重松清のレビュー一覧
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ネタバレ重松 清氏の季節風シリーズ最後の「秋」を読みました。
もともと産経新聞の週一回の連載から始まった「季節風シリーズ」。
重松氏が大学入学のため上京し生活をしはじめた「春」から、東京で暮らしていると実感した「秋」。
秋の夕暮れを眺めながら読みたい12編。
人生のせつなさが詰まっています。
物語はハッピーエンドで終わるわけではないけれど、でも読後感はすごく爽やか。
重松氏の作品は大好きです。
あとがきでは、季節風シリーズの48編の物語が重松氏のすべて。
少しずつ違う色の作品たちに気に入った作品があれば、とのこと。
でも、すべての作品が好きです。
これからも重松氏の作品は読み続けたいと思います。 -
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季節風シリーズ1冊目は、1番好きな季節でもある「冬」を選びました。(たまたま読みたい時期が冬だったというのもあるのだけれど)
冬にちなんだ短編12編。
全体的に静かで少し切なくて、あったかい話が多く、読んでいてほっこりした気持ちになりました。
気に入ったのをいくつか。
1番切なかったのは「コーヒーもう一杯」
離れても自分の中にずっと息づいて残っているものがあるの、共感できます。その積み重ねで今の自分ができているような。
切ないけどほっとしたのは「ネコはコタツで」
何事も自分で折り合いをつけて前向きにやっていこうと思いました。女性は強いしね~。
文句なく心あったまったのは「サンタエクス -
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意外と共感できたのが「冬の散歩道」だった。
疲れきった主人公が、散歩道で人々を観察し、
そして何人かの人と予想外の触れ合いで、
その疲れが少し解消されたような話。
28歳のとき、多忙の仕事を辞め、
ワーキングホリデーで日本へ旅立った最初のごろ、
京都の鴨川に沿って散歩したときの気持ちを思い出すのだ。
また、「コーヒーもう一杯」の巻も、
北海道の喫茶店”森の時計”に行ったことが懐かしく思った。
そして、印象的な言葉。
”やり直せないもんな、人生は”
”八年間意識を失って眠り続けてました、って思うしかないよな”(P268)
30歳を迎える直前の私のココロに刺し込んだような言葉だった。 -
Posted by ブクログ
重松作品の味わいはもともと好きだが、この作品は、小学~高校時代の「性の目覚め&青春&友情&バカ男子な思い出」が短編連作形式で綴られている。帯にあった通り「これが男子だ!」という阿呆らしいエピソードに満ちており、微笑ましかった。脚色はしているだろうが、かなりの部分の骨子は実話でしょう。
一部を夫に読んで聞かせたところ、場所と年代の違いはあるが、「ああ、わかる~わかるよ~」と非常に共感していので、70~80年代の「フツーの男子」だった人なら、思い出と共に楽しめる一冊だと思う。
特に岡山、広島、山口近辺に住んだことがある人なら、会話部分の方言も懐かしく思い出せるのでは。私はこの地方の「~なんよ」「~
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