湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ前半の永瀬暁の手記は、正直読むのがしんどかった。
その時は、暁のことを、ただの殺人鬼だとしか思っていたからだ。殺人鬼には共感できないし、感情移入もできなかった。
彼を取り巻く環境も不幸が重ねっていて、ストーリーが暗く、こちらまで重い気持ちになってしまった。
しかし、後半の「金星」を読み始めてからは、一気にストーリーに没入し、私は、書き手である星賀に感情移入しながら、暁との6度の出会いに酔いしれた。
―『暁生くん、私の半分こを受け取って』
―『俺はただ、星を守りたかっただけ。』
さすが本屋大賞ノミネート。さすが湊かなえ。
クッキーに、きつねうどん。
…切ない愛の物語だった。
もう一度 -
Posted by ブクログ
ネタバレ暁の手記は読んでいてしんどかった。不幸自慢をされても、と、思わざる様な独りよがりの文章の書き方で感情移入もできず動機には甘すぎると思えてしまったからだ。割と頑張って読んでいたのだが、金星で全てが覆った。この物語はフィクションです。からはじまる金星は、途中から薄々そうかなと感じていたが、最後のページでやっぱり、と思うと同時に切なくて苦しくなった。ここまで来れば暁闇の雰囲気も全て納得出来る。星を守るためだった。私が学生なら青春18きっぷで今すぐ旅をしたい。
こんなに苦しい環境で育ったのに、暁も星子も真っ直ぐ育ちすぎて苦しくなった。
半分こは等分ではない。シュークリームも焼きそばパンも罪も暁闇と金 -
Posted by ブクログ
(後立山連峰)
なんだろう、なぜかスッと物語が入ってこなくて。
相性みたいなのがあるのだろうか。
でも、山の景色や土の蒸れた匂い、風の轟きや葉の擦れ合う音、鳥の鳴き声、遠くのパーティの話し声、喧騒、熊鈴の音、いろんなものが一気に記憶から湧き出てきて、それがもう物語以上に物語で……記憶の情景と感覚と、物語が交差する、滅多に得られない読書体験でした。
夢は逃げない、なんてことはなく。
別に今急がなくたって、何年か後でもできる。
でもそのときが訪れることはもうなかったこと……
いま動かなきゃ追えない夢があったり、登れない山があったり。
人生あまりに長くて、つい計画的に物差しで測りながら計算して物 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ただ、星を守りたかっただけ--」
読み終わったあとに見返すと、この一文に尽きていた。
ノンフィクションはフィクションだったし、
フィクションはノンフィクションだった。
暁は自分の大切なものを一生懸命に守ろうとしてきただけだった。
母も、高橋さんも、清水大臣すらも、父明を守ろうとしていたのだろう。
それぞれの"手記"や半生が書かれれば、また違う物語があるのだろうか。
結果を見て、少しの事実から勝手にストーリーを仕立てたくなるが、本当のことは本人の中にしかない。その本当のことでさえ、本人がどう見せたいかによってどうにでも変わってしまうものだと、あらためて思った。
互いの空