重松清のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み物作家の重松清による、国内ルポルタージュ。
とても謙遜した書き出しで始まるこの作品は、雑誌に寄稿されたもので、当時ワイドショーなどで話題になった事件や、過去に話題になった事件などの現地(現場)を「寄り道」、「無駄足」と称した彼なりの(実際の移動、思考の中での)歩き方で事件についての外延を描き出している。
今までに重松作品に親しんできた方、つまり、フィクションの重松小説を読んできた人には最初違和感があると思いますが、読み進めていくにつれて、これは小説の中の出来事なのではないか?と思ってしまうほどの重松色あふれた切り口で事件が描かれていきます。
過去・現在・未来 ワイドショーをにぎわせたさまざまな主人公に脇役、そして、テレビの前でそれを楽しみにしている観客・・・誰も彼もが今まさに生きていて、現代の日本に存在するということ。。。つまり、誰しもが「隣人」になりうるということが、つまりは、ワイドショーに出てくる「隣人」が特別な存在ではなく、まさしく『隣人』なのだということがほのかに頭の中で帰結したような読後感でした。 -
Posted by ブクログ
小学生時代のヒーローだった少年や優等生たちでも、大人になったらボロボロになりながら現実を必死に生きている。狡さや忖度を覚えて、退屈な大人になる。何かが欠落した隙間を無理して埋めようとする。そんな人たちがタイムカプセルを開けるところから始まる、人間臭く哀愁漂う中年物語である。
夢も希望も救いもないし、読んでいて暗くなっていく場面が多い。本当にしょうがない人たちだなと思う。でも、大人ってこんなものなのかもしれない。世の中をただ真っ直ぐに生きられるなんて理想論に過ぎない。誰しも自分の中に何かしらの葛藤や矛盾を抱えながら生きていくんだと思う。それが大人になるということなのかもしれない。30になったばかりの自分にとって は読むのが早過ぎたように思う。それこそタイムカプセルのように、10年後に読んだら受け取り方は変わるはずだ。
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