湊かなえのレビュー一覧

  • 猫が見ていた
    ジャケットの猫の目にやられた猫アンソロジー。
    短編が7作並んでいるけど、気に入ったのは柚月裕子さんの「泣く猫」だな。猫が脇でいい仕事をする。
    あと、「100万回生きたねこ」が感動の書なのか、絶望の書なのかは深いテーマだ。
    最後の猫小説傑作選も、また読まなきゃいけない本を増やしてくれる。
  • コミック版 夜行観覧車
    殺人事件は自分達のすぐそばにあっていつ自分が加害者になってもおかしくないと思う一冊。

    ひばりヶ丘を舞台に殺人事件がおこる。
    被害者は高橋家の父、加害者は母。残された子供達のそれぞれの心の動きがリアルで面白い。小島家や遠藤家はごく一般的な家庭だが、それぞれの家庭の根の深いところにある闇を書いていて、...続きを読む
  • 贖罪
    「償いなさい」
    穏やかな田舎でおきた美少女殺害事件
    その場に居合わせた四人の少女達は、重い十字架を背負う
    娘を喪った母親は、怒りを彼女達にぶつける
    少女達は、殺された友人とその母親への贖いを意識し続けてその後の人生を送る
    この少女達の時効までの15年の罪意識が重い
    彼女達は巡ってくるトラブルを贖罪と...続きを読む
  • 高校入試
    これ高校生くらいのときに読んだかな?
    ちょうど学歴厨真っ最中って感じの時期に。
    そんな自分の考え方を変えてくれた作品だった。
    作中のキャラにいろんな感情が芽生えて、それを自分に向けてみると自分今までダサかったわ、、ってなった。
    なんていうんだろ、赤ちゃん泣き止ますときにやるあれを自分がやられた感じ。...続きを読む
  • 少女
    わだかまりを超え当初の仲の良さに戻った。
    冷静に物事を捉え、感情表現の乏しいユキ
    いかにもおじさんが嫌いそうな浅はかだと思われる女子高校生の敦子。
    いざ人が死ぬ現場ではまるで真逆の感じ方立場になっていて、たっちーと昴も逆と、少年少女揃っているのが良かった。
    少年少女の友情!アダルトチルドレン予備軍!...続きを読む
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)
    私は最後の一文の問いには答えられないな、と思いました。
    人間の嫌な部分が描かれているからこその不快感があった。完全な悪人であればこうは思わないな。にしても母親の言動は理解できない。
  • 人間標本
    本当に裁かれるべき人が、裁かれておわってほしかった。罪の連鎖。根底には、愛してほしいという叫びが聞こえた気がした。蝶になった男の子たちの、一人一人の物語が悲しい。
  • 人間標本
    人間を蝶に例えるというなら理解できるが標本にしようなんて考え方には賛成できない
    人として、やってはいけない事だ
    神様からのギフトとして私にはどんな物が与えられたのだろうか
    至との最後に過ごした山の家での一日を親としてどんな気持ちだったのだろうか
    息子の罪を被ったつもりが面会室での杏奈との会話は耳を疑...続きを読む
  • リバース
    きっと結末に何か仕掛けがあるに違いないと構えてたけど、それでも最後うわあとなりました。

    大学時代の友人の自動車事故。その死には自分も責任がある...から過去を遡っていく主人公。明かされる真実とは。

    珈琲、最高に美味しそうすぎました。
  • 告白
    湊かなえ先生の本を読むのはこの作品が初めてなのですが、とにかく読みやすく一気にスラスラと読めました。
    湊かなえ先生の独特な文章の書き方、不気味で狂気じみた雰囲気、徐々に明かされていく事件の真相、全てに惹き込まれました。
  • 未来
    全ての人物に過酷な体験や闇があり、読みながら心が苦しかった。明るい方向に向かいつつあると思うと、また突き落とされるといった展開だった。なんとか明るい方向に向かって欲しいと願いながら読んだ。
  • 人間標本
    いろいろな人間のコンプレックスや欲望が混ざり合っており、事件の真相が判明していく過程が読んでいて面白かった。
    しかし、よくよく考えればおかしいと気づける部分がいくつかあったにもかかわらず、それに気づけなかったことには自分の推察力不足を感じた。それと同時に、改めて著者に対する尊敬の念も抱いた。

    ★印...続きを読む
  • 山猫珈琲 上巻
    優しい語り口で日常を受け止める著者の言葉が、ストンと入ってきて心地の良いエッセイ。
    …と同時に、「この人があの作品を!?」という驚きもあり面白い。
    作家としての面だけではなく、妻の姿、母の姿、娘の姿…グルメな姿などなど、「湊かなえ」の言葉をまるっと堪能できる1冊。
  • Nのために
    さらっと読める純愛ミステリー。
    登場人物は少なくないけど、個がそれぞれとても際立っているのでページを捲る手が止まらない。
  • 母性(新潮文庫)
    3代に及ぶ母と娘の愛にまつわる物語。

    母性ってなんだろう。
    子どもを産むと母親になるが、ずっと自分も子ども。
  • 人間標本
    ・読むことになったきっかけ
     ちすけちゃんが貸してくれました!

    ・感想
     どんでん返し くるぞ くるぞ
     こないわけないぞ って思うから
     丁寧に 時間かけて 読んだよ
     ちゃんと どんでん返しされても
     ワケがわかっていられるように
     ・・・
     5つの標本の描写とか
     蝶博士の書いてる事とか
     ...続きを読む
  • 残照の頂 続・山女日記
    「山女日記」続編ですが、ストーリーに直接の関係はありません。山に登る女性たちの物語。共に山に登る絆、山での出会い、そして遠く離れてしまっても、山をきっかけにもう一度紡がれる絆。励まされ、温かい気分になる物語です。
    お気に入りは「北アルプス表銀座」。このラスト、考えようによっては悲しいし恐ろしいことな...続きを読む
  • ユートピア
    ⚫︎湊かなえ節が炸裂。よくもまあここまで書けるなと。女性が感じる微妙な違和感の描写が面白すぎる。やっぱり男って単純だよな…
    ⚫︎微妙な田舎に入ってくる芸術家って段階でもうトラブルの予感しかしないw大好物だなあ
    ⚫︎まあ、小説だからいいのであって、現実だと関わりたくないし、何より面倒すぎる…
    ⚫︎でも...続きを読む
  • 母性(新潮文庫)
    みんなそれぞれ思いがあるはずなのに伝わらないのがもどかしかったな、やっぱり言葉って言葉にしないと伝わらないんだなって切なくなったり、苦しくなったり、色々考えさせられる作品だった

    いろんな気持ちに共感したけど1番娘の気持ちがわかりみがふかかったから、最後の章、どうかハッピーエンドだといいなと願う

    ...続きを読む
  • 贖罪
    事件が起きる前の出会いからその後まで1人1人にスポットをあたってた物語の進行はとても分かりやすかったです。また、生い立ちや性格によって贖罪の方法も個性が出ており引き込まれてしまいました!
    非常に良かったです!!