直れないほどぼこぼこにしてほしかったところですが、現実はそんなものですよね。
    徹夫さんが不器用なりにコミュニケーションをとるところとか、すごく待ってた感がとても可愛いです。

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    2019年03月31日
  • 赤ヘル1975

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    9月4日のオリックス・バファローズ戦は延長12回に入り、午後5時20分を過ぎていた。突然の豪雨による中断も重なって、当初予定していた新千歳への最終便搭乗を断念することが決まった。新しい行程は翌日、旭川への直接移動だった。
    伊丹を発ち、経由地となった羽田。乗り継ぎまでの時間をつぶすために搭乗ゲート付近の売店で何気なく文庫本が並んだ棚を眺めていたとき、一冊の分厚い本が目に入った。手に取った。600ページを超えていた。しかし、直感した。
    「これはいま読まないと後悔する」
    一気に読んだ。この時代に我々が野球人たりえる理由は何か。モチーフとなった広島球団、そして広島そのものの歴史、また登場人物たちの想い

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    2019年03月16日
  • 赤ヘル1975

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    極貧球団だった頃のカープ選手の練習風景、熱狂するカープファン、いつも引き合いに出されるジャイアンツの話を、亡くなった父からよく聞かされていた。

    私自身は、原爆や復興途上の広島を知らないが、あの時代に生きていたら、カープが希望になっていただろうと思う。

    なぜカープが広島でこんなに愛されるのか、県民性などというぼんやりとした理由ではないような気がした。

    中学生の息子は、今ではあり得ない、昔のカープファンの暴走ぶりがツボにハマったようだ。

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    2019年02月12日
  • 季節風 冬

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    「季節風」全4冊の中で一番すんなりと読める作品だと思います、いい意味で。どのお話もハズレがないというか、素晴らしいと思います。

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    2019年02月04日
  • カシオペアの丘で(上)

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    北海道の炭鉱町で生まれ育った同級生の4人。その一人が、主人公。39歳で東京在住のサラリーマンで妻と小学4年生の息子あり。ある日、がん告知され余命数ヶ月。一方、北海道の炭鉱町で閉園間近の遊園地を旅行で訪れた親子の娘が、東京で殺害される。

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    2019年01月13日
  • ファミレス 下

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    平成30年12月

    上に続き、下を読む。

    話の内容的には、おじさんたちのドタバタ劇で、まーまー面白いかな。さらーって読める。
    でも、その話の中にあるポイントがはまる。

    最高の一皿を考えさせられる。
    ただ美味しいだけじゃない。思い出も詰まった一皿。
    それが、一番おいしい。
    自分なら何かな~。
    お母さんのエビフライとチーズニンジン豚巻きフライ。茶碗蒸し。赤飯。そんなとこ。
    次は、奥さんとの一皿を作らないとな。

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    2019年01月12日
  • たんぽぽ団地のひみつ(新潮文庫)

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    高度経済成長期以降、日本全国に建設された鉄筋コンクリートの集合住宅=団地。建物も住人も古くなり、解体そして再開発に。1970年代にこうした団地に住んだ多くの世帯。夫婦と成長し巣立っていった子ども世代。そして、その孫世代の思いとは。

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    2019年01月07日
  • たんぽぽ団地のひみつ(新潮文庫)

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    取り壊しが決まった築50年の団地。
    一昔前に団地で行われた映画の撮影があった。
    取り壊しされる前に団地からでた人々が集まり また撮影が???
    当時子供だった人々は大人になり、自分たちの子供が……。

    ネタバレしそうだから続きは読書ノートに書き綴りたいと思います。

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    2018年09月25日
  • きみ去りしのち

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    死んでしまった者を思う気持ち。
    死にゆく者を思う気持ち。
    どちらが悲しいのだろうか。
    大人も子供も関係ない。
    それぞれが死と必死に向き合っている。
    それを乗り越えなくても、忘れなくてもいい。
    それぞれが、折り合いをつけていけばいい。
    人は、絶対に死と向き合わなければいけないのだから上手く死と付き合っていかなければならない。
    こんな考えは、青二才と笑われるだろうか。
    でも、今の自分の正直な気持ちである。
    死について真剣に向き合わなければならない時が来たらまた変わるかもしれない。
    その時にまた、本書を読んでみたいと思う。

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    2018年08月12日
  • たんぽぽ団地のひみつ(新潮文庫)

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    一戸建てが夢のような時代。文化的な暮らしのために?長屋から団地へ、我も我もと住み替えていった時代があったね。日本中に"ニュータウン" が一体幾つできたんだろう。

