重松清のレビュー一覧

  • なきむし姫

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    重松清のなきむし姫を読みました。

    ブンとチッキの母であるアヤは大人なのに大のなき虫です。
    ところが、アヤの夫、哲也は1年間の約束で大阪に単身赴任してしまうことになります。
    子供二人とアヤは生活していくことが出来るのでしょうか。

    そこにアヤと哲也の幼なじみ健が引っ越してきて、アヤの悩みの相談に乗ってくれるのですが...

    ワンパターンの物語でしたが、楽しく読みました。

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    2016年01月19日
  • 希望ヶ丘の人びと(下)

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    えーちゃんカッコいい。気が強い人じゃなく、頭がいい人じゃなく、こんな優しくて芯のある人になりたい。正論だけど優しくない。痛いとこつかれてる気分。

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    2016年01月02日
  • きみ去りしのち

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    幼い子を亡くした親と、これから親を亡くす子が交叉する物語でした。
    雲が空を流れるように、旅をし、流離い、日本各地の景色を目にします。さまざまな人と出会い、別れます。

    あとがきで重松さんは、「「忘れる」のでも「乗り越える」のでもない、喪失感との折り合いのつけ方を探ってみたかった」と述べています。

    本当に大きな喪失を前に、人は忘れることも乗り越えることもできず、ただ立ち尽くす・・・けど、生きなくてはいけない。その闇の深さに慄きます。
    喪失が大きい程、その人の時間というのは止まってしまうんですよね。だからこそ、旅が題材に選ばれてるのがすごく自然に感じました。
    なぜなら、人も水と同じで、止まっていたら澱んでしまうと私は思っていて、喪失体験で時間が止まってしまうなら、自分からあえて働きかけて、時間を動かさないといけないと思っているから。そして、旅はそのきっかけになると思っているから。

    圧倒的な景色と人との出会いは、人を癒すんですよね。

    この本は、天気でいうと曇り空です。そう、曇天。
    それが、すごくほっとします。明日香たちの曇天の掛け合いのシーンが好き。

    水滴が大地に染み込むような、心の奥に届く言葉がいくつもありました。それに、振り返ってみると頭に浮かぶ美しい映像も。
    どんなことがあっても時間はちゃんと流れている、ということにふと救われる気がします。誰のせいにもできないことは辛いけど、人は、ちゃんと前に進めるんだと思わせてくれる1冊でした。

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    2015年12月04日
  • 季節風 春

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     出会い、別れ、故郷、旅立ち。色々な思いを抱えてうきうきしたり憂鬱になったりする季節である春を生きる様々な人間模様を繊細に書いていて、とても心を洗われたような気がした。「さくら地蔵」と「めぐりびな」は泣いた。

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    2015年11月29日
  • 希望ヶ丘の人びと(上)

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    亡き妻の故郷に引っ越した三人の家族。田島(私)、美嘉、亮太。妻の圭子と生前に関わって来た人達との出会い、妻の思い出に降れて成長していく。

    私も登場人物たちと同世代(40)ということもあり、共感できる部分がたくさんありました。ある程度、大人になってまわりが結婚すると、なかなか、つるむ相手が出来ない。自分が独身だったりすると、独身同士でつるんだり。

    都合の悪いことを他人に押し付けようとする宮島パパの態度は、誉められたものではないけど、大人になるって建前や見栄、虚栄心と如何に向き合うかと言うことなのだろうな。

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    2015年11月27日
  • 空より高く

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    高校生のうちに読んでおくべき本。卒業を控えた高校生達の日常を描いた物語。

    よくありそうな青春モノ。学校の図書室のおすすめ文庫にありそうな本だなあ〜と少し思ったりもしましたが読んでみると一人一人の高校生活や進路、家族、恋愛に対する想いは主人公達と同じ18歳の私にとってほとんどの面で共感しました。
    どんな事にでもひたむきに頑張る高校生活、素敵だと思いました。
    そして意外にも話の中で重要人物として出てくるジン先生は単純な熱血教師役ではなく人としての弱い面も読み取れて面白かったです。

    高校卒業までの日々を全うするヒントを掴めた気がしました。読んでよかったです。
    大人になってから読んだらここまで感心しなかったかもしれないなとも思います(笑)

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    2015年11月24日
  • 峠うどん物語 下

