上巻の運命と宿命の件が過ります。
主人公はその境遇から早々に自身の宿命を受け入れていたのでしょうが、そこに至る運命までも天に委ねてはいません。
彼はその優しさが故か運命の岐路の都度、周りの人達の為に愚かと言える選択を繰り返しますが、そうして代わりに背負った荷物の重さに足をもつれさせながらも振り返らずに疾走せざるを得ない姿は余りに痛々しい。
作中で人生は不平等でかつ公平だといい、彼の物語の結末も辿った道のりを思えば公平と解釈できると言えなくもないのも何ともやるせません。
とはいえ物語は人が愚かだからこそ面白い。
良作。