【感想・ネタバレ】また次の春へのレビュー

1,257円 (税込)
495円 (税込) 12月31日まで

2pt

あらすじ

小学3年生、母を亡くした夜に父がつくってくれた"わが家" のトン汁を、避難所の炊き出しでつくった僕。東京でもどかしい思いを抱え、2カ月後に縁のあった被災地を訪れた主婦マチ子さん。あの日に同級生を喪った高校1年生の早苗さん…。厄災で断ち切られたもの。それでもまた巡り来るもの―。未曽有の被害をもたらした大震災を巡り、それぞれの位置から、再生への光と家族を描いた短篇集

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感情タグBEST3

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東日本大震災をテーマにした7つの物語でした!現地でどんな悲惨なことがあったのかが物語を通してわかりました

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2023年10月20日

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東日本大震災で被災した人たちの心情が伝わってくる7つの短編。
どれだけ被災者の気持ちに寄り添っても本人でない限り、経験した思いを知ることはできない。
だが少しでも、ほんの少しでもわかれば.と思う。
どの物語も悲しさが伝わってくるが、前に進もうとする勇気もあった。
そして、優しさも伝わってきた。
なかでも「記念日」が泣けてきた。
1月〜3月までのカレンダーも必要なんだと。

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2023年02月26日

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3.11後のやるせない思いが、読んでいて苦しかった。でも、前に進もうとする姿にあたたかい気持ちにもなれた。日本各地で今も地震が続き、当たり前が当たり前でなくなる日が私にも来るかもしれない。明日が来ること、春が来ることに感謝し、日々を大切に生きようと改めて気付かせてくれた本。

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2017年07月03日

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切ない話だけれど、それぞれがタイトル通り『春』を感じられる終わりかた。
読みやすくて、久しぶりの一気読み。

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2014年01月08日

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震災後の世界を舞台にした、心を打つ短編集。

母との別れを記した「トン汁」、カレンダーを巡る話しの「記念日」では、不覚にも目頭が熱くなった。

他の作品も、今を精一杯生きている人たちの想いが伝わり、胸が熱くなる作品たちばかりだった。

大枠のストーリーとしてはありきたりかもしれないが、「おまじない」「夏祭り」「五百羅漢」などのアイテムにより、物語にリアリティ、重みが出ている。


あの時、私は被災地の端っこの方に住んでいて、自身も被災したが、幸いにして身の回りに犠牲者はいなかった。
だから、被災者の方の気持ちも、被災地でない場所から被災地を見つめていた方たちの気持ちも、全部ではないけれど少しずつ分かる気がする。

被災者と、被災者でない人と、様々な立場の人がいて、様々な関わり方がある。
人によってできることもできないこともあるし、よかれと思ってしたことが結果的にそうならないこともあるし、その逆もある。
みんな、一生懸命に考えて、前へ進もうとしている。


未来は決して希望に満ち溢れたものではないが、まんざら捨てたものでもない。

また、次の春はやってくる。

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2014年05月26日

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 東日本大震災で傷ついた人たち、それを慮る人たちを主人公とする7編。この中で「おまじない」は「NHK国際放送が選んだ日本の名作」に紹介されていた本を読んでいたことが分かり、2年ぶりの喜びの再会!だった。40年前に津波被害の街に小学校4年で住んでいた女性がボランティアで訪問し、子どもたちのブランコでおまじないをする姿に過去の自分とケイコちゃんを思い出すシーン。心締め付けられる感動を覚える。その他、(トン汁)幼い日に母を亡くした3人兄姉弟と父親のトン汁作りをめぐる思い出も忘れられない。(しおり)は津波で行方不明になり、高校に入学できずじまいになった同級の学友の思い出。(カレンダー)は被災者のためにカレンダーを送った後の被災者からのお返しプレゼントの事後談。「また次の春へ」は両親が行方不明のまま、葬式を出さずに月日を経ていく人の虚しい心のうち。など震災による心の傷痕を悼む短編集だった。

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2025年08月30日

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東日本大震災にまつわる短編集。いったいどれだけの人が日常の幸せを奪われたのだろう。ツライ。どの作品も考えさせられることばかりで被災者と被災者を思いやる人の考え方の違いに驚いた。あの日を忘れず巡ってくる春が希望の光に満ちていますように。

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2025年05月15日

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東北の震災のあれこれ。
重松さん特有の泣かせ話。
知ってても泣いちゃうやつ。

あの地震で実際、数えられないドラマがあるんだろうなぁ。

すこし離れた所に住んでて、実感湧かないことに罪悪感がある辺りは、そうだよなぁ、ってなった。

過去の話ではなく、続いてる話。

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2024年06月25日

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 東日本大震災をテーマにした7つの短編集。特に『記念日』が良かった。被災した人たち全員が納得する配慮なんてないけれど、被災者を想った真心は必ず伝わることを訴える温かい物語だった。『トン汁』や『しおり』、『五百羅漢』も好き。
 表題作のように、亡骸もなく行方不明となった人たちを死んだと受け入れるのはとても難しいのだろう。ニュースを見ているだけでは気づかない被災者の方の思いに触れることのできる1冊。

