織守きょうやのレビュー一覧

  • 彼女はそこにいる
    3章からなる事故物件ではないけど、なぜか人がいつくことはない住居を舞台にしたホラー小説。

    個人的には第1章の引きが面白くて、どんどん読み進めた感はあったのですが、結末に近づいてくると、求めてた展開と少し違ったような感じがして、少し評価は落ちたのかなと。

    著者の本といえば「花束は毒」などが浮かびま...続きを読む
  • 悲鳴だけ聞こえない
    印象的な題名で興味を覚え読むが、内容と題名がちょっと結び付かず。。
    内容は若き弁護士木村君が依頼を熟す短編集で夫々最近の世相を反映した内容で興味深く読む事が出来た。

    ・悲鳴だけ聞こえない
    依頼人:会社社長
    依頼内容:社内のパワハラ調査
    夜中の仕事中に応接室で糾弾する声を聴いた内容のコンプライアンス...続きを読む
  • SHELTER/CAGE 囚人と看守の輪舞曲
    【収録作品】
    第一話 鉄格子と空-河合凪
    第二話 罪人-阿久津真哉
    第三話 贖罪-山本芳史/北田楓
    第四話 獣と目撃者-奥田佐奈/高塚智明
    第五話 追放/解放

    民営刑務所を舞台に、受刑者とそこで働く刑務官らが抱える事情を描く。
    受刑者は人間か。
    罪を犯した人と犯さない人に決定的な違いはあるのか。
    ...続きを読む
  • 英国の幽霊城ミステリー
    イラストが綺麗で一つ一つのエピソードがそれほど長くなく読みやすい。

    英国の城とそれにまつわる幽霊の資料集のような感じ。
    もとが建築雑誌で連載されていたコラムなので、建築関係の専門用語が沢山出てくる。その点は建築関係に馴染みがないと分かりずらく感じる。
    ただ、「この城にはこんな幽霊がいるって言われて...続きを読む
  • 英国の幽霊城ミステリー
    英国の城は見た目が格好良くて好き。そんな理由で手に取った本。

    この本を読むまでほとんど知識がなかったけど、歴史的事実を知ると幽霊となるのも解る気がする。
    宗教的に離婚が難しい時代だったかもしれないけど、ヘンリー8世がちょっと…。

    写真じゃなくてイラストだったところが、苦手な幽霊ものでも、怖くなく...続きを読む
  • 記憶屋
    消したくなるような悍ましい過去がいくつかあります。けれど、なぜかそれを本当に消したいとは思わず生きてきました。その理由が今更ながらにわかった気がします。そして人生というものの意味や儚さ空虚さを嫌というほど考えさせられて少し辛くなってしまいました。それも必要な経験なんでしょう。きっと。
  • 英国の幽霊城ミステリー
    英国国内のお城で目撃された幽霊をたどる。あっちにも、こっちにも出没する王家の幽霊たち。そもそも幽霊だから、何か現世に未練があったと思われる。英国王室の歴史は深い。そして、やっぱりヘンリー八世は、問題ありすぎで、すごすぎる。
  • SHELTER/CAGE 囚人と看守の輪舞曲
    民営刑務所が舞台だが、荒々しさは感じられず、むしろ静けさを伴いながら物語は進んでいく。

    五話収録の連作短編は各話ごとに視点が変化する。

    新人の女性刑務官・河合凪と復讐殺人を犯した囚人・阿久津真哉の二人を中心に、事件に関わった者達の心情が丁寧な心理描写で描かれる。

    被害者は加害者になり、新たな被...続きを読む
  • ただし、無音に限り
    霊が亡くなる前や後に見た景色が視える春近。それならすぐ犯人が分かると思いきや、視える記憶は断片でしかも音がない。なかなか不便な能力ですねー。そこからどうやって真相を見つけるのかがこの本の面白さ。
    楓くんが一話限りのゲストじゃなく、二話目で春近の助手っぽくなっているのが嬉しかった。
  • 辻宮朔の心裏と真理
    恋する吸血鬼シリーズ2。
    吸血種の連続殺人事件。

