湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
蝶と芸術に魅せられた怪奇な話。
画家を父に持つ蝶学者の主人公。
主人公の幼馴染である芸術家の女性。
2人の子供たち。
芸術と人間関係が複雑に交錯して、
ゾワゾワするような形で進む。
やがて、この人人殺し?、いや、殺してしまったんですね。。となるが、
そこからの二転三転。
すごい結末が待っていました。
なかなかのグロさ。
表紙後の複数枚の画がよりそれを際立たせるけど、あれがないと想像するのが難しかったかもしれない。
それほど、常識的な想像を超えるものだったから。
蝶については全く知らないし、興味もないから、なかなか名前が頭に入ってこなかったけど、図鑑と照らし合わせながらもう少し深掘りしても良 -
Posted by ブクログ
人間の心理の深淵を見事に描き出した作品。
主人公の深瀬は、平凡なサラリーマンとして過ごす中で、彼の過去が少しずつ明らかになり、真実に迫るサスペンス要素が読者を引き込んでいく。そして、衝撃のクライマックスが訪れる。
最終的に物語の結末は、読者に投げかけられた大きな問いとなる。この作品を通じて、湊かなえは過去の出来事が現在の人間関係に与える影響と、その中で人々がいかにして自己を見つめ直し、許しを求めるかを巧みに描いている。深瀬の決断が明確には描かれていないため、読者は自身で思いを巡らせることで、深瀬の成長と解放を想像すると同時に深い考察を促される。 -
Posted by ブクログ
作者自身がラジオドラマで賞をとってるので、経験をもとにした小説なんだろう。
運動部でケガをして、文化部に移らなければならなくなった主人公が経験する事が、普通に書かれている。
ただ、その文化部が放送部って私個人はどんな部活動をしてるのか知らないので、あまり共感するような部分がなかったのが残念。
ストーリーの中で突然、パン屋のおばちゃんが登場し、誰だっけ?となるんだけど、この文庫本には巻末に短編が付属されていて、おぉぉ!そうだったのかとかなり納得ができるようになっている。
ここまで読まないとストーリーが完結しない。
湊かなえさん、ミステリーが多いけどこれはミステリー色はなく高校生の青春ストーリーで -
Posted by ブクログ
ネタバレギエーーーーー!!流石イヤミスの女王ーー!!!(※褒めています)
二転三転どころか四転五転ぐらいしてたね...怖かった.....
蝶々にあんまり興味持てなくてかなりハイスピードで読んだけど終盤にたくさんどんでん返しあるならもっとゆっくり読めば良かったかもとも思った。でもグロいシーンもちょっとあったし、じっくり読むのはキツかったかもなあとも思う。ハイスピードで良かったのかも。(1日かからず読み終わった)
湊かなえ作品、これで4作品目だけど、今のところ暫定3位かな!(ちなみに1位『リバース』、2位『花の鎖』、4位『白ゆき姫殺人事件』) -
Posted by ブクログ
ストレスでご飯作りすぎるのわかるわ〜。料理は精神安定剤みたいなところある。自分の思い描いたとおりにキビキビ動けば思ったとおりに出来上がるごはん。「料理は裏切らない。」この前読んだ「正欲」みたいな言葉(笑)。
安藤くんの人生が真っ当すぎて、そのせいで癖強な二人と世界観を共有できていないのが切なかった。彼だけ夢とか希望とか、恋愛とかきれいな世界を見ている。そして杉下に裾を掴まれたときも思いは見事にすれ違っている。でも、杉下も西崎も彼を踏み込ませないのは、彼が高慢だからだとか、無神経だから、というわけではなくて、彼の汚れていない人生を汚さないようにと気遣ってあげているのが切ないし、愛ゆえに蚊帳の外