湊かなえのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでる途中、失踪したって状況からやばい結末を想定しながら読んでいたが、そのイメージが覆された。同じ時を過ごしていたからこそ感じる姉への違和感と、"血縁関係"という切っても切れないもの、ホンモノとはなにか。何をもってホンモノとして捉えるのか。。。
誰しもが自分がもしかして違う家の子ではないのか‥?と考えたことはあると思う。その中で、何か確固たる自身を持ってこの家の子であると確証づけるものはあるのだろうか。
人の繋がりなんて不明瞭であるし、だからこそ簡単に切れてしまう。
過ごした時間の長さで家族と見做すのか。それとも、血の繋がりで捉えるのか。もし、この本と自身が同じ状況になっ -
Posted by ブクログ
一気に読んでしまった。
「子を思わない親はいない」という言葉があるけれど、実態はその逆で、「親を思わない子はいない」が正しい。自分を一番に認め、守り、愛してくれる。そんな存在が子供には必要だから。
一方で、これからこの者に無償の愛と奉仕を。あなたの一番を、生涯を、捧げなさい。と言われて「はい、全てを。」は相当"人間ができて"いないと無理だ。断言するが、誰しもが出来ることでは無い。子を欲して、親になったからといっても、自分のそれまでの生き方を変える事は難しい。ほぼ不可能だ。それでも、頑張る。失敗しながらも。すれ違いながらも。
そんな芸当を簡単にやっているようにみせて、「当然す -
Posted by ブクログ
ゴミ屋敷となった叔母の家の片付けのため、かつて暮らしていた家を訪れる美佐。認知症の診断はされてなさそう(医療機関を訪ねているかどうかわからない)だが、叔母の弥生さんを施設に入居させ、施設に通いながら叔母の家を片付ける。
片付けの中で出てくる開かずの金庫は、弥生さんの過去を解き明かす鍵となる。姑との確執、当時の出来事は弥生さんの日記から明かされる。
都合の悪いことは見ない夫と元彼は、上下分冊の本の上巻しか読まない男と下巻しか読まない男。一応それぞれに言い分はあるのだが、理解はできない。ここでの上巻と下巻は、赤と緑の装丁が印象的なノルウェイの森である。今作の装丁はそのイメージ、緑に赤字になっている -
Posted by ブクログ
読みながら、恐ろしい本だと思った。幼少期に受けた虐待が、成長して思わぬ形で発現する。
愛するってなに?どういうこと?母親の愛とは、何か?
愛されることの難しさ。そして、母親に愛されるとは、どんなことなのか?
黒澤明監督の『羅生門』の手法のように、登場人物の語りで構成される。
そこでの微妙なニュアンスの違いが、ドラマを生み出している。湊かなえは巧みな書き手である。
杉下希美が、キイマンだ。大学生で英文科の4年生。田舎の離小島に住んでいた。高校2年生までは、壁も屋根も真っ白な洋館に住んでいた。地元の人から、その家を白いお城と言われ、母親はお嬢様と呼ばれていた。ところが、父親が、50歳を手前にして -
Posted by ブクログ
語り手が変わるたびに、印象が変わって行った。
それは第一人者目線でしか物事を見れていなかったり、客観視すると印象が変わったりすることを示している気がした。
それと、相手の思考回路はやはり分かるものではないから、自分の考えに当てはめてしまって信じ込むことで、すれ違っていくんだと感じた。
実際、お母さんは有羽のことが大切だし、逆も然りなのに、お母さんの勘違い?で家を飛び出した。
美容の先生は堀口と好き好き同士だったのになんで顔っていわれたのか、なぜ顔が嫌なのかそれを確認せずに離れた。
やっぱり、言葉や行動に対しては「なんで?」が必要。理由を聞くことか必要。それでもすれ違いは起こる。
その人に