重松清のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最後の章を読んで、やっとわかった。
自分のこのモヤモヤ感、喪失感が何か。
哀愁とは、何かを失って終わりかけていることなんだ。
この作品の全ての章を振り返れば、確かに「終わり」「結末」がないことに気付く。
その後どうなったの?って。
最後の章で、小さな無邪気な子が、
東京タワーの双眼鏡を覗き込み、
「あったよ!ぼくんちがあったよ」
とはしゃいでいる姿。
こんな広い景色で、
こんな広い東京で、
自分の家なんか見つかるわけないのに、
小さな子は、喜んでいる。
私には、
自分の家や自分の住む町どころか、
自分の存在さえ、見つけることできないんだろうなぁ。
きっと
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