湊かなえのレビュー一覧
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ネタバレ 『ブロードキャスト』読後メモ(ラストの感動と気づき)
黒田先輩の存在と「温かい手」:
事故で陸上の夢を絶たれ、行き場のない絶望や悔しさをずっと心の中に溜め込んでいた主人公・町田圭祐。その肩に置かれた、黒田先輩の「ごつくて暖かい手」の重みティ重みを感じた瞬間、自分でも驚くほど大量の涙が溢れ出たシーン。
「運のいい出会い」という実感:
駅伝を走る選手たちの姿に思いを馳せつつ、自分自身も、放送部に入ったことで宮本や咲楽、そして黒田先輩といったかけがえのない人たちに出会えた。「自分は本当に運の良い出会いに恵まれたんだ」と気づく主人公の姿に、大きな救いを感じた。 -
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湊かなえ先生の作品は久しぶり。
なんだかイヤミスが受け付けないタイミングというのがあるんだが、読み始めは手紙の内容という感じで、章子の話が主体で動いていく。
仙道先生の「ありがとう、や、よろしくお願いしますという言葉が貯金できる」というのはとてもいい伝え方だなと思った。
いじめの表現がえげつなくて堪えた。
よくこういうこの後に、「家庭環境が複雑で」という言い訳めいた言葉が出てくるが、だとしてもやってはいけない人の嫌なことをやってしまうというのが信じられないと思うし、例えそれが免罪符だったとしても許されることじゃないなと思った。
章が進む度、逃げられないような絶望感と、でも先が知りたい気持ちで板挟みになって、ページをめくる度に嫌な気持ちになるのに止められなかった。
大人の身勝手な行動が、すべて子供に降りかかるのは本当に辛かった。
親は好きで今の環境にいるが、子は選べなくて、でも逃げられず、本当に理不尽だなと憤りを感じた。
見て見ぬふりというのが1番の悪だと思った。 -
Posted by ブクログ
後からじわじわと切なくて泣きたくなります。
前半、暁の手記。数年前の宗教と政治の問題が明るみになった事件を彷彿とさせる内容でした。
一旦ストーリーが終わると金星のストーリー。二つのストーリが繋がりだしました。
宗教と社会の闇。宗教二世の問題。暁や金星がここまで恨みたくなる背景と巧みに巻き込まれていく世界、その恐ろしさや抗えない世界。
恨みや悲しみ、虚しさ、社会への一石を投じる思い。それらを超えて、それでも明けの明星。希望を抱きたい。本当はそれをふたりで叶えて欲しかった。
成人式の日のふたりでの逃避行やカレー作りまでの穏やかな時が暁にもあって良かったと思った。しかし、それらは時の流れとともに歯車が狂い出し、そうはさせてはくれない。
「自分の失った幸せは、大切な人に行っている。そう考えれば悲しくない。」
暁の尊い人生、ふたりで笑いあえたりすることもできたやもしれない人生を自分は選択せず、愛する人へ捧げる。
愛する人の幸せを守るために。
彼の覚悟、深い愛、それらを隠しての手記。
暁の中の星を思うとなんだか切な過ぎて泣きたくなってしまいます。 -
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面白いな!というよりかは結末が気になりすぎて一気読みした!!
親からの愛情がその子供の母性•父性?の形成には影響しないんだなって思った。
母親(認められなくても母のことを思って頑張る)と父親(他で発散したり、諦める)ですこし違うタイプだと思うけど、ガキがガキを育てるべきではないな。この本みたいに両親がどちらもガキはもっと最悪。
親にこう思ってほしい!褒められたい!から子供にもそう接するとかはなさそうだけど、私に母性ってあるのかな?って読んでてちょっと怖くなった。
母親は嫌なガキにも優しくしたり、子供が祖父母や叔母に歯向かってる時も、なんでそんなことするの?って思うのは、私と真逆そう。
私だったら嫌なガキには優しくしないし、祖父母や叔母に歯向かってたら、「もっと言ったれ!」って思っちゃう。
子供を産む前に自分に母性があるかも診断できるようになったらいいのになって思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ湊かなえの代表作。
娘を殺した生徒に対しての復讐劇。単に殺してやろうとか、法で裁くという事ではなく、完膚なきに尊厳を奪い、本当に根っこの所で大切にしている事、
渡辺修哉 : 母親から愛される事、母親譲りの才能を認められること。自分が優秀であると断じて信じてること。
下村直樹 : 他人と比べられなくても認められたい。母親からはどんな自分も受け入れて欲しい。
そういった欲求を根こそぎ崩壊している様は、読んでいて、ほくそ笑んでしまった。
自分の欲求を満たすためならどんな手段も選ばない、最後まで反省することなく、自分の才能、社会での立ち位置を気にする中学生の思考も普通に怖かった。先生がそれを上回ってくれたのが、救いではあった
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Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりに湊かなえさんの小説を読んだら、イヤミスではなく阪神淡路大震災とトンガでの女性たちの話だった。解説まで読み終えて、どこまでがノンフィクションなのだろう?と気になった。
この作品に限らずほかの著者の作品を読んでも思うことなのだが、なぜこんなにも女性は男性(主に恋人)に人生を振り回されるのだろう?私も女性だがいつも理解できない。
印象に残ったフレーズは、p.122 「死は悲しいことではない。…悲しいのは別れであって、死ではない。」というリシが理恵子にかけた言葉。
印象に残った章は、「楽園」と「太陽」かな。毬絵と雪絵の話は衝撃的だったし、杏子と花恋の話も「楽園」と「太陽」のそれぞれで感じ方が変わるから面白かった。でも震災という側面で言えば「絶唱」も印象深い。