転校が決まった“相棒”と自転車で海へ向かう少年たちの冒険「僕たちのミシシッピ・リバー」、野球部最後の試合でラストバッターになった輝夫と、引退後も練習に出続ける控え選手だった渡瀬、2人の夏「終わりの後の始まりの前に」など、美しい四季と移りゆくひとの心をテーマにした短篇集「季節風」シリーズの夏篇。まぶしい季節に大切な人を想う、夏の物語12篇を収録。
Posted by ブクログ 2022年07月27日
あとがきにあった、夏は四季の中で最も「終わり」を意識する季節という記述に納得する、どこか切なくほろ苦い夏の短編集。『僕たちのミシシッピ・リバー』『あじさい、揺れて』『その次の雨の日のために』『ささのは さらさら』『タカシ丸』が良かった。私の父は余命宣告を受けた2日後に亡くなったため、最期に思い出作...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月19日
今は冬だけど、だいぶ前に母親に買ってもらったなあと思って読んだ。毎日1話ずつ、日々の癒しでした。重松清さんの本は中学受験でお世話になったけど、成人したあと読んでも、好きだなあて思います。
感想は、
主に終わりにまつわるお話が多いけど、最後だけ始まりの前の話を持ってくるのは上手いなと思った。どの話も心...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年07月05日
知人が朗読劇で「あじさい、揺れて」を上演すると聞き、興味を持って読み始めた。
途中であとがきを読んでしまったのだが、「四季の中で、夏ほど終わりの似合う季節はない」と著者は書く。なるほど、今まで意識しなかったが、お盆も終戦記念日も、華々しく始まるくせに終わるときには物悲しさを感じさせる高校野球も夏だ...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年03月11日
電車の中で読んじゃダメだった。
涙が滲んで、何度も心を落ち着かせるために本を閉じてた。
短編集。
どの物語も、喉の奥がひゅっと痛い。
友人や身内の死が出てくる話では、父を癌で亡くした自分を重ね合わせてるのかなぁ。
「タカシ丸」は、まさに父親が癌で命を落とそうとしてる物語。
家族を遺して逝ってしま...続きを読む
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