重松清のレビュー一覧
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重松清のかっぽん屋を読みました。重松清の初期作品集でした。高校生の頃の性の目覚めやクラブ活動を描いた短編4編と「世にも不思議な物語」風の短編4編が収録されていました。それぞれの短編はそれなりに面白かったのですが、それぞれの物語に共通するテーマがなかったので、ちょっと物足りない感じがしました。最後に収録されていたインタビューで、重松清はプロのライターとしての誇りを熱く語っていました。ちょっと泥臭い感じがしたのですが、このような人だからこそ、いじめを題材にした、のどがひりひりするような小説が書けるんだろうなあ、と納得する部分もあったのでした。
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Posted by ブクログ
読み物作家の重松清による、国内ルポルタージュ。
とても謙遜した書き出しで始まるこの作品は、雑誌に寄稿されたもので、当時ワイドショーなどで話題になった事件や、過去に話題になった事件などの現地(現場)を「寄り道」、「無駄足」と称した彼なりの(実際の移動、思考の中での)歩き方で事件についての外延を描き出している。
今までに重松作品に親しんできた方、つまり、フィクションの重松小説を読んできた人には最初違和感があると思いますが、読み進めていくにつれて、これは小説の中の出来事なのではないか?と思ってしまうほどの重松色あふれた切り口で事件が描かれていきます。
過去・現在・未来 ワイドショーをにぎわせたさ -
Posted by ブクログ
表紙からして明るい内容ではないと思っていたけど、ずっと暗いし、主人公(父親)や大人たちが子どもに振り回されてばかりでモヤモヤした。
再婚相手の連れ子(晴彦14歳)と父親が気を遣いすぎてギクシャクしている。本当は母親がしっかりしなきゃダメだろうけど、ポンコツで役に立たない。
なんで主人公ばっかりが気を遣っているのかが気になった。そんなに気を遣う相手なら再婚しなきゃいいのに…。他人を辛そうだったから助けたかったなんて偽善者。
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●内容は暗いけど、
印象的な表現はたくさんあった。
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「知る」というのは残酷なものだ。
知ってしまうと、もう「信じる」こと -
Posted by ブクログ
「友だち」ってなんだろう。
「友だち」が集まった「みんな」ってなんだろうと考えさせられる作品だった。
登場人物を「きみ」と表して、その「きみ」に語りかけるような文体で綴られている。
生まれたときから病気を抱えている友だち、事故で障がいを負ってしまった友だち、勉強やスポーツでライバル同士だった友だち、クラスの友だち、学校の友だち。
様々な友だちとの関わりの中、自分らしさを求めながら成長していく。
最終章では、「きみ」に対する「僕」も登場し、感動的なフィナーレで幕を下ろす。
フィクションのようで、フィクションではない重松さんの自叙伝のようにも感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ
◼️短編概要
①ワニとハブとひょうたん池で:娘、友達、両親
②ナイフ:父、子、不良グループ
③キャッチボール日和:私、父友、父友の子
④エビスくん:僕、転校生、友
⑤ビタースイートホーム:父、母、娘、教師
⇒娘の教育方針についてキャリア志向だった元教師の母と娘の担任の熱心系の女教師が対立する。対立内容は娘が日記に感想を書かないことについて。教師が何度も注意しても娘は一向に感想を書こうとしない。母も教師の過剰な教育介入に反発する。この教師は他の父母とも対立しており、親vs学校の対立にまで発展する。対立はその後に色々あって収束。その後、娘がなぜ日記を書かなかったのかが判明する。占い本に、背を伸
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