湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
湊かなえさんの文庫本をはじめて読みました。
本作品だけなのか、他の作品にも共通しているのかわかりませんが、難読漢字とか、普段使わないような言葉が多くない作品だと感じたので、語彙力の乏しい私でもスラスラと読み進めることができました。
詰まることが少なくて楽しく読めました。
ただ、本作品の過去の回想シーンと現在の話に戻る時の境目の解読がむずかしいなと、感じました。
読解力がないだけなのか、「あれ?これ今の話?」「あ、小学生に戻ってる」と何回か思うことがありました。
本作品の、湊かなえさんの問いかけ、すごくむずかしいです。一生かけても答えられないのではないのでしょうか。
信じていたもの、あたりま -
Posted by ブクログ
安倍晋三元首相の事件を思い浮かべながら読み進めた。
自分の意思とは関係なく、新興宗教に時間もお金も可能性もからめとられていき、逃げられない宗教2世の人生を知った。
暁生の就職について「自分がゾンビになる前に逃げてきた」というセリフに、星賀は「教会というゾンビ集団の中に自分の意思とは無関係に放り込まれたが、命がけで逃げようとせず、仲間になってしまったほうが楽だ」
とあるが、家にも学校にも職場にも自分の居場所が無いと感じるのは当然の状況だと思う。
2人は数回しか会っていないが、深く理解しあえる相手に出会えたことは、本当に救いだと感じた。
作家や編集者、作文、批評・・・と言葉を大切にしている人たちが -
Posted by ブクログ
ネタバレ今でもその動向が衆目を集めている、数年前に日本で起きた大きな事件を題材とした作品。
この事件はなぜ起こったのか。実行犯はどういった背景でこの犯行に及んだのか。フィクションとノンフィクションが交錯し、はじき出されるその真実とは?!
読もうと思ってタイトルのページをめくった私は、いきなり混乱し、同じページを何度も何度も繰り返しめくった。
私は買う本を間違えたのだろうか?それともどこかのタイミングでカバーを掛け間違ったのか?この時点で私は著者の術中にハマっていたのかもしれない……。
犯人の綴る手記とそれを題材としたフィクション小説それぞれが劇中で展開され、異なる視点で物語は進んでいく。
真実と虚 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きな湊先生なので絶対の自信を持って前情報もなく着手。やはり面白い。特に今作は「ノルウェイの森」が物語の大きな鍵になっていて、村上春樹も好きな私には二度美味しい作品。また、緑と赤の対比が随所で大きな役割を果たしていて脳内でのカラー再生が鮮やか。さらに装丁が憎い!「ノルウェイの森(下)」と並べて想いに耽りたくなります。全体的にノルウェイオマージュが強くて、霧掛かった森に誘われるようで…終始悶絶でした。
邦彦のことは好きになれないけど上下巻論は興味深かったな。そして温かいオムちらしをいつか食べてみたい。
追伸:読み終わって初めて今ふとあらすじを見たら、これ「介護ミステリ」なんですね!?そうは思わ -
Posted by ブクログ
前半と後半で同じ内容を扱い、前半で得た理解が後半で完全にひっくり返される、というのは小説でよくある手法(例えば、「ゴーンガール」は被害者だと思った人が犯罪者だったり)。
しかし、前半がノンフィクションで後半がフィクション。さらに、後半の途中からどこまでフィクションかわからなくなり、最後の一文で納得させられる、というすごい作品。湊かなえは数冊しか読んでないけど、一番よかったことは間違いなし。
前半は、宗教法人に恨みを持った男が、その法人を支援する政治家を暗殺するまでの手記。後半は、男の恋人(単純に恋人というと語弊があるかも)である女性小説家がその事件を題材に書いた小説。事件の裏側にこんな物語