湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いわゆるイヤミスと呼ばれるジャンルの作品。
まぁ、確かに後味は良いものではないのだが……
深瀬和久は平凡なサラリーマン。
近所にある『クローバーコーヒー』に通うことが唯一の楽しみ。
そんな穏やかな生活が、越智美穂子との出会いにより華やぎ始める。
ある日、彼女のもとへ『深瀬和久は人殺しだ』と書かれた告発文が届く。
深瀬は懊脳する。遂にあのことを打ち明ける時が来たのか、と。
流石イヤミスの女王という評判から期待が高まりすぎたのかもしれない。
話の軸となるのは主人公・深瀬を含む大学のゼミで同期だった面々との
高原の別荘で過ごした一夜。この時起こった出来事が主軸となっている。
誰が怪文書を送った -
Posted by ブクログ
著者の作品を読むのはこれで六回目となるのだが、この方はどうも人間の厭な部分とか歪んだ部分を少しだけ引き伸ばして滅茶苦茶気持ち悪く描写するのが特に上手い。今作は中でもマタニティ・母子愛を題材に採ることで、その能力が遺憾無く発揮されていると見え、狂った母性と狂った承認欲求によって織り成される地獄の家庭環境を見事に描いている。折しも最近大学の兼ね合いで少年法・少年犯罪について考える機会が多く、より感心を持って臨めた側面がある。非行少年の過半が小児期逆境経験を経ている事実を認識しながら、一方で(普通に)恵まれた家庭で生まれ育った自分には余り実感として理解し切れない部分があったが、なるほどこうして、家庭