あらすじ
新米弁護士の木村は医療過誤をめぐる損害賠償請求訴訟を初めて担当することになった。笹川総合病院の301号室では、不自然な医療事故が度々起こり、立て続けに患者が亡くなってしまう。医療従事者のミスなのか、誰かによる故意の「何か」があったのか。木村は先輩弁護士の高塚と共に、死と対峙する医療現場で起きた難事件に挑む。大ヒット『花束は毒』で注目を集める著者による、命の重さを問う長編リーガル・ミステリー。「木村&高塚弁護士」シリーズ第二弾! ※第一弾にあたる『黒野葉月は鳥籠で眠らない』(双葉文庫)の電子版はございません。講談社文庫版の『少女は鳥籠で眠らない』の電子版はございますのでお楽しみください。
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Posted by ブクログ
木村くん、今度は医療訴訟。
重いテーマだけど、家族の心の葛藤や、相変わらずの木村くんの気弱さや迷いが丁寧に描かれていて一気読み。
そしてすっきり。
Posted by ブクログ
木村&高塚弁護士シリーズ第2作目です。
今回は長編で医療に関する内容でした。ミステリーというよりは、家族が重篤な病気になった時の残される側の人間の葛藤が描かれてました。
自分になにができるのか、どうしたいのか。みんな違う人間なのだから答えはバラバラだけど、一所懸命に考えて出した答えなら、それが正解になるんだなと思います。
Posted by ブクログ
オーディオブックにて。入院中の今読むべきじゃなかったと後悔しました。しかも1号室に入院中なのでタイトルでヒヤッと。
そんなに厚みがないお話なのに、内容が重めなので長い長編を読んだような気持ちになりました。
なんとなくいつかはみんな行き着く問題なのかなと思いました。延命治療は1度してしまうともう外せなくなりますし、本人の意思を無視して自分のエゴで辛い思いをさせてもいいのかなど、私自身悩んで親と大喧嘩したり。
2人ほど介護した経験があるのですが、決して綺麗事だけでは解決できないほど心が擦れて擦れてギリギリまで追い詰められて作中での事を思わなかった訳では無いので…。当時のことを思い出し、心が痛かったです。
個人的には入院はひとつの『手段』であって、個人が尊重されるべきだとは思っているのですが、どうしても家族や友人の思いがあるので、いつの時代も難しい問題です。
Posted by ブクログ
301号室で立て続けに起こる医療事故をめぐるリーガルミステリー。
「聖者」とは誰のことを言ってるんだろうと思って読み進めたけど、こんなラストは予想できなかった。
2人の人物による全く意味の違う「なんとしても生かしてほしい」というセリフが印象深い。
Posted by ブクログ
ミステリーと言うよりも家族が病気になった時に
残される側の家族にスポットが多く当たっていた印象。
そして少し木村が気持ち悪くてなんとも言えない感情に…(笑)
新米弁護士なので心の揺れ方、葛藤なんかが
描かれているのは良いけれど、
いい意味でも悪い意味でも人間らしさがね。
今回の医療訴訟、なかなか難しい題材だけど
上手く纏まっていたので良いかな。
にしても、重いね、現実にもある話だけど
やっぱこう読んでみるとやっぱり重い。
Posted by ブクログ
医療という自分のテリトリーなので展開や登場人物の心の動きはほぼ予測できてどんでん返しや予想外感はなかったけど、清涼剤のような由紀乃ちゃんが合間合間に入ってくることで気持ちのいい雰囲気で読める。