湊かなえのレビュー一覧

  • ポイズンドーター・ホーリーマザー
    同じ事柄も視点が変わると全く違って思える。
    友達、母と娘。
    人間なんて主観で生きてるもんなー。

    自分が母になった今は、娘の気持ちだけじゃなく母の気持ちもわかるし、どっちかというと母に感情移入してしまう場面も多くて。

    娘と共依存みたいになってしまうのは違うと思うし、管理や支配するのも違うと思う。
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  • 白ゆき姫殺人事件
    「事実は存在しない。存在するのは解釈だけ」という、最近何かで読んだ言葉がありますが、まさにそれの面白さ(恐ろしさも)を感じさせてくれる作品でした。
    安定に一気読みでした。いや〜面白かったです。
    1番最初の人が...という、しっかり伏線回収でしたね、さすがです。視点とか話し手とか書き方とかでこんなに同...続きを読む
  • 未来
    久々の湊かなえさん。
    10周年の記念本ということで
    読みたかった一冊にようやく手がかかりました。
    …想像以上にヘビーでした。
    でも湊さんが初めて書かれたというあとがきを読み
    受け止めなければならないと感じました。

    4人の視点から描かれた物語。
    貧困、虐待、いじめ、性暴力。
    目を背けたいシーンがたく...続きを読む
  • Nのために
    高層マンション「スカイローズガーデン」
    高層階に住むセレブ夫婦が自分の部屋で変死体となっている。
    事件は、既に発生して関わる登場人物は現場に揃っている。
    そこから、全員がNの頭文字を持つ登場人物達の
    事件に関わることとなった顛末が語られていく。
    トリックや動機を読ませるのではなく、それぞれがそれぞれ...続きを読む
  • 高校入試
    登場人物もりもり。
    え?誰?
    となりながら。
    高校入試というできごとを通しながらの事件
    先祖代々その学校に入らないといけない
    入って当たり前
    入らないと恥
    入ることがゴール
    勉強しなくて良い
    どれだけのプレッシャーなのだろう
  • Nのために
    安定にこの湊かなえさん作品も1日しないうちに一気に読んでしまいました。
    少し最後の方で場面が分かりにくいところもありましたが、なんとか。読み終わって、一旦整理したいと思いネットで本作の全体像のまとまった解説を調べてしまいました。少し難しいですがよくできていて面白かったです。
    「ほう!なるほど!」と、...続きを読む
  • Nのために
    話し口調で進んでいく、湊かなえワールドは人物像や背景がスーッと入ってくるようで、読者の理解を追い越してしまう面白さがある。なんて?なんて?と頭の中を整理しながら組み立てて読んでいく。本書は特にそんな感じがした。みんな何かのために自己犠牲をはらいつつ、そのことを言おうとはしない。はじめは少しのズレが大...続きを読む
  • 落日
    すらすら読めた。面白かったです。
    湊かなえさんの被害者の心理描写が好き。
    最後の終わり方が爽快というよりバラバラだったものが一つにまとまった感じで少し物足りないなと思ってたところに少しの救いのようなものがあったのがよかった。
    各々感じ方や目線が違えば見え方も当たり前に変わるところ。悪い話を聞けば悪く...続きを読む
  • 母性(新潮文庫)
    同じ出来事であっても娘目線と母目線でこんなにも情景や感情が異なるのか
    愛を求めた娘。母から愛され、娘を愛せなかった母親。歪んだ2人の関係が最後に娘の名前を呼んだ時に繋がったように思う。
    記事を読んだ教師の世界線に現れるたこ焼き屋のりっちゃんがあの家族の人物だったことに気づいた時は驚いた。そこでも繋が...続きを読む
  • 少女
    じわじわと繋がっていくストーリーに目が離せませんでした。

    まさに"因果応報"な展開だったなぁと思いつつ、そうするとまだ物語には続きがあるような気がしたり…。

    読み終わってから改めて冒頭部分(遺書、序章)を読むと、だいぶ印象が違うものになりました。
  • Nのために
    登場人物全員にNがついており、各人が別のNのために行動するが悪い方向に噛み合ってしまい殺人事件となってしまう。
    希実の過去を考えると、野口夫妻を嫌いになるのは納得。
    野口は父親のエゴスイト、奈央子は母親の何もできないけど我儘なところが重なったのだろう。
  • 未来
    自分も子供がいるので胸が痛い
    幸せって当たり前じゃない

    こんな世界があるのか
    実感はないけど、重く受け止めなければいけない
  • Nのために
    はじめから物語に引き込まれて最後まで一気に読むことができました。
    しかし自分に読解力がないからかモヤモヤが残る部分がいくつかあって数年後にまた読んでみようと思いました。

    ・成瀬は本当に放火したのか?
    ・成瀬と安藤の杉下への想いは愛なのか?
  • リバース
    あまりにもコーヒー、蜂蜜が出てくるから
    何かしらあるかと思ったけどなるほど…

    犯人探しの中で広沢の人生を深掘りして
    両親、友人、彼女、自己投影できる存在。
    いろいろなことを知った上でのラスト。
    これは素晴らしいイヤミス。

    深瀬だけが気づいてしまった事実。
    この事実を深瀬はどうするのだろうか…
    ...続きを読む
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー
    どの話も容赦なく痛い話だった。
    女性ならどこかひとつは投影してしまう部分があるのではないか。
    最初のマイディアリストからスタートでどんと気分を落とされ。主人公に共感してしまう私は危ないのかな…
    仕事をしていなくて実家にお世話になってるから負目を感じるし自己肯定感も低くなってる時に、
    妹のあのバカにし...続きを読む
  • 未来
    「豆の上で眠る」ではまり、2冊目の湊かなえさんの作品。中盤、誰も幸せにならない状況がきつくてリタイアしそうだったけど、全部読んでよかった。イヤミスを今回も楽しめた。
  • 豆の上で眠る(新潮文庫)
    私の中で初のイヤミスの女王湊かなえさんの作品。
    面白かった。ミステリーをあまり読んでこなかったけど、これをきっかけにミステリーを読むようになった。
  • カケラ
    証言の人数が多いので混乱するところもある。
    近年のルッキズムの傾向について考え直すことが出来る作品。
  • カケラ
    自己意識と他者からの認識の差が大きなテーマ。

    所詮自己肯定感の高い人とは分かり合えない。過去にぐちゃぐちゃにされた自己肯定感は足跡をつけられたセメントのようなものだ。どれだけ上にセメントを塗り重ねても、形を変える努力をしても、固まってしまった古い足跡が消えるわけではない。どれだけ取り繕っても、自分...続きを読む
  • リバース
    もろネタバレです。
    アレルギーが原因で意識が失った可能性も否めないからな。アレルギーが原因って立証出来たら逮捕出来んのかな?