重松清のレビュー一覧
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リタイヤしたばかりのベテランの小学校教師、安藤美津子先生ことアンミツ先生。
突然の事故で息子夫婦を亡くし、孫の翔也を引き取るところから始まる。翔也は奥さんの連れ子だったことから血の繋がりはない孫で。
きれいごとだけじゃないところが良かった。アンミツ先生も先生でありながらひとりの親で、完璧ではなくて、いっぱい悩んで迷って。
翔也との関係を軸に、その後の昔の教え子と関わりや、現状が描かれていく。
現実はつらく重く苦しくて。天涯孤独になってしまった翔也の境遇、末期がんに侵されたヒデヨシ、東日本大震災の津波の被災地で尽力するキック。
希望を持つにはあまりにつらく、それでも人生は続いていく。アンミツ先生 -
Posted by ブクログ
ポンキッキーズのエンディングソングだった、米米CLUBの“”Child's Days Memory”が流れてきそうな、重松清の小説。
自分の小学五年生というと、善悪をはっきり区別できる良い担任に恵まれた時期だった。奇しくも自分の長男も今小学校五年生の年齢。
この短編小説に出てくる小学五年生の主人公は、様々な境遇に置かれている。世の中のことが少しずつ見え始めてくる、そんな年齢で見える世界は、同じ年齢でも境遇によって人それぞれ異なることを今更ながら気づかせてくれる。
自分の子供も、小学五年生の僕が体感した日常とは違う体験をしているだろうし、もう自分の尺度が当てはまらない時期に達しつつある -
Posted by ブクログ
重松清のようにニュートラルにものごとを見れるようになりたいな。このエッセイのおかげでいままで読んだ重松清の物語が愛おしくなった。
・大きな言葉/小さな現実
「指導」や「教育」ってたしかに大違いだ。かつての上司から言われた「知らない言葉は辞書で確かめろ」のアドバイスに辞書を手元におくようになったオイラはとても共感。
・不幸せとの付き合い方」
結婚して間もないころ、嫁に「『サザエさん』んちみたいな家族っていいよね 」と言ったら「幻想に決まってるじゃん」と返された。たしかに我が家は嫁の言うとおりになったけど、彼女の教えのおかげでいまに幻滅したり絶望したりしないで小さな喜びを見つけられるようになった。 -
Posted by ブクログ
季節の話が書かれている本なのかな〜これはまとめて春夏秋冬と読んでいきたいなと思っている。
めぐり雛、の話は私も子供を産んで雛人形を買いに行った4年前を思い出した。父母が健在なので子供も連れて楽しく探した記憶があるんだけど、お雛様ってその家族ごとにいろいろな思い出をたくさん持っていくものなんだなぁ、と思った。我が家にはパパはいるにはいるけどなかなかそういうことにパパの思い出がない家かも。
最後の「つばめ記念日」の話もお母さんがワーキングママだと共感できるのかなと思った。子供がいながら保育園から30分電車で揺られるってちょっと壮絶すぎて気が狂いそう(笑)私なら無理です。
島小僧、の島の男の人
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