湊かなえのレビュー一覧

  • 告白

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    すげ〜!本の続きが気になって一気に読む、をはじめて体験させてくれた本。テンポが良い。鬱小説な感じだけど爽快。本当に一瞬で読み終わる。表紙がもっと良くなったんじゃないか?とはちょっとだけ思う。

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    2025年12月08日
  • 少女

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    「死」を見たい2人の女子高生がそれぞれ老人ホームと小児病棟へ。

    彼女たちの残酷な本心が、誰も言わないけどみんなの本心なのではと思うくらい共感できた。
    小さなズレからなんとなく距離ができてしまった2人。この辺りが女子高生のリアルを感じた。
    手の傷や小説の盗作、冤罪事件、花火大会。
    たくさんの伏線が気持ちよく繋がる。
    2人が何度もニアミスしそうになるのを乗り越えて、ちゃんと予想通りに繋がって(初めからイヤミスだろうなと思いながら読んでいたので、いつどんな酷いことが起こるかと覚悟していたが)感動すら覚えたのに、やっぱり最後は落とされた。
    蛇足ととるか、湊かなえならではの展開と捉えるか。

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    2025年12月07日
  • 絶唱(新潮文庫)

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    始めは雪絵が異国の地トンガで何かを追い求める物語かと思っていたが想像を裏切られた。
    島国トンガの陽気な雰囲気を感じられる描写が多く今まで国名しか知らなかったトンガに少し興味が湧いた。

    1章の"楽園"では他の章に比べ前向きな話でトンガの文化に触れたり一人で旅する様子は読んでいて楽しかった。それに加え毬絵が探し求めていた楽園の圧巻の描写や主人公は雪絵ではなく毬絵だったことのどんでん返しなどもあり1番好きな章だった。

    2章の"約束"では毬絵より前にトンガで暮らし教師をしていた理恵子目線で話が進む。在住期間が毬絵よりも長くより詳しくトンガの文化に触れることは

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    2025年12月07日
  • 暁星

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    完全にある事件を思い出してしまう導入設定…。
    途中とても胸糞悪くなる所もちょくちょくありましたが、最後の展開はとても良かった。
    本の中で小説として描く手法はどこからどこまでが真実か?と思わせるようでもあり大変うまい。

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    2025年12月07日
  • 暁星

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    ネタバレ

    やっぱりあの事件を連想させる…?

    痛ましい事件の裏で、犯人はあんな心情・信念をもって犯行に及んでいた可能性も考えさせられて深い一作だった。
    フィクションとノンフィクションの2部構成なのも、作品として秀逸だった。

    ただ終盤、対象を清水元大臣にした心情が浅く描かれていたり、恋愛に発展したり、、、と駆け足で終わってしまった感が否めないと感じた。

    本作を通じて、世の中で起きている事件の数々は自分たちの正義感に則ってしか良し悪しを判断できていないけど、それは結局表面的なものでしかなく、見えてこない思いがたくさんあるかもしれず、そこに目を向ける価値もあるのかもしれないと思った。
    読者のほとんどは暁を

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    2025年12月07日
  • 人間標本

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    想像もつかない展開に読み入ってしまったけど、どうしても蝶や標本の描写が難解でイメージしにくかった。自分の想像力と読解力の欠如が悔しい!映像化されるとのことで待ち遠しい!

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    2025年12月05日
  • C線上のアリア

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    介護・家族間の関係性がテーマなので、どんな人にもおすすめかと言われると、そうでは無い作品だと思います。
    介護ミステリーとありますが、ミステリー要素は薄いです。
    登場人物が多いこともあって、現在と日記間を往復して読んでいるうちに、頭が混乱しそうになりました。笑
    最後は少しだけ明るい未来が垣間見えて安心しました!

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    2025年12月05日
  • 母性(新潮文庫)

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    湊かなえ氏の作品の中でかなり好きな方。それぞれの視点で描いていくのがいつも特徴的だが、個人的にこの作品はよりそれを楽しめた。

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    2025年12月05日
  • 暁星

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    「暁闇」「金星」の前編、後編で語られる。どちらも少し遠回しな言い方で内容をぼかしてくる。
    最終的に話の伏線をまとめてくるが、
    ラストの一文まで間延びした感が否めない。
    途中で飽きてしまった。もう少し物語に引き込み続けるインパクトのある描写があると良かった。

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    2025年12月05日
  • 残照の頂 続・山女日記

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    山女日記と同様に人生のいろいろな思いを抱えて山へ登る。何を求めて登るのか、人それぞれなのだけれど、登った後は清々しい思いで下山している。それは山が持っているパワーなのだろう。

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    2025年12月04日
  • 人間標本

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    常人であれば考えもしない人間を標本にするという発想に惹かれ読み始めました。
    本作はミステリの要素を抜きにしても殺人記録を綴った手記のクオリティが高いので楽しめます。そこにミステリの要素が加わり話がニ転三転するので真実は?真犯人は?となりページから目を離せなくなります。

