湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中学の時に友達が読んでいたことを思い出し、湊かなえさんの本は読んだことがなかったのでどのように書かれるのだろうと思い、気になって読んでみた。最初の語りから少し読み進めるのが退屈だったが、心情というものを各視点でそれぞれ、細かく描かれていて惹き込まれた。途中途中の登場人物の「告白」を臨場感を持って楽しめる作品だった。子どもの人格形成に関する見聞や哲学も語られており、読んでいる途中の中毒性が凄かった。他の人の感想ではイヤミスと言われていたりするが、私は不快感がありながらも、最後にそれを回収するカタルシスが爽快だと感じ、こういう復讐を題材にしたテーマの小説は惹き込まれる。
①現実で起こりえる非日常 -
Posted by ブクログ
ネタバレ世代故なのか、相当長年、「告白 / 湊かなえ」を目にしたことはあっても、紹介文すら読んだことがなく、切ない系かなぁ?とか思ってたミステリー好きの私。
しかしミステリーと聞いてびっくり! あの有名な「告白」ってミステリーだったんだ……。イヤミス……? ふーん……。
第一章から痺れた。
この章だけを引き伸ばしても本1冊書けそう。湊かなえさんの力量と言うか、とにかくこの本の贅沢さというか完成度が約束されていて、その後は前のめりに読み進めた。
子供というのは見た目に反して、かなり邪悪というか純粋というのは大人の幻想だ、ってのは分かっていたつもりだった。
けれど、私も無意識に子供故の未熟さで行って -
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暁闇と金星。ノンフィクションとフィクション。
金星のほうには冒頭一文、これはフィクションである、とあるが、読みすすめるうちにフィクションの感覚はなくなり、暁闇の暁だけの告白ではなく、二人の人生を多面的にとらえることのできる構成に、やはりすごい作家だな~と思った。
帯にあった「すぐに2回目を読まずにはいられませんでした」の感想に納得。
人生6回しか会っていない相手をこんなにも想えるなんて。ただただ守りたいと。ただただ「生きろ」と願う、深い愛だった。
宗教に絡み取られる描写、宗教を拒否しようとする我が子に対する親たちの投げつけた言葉には、ただ胸が痛かった。
暁闇は読んでいてしんどい部分もあったけど -
Posted by ブクログ
普段は小説を読まないが、友人に勧められ読むことに。
本当に面白い作品で、するつもりは毛頭なかったのにぶっ通しで読み続け、数時間で読破してしまいました…
作中、随所で
同じストーリーのはず…なのに、視点が変わる度に感じ方が変わるなぁ…
一人一人の登場人物が鬱陶しいはずなのに、視点が変わると同情の気持ちが湧くなぁ…
という感情を抱いていた。
ラストの小島さと子の一言…
「長年暮らしてきたところでも、一周まわって(観覧車から)降りたときには、同じ景色が少し変わって見えるんじゃないかしら。」
このセリフを読んだ時に、湊先生がそれらを意図していたことを確信した。
本当に心躍る読書体験でした! -
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ネタバレ主人公深瀬が「深瀬和久は人殺しだ」という告発文を受け取ったことにより、過去の出来事を打ち明けていくストーリー。大学4年の夏に高原にいきBBQをしようとして遅れてきた村井を向かえにいくために酒が入った状態で運転歴も浅いまま広沢を送り出し、そのまま事故で死んでしまう。広沢は、争いを好まず、スポーツも万能。そんな広沢同類だと思っていた深瀬は、広沢の知り合いに会うたびに打ちのめされていく。
最後、美穂子とも和解できて、これから広沢のことをもっと知って行こうとした矢先、自分が入れたコーヒーによって広沢が死んでしまっていたことに言葉を失った。
どちらにせよ、広沢は蕎麦アレルギーだったことを言わなかっただろ -
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湊かなえ=イヤミスの女王、というイメージで避けていたところがある。後悔。良すぎて人生変わるレベル。
言葉の全てが鋭くて、一文たりとも油断して読めない。小さなひっかかりもすべて回収される。こんな完璧な小説がこの世にあるんだ、ってなんでもっとはやくこの先生の作品を読まなかったんだと悔しくなる。
テーマとしてはある意味ありふれている「愛」、まだまだこんなに描けるんだ・・・。二等分と半分こ。言葉ってこんなにも幅があって、その中で自分の中でしっくりくる表現に出会えたとき、こんなに心が動くんだなって実感した。
あらすじと話題性に惹かれて読み始めたから、現実にあった事件ももちろん頭によぎる。でもそれ以上にこ -
Posted by ブクログ
ネタバレ宗教2世として育った主人公・暁の復讐の物語。
ではなく、“幸せの半分こは相手に多い方を、不幸の半分こは相手に少ないほうを。”
優しすぎる愛の物語でした。
大臣殺害の犯人・暁の手記「暁闇」と
その現場に居あわせた女性作家の小説「金星」
2つの物語からなるこの本。
金星を読み終わったとき、暁闇から消された真実が分かる。何気なく読んだ暁闇の文章の意味が変わってくる。
この小説のタイトルは「暁星」でなければいけなかった。
370ページの本だけど、この本の本当のラストは
171ページから。
苦しくて切なくて泣きたいのに、受けた衝撃と真実に圧倒されて涙は出ず、胸がいっぱいになりながら読み終えました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ間違いなくこれまで読んできた作品の中で最も美しい構成の作品でした。
暁闇では怒りのままに手記を書き始めた暁が、時間の経過や自己や他者との対話の中で冷静さを取り戻すことで、記憶の解像度が上がり真相が見えてくる。犯人の心情を利用した違和感のなさと納得感はまさに、後付けと回想頼りの理不尽なミステリー小説へのアンサーであると感嘆し、この時点でページ半分を残しながら十二分に満足させられました。
まさかむしろ終始冷静に綴られた手記だっただなんて読み始めの私に伝えても鼻で笑われるのが関の山だったでしょうね。
それだけに金星の、犯人相手に色恋に落ちる設定や手記そのままの言い回し、主人公の名付けの安直さから