重松清のレビュー一覧
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「永遠」と「チャーリー」が好き、自分のように影のある子ども時代があるからだ。ユウちゃんみたいに純粋のままじゃいられなかったけど、村田みたいにいじめられた経験はある。登校拒否にはならなかったけど大好きだったサッカー部は辞めてしまった。いま思うといじめられたことよりも大好きなサッカーを辞めてしまったことが、オイラの人生には予想以上に大きな影響があったような気がする。一緒に冒険をしたシノケンを忘れないユウちゃんは素敵だ。そして、会いに来てくれたシノケンも。チャーリーに自分を重ねる村田が大人になって息子と自分を重ねる。本人には聞こえない声でそっと応援して見守る。チャーリーも村田にとってそんな存在だった
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Posted by ブクログ
ネタバレ北海道に立つ謎の巨大観音像にまつわるお話。日本各地にある謎の巨大宗教建造物ってそそるよね。黒い歴史の象徴ぽさが。
この物語はフィクションです。登場する人物や団体、地名や建造物は現実のものとは一切関係ありません。が、モデルになった場所とかあるっぽくて、北海道観音像行ってみたくなる。
重松清らしい道徳的なお話である。死生観を題材にして、心の葛藤が追体験できる。
まさか2パターンの「あなたならこんな悲劇に直面したらどうする?」人物をぶつけてくる腕力のある悲劇だけれど、そのおかげで客観的に物事をとらえられて、重苦しいはずなのに、そんなの感じない。
単純に続きが気になる、魅力ある小説であ -
Posted by ブクログ
「見張り塔からずっと」
家族の終焉。
重松清さんと言えば、心情を描くのが抜群に上手い。だから心があったまるものは、普通の小説よりももっとあったまる。が、決して暖かいものだけではない物語になると、より辛い気持ちになったり、悲しくなったりしてしまう。本作は、間違いなく後者に該当する中編集です。収録されているのは、以下です。
1.カラス
発展の夢を断たれた住宅地ツインヒルズ・ニュータウンの住人たちの鬱屈と歪んだ「復讐」を描く中編。
土価が天井知らずの高騰を見せるバブルに購入したマンションがあっという間に価値が下がり、売ったとしても赤字確実。住人たちは、何故このマンションを買ってしまったの
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