重松清のレビュー一覧

  • トワイライト

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    時は2001年夏。小学校の敷地内に埋めたタイムカプセルを26年ぶりに掘り出すため、かつての同級生たちが集う。大人になった彼らは、子どものころに抱いていた未来の夢と現実との差に傷つきとまどい……。

    有名なアニメ『ドラえもん』の登場人物――のび太とジャイアン――の名を子ども時代にニックネームとしていたふたりの中年男性。主に彼らの視点で話が展開していく。重松さんと同世代の私にとっては懐かしいエピソード満載で、ゆえに登場人物たちの心の痛みや焦燥感がわがことのように理解できる。

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    2018年01月17日
  • 哀愁的東京

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    絵本が書けなくなった絵本作家がフリーライターの仕事でかかわる様々な人、応援してくれる編集者などとのつながりを通じて話は進んでいく。終わりまで読むと、哀愁的東京というタイトルそのものの話だなーと。
    様々な登場人物を通して プロとは何かということを考えさせられ、プロゆえの重圧と哀しさが伝わってくる。これが重松清さんのプロ意識か? とすると、昭和的でこれこそ哀愁的。。。演歌的である。

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    2018年01月06日
  • 季節風 冬

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    ほくほくと温かなお話が多かったように思う。
    特に 印象的なのが 「じゅんちゃんの北斗七星」
    軽く読めるけど、色々と考えさせられて、
    ひとつひとつの話に テーマがある。

    湯船につかって 1日1篇読むのに ちょうどいい。

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    2017年12月12日
  • なぎさの媚薬(下)

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    霧の中のエリカ(承前)/天使の階段/ラスト・スマイル/なぎさ昇天

    なぎさの過去 、彼女と同じように苦しんだ女たち。そして、彼女達の明日。男たちの明日は??

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    2017年12月01日
  • なぎさの媚薬(上)

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    海の見えるホテル/追憶の課外授業/彼女を憐れむ歌/ねえさんの浴衣/霧の中のエリカ

    重松清の官能小説⁈
    電車内では読みづらい‥‥やっぱり読みながら感じてしまう。
    獣、生き物としての交わりでは無く人として いや 男としてかな、なぎさとの交わりを通じて、過去の時に傷ついた女を救いたいという。自分は変わらなくても彼女を救えればという犠牲的精神。とは言え現在に戻って来た彼もちょっとした事が変わっている。
    そして なぎさは次の男のもとに現れる‥‥

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    2017年12月01日
  • みんなのうた

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    今回の作品は、頻繁に目頭が熱くなるものではなかったが、田舎ものとしては、「わかる、わかる、ん」というものだった。

    『みんなで、みんなが、みんなとともに、みんなのために』

    そういう世界があってもいいと思う。

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    2017年11月24日
  • ポニーテール

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    それぞれに、娘がいて、再婚する。
    新しい4人の家族がスタートするが、
    それぞれには死別した母親と生き別れた父親がいる。
    比較して、比較され、複雑なそれぞれの気持ちが手に取るようにわかり、心にしみてくる。

    重松清氏の作品には、この手の作品が多いが、それでも彼の作品はいい!!

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    2017年11月24日
  • 峠うどん物語 下

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    重松清氏の作品であるが、目頭が思わず熱くなるほどの事はなかった。
    「葬儀斎場」の前にある「うどん屋」の話なのだが、それゆえに、いろいろな物語が綴られる。
    不愛想で頑固なおじいちゃんと、話し上手で世話好きなおばあちゃん。
    ううん?どこかの二人ににているなぁ。
    正反対な二人だから、うまく行くのかもしれない。

    「家族は亡くなる」ということは、その前提に「家族がいる」ということ。

    やっぱり、重松清氏のテーマは「家族」そして「愛」なんだなぁ・・・・

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    2017年11月24日
  • ゼツメツ少年

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    本篇の登場人物である作者を通して、この世の苦しみから逃れるために、物語の中に登場し、話が進められてゆく。
    現実なのか、物語の世界なのか。
    現実であるなら、あまりにも悲しく、物語の世界なら物語の世界だけにしてほしい。

    再度に、自らの命を絶とうとする少女がおもう「一番」を踏み二次られたことの絶望に対して、同行していた少年の父親は
    「君に思う一番である『夢』、『希望』、『正義』、『優しさ』、『思いやり』は一番ではない。本当の一番は『生き続ける事』。
    明日を考えると怖くなる。しかし明後日はどうだ、一年後はどうだ。生きているということは何かを信じる事なんだ」という。

    大切に思うことを踏みにじられ、い

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    2017年11月24日
  • 季節風 秋

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    季節風四部作の「秋」編。
    あとがきを読むと、この「秋」編が季節風シリーズの完結編とか。稀しくも、著者の書いた順番に読んでいたことになる。
    家族関係の話、友達関係の話等12編。
    いずれも読後、心に灯りがともるような、「夕暮れ時に読んでいただくのが似合いそう」な掌小説。
    「風速四十米」とか「少しだけ欠けた月」や「キンモクセイ」には、思わず涙腺が緩んでしまいそうになった。
    それにしても、このシリーズ全部で48編、それぞれ多彩なシチュエーションの物語を綴れる著者の才能に、改めて畏敬の念をいだいてしまう。

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    2017年11月24日
  • 季節風 秋

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    秋を感じる短編集。
    お風呂の中で 1日1篇、のんびり読むのにちょうど良い。
    しみじみとほっくりする話ばかりだった。
    秋の話だからだろうか…。

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    2017年11月22日
  • 峠うどん物語 上