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    峠のてっぺんにぽつんと立っているうどん屋の『長寿庵』
    目の前に市営斎場が出来た為に屋号を『峠うどん』に変え、斎場に来た悲しみに戸惑う人々を迎え入れる。

    重松先生の描く中学生というのは、どうしてこうもリアルなのだろう。
    うどん屋の孫娘のよっちゃんは、読んでいて幼さが時折腹立たしいところもあったけれど、それは自分が大人として読んでいるからであって、自分がよっちゃんと同じ中学生の頃だったら、同じように「分かった風」を装っただろうし、分からない事だらけだったと思う。

    特に人の生き死にやお別れというのは、大人になった今でも、何が正解なのかわからないし、軽々しくわかったとも言えない。
    人それぞれ色々な人生を歩んで来て、それぞれの事情があって、それぞれの最後がある。
    人生の半分も生きてきたのかわからない歳だから、まだまだこれも『わかった風』なのだろうけれど。

    だけど、修吉さんのかけうどんが食べたくなる一冊であるのはわかる。

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    2015年11月12日
  • 空より高く

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    暑苦しい「レッツ・ビギン」♪ 君はなにを今 見つめているの~~♪ 思い出しますねテレビ番組 "○○○○青春"
    観てましたよ私。う~ん 幾つになっても、いつも何かにドキドキしていたい!!!

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    2015年10月29日
  • 希望の地図 3.11から始まる物語

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    小説に仕立てた東日本大震災被災者へのインタビュー集
    九つの章に仕立てられ、それぞれの章が報道、希望、転機、…とテーマを当てていくつかのインタビューでまとめられている。

    wikipediaによると、本書に登場する田村章は著者重松清氏のフリーライターとしてのペンネームらしい。
    其々のインタビューは短く、重松清氏の思いが田村章の言葉として綴られている。
    数冊の重松氏の作品をこれまでに読んでいるが、本書はそれらの作品に比べ1章1章、1インタビューが重く、他の小説のようにスピーディーに読むことができなかった。

    実際に重松氏が被災地の取材旅行に不登校の中学生を帯同したのかは定かではないが、きっと、重松氏は氏がこれまで手掛けた小説に登場するような青少年たちに、被災地の今と、絶望から復興への希望を現実にしようと努力する人たちの姿を目に焼け付けて、希望の光を他の誰かにバトンとして伝えてほしいと願ったのだろう。
    自然の力の大きさと無情さ、被災地の惨状、被災者の苦しみと絶望、災害下でも人を助けようとする思い、二重三重の苦しみのなかでも立ち上がろうとする人の強さ、郷土を取り戻そうとする希望の力。被災地の絶望と希望を今の若者に見ておいてほしいと思ったのだろう。

    本書は本文だけでは終わっていなかった。「4度目の春を前にー文庫版あとがきにかえて」でも、まだ取材・文筆活動をするにあたっての苦悩と今の被災地への思いがつづられている。
    本書は被災地の復興活動とともに、まだまだ現在進行形なのだろう。

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    2015年10月14日
  • 空より高く

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    素っ頓狂な熱烈教師のワンマンな活躍を予想していたのだが・・・、意外と人間味のある人物だし脇役だし。

    どこにでもありそうでなさそうで、ちょっとありそうな青春のヒトコマ。

    ・・・・・ムクちゃんの容姿が、ちょっと気になる。

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    2015年10月08日
  • 空より高く

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    長い旅。
    やりたいことができる人生。
    やりたいことができない人生。
    やりたいことができなくても幸せな人生。
    長く生きれば、
    歩いてきた道も長くなる。
    振り向かない方が不自然なくらい長い道。
    今が、あの頃になるくらい長い道。

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    2015年10月06日
  • 空より高く

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    若い世代が少なくなったニュータウン。その中にある東玉川高校も残り1年で閉校が決まっており、3年生しかいない。そこに転任してきた熱血教師はレッツ・ビギンの声を上げるが。。。
    一番の主人公はネタロー。そこにドカ、ヒコザに紅一点のムクちゃんが絡みます。こうした場合、大抵は肉体派、知性派、癒し系の組み合わせになるのですが、この作品でも肉体派のドカと知性派のヒコザはドンピシャ。ただ癒し系はムクちゃん(とても好いキャラです)になって、主人公のネタローのキャラの収まりが一寸悪いような気もします。

