重松清のレビュー一覧

  • 星をつくった男 阿久悠と、その時代

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    昭和の歌謡界の巨人・阿久悠の生涯を追ったノンフィクション。「やせがまんのダンディズム」と称された五千作にも及ぶ歌詞は、何故愛され、今も語り歌い続けられるのか。重松さんの答えがここにある。
    面白いのは秋元康氏のコメント。らしいなあと思う。最近でも♪ウララ ウララ ウラウラよ に対して♪ウーニャニャ ウーニャニャ ウニャウニャよーぅ ときた。リスペクトしながら外すテクニックは本当に巧いと感じる。歌謡曲ファンとしていつか重松さんには同世代である秋元さんを書いてほしい。

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    2015年04月12日
  • せんせい。

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    学校の先生が主役や大事なわき役となって登場する
    六篇の物語集。短編集です。

    重松さんの書く話は、
    年を取って読むたびに沁みる度合いが深まるように感じます。
    人生経験の多寡によって、印象が変わるような小説なのかもしれない。
    今作も、ぐんと沁みて、目に涙が滲んで、
    その熱さを感じるような作品が多かったです。

    また、読みながら、自分と教師という関係について、
    振り返りさせられるようなところもあるんです。
    僕はそういえば中学校は野球部で補欠だったけれど、
    ぞんざいな扱いだったなぁとか思いだすわけです。
    それで、その顧問の教師と20年以上たって、
    道端で出くわしたことがあるのですが、
    きっとあの先生

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    2025年06月29日
  • 希望の地図 3.11から始まる物語

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    あの日のあとをいき、つながっていく
    想い、気持ち、力、エトセトラエトセトラ…

    おじさんが読むより、若い世代に読んで欲しい。
    人に読めとか、ぜひ読んでとかいうのは嫌いだけど、
    でも読んで欲しい。読むだけで、いいから。
    って思った。

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    2015年04月06日
  • 希望の地図 3.11から始まる物語

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    ネタバレ

    ノンフィクションなのか、フィクションなのか…

    写真救済プロジェクト、りんごラジオ、かけあしの会など、実在のプロジェクトが登場するけど、それを説明する人物達は架空の人物?

    あとで調べてみたら、本書で紹介されている団体やプロジェクトは実在のもののよう。それを「いい感じに」紹介するために、フィクション的な表現手法をとったのでしょうか。

    ただ、個人的にはフィクション形式にせず、堂々と純粋なノンフィクションとして描いてくれた方が良かったかなー、と思います。紹介されている団体さんの覚悟や決意は、脚色などしなくても十分伝わってきてたので。

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    2015年04月02日
  • 希望の地図 3.11から始まる物語

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    徹底した綿密な取材と、被災者に真摯にそして謙虚に寄り添う著者の姿勢が溢れた、震災関連小説の白眉といえる。
    題名にも記された希望という言葉が随所に。
    「生き残ったことには、やっぱりなにかあるんだなと思うんです。だから、とにかく生きよう、生きてゆこう、というのが『希望』なのかもしれません」
    「がんばれる人だけが、がんばってください。無理のできない人は無理する必要はありません」
    「夢は無意識のうちに持つものだけど、希望は、厳しい状況の中で、苦しみながらも持つものなんですよ」
    「『人事を尽くして天命を待つ』―その原動力を、ぼくは希望と呼びたいのだ」
    「希望というのは、未来があるから使える言葉なんだよ」

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    2015年04月02日
  • また次の春へ

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    3.11のその後。それにまつわる色んな人々の日常を描いた短編集。震災にまつわるお話だなんて知らなくて 大好きな重松さんの小説と言うことで手にしました。最初のお話はもう数ページで滂沱。2作目を読んで そう言うことかと気がつきました。どれも読みながら滂沱。レビュー見てると賛否両論あるみたいだけど重松さんらしい一冊です。

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    2015年03月04日
  • 峠うどん物語 下

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    人の死というものについて、子供心によくわかりづらい細かい機微モロモロと、大人から伝えたいけど伝えにくい機微モロモロが、あぁこういうことなのだと理解できたような気がします。

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    2015年02月19日
  • 送り火

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    夜中に地元の私鉄電車に乗っていると、ふと違う世界に迷い込む感覚に襲われるときがある。
    田んぼばかりの田舎。灯りのない真っ暗な景色。不安と高揚感が入り混じったような胸のざわめき。
    この作品はそのときの感覚に似ている。
    不気味で怖いけれど、その先に何があるのか知りたくなる。

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    2015年02月18日
  • 流星ワゴン

    購入済み

    泣けます

    貴方が父親であれば泣けると思います。
    おすすめです。

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    2015年02月02日
  • 峠うどん物語 下

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    ますます冴える重松節。
    下巻は、別れ、死、が大きなテーマになっているが、けっして重苦しくはなく、しっとりとした、それでいてさわやかな読後感。
    作者曰く、モデルにしたうどん屋がどこかにあるらしいが、温かいうどんが食べたくなった。

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    2015年01月23日
  • 峠うどん物語 上

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    相変わらずの重松清節に、心がホッコリ。
    職人気質で頑固な祖父と、陽気でおしゃべりな祖母、そしてともに教師の父と母と、素敵な家族に囲まれた中学三年生淑子の眼を通した、人生の大切なことを気づかせてくれる物語。
    なかでも、「トクさんの花道」は◎。

