湊かなえのレビュー一覧

  • 人間標本

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    ネタバレ

    山中柔太朗が出ている作品とのことで、鑑賞前の予習として購入。

    かなりのグロさを期待していたので、ハードルが上がりすぎて拍子抜けしてしまった。

    前半は何を見せられてるんだ、、という感想を抱いたが、諦めずに読み進めた。

    結論から言うと、諦めなくてよかった!

    ここまで結末が予想できなかった作品は初めてだった。

    鳥肌の立つような伏線回収が随所に散りばめられており、湊かなえ作品の凄さを痛感。

    特に、私はずっと史朗の立場になって犯罪記録を追っていたつもりだったが、まさか「事件が明るみになった後に、無料で公開された手記を読むことになった大衆」と自分が同じ立場だと気付いた時以降、読み進める手が止まらなかった。

    本著はドラマとして映像化されている。
    芸術作品として表現された美少年達の死体、蝶から見た世界、留美や少年一人一人の作品が映像化され、この世に残されているなんて…

    早く映像版も見たくなった。

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    2026年08月26日
  • Nのために

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    何の変哲もない事件関係者の証言から小説は始まりますが、章を重ねる毎にそれぞれの思いや生い立ちが複雑に絡み合っていることが判明していき、所々に散りばめられた伏線回収も合わせて、最後まで楽しく読むことができました。

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    2026年08月25日
  • Nのために

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    皆が皆、それぞれに想い人がおり、ほんの僅かなことからすれ違いが生じていく。そして、そのすれ違いが積み重なり、物語は思わぬ方向へと向かっていく。

    湊かなえ先生らしく、登場人物たちはそれぞれ暗い過去を背負って生きている。個人的には成瀬が好きな登場人物で、彼に自分を投影して読むことも多く、共感する場面も多かった。一方で、これまた「イヤミスの女王」と言われる著者らしく、読んでいて「この人物は嫌だな」と思ってしまう登場人物もいる。

    しかし、誰が悪くて誰が良いという単純な話ではない。皆が誰かを想い、誰かのために行動した結果、ほんの僅かなすれ違いが生まれ、それが大きな悲劇へと繋がっていく。大きな愛情と、ほんの僅かなすれ違いが生んだ悲劇の物語だったと思う。

    読みやすく、すれ違いから生じる「愛のパズル」は、読んでいるこちらの心を揺さぶる。さらに、読み終わった後に第1章だけを読み返すと、そこに隠されていた伏線に気づかされることにも驚いた。最初に読んだときとは、同じ文章なのに見え方がまるで違う。

    ただ、前述したように「???」となる場面や、「この登場人物は嫌だな」と思ってしまうところには、個人的にはマイナス評価もある。

    けれど、それこそが湊かなえ先生の魅力であり、好きなところでもある。

    これから先も、きっと読みながら「うわぁ……」と思うことはあるだろう。それでも、読み終えた後にはまた次の作品を手に取ってしまう。
    嫌な気持ちにさせられるのに、なぜか読み続けたくなる。そこも含めて、湊かなえ作品の魅力なのだと思う。

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    2026年08月25日
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ところどころ時期が飛んで、はてなになるシーンもあったけど、最後まで気になって一気読み。
    最後は予想外で読んでて楽しかった!

    結衣子にとっての本物の姉は、記憶の中の万祐子だったんだろうね。
    でも、結局本人に会ったら、それはただの幻想で、思っているような人ではなかったのだから....
    父も母も嘘をついてたし、亡くなったばあちゃんは最後に信じてくれなかったし、ブランカは死んでたし、それも嘘をつかれてたし、同級生の証言も嘘だったし....なんなら警察官は嘘だって見抜いてたのにそれを言わなかったし....それのせいでいじめられるって...可哀想すぎる
    思えば、結衣子は誰も信じれる人がいない。
    本当の事を言ったやつの罪はでかい

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    2026年08月25日
  • 白ゆき姫殺人事件

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    ネタバレ

    すごかった……。
    取材形式で登場人物が語っていく作品。人の話す情報が不確かで、それを本人が自覚していないという点が恐ろしかった。現代社会に通ずるところがあると思う。

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    2026年08月25日
  • 贖罪

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    ネタバレ

    告白に続いて有名なニアミス作品で嫌な人間味が存分に詰め込まれており、人間のイヤなところと心理描写が絶妙でゾクゾクした。誰も得してなく、全員不幸になってしまった。登場人物それぞれの「贖罪」が描かれるものだと思ったら、このタイトルは、エミリの死に直接的な責任は無い3人のトラウマをさらに引きずらせることになったエミリの母による「贖罪」という意味で回収されているような気がした。4人の子供が殺された子供の母から許してやらないという言葉を受けたばかりに、大人になっても、心に罪を抱えたまま、4人の人生が過ぎていく。 母と子供の関係、過去の出来事が全てが重なって、全てが起こり、全てが過ぎていく感じだった。

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    2026年08月25日
  • 未来

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    とにかく重い作品でした。途中で何度も読むのを辞めようか悩みましたが、なんとか最後まで読み切りました。さすがイヤミスの女王

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    2026年08月24日
  • Nのために

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    人間関係というパーツによる立体パズル。
    読み進めるたびに捉え方が変化していく感じが面白い。頭を使いながら読まなければならない。眠たい時に読んではいけない!

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    2026年08月23日
  • 未来

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    途中までは、淡々と手紙のみでストーリーが進みつまらないかもと思いましたが、1/3くらい読み進めたところくらいからどんどん引き込まれ、一気に読んでしまいました。

    最後に色んなことが繋がった時に、複雑な気持ちに。

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    2026年08月23日
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)

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    失踪、誘拐事件の真相よりも主人公の心の動き
    事件に翻弄されて、行き場のない生活。事件は解決?するものの違和感を覚えつつ、そのモヤモヤや蟠の糸口は見出せるか?

