重松清のレビュー一覧
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【要旨】霜田アヤは、二児の母なのに大のなきむし。夫の哲也は、そんな頼りないアヤをいつも守ってくれていた。
ところが哲也は一年間の単身赴任となって、アヤは期間限定のシングルマザーに。そこに現れたのは幼なじみの健。
バツイチで娘を育てる健は、夫の不在や厄介なママ友に悩むアヤを何かと助けてくれて…。
子供と一緒に育つママの奮闘を描く、共感度満点の愛すべきホームコメディ!
泣き虫の二児の母のアヤ、単身赴任となる夫の哲也、シングルファザーになって再会した幼馴染の破天荒の健、カズくんの母親の強気な留美子さん。
どのお話もちょっと綺麗ごとすぎる気もするし、結局幼馴染の健ちゃんだのみで、泣き虫アヤの成長は -
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ネタバレ家に居つくと言われる猫が、様々な家を渡り歩くなんてことが可能なのか、そのストレスは如何許りか、傾げた首が戻らない。少なくとも、うちの猫たちにその適性がないことは確かである。
が、この本の中の猫たち(ブランケット・キャッツ)は賢い。「生きていればいろいろある」酒に酔った人がよく吐くセリフだけど、その「いろいろ」に含まれている全部をまるっと分かっているかのように、借主に寄り添う。
当然ながら、3日間猫と暮らしてみたところで、悩みの解決にも哀しみの癒しにもならない。嫌な人が嫌じゃなくなるわけでも、子どもができるわけでも、仕事が見つかるわけでも、はたまた幸せになれるわけでもない。
でも、 -
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ネタバレよかった。
結構大容量の小説。
登場人物はそんなに多い訳ではないし、そんなにすごく複雑な物語を書いているのでもないはずなのに、長い。
でも、「長い」という感じはしません。
なんていうか、すごく、丁寧で優しい感じがします。
一部、ほんのすこし、やらせ感がない訳ではないけれど、でも、基本的に、すごく自然で、すごく優しくて、やわらかい。
ガンでなくなっていく友人・家族の話を中心に描いた物語なんだけど、なんていうか、重松さんも、どなたか近しい人を、ガンの形で失ったこと、あるのかもしれないな。そんな風に思えるお話でした。
静かにやさしくて、現実的なんだよね。
上に書いた、「やらせ感」は(笑)。
も -
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キレる14歳、が流行語のように使われていたのは
どのくらい前のことだろう?
フツーの中学生エイジのクラスメイトが
通り魔事件の犯人だった…
この事件を中心とした
中学生の心模様を描く作品。
傍観者を装う者、被害者に肩入れする者
そして、加害者に感情移入する者
誰もがどの立場にもなりうるから
大人になろうとするこの子らが
そうやっていろいろ考えることは
非常に尊いことだ。
加害者少年は特別な子では無く
自分もそうなるのだろうか?と
キレるということについて
子どもなりに掘り下げるエイジや
普段は不良ぶっておちゃらけてるのに
お母さん思いで
理不尽な痛みを受ける被害者に対して怒りを抑えら -
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幼い子を亡くした親と、これから親を亡くす子が交叉する物語でした。
雲が空を流れるように、旅をし、流離い、日本各地の景色を目にします。さまざまな人と出会い、別れます。
あとがきで重松さんは、「「忘れる」のでも「乗り越える」のでもない、喪失感との折り合いのつけ方を探ってみたかった」と述べています。
本当に大きな喪失を前に、人は忘れることも乗り越えることもできず、ただ立ち尽くす・・・けど、生きなくてはいけない。その闇の深さに慄きます。
喪失が大きい程、その人の時間というのは止まってしまうんですよね。だからこそ、旅が題材に選ばれてるのがすごく自然に感じました。
なぜなら、人も水と同じで、止まってい -
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高校生のうちに読んでおくべき本。卒業を控えた高校生達の日常を描いた物語。
よくありそうな青春モノ。学校の図書室のおすすめ文庫にありそうな本だなあ〜と少し思ったりもしましたが読んでみると一人一人の高校生活や進路、家族、恋愛に対する想いは主人公達と同じ18歳の私にとってほとんどの面で共感しました。
どんな事にでもひたむきに頑張る高校生活、素敵だと思いました。
そして意外にも話の中で重要人物として出てくるジン先生は単純な熱血教師役ではなく人としての弱い面も読み取れて面白かったです。
高校卒業までの日々を全うするヒントを掴めた気がしました。読んでよかったです。
大人になってから読んだらここまで感心 -
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峠のてっぺんにぽつんと立っているうどん屋の『長寿庵』
目の前に市営斎場が出来た為に屋号を『峠うどん』に変え、斎場に来た悲しみに戸惑う人々を迎え入れる。
重松先生の描く中学生というのは、どうしてこうもリアルなのだろう。
うどん屋の孫娘のよっちゃんは、読んでいて幼さが時折腹立たしいところもあったけれど、それは自分が大人として読んでいるからであって、自分がよっちゃんと同じ中学生の頃だったら、同じように「分かった風」を装っただろうし、分からない事だらけだったと思う。
特に人の生き死にやお別れというのは、大人になった今でも、何が正解なのかわからないし、軽々しくわかったとも言えない。
人それぞれ色々な
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