    私は小説を読む時、読んだ文字をなるべく鮮明に頭の中で映像化しようとイメージしますが、少年たちを蝶に見立てて標本を製作する描写に対しては想像力のなさに助けられ、頭の中で部分的なイメージ図はできても完成図はイメージできませんでした。
    行為自体は狂気的、非人道的で到底容認できるようなものではありませんが一方で、映像化した際、人間の標

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    2025年12月04日
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)

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    ネタバレ

    初めての湊かなえさんでした!
    ここにいる全員が複雑な気持ちのままに終わってしまって置いてけぼり……本ものってなんでしょうね。

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    2025年12月04日
  • 暁星

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    『暁星』を読んでいて、子どもの頃に親が“謙遜”のつもりで私のことをけなしていた記憶がふっと思い出されました。あの感じ、やっぱり嫌だったなあ…と。でも今自分が親になってみると、無意識のうちに同じようなことをしてしまっている瞬間があるのかもしれない、と考えさせられました。

    作中のお母さんたちの「こうあるべき」という雰囲気や、褒めることに対する周りの目もすごくリアルで、読んでいて胸がチクリ。私自身も、子どもが自慢できる存在でないと親の態度が変わるような空気の中で育ったな…と重なるところがあって、いろいろと思い返しました。

    そしてもうひとつ印象に残ったのが、宗教にまつわる子どもたちの苦しさ。あの実

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    2025年12月04日
  • 境遇

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    ネタバレ

    結構すぐ終わった。
    薄々犯人が晴美ではないことは気づいていたけど、裕太を誘拐した理由や陽子太刀があっけなく許してしまったことから、驚きも薄く、パンチが弱いなと思ってしまった。

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    2025年12月03日
  • リバース

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    湊かなえ作品12冊目。

    最後のそうだったのか!という驚きはあるものの、物語のキモである【謎】の風呂敷が地味で小さく、展開がスローペースて終盤まで退屈だった。

    自分が気付いてないだけなのか、伏線の魅力も今作では地味の分類。なまじ評価は高いようなので期待し過ぎたのかな?

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    2025年12月03日
  • サファイア

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    宝石を題名に置いた7つの短編集。各作品、一人称の認知バイアスと心理的誤謬を招く叙述トリックを巧みに用いた湊かなえ節が光る。イヤミス結末の作品も面白いが、人の善い面に光をあてる「ムーンストーン」と「ガーネット」が個人的に好み。

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    2025年12月03日
  • 落日

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    しっかり結末のあるお話を読みたいと思っていたのでちょうど良かったです。
    なんだか主人公の想いがあまり届かなかったけど、基本的に第三者目線で見れて楽しかった。(描き方はそうではないけれど)
    やっと、Netflixが観れる!!

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    2025年12月02日
  • リバース

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    いわゆるイヤミスと呼ばれるジャンルの作品。
    まぁ、確かに後味は良いものではないのだが……

    深瀬和久は平凡なサラリーマン。
    近所にある『クローバーコーヒー』に通うことが唯一の楽しみ。
    そんな穏やかな生活が、越智美穂子との出会いにより華やぎ始める。
    ある日、彼女のもとへ『深瀬和久は人殺しだ』と書かれた告発文が届く。
    深瀬は懊脳する。遂にあのことを打ち明ける時が来たのか、と。

    流石イヤミスの女王という評判から期待が高まりすぎたのかもしれない。
    話の軸となるのは主人公・深瀬を含む大学のゼミで同期だった面々との
    高原の別荘で過ごした一夜。この時起こった出来事が主軸となっている。

    誰が怪文書を送った

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    2025年12月03日
  • Nのために

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    湊かなえさんの作品を初めて読みました。
    読後の嫌な感じは他の作品と比べて薄いらしいですが、中盤あたりからから語られる主要人物たちの過去の生い立ち部分は人間の嫌な部分が全開でした。
    同じ場面を別の登場人物の視点で描く事により、新しい発見や誰かの嘘が分かり、徐々に真実に近づいていく。
    その話の組み立て方が上手く、読み出してからすぐに読み終わりました。

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    2025年12月01日
  • 人間標本

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    学者とその息子を取り巻く話
    蝶がすきな学者が人間標本なるものを作成し逮捕、死刑執行に至るがその裏には秘密が隠されていた。
    最初読んでいる時は主人公の学者が幼い頃に蝶の標本を作成したことで人間を標本にしてみたいというサイコパスめいた発想を思いついてしまったのかと思ったが読み進めていくうちにそうではないことがわかり驚いた。
    人は愛する人を守るために大きな嘘もつけるのだと改めて認識した。

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    2025年12月01日