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    2015年01月23日
  • アゲイン 28年目の甲子園

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    28年前の夏の甲子園予選決勝をチームメイトの不祥事で出場辞退しなければならなかった坂町の前に、その不祥事を起こしたチームメイトの娘が現れ「マスターズ甲子園」への出場を持ちかける。彼女の父親であるそのチームメイトは東日本大震災で命を落としていた…。
    仕事や家庭に問題を抱える40台半ばの男たちが甲子園を目指し野球に打ち込むことで家族の絆を取り戻していくストーリーは感動的だった。小説家重松清原作の映画のノベライズ版とのことだが、重松清の小説も読んでみたいと思った。

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    2015年01月05日
  • 峠うどん物語 上

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    斎場の近くにあるうどん屋さんでお手伝いする女の子と斎場を通して知り合った人々との出来事を通して成長していく。

    人の死が関わってくるので、どうしても暗い雰囲気は拭えない。しかし、それぞれの話の中には、暗いだけでは済ませられない、心を打つ部分が必ずある。じんときました。

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    2015年01月02日
  • アゲイン 28年目の甲子園

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    作家が原作を書いた「小説」というのは余りないと思ったので、かなり購入をためらったが、内容は、ありがちだけれど楽しめるものだった。
    映画と小説の製作を同時進行させるというは面白い試みだとは思うけれど、やるほうはシンドイと思う。そのうえ、脚本をベースに小説化するというのも大変だろうなと思う。
    中身は重松清の、いわゆる深刻な世界ではなく、かなり軽い内容になっていて少し物足りない気もするが、元気を貰える内容で良いと思った。

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    2014年12月29日
  • アゲイン 28年目の甲子園

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    ネタバレ

    旅行の間に読もうと思って本屋をうろうろしてたら、ふと目に入った本。帯に映画の告知が入ってて、キャストが面白そうだったのもあって購入。
    もう、旅行のバスの中でいっきに読んで、おいおい泣いた(T_T)あやしかったやろなー。。
    現実的ではない設定やし、離婚した夫婦・親に離婚された子どもがそこまでつながるか?というのは妙な気がするが、やっぱり「甲子園」「高校野球」と聞くと浮かぶ「一生懸命」「ひたむき」というフレーズがこのストーリーにも当てはまる。
    自分が好きで一生懸命打ち込んだことや、高校時代のチームメイトとの思い出は、やっぱりいくつになっても素晴らしい記憶なんだと思う。

    結局、坂町とさなみはどうな

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    2014年12月28日
  • 峠うどん物語 下

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    葬儀場の目の前にある「うどん屋」が舞台。様々な人が「葬式」を通じて「人が死ぬとは何なのか?」向き合っていく。「死」というテーマを取扱いながらも、登場人物それぞれのキャラクターに明るさがあり、最後まで楽しく読めました。
    美味しいうどんが食べたいです。

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    2014年12月27日
  • 峠うどん物語 下

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    女子中学生が主人公。いろいろ人生に大切な事が書かれていて、さすが重松さん!是非子供にも読んでもらいたいと思うが、大人目線からの感想だろうか、中学生くらいの人はどう思うか興味深い。

    催事場前の「峠うどん」をやっている祖父母のお店を手伝う中学生が主人公。死の話を暗くなりすぎず、女学生の目から立ち合い、話が進む。

    じいさんのいぶし銀さは、そもそもいぶし銀じいさんがいなくなった今良さがわかるのかと心配になるが、私世代としては「人に大切な何か」が沢山つまった物語。

    言葉に出さない言葉。裏の意味を読み取って気遣う心も良いな。人が人を思う心を感じる。

    この著者の作品の中では一番好きかも。

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    2014年12月15日
  • きみ去りしのち

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    全然明るい話ではないんだけど、読み終わったあとに、すっと心に染み入ってくる優しさというか、未来への希望というか、そういうものを感じられる作品。
    重松さんワールドというのだろうか、派手さは全くないのにグイグイ引き込まれて、気がついたらすっかり主人公目線にさせられているのは、さすがだな、と。

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    2014年11月29日
  • 峠うどん物語 下

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    ネタバレ

    ああ、やっぱりホロリとさせられました。おじいちゃんのうどん、私も食べたい。おばあちゃんがかわいくて好き。上巻より下巻のほうが良かった。

    ここ最近の重松清は、「死」をテーマにしたものが本当に多い。残された人の気持ち、間接的に関わる人の気持ち、こういった思いが届くといいのだけど。

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    2014年11月20日
  • 峠うどん物語 上

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    市営斎場の前に建つ峠うどん。(斎場が後から出来た)
    不愛想で不器用な職人気質の祖父と口が達者で愛想の良い祖母。仲の良い夫婦が営むうどん一本の店。両親から文句を言われながらも店の手伝いに勤しむ中学生の孫の淑子。
    店に現れるのは通夜や葬儀帰りの人々。終わればさっさと帰るほどの「義理」でもなく、かと言って泣き腫らすほど親くもない人達。「ちょっとしか知らない人が亡くなったときは、うまく泣けないから陽気に騒ぐしかない」そんな人々を丹念に描いた重松さんらしい暖かな連作短編。
    死という題材。重松さんならそれを正面から重く描くこともできたはずですが、この作品では当事者では無い中学生の娘の目を通すことによりサラ

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    2016年05月29日