湊かなえのレビュー一覧

  • 人間標本

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    湊かなえさんがデビュー15周年を記念して書き下ろした心理ミステリー小説。
    蝶の美しさに強く魅了された主人公「榊史郎」の衝撃的な手記から物語が始まります。

    蝶の眼から見た世界が頻繁に描かれている。
    「この世界はあなたからはどう見える?」というような問いかけをされていると感じました。

    後半には、二転三転して、湊かなえさんらしいミステリーで面白かったです。

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    2025年12月12日
  • 暁星

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    ネタバレ

    フィクションとノンフィクションが交錯する構成がとても面白かった。
    二人に救いがあることをただただ願うばかり。

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    2025年12月10日
  • 人間標本

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    ネタバレ

    自分の見ている世界が普通ってわけじゃない。どんな見え方があってもいいんだと思える作品でした。

    【感想】
    蝶といえばアゲハ、蝶といえば学者の榊史朗。小さい頃の留美は、史朗の標本を見て、色で蝶の特性を表現できる史朗の目に憧れを抱いた。史郎にとって蝶が人生そのものだったように、留美にとっては史朗がそうだったんだと思った。
    そして史郎(蝶)には、人がこうみえるのでしょう?と人間の内面を表現した人間標本を杏奈に作らせて、史朗に、自分も同じ世界が見えたことを伝えたかったんだと思った。

    親子の愛のすれ違いにはもやもやした感情が残る。

    留美と史朗が互いにその目を羨ましがっていたのが、ないものねだり〜と思

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    2025年12月10日
  • 絶唱(新潮文庫)

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    トンガ島と阪神淡路大震災をモチーフに描く4つの物語。タイトル作の「絶唱」はもしかすると著者の私小説に近く、著者の心の奥底に潜む叫びなのかもしれない。他人からは見えない本人の苦悩や葛藤を著者十八番の一人称視点を重ねることで複眼的に物語を仕立てる。震災を契機に奥底に潜む核が開放され、トンガ島という象徴をもって想いは解放し昇華する。作品の後半、トンガ島の出来事は「そうだった…」と思い出させられるものだが、ゆえに人と人が瞬間瞬間真剣に向き合うことの大切さを気付かせてくれる作品である。

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    2025年12月10日
  • 告白

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    ネタバレ

    学校で起こった、担任教師の娘のプール溺死事件とそれに関わる人々を、章ごとに異なる人物の視点から描いたミステリー。

    最初の森口先生ほ、生徒に語る文体で、生徒の発言の復唱を鉤括弧で表現するのが斬新。そして語り自体がユーモラスでありつつも、淡々とした中にある恐ろしさを感じる。

    ある人物の主観ではこうだけど、他者から見ると違う、というのが多数あり、人物設定とプロットが見事。
    文学的描写はかなり排除されていて、本筋がメインでぐんぐん物語が進む。
    森口先生と母親日記はやや読みづらかったけど、直樹と修哉は没頭した。

    ラストの研究室への仕掛けまで練られてて、すごい!と思いつつも、森口先生も復讐のために他

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    2025年12月10日
  • 人間標本

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    至の感情・行動が一番理解できなかったかも。
    いやみんなすごかったけども。
    ドラマ化されるみたいだけど見るの怖いなぁ。

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    2025年12月10日
  • 人間標本

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    題名とプロローグのせいで本作品は猟奇的な出来事が起きる事を想像してしまう。

    しかし、本作は湊かなえ作品である事から残ページ過多であることから、『真相は?』と疑ってしまう???

    芸術作品と作成過程の描写に対してグロ過ぎるような気もしますが、湊かなえさんの新境地といった気もします。

    四元色の目の事を初めて知りました。
    あと色盲の仕組みも少しだけ解りました。

    癖と才能のトリガーが何処にあるかは解らない。良いトリガーだけ引き当てられれば良いのにと思います。

    久々の湊かなえのイヤミス読んで良かった!



    大学で蝶の研究をする榊史朗は最愛の息子を含む6人の少年達を手に掛け【人間標本】なる物を作

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    2025年12月10日
  • 人間標本

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    手記から始まるのが斬新。展開が気になりすぎで、後半一気に読んだ。おもしろいとか、ひとことでは言えないけれど、驚かされた。

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    2025年12月09日
  • 暁星

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    ネタバレ

    安倍首相事件をモチーフにした、宗教2世同士の作家の絡んだお話し。1/2とはんぶんこは違うよ。引き込まれた。

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    2025年12月09日
  • 暁星

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    湊かなえさんの作品は読んでいて心苦しくて悲しいストーリーが多いなと思う。途中で手が止まりそうになったけど、だんだんとこの世界に引き込まれていった。
    読み終えた後になんとも言えない余韻があって、すごく深みのある作品だと感じた。
    全てを知ってもう一度読むと2度楽しめる。
    悲しいお話だけど、面白かったと思う。

