湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本作は、章ごとに視点が切り替わる構成で、あまり、小説を読まない私は、新鮮みを感じさせられた。毎章切り替わる視点により、登場人物の心情や行動理由などが、更新され、答え合わせされていく展開に、目が離せなかった。バラバラに散らばったピースががっちりとハマっていくような感覚で、こういうのを伏線と呼ぶのだろうか?
しかし、読後感はそこまでよろしいものではなかった。終始、陰鬱とした雰囲気で、結末も「えー、そんなところで…」と思うような話で終わった。
結論として、この話の個人的な面白みを感じた部分は、登場人物ごと視点による変化と、伏線の回収だ。
A視点のときのB、B視点のときのB、そして、またB視点のと -
Posted by ブクログ
運命の歯車、
なんて言葉を使ったことはないけれど
この小説の中では自然と、
それが頭に浮かぶように
決断がひとつ違えば、まるで違う人生だったのにと
真実は最後まで読んでもわからない
けれど、私たちは点と点を
つなぎ合わせることができる
知ろうとすることができる
複雑に複雑に絡み合っている人生も
たくさんある分岐点において、
運命の人や出来事と交わってるかもしれないと思うと
そんなにドラマチックで、奇跡的で、
面白いことはないなと、
平凡だと思っていたけど、
人の一生って案外捨てたもんじゃないどころか
すごいものじゃんって、心に響きました
本当に、湊かなえさんってすごい -
Posted by ブクログ
中盤までどこにミステリ要素があるのかわからずに読み進めていたけど、終盤の日記の後半の過去と現実での登場人物の発言や言動の擦り合わせは楽しみながら読めた。
男の人の介護に対しての意欲が低いこととか、女はこうあるべきみたいな考え方が作中で所々垣間見えてくるから、女性だと少し不快に感じると思う。
ただ、みどり屋敷を掃除する中で変わっていく主人公の考え方とか、価値観には最後は感動した。介護業界の職種を目指すことに感動してしまうのは自分にとっては仕方ないかな。
個人的に最後の菊枝さんの告白はこの人に対しての味方が変わった場面でもあったから印象的だった。
延長コードに込められている気持ちや秘密が最後に種明 -
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叔母の家がごみ屋敷になっており、痴呆もはじまっているかもしれないと、役所からの電話が来た美佐(50代)
美佐は中三の時に事故で両親を亡くし、その美佐を引き取ってくれ、我が子のように可愛がってくれたのが母方の叔母の弥生さんだった。
弥生さんを施設に入れ、ごみ屋敷を片付けていると厳重な金庫が……しとやかな弥生さんに番号を聞くと血相を変えて怒り過呼吸を起こした…「私が帰るまで、見張っていて、約束よ。」担架に乗せられ運ばれる時に、美佐にささやいた弥生さん。
しかし美佐には義母と夫がいる家もあるし、ずっと側にはいられない…とりあえず、中身を移動しようと業者に頼み開けてもらう。そこには黒の延長コードが入っ -
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ネタバレ湊かなえ著『未来』は、文庫版のあとがきまで含めて一つの作品として成立している、極めて強いメッセージ性を備えた社会派ミステリである。
物語は、小学四年生の主人公・章子のもとに「未来の自分」から手紙が届く場面から始まる。しかし、彼女たちが置かれた現実は、虐待、ヤングケアラー、性的暴行、いじめといった、目を背けたくなるような「負」の連鎖に満ちている。章子、亜里沙、智恵理、真珠といった登場人物たちはそれぞれ孤立し、未来を展望する余裕すら持てない。複数の視点を用いた巧緻な伏線回収は『告白』を想起させる。また、終始息苦しさを感じさせる筆致には、湊作品特有の世界観が色濃く表れている。
本作は、希望の象 -
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10歳の章子に未来の自分からお手紙が届きます。
この手紙の謎と章子の家族や友達の人生に迫っていくお話です。
苦しい時は周りが輝いて見えたり、自分だけが不幸に思う事があります。けど一見悩みが無さそうな人でも必ず抱えてるものがあります。
バスに座ってる人も、恋人に振られて家に帰る途中かもしれないし、危篤の家族の病院に向かう途中かもしれないし、家で毎日虐待されてるかもしれません。
という事は相手を見ようとしなければ、自分を見てもらう事は不可能という事。ここに登場する人は何故か相手の事ばかり考えてる気がします。
自分より苦しんでる人がたくさんいるんだと思い、思いやりを持って生きる事が大事だと思いました -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった、話の進み方も心地よくスラスラと読むことができた。
語り口調で始まり、章が変わる事に目線が変わる。
それぞれ見える世界が違い、様々な事実が浮き彫りになってくる。毎回驚かされた。
まず、第一章で森口先生がずっと喋ってる、これが生徒に話していると分かるまでは時間はかからなかった。愛美はこのクラスの人に殺されたという言葉が出た時は衝撃を受けた。
最後の一文には戦慄した、戦慄ってこういうことを言うんだって思った。最後の森口先生がやったことは、親としての復讐、教師としての務めが同時に遂行されたと思ってしまった。娘を殺されたことへの復讐。生徒を更生させる務め。それが渡辺修哉の母親を、修哉の爆