どの話も容赦なく痛い話だった。
女性ならどこかひとつは投影してしまう部分があるのではないか。
最初のマイディアリストからスタートでどんと気分を落とされ。主人公に共感してしまう私は危ないのかな…
仕事をしていなくて実家にお世話になってるから負目を感じるし自己肯定感も低くなってる時に、
妹のあのバカにし
...続きを読むたイヤな感じ、母親と妹が自分のことを影で噂してるのを目撃した時の気持ち、入ってほしくない領域にズカズカ入り込んでくる感じ、もうほんと湊かなえ上手いなぁと。
優しい人もみにつまされる。ポインズントーターは主人公に感情移入して一気に読んだ。そこからのホーリーマザーで色々考えさせられたけど。
私はドーター側しかしらないが弓香が気の毒だと思った。
極論のマリアの例を出されたら何も言えない。
マリアの母親は毒親というか人として最低。毒親以前の問題。やっかいなのは、愛情を免罪符に子供を支配すること。弓香の母親は言葉が足りなかったのもあるが、なんでも一方的すぎる。母親のがっかりした顔を見たくなくて今まで言う通りにしてきた弓香にとってやっぱり母親と縁を切ることはできない。どこかでわかって欲しいっていう気持ちがあったと思う。
友人も正義を振り翳してるように思う。彼女は客観的に母親と自分の関係に気づいて自分で今の状況を選んでるが、それはそれ。弓香とは状況も違う。
親になるのが怖くなるような本でした。