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    2026年08月23日
  • C線上のアリア

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    義理の両親や夫から不当な扱いを受けながらも、嫁としての役割をこなさなければならない悲しさ。親の介護からは逃げられないのだろうと思うと、これからの人生は心穏やかには過ごせないのではないかと辛くなる。なぜ男性(夫)には現実から目を逸らせられる逃げ道があるのだろうか。。。

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    2026年08月23日
  • 花の鎖

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    タイトル「花の鎖」の意味が最後にわかる。
    雪月花の文字が名前に含まれた3人の女性の物語。
    ハッピーエンドとは言えなくて、切なく悲しい結末だけど、それ以上に女性の強さ、逞しさを感じた。

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    2026年08月22日
  • 母性(新潮文庫)

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    母性とは何なのか。母親が子を思う気持ちはどんなものなのか、難しいなと感じた。でも確実に言えることは幸せを願うことかなと思った。ただ、自分の願望を押し付けてはいけない。一人の人として接していくことが必要であると思った。あとは思いを伝えること。

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    2026年08月22日
  • 母性(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ドロドロ昼ドラ感があって非常に面白かったのですが、最後突然取ってつけたようなハッピーエンドが繰り広げられたので、(もしかしてこれは妄想か夢オチなのでは…?)という考えが頭から離れない
    最後の章は、ルリ子が娘のフリをして書いた理想的な未来(妄想)なのではないかなと思った理由
    ・哲志、そんな都合よく帰ってきて頭下げるタイプか?なんでみんな受け入れてるの?
    ・認知症の姑がほかの子供全員認識できないのにルリ子だけ本当の娘扱いするという、ルリ子にとってこの上ない褒美の扱い
    ・↑このことを微笑ましく受け入れてる娘。「ママに散々ひどいことしてたくせに」とはならんのか?
    ・何故か田所家と良好な関係の娘(もっと憎んでいいし成人後に疎遠になってもおかしくない)
    ・娘が学生時代の(前科持ちになった)彼氏と結婚した突然の展開。これは亨が、ルリ子の知っている娘の唯一の交際相手だったからでは?
    ・ルリ子、仁美、田所家の人間全員クズだけど許されてるのは何故…その展開が幸せで都合良いと思うのはルリ子だけでは

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    2026年08月22日
  • 少女

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    初めての湊かなえ様
    伏線たくさんで後半にバシバシ点が繋がってって感心した
    不穏な最後も好き
    他もたくさん読もうと思う

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    2026年08月21日
  • Nのために

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    1人一章ずつ話していく形式やから初めの人で思ってたのと全然違う展開になっていった。
    ドラマも知ってたけどドラマ版は結構変えられてた。なかなか小さい時に見た時と感じ方が変わって西崎さんに目がいくようになった。

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    2026年08月21日
  • 山女日記

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    登場する人それぞれ山に対する気持ちが違って面白かった。解決しなくてもいいから次悩み事ができたとき山に登ってみたい!

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    2026年08月21日
  • Nのために

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    「究極の愛とは、罪の共有だ」
    誰も「自分が得をしたい」から行動しているわけではなく、「この人だけは守りたい」という気持ちが、結果として罪を背負うことにつながってしまう。

    私が読んで特に印象に残ったことは、「人は同じ出来事を見ても、それぞれ違う物語を生きている」ということだ。事件そのものは一つなのに、それぞれが違う目的で、違う人を守ろうとして行動している。だから読者は最後まで「真実」を追いかけるが、読み終わるとき「真実よりも、それぞれの『N』の存在のほうが大切だったんだ」と気づかされた。

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    2026年08月19日
  • 贖罪

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    事件に関わった子供たちの話しがそれぞれ面白くて、一気読みしました!ざわざわする、嫌な事件でしたがそれを上回る面白さだったす!すごいなぁ〜!!

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    2026年08月19日
  • 母性(新潮文庫)

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    ネタバレ

    子育てとは、母親のエゴなのかもしれない。

    母親が「こんな娘に育ってほしい」という理想を抱き、その理想を子どもに押し付けてしまう。一方で娘も、母親の期待に応えようと、母からの愛情や承認を得ようとする。そんな二人の間に生まれる「愛」を、俯瞰して見つめることができた。

    本作で特に印象に残ったのは、不幸な母を助けたいという一心で、娘が行動していたにも関わらず、その行動がかえって母を苦しめていたことだ。どちらも相手を思っているのに、その想いが相手にはうまく届かない。皮肉なすれ違いだったように思う。

    私はこの作品を読んで、愛とは「相手のために何かをしてあげること」だけではないのだと思った。どれだけ相手を大切に思っていても、自分の理想や「こうあってほしい」という気持ちを押し付けてしまえば、相手そのものを見失ってしまうことがある。だからこそ、相手の気持ちを言葉にして確かめることが大切なのだと思う。嬉しい、楽しい、悲しいという感情だけでなく、日頃の感謝や大切に思っている気持ちも、言葉で伝えなければ相手には届かない。

    私自身、将来どんな家庭を築きたいかという理想を持つことはある。しかし、もし子どもを持つことがあれば、「こんな子に育ってほしい」という自分の理想を押し付けるのではなく、目の前にいるその子自身を見て、その子自身を愛せる親になりたいと思う。

    父親の言動には終始苛立ちを覚えたが、最後に母と娘、それぞれの想いが通じたことには救われた。

    私は「愛」とは何なのかを考えさせられた。
    本当に相手を愛するということは、自分の理想を重ねることではなく、その人がその人であることを受け入れることなのかもしれない。

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    2026年08月19日