    現実世界では…やめてほしい。
    人生を変えてしまう宗教コワイ…。

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    2025年12月09日
  • 白ゆき姫殺人事件

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    ネタバレ

    前に読んだ彼女の著書「カケラ」「贖罪」と同じく、主人公の取材形式で事件を追っていく流れ。このタイプは湊かなえさんの3作品でしかまだ呼んだことがないが、相手の情報はたっぷり得れるのに対して主人公のことが全くわからないので、後々相手の発言によりタチの悪い主人公だと露呈される。そこを見抜こうとするのが楽しかった。

    「自分の記憶で作られる過去と、他人の記憶で作られる過去。正しいのはどちらなのでしょう。」
    主観と客観は全く異なるのだなあ、と。自分の中に華やかな思い出として残っていたとしても、他人からしたら別物かもしれない。
    噂に関してもそうです。見たもの聞いたものが、どんどん誇張され見栄や妬みが含むこ

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    2025年12月09日
  • C線上のアリア

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    2025.47
    育った家がごみ屋敷となり果て久しぶりに戻った美佐。家を片づけていく過程で金庫を発見する。
    そこからひもとかれる、家族にさえ言えなかった叔母の秘密とは……。
    朝日新聞連載時から話題! 湊かなえが新たに挑む、先が読めない「介護ミステリー」
    ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒

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    2025年12月09日
  • 未来

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    ネタバレ

    救うべき人間は救いたくなる形をしていない。といつかTwitterで見かけた文言と同じ感想を持った。
    私が彼らに人生が変わる何かをすることはできないけど、彼らにも背景があるんだと考えることはできるかもしれない。
    一つのフィクションとしてこういう構成面白いな参考になるなとか考えていたけど、あとがきを読み、この世に隠れてる子どもたちの悲鳴に思いを馳せてしまった…

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    2025年12月08日
  • 人間標本

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    誰の視点?どこまでが真実として語られているの?という構成がすごかった。特に後半は先が気になってページをめくるのが止まらなかった!
    標本というテーマが持つ、恐ろしくて美しいミステリーでした。私にとって初のミステリ本。こんなすごい作品に出会えて良かった!

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    2025年12月08日
  • 夜行観覧車

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    オーディブル
    こいつ嫌い!こいつも嫌い!うわーやだ!ほんとやだ!って思いながら聴いた
    オーディブル、最高過ぎた。嫌な奴らがより煮詰まってた。

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    2025年12月08日
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー

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    ネタバレ

    「妬みをパワーに消化できないのは大概男」
    この文大丈夫そ?笑
    2013ならまあまだそんな時代でもないか

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    2025年12月08日
  • 告白

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    小説も映画も拝見しましたがどちらもとてもおもしろかったです。それぞれの登場人物からの視点で考えさせられました。

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    2025年12月07日
  • 暁星

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    ネタバレ

    この物語は、永瀬暁による手記「暁闇」と、金谷灯里の視点による「金星」という二つのパートで、同じ事件を描き出す構成になっています。なかでも印象に残ったのは、「金星」の終章に出てくる「真実は人の数だけ存在し、フィクションとノンフィクションの違いは、その一文を入れるか入れないか」という趣旨の一文でした。

    読み進めているあいだ、私はずっと「暁闇」は事実で、「金星」はフィクションなのだろうと思い込んでいました。けれど、どちらもそれぞれの「真実」を書き記した、紛れもない事実だったのだと気づかされます。そのうえで「金星」において、金谷灯里が自分を投影した主人公の名前を「星賀(せいか)」としている点に、彼女

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    2025年12月07日
  • C線上のアリア

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    これは、ミステリなのか?と思いながら読み進めて、どんどん謎に引き込まれて、後半一気に読み終えた。ケアや子どもを産むこと=女性の責務、という連鎖が受け継がれていく、不条理。その中で友情が生まれながらも、当時はすれ違い、時を経てからようやく想いが重なった二人のシスターフッドにグッときた。ゴミ屋敷が片付けられていく様が爽快だったし、丁寧な暮らしの描写や、随所に出てくる様々な「色」を場面を想像するのも楽しかった。ちょうどクリスマス時期に読めたのも、良かったな。

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    2025年12月07日
  • 暁星

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    Audible 宗教二世の苦悩に切り込んだ作品で、2部構成での引き込ませ方が見事。ただ後半の女性の声で、登場人物がやや聞き分けられなかった部分があったのが残念。

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    2025年12月07日