湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
男性が主人公で、一人の主人公視点という、今まで読んだ湊かなえさん作品とは印象が異なる作品で新鮮でした。
しっかりミステリーなのですが、「コーヒー」、「蜂蜜」、「サーフィン U.S.A.」といったキーワードから連想させる牧歌的でさわやかな雰囲気も感じられて、そういう意味でもイヤミスの女王湊かなえさんのイメージとはまた違う印象でした。でもこれも良い。
ミステリーの部分は興味をそそられる設定で
大学のゼミ仲間同士の旅行中の事件のいきさつも若気の至りでありそうな、これくらいは良いだろうという甘えとか希望的観測がリアルで、自分も深瀬の立場ならこうなってもおかしくないと考えさせられました。
そして何で事 -
Posted by ブクログ
ネタバレ湊かなえらしい
いい意味で嫌な気分にさせてくれる話で
読みやすい上に付録を使って三つの形で事件に迫る形式も斬新で面白かった
犯人はまぁ割と予想通りな感じはあるし
トリックとかがあるわけではないから
タイトルに反してミステリーという感じはあまりなく
社会風刺というかドキュメンタリーに近い感じなのかな
真犯人は計画的に容疑者を利用して殺人したのかと思ったけど
真犯人の初めの意図としては嫌がらせ程度の計画で
殺人まで至ったのは偶然が重なって衝動に身を委ねた結果なのかな?
だからこその杜撰さなんだろうけど
そうだとすると容疑者の過去にあたったように本当に呪いの力なのかなって気もしてくるよね
しか -
Posted by ブクログ
ネタバレオーディブルで推しが読み上げをしていたので拝聴。
半年前に出産したが子供を産むと途端に毒親系の子供視点の話はお辛すぎて苦しい、前はなんともなく読めたのに。
なんというか本当に、人って愛したいし愛されたい生き物なんだよなぁ。そして辛いことがままある人生の中で、愛された記憶というのが如何に眩しいか。これまで生きてきて、何気なく優しくされた記憶、愛された記憶が深く深く心に刻まれることってある。忘れたくなくて、Twitterの壁打ち垢で何度もそのことについて呟くし、アプリの日記帳にも書くし、何度も何度もそのことを頭の中で思い出す。その時見た光景や言われたことをそのまま再現して脳内で再生するわけだけど、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりに一気に読んだ。そうせざるを得ない引力があった。
「蝶博士」の榊教授が美しい少年たちを標本にした、という前提で読み進めた前半は、なんとも気味が悪く、ザラりとした手触りそのものの中を覗いているような感覚だった。
それが、息子である至くんのレポートで一変する。驚くほど父親と同じ視点を持っていたのだな…という違和感が、必然であったと分かり、事件は表情を変えた。無垢な少年の無垢な探求心が招いた狂気なのかと。
でもそれもまた擬態であり、刑務所の面会室で真に毒を持っていたのが誰なのかが分かる。
なんて構造なんだ。
とても視覚的な情報である「標本」の製作過程や、出来上がった「作品」の描写を文章で成 -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画予告を動画でちらっと見て、観る前にまずは原作を、と思って読み始めた。結果、1日で読んでしまった。あらすじはなんとなく知っていたけど、こんなに引き込まれたのはいつぶり?と驚くくらい。
愛美の愛らしい様子がリアルにイメージでき、その分愛美を失った森口先生の気持ちに読者である自分もリンクさせられて、本当に心が締め付けられ、泣いた。森口先生の淡々とした語り口調のなかに、確かに憎しみを感じられる、それを表現できているのも凄い。
作中通じて誰かの語りで話が進められていた。登場人物皆どこか歪んでいて、正直自分には心当たりのない感情ばかりだったが、森口先生の復讐心にだけは痛く共感を覚えた。自分でも、 -
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鈴木保奈美さんが司会している番組の山が出てくる小説の回で紹介されてて気になったので読みました。
所々で各編の登場人物が出てくるのが良い。
山登りって『孤高の人』ではありませんが孤独な挑戦?自分との戦い?みたいなイメージで描かれてるのを想像してたのですが、登場人物は全員、山とは別の下界や同行者について思いを巡らせながら登っていきます。
この心理描写が湊さん特有の仄暗い感情をいやらしくなりすぎない感じで書かれています。
山登りの過酷さや素晴らしさを伝える小説というよりは山に登る女という性を背負った、もしくは背負わされた人物たちの物語。
だから一つ一つの物語が独立してるのではなくて、多少なりとも誰