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2022年04月19日

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東日本大地震で被災した人達の生き方を描いた本。
たまたま手に取ったけど、ちょうど震災の日が近く、色々考えさせられた。
運が悪かったで片付けられたら楽やけど、そうではない。
大切な人を失うことを想像したら、今を大切にしないとなと考えさせられる。
辛い思いをしてる人たちがいることを忘れてたらあかんな

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2022年03月08日

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─2011年3月11日、午後2時46分。
ほんのささやかな、日常のひとこまのはずだった。
本書に描かれている、それぞれの3.11とその後。
記憶を埋もれさせないために、読む必要がある。
あの日、あの時、どこで何をしていたのか。
重松清が思い出させてくれた。

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2020年02月12日

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ネタバレ

東日本大震災の後、生き残った人々がどのような思いで日々を過ごしているかを7編に書き残したもの 明日の世界に生き残るために、「また次の春へ」の題はふさわしい

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2018年10月21日

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二度目の結婚。誕生した命がわずか1年で消えた。その痛みを心に旅を始める。最初の結婚のとき誕生した明日香とともに。その母親もがんに罹患する。美恵子と洋子、明日香それと旅で出会った死が織りなす。こんな関係があるのか、こんな女性がいるのかなどと思ってしまう作品だったが、まあ面白かった。

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2018年08月28日

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2016.5.5
胸が締め付けられるような思い。東北の大震災の話。人は本当に、いつ何が起きるかわからない。キラキラした毎日が、一瞬で消えてしまうこともある。こういう震災が起きたとき、誰かが何かをすると必ず何かしらの非難や賞賛が起きるけど、正解なんて多分なくて。どれが正しいのかもわからない。自分ができることを、と思って寄付をしたりするけど・・
カレンダーの話が印象的で。「生きること」の次は「暮らすこと」への支援、っていうところに、登場人物のお母さんと同じように、なるほどね、と。

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2016年05月05日

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ネタバレ

短編集。東日本大震災の話。ああもう読みたくないと思いながら最後まで読んだ。そんな立場にないのに泣きそうになった。南相馬の春が今でも忘れられず、富岡の桜が幻みたいにきれいだったことを、私も次の春へ持っていけるだろうか。

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2015年05月24日

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東日本大震災で家族の誰かをなくした人たちを主人公にした短篇集。ちょっと重いテーマだけど、読後感はどこかしら清々しい物がある。

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2015年05月22日

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3.11のその後。それにまつわる色んな人々の日常を描いた短編集。震災にまつわるお話だなんて知らなくて 大好きな重松さんの小説と言うことで手にしました。最初のお話はもう数ページで滂沱。2作目を読んで そう言うことかと気がつきました。どれも読みながら滂沱。レビュー見てると賛否両論あるみたいだけど重松さんらしい一冊です。

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2015年03月04日

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3.11からまた次の春へ。『記念日』がすき。沢山辛いことがあってまだまだ辛いと思うこともあって。だけどちゃんと光もあるんだ。あたたかさが残る一冊でした。

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2014年01月21日

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震災に関わる短編集。
重松さんらしい、家族の。
行方不明って本当につらいと思う。
行き場のない悲しみを思うとこころが痛む。

今、まだあれから3年半しか過ぎていない。改めて心に刻むことができた。
決して変えることのできない過去だけど、人は生きている限り前へ進むんだと思う。

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2014年04月06日

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2011年3月11日──東日本大震災。
多くの人々を死に至らしめたあの震災から2年以上経った。

これまでは作家たちも、あの震災にどう向き合い、どう表現するか試行錯誤していたに違いない。
2年経ち、ようやく彼らもあの出来事をテーマにした作品を書きつつある。
なかでも重松清は、最も積極的に震災に真正面から取り組み、作品を出している。
この作品の前作であるドキュメンタリータッチの「希望の地図」でも、震災を取り上げている。
この「また次の春へ」でも、七つの短編の主人公すべてが、「震災」に関わった人々だ。
その物語の構築の仕方が、何とも心優しい。
七編のなかでは、「おまじない」に涙が止まらなかった。
重松清には、いつもこんな形で泣かされる。
ひとの泣きのツボを心得ているというか……。実に巧みだ。

お互いの思いやりが、ちょっとしたベクトルのズレで悪意と取られかねないこともある。
そんな「震災後の人々との触れあいの難しさ」を描いた表題作「また次の春へ」も秀作だ。
言葉選びが丁寧で、一語一語、会話の一つ一つ、情景描写の一文などが、
心に染み渡る名作だと思う。
震災がまだ終わっていないことを切実に感じられる作品。
毎年訪れる次の春が、より希望の持てる季節になっていることを祈るばかりだ。
オススメです。

