重松清のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ少し長めだけどテンポ感も良くてすぐに読めた。
今まで読んできた重松清作品とは一味違う作風だったかな、と思う。だけど好きで読みやすいのは変わらない。
後半、ウエダサマ、聖者、神、等が出てきたところからすごいわかりづらくなったので星4にした。
(私の理解力の問題かもしれない)
上田と高木は世界を終わらせたかった、全人類を滅亡させることはできないけど周りの人間を殺すことで自分から見える世界が一変することに気が付きそれを実行した。それと同時に、なぜクラスメートを無差別に殺したのか、〝分からない”状態にすることで周囲の人(特に大人達)を怖がらせ、一部の人間から崇拝されるようになった。彼らは自分の命を人 -
Posted by ブクログ
確かにカッコいい人だ。だいたいカッコいい人は物事を測る軸を持っている。しかもその軸は色々な経験に基づいて出来上がってきたもので、誰かに教えてもらったり、影響を受けただけのものではない。影響は受けても最後は自分で考えて自分なりの回答を出す。それが間違っていると判ればすぐにそれを改める。そうやって積み上げ、築き上げてきたものが滲み出てくる人、というのはカッコいいはずだ。
日露戦争の終わりとともにこの国の本当の教育は終わった、と鶴見先生は仰るがそれから100年以上経った現代もまだ落下を続けている。そう考えると自分の子供達には好きな勉強をしてもらいたいと思う。教養は身につけてもらいたいと思うが、残念な -
Posted by ブクログ
シュウジは普通の、極めて普通な優しい中学生で、それでも中学生に背負わせるにはあまりに酷な重荷を背負わされる。
ヨブと同様、心は極限まで追い詰められる。謂れもなく。
けれども、ヨブの前に現れた神は、シュウジの前には現れない。
現代の作家重松清が、デウス・エクス・マキナを出すわけがない。
でも、神はいないのではなく、存在している。シュウジの前に現れないだけだ。
神はずっと視点として存在し、シュウジを「お前」と呼びながらじっと見ている。
助け舟を出すことなく、ただただ見ている。
シュウジが追い詰められていく過程は、巧みだけれど現実味はない。ヤクザもエリの義父もある種テンプレといえる。
けれども、神が -
Posted by ブクログ
話の節々に、煮え切らないいつもの重松節が絡みついて、うーん、ちょっとね。
という感じだけど…
最後の一節はよかった。
ビストロからの帰り道は、その酔いかげんを保ったまま、散歩気分で歩いた。
手をつなぐでも肩を寄せ合うでもなく、けれど誰も割り込めない微妙な距離を、とりとめのな
いおしゃべりが埋めていく。
若い頃の思い出話ではない。それはさすがに出来すぎになってしまう。老後の話は興醒めだし、話題をテレビや新聞から無理に探すぐらいなら、満たされた沈黙を味わったほうがずっといい。
結局、話すのは、どうということのない確認や連絡ばかりだった。
「明日の朝は、ご飯だからね。納豆、今日までだったの忘れて -
Posted by ブクログ
亡き父が作ろうとしていた自分史・・・
父の生前の僅かな繋がりを頼りに、父との記憶を甦らせていく洋一郎。父の生きて来た道を巡る旅は、洋一郎自身の人生と向き合う旅でもあった。
上巻で朧げだった物語の輪郭が、下巻で頁を捲るごとにどんどん鮮明になって来た。そして重松清さんがタイトル『ひこばえ』に託した意味がひしひしと伝わって来る。
心に響くフレーズがたくさんあった。
単体で読むより物語の内容と繋げて触れる方が響くと思うので、ここでは敢えて割愛。
また、七夕の笹飾りに人生の今までの願い事を沢山書くシーンが印象的だった。
何だか願い事って、その時の心の鏡みたいだ。
気付けば息子の幸せばかり祈っていた -
Posted by ブクログ
ネタバレ駆け抜けて、最後苦くてあったかい余韻を残してった。重松さん、やっぱ好き。
シュウジはずっと「ひとり」だと自分を思ってたと思うけど、私はシュウジの人生を外野からのぞいていて、色んな人を救ってたし救われてたと思うよ。
アカネに子どもっていう生きがいを与えて、エリも救って...逆にアカネに救われて、エリを生き甲斐にして、神父に見守られ、みゆきに助けられ...「ひとり」同志支え合って生きていたと思う。本当に「ひとり」なんてこと、ありえないんだと思う。
ずっと語り手が誰か気になってた。そっかーー、まぁそうしかないかぁ、最後に少しでも救われてよかった。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。