    いかにも重松さんらしいとても好い話です。
    でも、らしすぎる。
    一時は官能小説などにも手を染め、違う世界を探していたようですが、結局はこの世界に戻ってきたのでしょうか。やっぱりマンネリ感は拭えません。

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    2016年05月15日
  • 峠うどん物語 上

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    市営斎場の前に立つ祖父母が経営するうどん店『峠うどん』の手伝いを続ける中学二年生の淑子。
    お葬式の後、様々な気持ちを抱えて峠うどんにやって来る人々。それらの人々から伝わるあたたかくてたいせつなこと。
    個人的には第5章の『メメモン』のお話が一番好き。ひいおばあちゃんとの思い出を思い出したミヤちゃんの姿、電車の中でこの本を読んでいたんだけど、涙が止まらなくなってしまった。
    十年後、二十年後、今と変わらないいつもがあるわけじゃない。今いる家族がいないかもしれない。そんなこと考えたくないけどそれが現実で、それが生きるということで、言葉では伝えられないけど、たいせつな想いを伝えてくれた物語だった。

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    2015年09月23日
  • 半パン・デイズ

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    僕がある日田舎に引っ越してきてから、小学校の入学から卒業までを描いた話。都会っ子の主人公や母親が章を進めるごとに方言が自然になってくる。それに伴い回りの登場人物たちとの距離感が縮まっていく感じが上手く出ていた。
    タイトルの妙というか、まさに半パン・デイズ、とてもいい。

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    2015年09月13日
  • 送り火

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    短編集。前半のお話はちょっと怖い。寝る前に読むの失敗した・・・と思ったものの、後半に向かうにつれほっこり。家族って何かな。親子って夫婦って。と自然と自分の家族と対比させながら読んでいた。みんな折り合いつけながらやってる。家族っていいなぁと思う反面、やっぱり煩わしいなぁとも。これから私が作る家族はどんな物語になっていくのでしょう。

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    2015年09月13日
  • 見張り塔から ずっと

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    ネタバレ

    ずっしりと深重いお話でした。
    リアリティーのある、身近な罪の重さというか…。
    救われないようで、ある意味救われてる結末なのかな、とも思います。
    客観的に見たら嫌な終わりかたでも、終止符を打つという点では前向きなのかもしれない。

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    2015年09月11日
  • 季節風 春

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    別れと新しい始まりの春。そんな季節にちなんだちょっと切ない短編集。季節外れの夏に読み返してみたけれど、やっぱり心がジンと温かくなる。「さくら地蔵」では、何故か急に某トラックメーカーのCMソング~いつまでも いつまでも 走れ走れ~とシンクロしてしまった。

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    2015年09月01日
  • 流星ワゴン

    購入済み

    流星ワゴン

    主人公の『死にたいまではなくても、泡のように消えてしまいたい』気分、メチャクチャ分かる。
    でも子供を置いてはいけない。
    ま、子供を道連れってのももっと無いけど。
    交通事故の加害者には絶対なりたく無いよな

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    2015年08月18日
  • 季節風 夏

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    夏に読み始めたのに、冬になっちゃった。

    元気かなぁ、会いたいなぁ、と思った人には会っておかないと。
    会えなくなる日がやってくる前に。

    冬に読むと、この切なさが辛すぎる!

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    2015年08月06日
  • きみ去りしのち

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    ネタバレ

    再婚相手の洋子とのあいだにうまれた息子を1歳の誕生日から数日後に突然死で失ってしまった父親が主人公。
    とあるきっかけから、前妻が引き取り育てている高校生の娘、明日香と、巡業の旅をすることになる。父親の関根は、息子の死と向き合っていくために。明日香は、母親の美恵子の病気といずれ訪れる死を受け入れる覚悟をするために。旅は北海道から沖縄まで、その土地土地で、出会う人々と触れ合う中で、乗り越えることができない、死と折り合いをつけていくとはどういうことかを感じていく。
    前半では明日香と一緒に旅をしていることを洋子に話していなかったが、美恵子の病気の進行もあり、事情を説明すると、理解し旅に同行してくれる洋子が後半で良い存在になっていた。ふたりは離婚というかたちをとるのかな、、と不安になりながら読み進めたが、お話の中ではその点についての結論は出されていない。旅の中で、二人とも息子の死との折り合いをつけて、未来に向かって歩き出すきっかけを得ることができていると良いなと思いながら読んだ。

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    2015年07月24日