    とある団地に住んだ人たちの、昔の出来事と今の出来事。どの時にも色々なことがあって、嬉しかったり悲しかったりしていたんだ。みんながね。
    私には、特別なミラクルが起きたわけではないけれど、それなりに色々あったんだ。ウン。

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    2018年08月08日
  • 一人っ子同盟(新潮文庫)

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    ネタバレ

    うーむ この本も最高によかった~

    重松 清氏の「一人っ子同盟」。
    子どもが主人公の作品。
    人生にはどうにもならないことがある。
    子どもには もどかしさが沢山。

    どうにも切ない 重松氏を代表する作品だと思います。
    あとがきに重松氏の思いがしっかりと詰まっています。
    大切な宝物になりそうです。

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    2018年08月03日
  • なきむし姫

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    これぞシゲマツワールド。
    最近読んだ中では一番かも。
    とっても良い本でした。
    迂闊にも涙が潤んでしまった。
    みんなにおすすめの一冊です。

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    2018年07月26日
  • 娘に語るお父さんの歴史

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    ほぼ同世代の重松氏が、生きてきた時代を振り返る、歴史の本。
    日本がどんなことが起こっていたか歴史を検証。
    そして、その時代はよかったのか?悪かったのか。
    未来へつなげてほしい。
    手元にずっと置いておきたい一冊になりました。

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    2018年07月17日
  • 季節風 夏

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    知人が朗読劇で「あじさい、揺れて」を上演すると聞き、興味を持って読み始めた。

    途中であとがきを読んでしまったのだが、「四季の中で、夏ほど終わりの似合う季節はない」と著者は書く。なるほど、今まで意識しなかったが、お盆も終戦記念日も、華々しく始まるくせに終わるときには物悲しさを感じさせる高校野球も夏だ。
    そのせいか、死や別れテーマにした作品が多い。
    電車の中で読むのは控えたい。

    「終わりの後の始まりの前に」
    高校野球が舞台となっているせいか、ちょっと感情移入しにくかったが、「終わりの後の始まりの前」というタイトルの世界観は秀逸。
    あとがきで著者は、意図せず書いたこれらの作品群を、文庫としてまと

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    2018年07月05日
  • ブランケット・キャッツ

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    20180324

    久しぶりの重松清さんの作品。

    やはり、市井の人たちの思い通りにいかない人生の悲しさを描いたら超一流だな。
    最後にはフッと悲しみの底から拾いあげられるような感じで、なんとも言えないじわっとくる読後感。

    ブランケットキャットというタイトルだけど、あくまでも主人公は、様々な状況におかれた人間たち。

    その中で、猫目線のひと作品が特に印象に残った。

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    2018年03月24日
  • ファミレス 下

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    これは読み手が既婚者or未婚者、また年齢によって感想が大きく変わる作品だと思う。

    読んでいて納得できる事が多くあり、また印象に残る名言も多く出てきます。
    この作品を読むと「離婚=ネガティブイメージ」というのが変わります。
    色んな夫婦、また家族の形があるんだなと実感します。

    とても良い作品に出会えたと思います。

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    2018年03月20日
  • 季節風 夏

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    電車の中で読んじゃダメだった。
    涙が滲んで、何度も心を落ち着かせるために本を閉じてた。

    短編集。
    どの物語も、喉の奥がひゅっと痛い。
    友人や身内の死が出てくる話では、父を癌で亡くした自分を重ね合わせてるのかなぁ。

    「タカシ丸」は、まさに父親が癌で命を落とそうとしてる物語。
    家族を遺して逝ってしまう父の寂しさ、無念さ…を我が父に重ね合わせ。
    最期の時間を過ごし、父との記憶を作れた雅也。感情のままに声を上げて泣くことができたことが何よりの幸せかな。

    重松さんの物語は心をきゅっとされるけど、「あぁ、私の中のわだかまりってこういうことなんだ」とある意味すっきりする泣き方ができる。

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    2018年03月11日
  • かっぽん屋

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    短編集。
    もう何年も前に読んだものを掘り起こし、再読。
    「ウサギの日々」が、当時部活一筋だった私の心に1番響いていたのを覚えています。こんな先輩、いたよなあ。こんな気持ち、なったよなあ。
    最後の描写でドキドキ…!
    若く幼き日の、葛藤や思い、泥臭さがリアルに表現されていて、私にも、誰にでも経験あるだろうあの日あの時を思い出させてくれる作品です。
    若いって、いいな。

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    2018年01月23日