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2016年03月12日

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東日本大震災に関わる家族を描いた7つの短編集。
ごく普通の日常、ごく当たり前の生活、これがいかに幸せであるのかを再認識。一つ一つの物語がとても丁寧に綴られており、現実味のある作品となっています。記憶を風化させないためにも是非手にとっていただきたい一冊。

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2014年05月06日

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作者、タイトルで適当に選んでいるのだが最近は短編集が続く。3.11地震後のストーリーが様々な家族の目線で書かれている。
ただ、この人の作品は今一つ感情移入できない。自分にははまらないんだよな。

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2018年02月25日

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震災後の人々の生活を画いた短編集。
ひとつひとつが大切に丁寧に描かれたお話だけに
自分の精神状態が健全の時に読むのが肝心。
心が落ちているときは必要以上に引っ張られるので要注意かな。

さいごのお話に出てきた運命ということば。とても深かったように思う。

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2017年12月11日

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短編集。7編。
東日本大震災にまつわる物語。悲しみや苦しみもそれぞれ違えど、次の春ににつながる”何か”を探す。人の強さや優しさを描く。
最初の作品「トン汁」が良かった。奥さんを亡くしてしまった父親が作るトン汁。家庭の味として受け継がれ、身を温める一品が、心を温める。
表題作「また次の春へ」では、悲しみが倍増するものの、命の尊さや、世代の絆を感じさせる。

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2016年09月17日

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震災からもう5年以上。
でも今も一人ひとりいろんな思いを抱いて生きている人がいるわけで。
事実はこんな小説みたいに、優しくきれいなもんばっかりじゃないはず・・・と思いながら、でも少しでも希望があればいいなぁ、という期待を持てた。
短編集なので、1つひとつの話に深まりがないのが残念。
あと重松清の文体がやっぱり苦手。しばらく読みたくない。

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2016年06月08日

Posted by ブクログ

どんな話なのか知らずに読み始めたら、3.11で被災した家族のオムニバスで読んでて自然と涙が流れた。本当に震災は誰も悪くないし、亡くなった人も、残された家族も、なにも関係の無い遠く離れた人にも多大な影響を与えたし、私自身にもすごい影響があった出来事だったから本当に読んでいて辛かった。
読み始めて2日後に熊本で震度6の地震が起きて、なんちゅうタイミング。。。辛い。
「しおり」の中でのセリフで、行方不明になった男の子に対して死亡届を出して供養した方がいいという主人公に対して母親が「あんたをすっきりさせるために亡くなったわけじゃない」っていうんだけど、本当にそうだなぁって。死体もあがらずにもうダメだと思っていてもそれで死を受け入れるなんて、なんて辛いんだろう。なにをもって自分を納得させるんだろう。あの日、テレビでみた津波の映像の中、水の中には何万人の人が流されていたんだろう。思えば思うほど辛いし、立ち直れなんて簡単には言えないし、言おうとも思わないけど、それでも次の春はくるし、残された人は生きていかないといけないんだよね。なんて残酷で辛い出来事なんだろう。

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2016年04月20日

Posted by ブクログ

『泣きの重松』の作品なのである。
彼に家族を描かせたら、
もう自由自在に読者を泣かせることができるくらい
読む者のツボを心得た巧みな作者なのである。
その重松さんが書いた3.11震災の短編集。
なのに、読み始めて2つ目の短編で『あれ?』と思い
3つ目、4つ目辺りで気がつく。
主人公への感情移入が浅い・・・
たぶん重松さんは、あんな悲惨な出来事を
当事者でない自分が書くことに迷い、あえて第三者的な書き方を選んだのでしょう。
『経験してない人にわかるものか』と言われれば返す言葉が無い。
安易に『がんばって』なんて声もかけられない。
自分が何事もなく平凡な暮らしを送っていることさえも
罪悪感を感じてしまった震災後の日々・・・
そんな日々を思い返しながらページをめくりました。
あれから5年、重松さんが描く次の春の物語も読んでみたいです。

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2016年04月02日

Posted by ブクログ

震災後に残された人たちの短編集。最近この人の小説は津波と地震を題材にしたものが多いな。ちょっと重い。

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2014年07月04日

Posted by ブクログ

東北の震災の話は今回が初めてだった。
うまく伝わるのかと不安だったけど、まぁまぁ苦悩は伝わったかな・・・
表面をすくった感もちょっとするのが残念だったかな。
この書き方はこの方の特徴なのかな?

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2014年03月31日

Posted by ブクログ

何もできないもどかしさとか、前に進んでいかなきゃいけない思いとか…
最後には希望の春へ。
それその歩幅で一歩踏み出す感じが重松作品らしくステキです。

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2014年01月05日

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