    前作で探し求めた女性に出会った遠野が、同じ仕事につき、ストーカー気質丸出しでアプローチするさまが描かれる。そのポジティブさが読みどころ。
  • 記憶屋
    テンポもよく、読みやすい。最初は主人公の話で、章が変わるごとに記憶屋に記憶を消される人が変わり、最後にまた主人公の話に戻ってくる。

    主人公の、どんなに辛い記憶でも、その人を作っている一部なのだから消すべきではない、という考えが心に残る。この言葉を聞けただけで、この本を読んでよかったと思った。
  • ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話
    百壁さんのは私には合わなかった。
    「せめてもの」と「星の声」は繋がっているのか、と思ったが作者が違うしたまたまだろうな。
  • 学園の魔王様と村人Aの事件簿
    「村人A、魔王様と出会う」
    「村人A、魔王様の助手になる」
    「村人A、魔王様と友情を確かめる」
    「村人A、魔王様と友情を深める」
    4話収録の連作短編集。

    ラノベ風の装丁だが内容は爽快さを感じるライトミステリ。

    学園で有名な頭脳明晰・眉目秀麗な御崎秀一と普通の高校生・山岸巧。
    二人がタッグを組んで...続きを読む
  • 悲鳴だけ聞こえない
    「悲鳴だけ聞こえない」「河部秀幸は存在しない」「無意味な遺言状」「依頼人の利益」「上代礼司は鈴の音を胸に抱く」
    シリーズ第三弾で、5話収録の連作短編集。

    前二作は未読だが問題なく楽しめた。

    この弁護士事務所には様々な依頼が舞い込んで来る。

    企業内パワハラ、弁護士名を騙った詐欺、遺産相続、自己破...続きを読む
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~
    綾辻行人と10人の後輩作家との対談集。

    対談相手は、詠坂雄二、宮内悠介、初野晴、一肇、葉真中顕、前川裕、白井智之、織守きょうや、道尾秀介、辻村深月。

    ほぼ全員が綾辻さんを前にして揃いも揃って緊張している様子が微笑ましい。

    フレンドリーで気さくな空気を醸し出している綾辻さんだけど大御所感が凄い。...続きを読む
  • ただし、無音に限り
    疑いを差し挟む余地のない、資産家の老人の死。しかし彼の娘は、財産の大部分を相続する中学生の孫に疑惑の目を向けた。あれは本当に自然死だったのか?すでに遺体は荼毘に付され検視は不可能。疑惑を解決するための困難極まりない調査は弁護士を介して特殊能力を持つ私立探偵に持ち込まれた。その探偵が…俺だ。霊の記憶を...続きを読む
  • てのひら怪談 見てはいけない【試し読み】

    ショートショート怪談

    ショートショート怪談である。ショートショートだからまずはオチの部分の切れ味が生命線なのだが、まずまずのレベルの作品が多い。怪談につきもののグロテスクな場面が比較的少なめなのがいいかな。読み手の好みもあるだろうが、もう少し精選してもいいかなと感じた。
  • 幻視者の曇り空――cloudy days of Mr.Visionary
    身体に触れたら相手の秘密がわかる久守くん
    佐伯くんを幻視したら連続殺人犯だった

    最初の段階で、殺人犯じゃないんかもなぁとは
    思ったんだけど

    もしかして、久守くんを犯人にしてしまうん?
    で、幻視者の眼は曇り空でした
    というダークやオチを考えてた私
    ↑心が病んでます…

    そしたら真野ちゃんが犯人やっ...続きを読む
  • 記憶屋II
    かつて友人たちと一斉に記憶を失うという経験をした女子高生は、新聞記者から記憶屋の存在を聞かされる。
    女子高生は新聞記者と一緒に記憶屋を探そうとするがーー。
    まさか第3巻に続くとは思わなかった。
    途中で終わるなんて生殺しもいいところ。早く続きを読みたい。
  • 記憶屋
     織守きょうやさん、初読みでした。本書は、忘れたい記憶を消してくれる「記憶屋」の話です。映画化にもなり、続編も出ているようですね。
     ホラーかミステリーかのカテゴリーはさておき、記憶と忘却を中心に本作を語ろうとすると、比較的若い世代の人とある程度人生経験を積んだ人では、評価が分かれるような気がします...続きを読む