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    一話完結型の連ドラ的な構成。
    中2のよっちゃんの成長を縦軸に、斎場前のうどん屋さんに集まってきた人々のドラマが味わい深い。
    電車の中で読んでいたら涙が出てきちゃって困りました。
    下巻はよっちゃんが中3となり、どんな風に変化、成長してくれるのか楽しみです。

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    2017年11月19日
  • 見張り塔から ずっと

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    質的には高い作品です。物語の中にどんどん引き込まれていきます。しかし、怖いですね。
    「カラス」はニュータウンのマンションで起こる現代版村八分、大人のいじめを加害者の立場から描いた作品です。陰湿な喜びを感じながら、一方でいつか自分が被害者になることを恐れる、そういった加害者心理を上手く描き出しています。
    「扉を開けて」は5年前に赤ん坊を亡くした夫婦と生きていればその位になっただろう子供の係わりを描いた作品です。子供の幻影を見る奥さんの侘ない精神状態と、それを援け、繋ぎとめようとする夫。精神の危うさが上手く描き出されます。
    「陽だまりの猫」はマザコンの夫と19で結婚した「何も出来ない」妻と姑

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    2017年11月16日
  • 半パン・デイズ

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    最近、私が買った本を娘が先に読むことがチョクチョクあります。
    この本もそう。受験勉強から逃避したい娘が半日で読みきってしまいました。
    読後の彼女の感想は「さわやかな青春小説、違った。。。みどりの日だった。」とのこと。確かにね。
    舞台は多分、広島県福山市。時代は大阪万博の頃。
    私にとって、近い場所、近い時代の小説です。今はあまり聞かなくなった方言(広島弁)も随所に出てきます。
    主人公のヒロシやライバルでガキ大将のヨッさん。運送屋の社長のおじさんと娘の優子ちゃん、社員のシュンペイ。みんなが色んな悩みを持ちながら生き生きと描かれています。
    なんだかとても懐かしい。そして爽やか。そんな読後

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    2017年11月16日
  • 舞姫通信

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    面白いし、引き込まれてしまうのですが、いざ感想を書こうとすると困ってしまいます。
    結局著者は何を言いたかったんだろう。素材だけが投げ出されて、結末が無いような。まあ、いつものことなのですが。
    生きることの大切さを言っている様な、でも「いつでも死ねる」も否定してないような。まあ、それで良いのでしょう。こんな話題に結論を出してしまったら陳腐に成るだけなのかもしれません。

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    2017年11月10日
  • かっぽん屋

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    A面では「すいか」あたりが良いですね。
    いきなり強烈なシーンから始まるのですが、少年の性への憧れが美味く描かれています。
    B面では「デンチュウさんの傘」ですかね。
    田中一夫さんが、その名前の平凡さゆえに気弱に成っていくのですが、ある日自分はタナカではなくデンチュウであると名乗ることにより、強気に生きることが出来るようになるというお話。
    テレビの脚本みたいな小説ですが、なんとなく納得させられるのが面白い。

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    2017年11月10日
  • カカシの夏休み

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    ほかの2編も読み応えがありましたが、「未来」はちょっと変わった視点で書かれた話です。
    自殺者のために一種の冤罪を受けた人間の目から描かれてます。弟の事件後のみゆきの行動も、まともな精神状態に基づくものなのか、後遺症を引きずっているのか判断がつかないような感じがします。
    なんだか不思議な雰囲気をもつ、印象に残る物語でした。ちなみに「ライオン先生」は金八先生を思い起こさせるキャラクターですが、挫折と開き直りをうまく織り込み、味わい深いですね。娘さんの突っ込みも気に入りました。

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    2017年11月10日
  • 口笛吹いて

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    どこかのHPで「かっこ悪い中年像」を描く重松さんというような発言を見ました。確かにそうだけど、同世代の私から見れば、格好悪いというより「けなげ」という感じがします。
    「かたつむり疾走」の父親にしても、スーツ姿に固執するわけではなく、なんとなく照れくささもあって最初から作業着になれないだけでして。。。。
    そんな父親が偶然とはいえ、彼女の危機を救おうとして、逆にボコボコにされるのですが、それも決してかっこ悪くは無くて。。。。
    何はともあれ、この作品では高校生の子供が、なんとなく父親を理解してくれてる感じが良くて、とても救われます。
    それにしても、子供の視点から見た普通の大人を描くのが美味い

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    2017年11月08日
  • エイジ

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    さわやかな感じの現代青春小説です。
    この小説の中には色々なことが描かれています。通り魔犯人に対し「中学生」と一括りに見なす世間に対する主人公達の反発。平和な家庭にありながら、どこか鬱積した苛立ち。格好良さへの憧れ。苛め。そして初恋。
    多くの中学生達が多彩な個性を持って描かれ見事です。苛めや少年犯罪を扱いつつも、決してセンセーショナルではなく、「等身大」そんな言葉が頭に浮かびます。
    重松さんの小説は時に残酷なまでに救いが無い作品と、妙に晴れ晴れと爽やかな作品がありますが、この作品は後者の方です。それも出来の良いほうの作品だと思います。

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    2017年11月08日
  • トワイライト

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    重松作品としては平均的な出来でしょうか。
    大阪万博の時代。将来はずっと良くなると思われていた時代。そんな時代に埋められたタイムカプセルを開く40前の男女は、それぞれに問題を抱えていた。夫婦の危機、リストラ、花形から落ちていく自分。
    でも、それぞれに頑張ろうとしてるんですね。思い悩みながら、時に脱線しそうになりながら、それでも何とかしなきゃって。
    例によって完全に救われる訳ではないけれど、何となく一筋の光明のようなものが見えてのエンディングです。
    主人公ではないけれど、ケチャさんと徹夫・真理子夫妻の2人の子の関わりが良いですね。

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    2017年10月30日