重松清のレビュー一覧
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小説に仕立てた東日本大震災被災者へのインタビュー集
九つの章に仕立てられ、それぞれの章が報道、希望、転機、…とテーマを当てていくつかのインタビューでまとめられている。
wikipediaによると、本書に登場する田村章は著者重松清氏のフリーライターとしてのペンネームらしい。
其々のインタビューは短く、重松清氏の思いが田村章の言葉として綴られている。
数冊の重松氏の作品をこれまでに読んでいるが、本書はそれらの作品に比べ1章1章、1インタビューが重く、他の小説のようにスピーディーに読むことができなかった。
実際に重松氏が被災地の取材旅行に不登校の中学生を帯同したのかは定かではないが、きっと、重松 -
Posted by ブクログ
若い世代が少なくなったニュータウン。その中にある東玉川高校も残り1年で閉校が決まっており、3年生しかいない。そこに転任してきた熱血教師はレッツ・ビギンの声を上げるが。。。
一番の主人公はネタロー。そこにドカ、ヒコザに紅一点のムクちゃんが絡みます。こうした場合、大抵は肉体派、知性派、癒し系の組み合わせになるのですが、この作品でも肉体派のドカと知性派のヒコザはドンピシャ。ただ癒し系はムクちゃん(とても好いキャラです)になって、主人公のネタローのキャラの収まりが一寸悪いような気もします。
いかにも重松さんらしいとても好い話です。
でも、らしすぎる。
一時は官能小説などにも手を染め、違う世界を探し -
Posted by ブクログ
市営斎場の前に立つ祖父母が経営するうどん店『峠うどん』の手伝いを続ける中学二年生の淑子。
お葬式の後、様々な気持ちを抱えて峠うどんにやって来る人々。それらの人々から伝わるあたたかくてたいせつなこと。
個人的には第5章の『メメモン』のお話が一番好き。ひいおばあちゃんとの思い出を思い出したミヤちゃんの姿、電車の中でこの本を読んでいたんだけど、涙が止まらなくなってしまった。
十年後、二十年後、今と変わらないいつもがあるわけじゃない。今いる家族がいないかもしれない。そんなこと考えたくないけどそれが現実で、それが生きるということで、言葉では伝えられないけど、たいせつな想いを伝えてくれた物語だった。 -
購入済み
流星ワゴン
主人公の『死にたいまではなくても、泡のように消えてしまいたい』気分、メチャクチャ分かる。
でも子供を置いてはいけない。
ま、子供を道連れってのももっと無いけど。
交通事故の加害者には絶対なりたく無いよな
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Posted by ブクログ
ネタバレ再婚相手の洋子とのあいだにうまれた息子を1歳の誕生日から数日後に突然死で失ってしまった父親が主人公。
とあるきっかけから、前妻が引き取り育てている高校生の娘、明日香と、巡業の旅をすることになる。父親の関根は、息子の死と向き合っていくために。明日香は、母親の美恵子の病気といずれ訪れる死を受け入れる覚悟をするために。旅は北海道から沖縄まで、その土地土地で、出会う人々と触れ合う中で、乗り越えることができない、死と折り合いをつけていくとはどういうことかを感じていく。
前半では明日香と一緒に旅をしていることを洋子に話していなかったが、美恵子の病気の進行もあり、事情を説明すると、理解し旅に同行してくれる洋
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