あらすじ
小学校一年生の時、結衣子(ゆいこ)の二歳上の姉・万佑子(まゆこ)が失踪した。スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、そして変質者の噂。必死に捜す結衣子たちの前に、二年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきた。喜ぶ家族の中で、しかし自分だけが、大学生になった今も微(かす)かな違和感を抱き続けている。――お姉ちゃん、あなたは本物なの? 辿り着いた真実に足元から頽(くずお)れる衝撃の姉妹ミステリー。(解説・宇田川拓也)
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Posted by ブクログ
これぞ湊かなえ先生の作品って感じですごく面白かった!
・なっちゃんがただの優秀で良い人気取りなのが小学生あるあるな感じがした
・姉は家族として認めてくれなかったと主人公に言っていたが、そりゃそうじゃんとしか…家族が待ってたのは誘拐してしまったまゆこちゃんであって、ただ血の繋がったハルカを待っていたわけではないもの。取り違えがあったことを話して、その話し合いが成立してたら主人公や両親ががこんなに悩み、傷つくことがなかったと思う。その点ではまゆこちゃんの行動が不思議すぎる。豆の上で眠る=違和感に気づけるか?お姫様という話な訳だけど、姉が違う人物という違和感を持ったまま、その布団で眠るか眠らないかというお話なのかなって
・小学校の時の思い出や姉妹に対する母の扱い方がリアルだった
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主人公の姉が失踪する。
家族や周囲の人、一人ひとりの描写が
こちらのドキドキを誘う。
すべてが分かったときの衝撃。
最後の一文にハッとしました。
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面白かった
失踪した姉が戻ってきた時の違和感をどう結末付けるのかと読み進んだら
まさかの展開でした
それは思いつかなかったなという真実に唸った
Posted by ブクログ
ページを捲る手が止まらず一気に読み進めました!姉を偽物と疑い続けた十数年間。たしかに血の繋がった姉なのに、「まゆこちゃん」ではない。再会した「まゆこちゃん」は、もう姉ではない。自分が信じてきた「ほんもの」とは何だったのか分からなくなるラストの展開が刺さりました。
「告白」「高校入試」しか知らなかった私は、この作品で湊さんの新たな一面を見た気がします。
Posted by ブクログ
続きが気になるような文の余白があり、楽しく読み進めることができました。自分が追い求めていたものがゆらぎ、自分の中でのホンモノを見失う描写は、それまでの足場をすべて失ってしまうような恐怖を感じました。
誰も救われない展開に読後は重い気持ちです。ただ、今後の展開は自分で好きに思いを巡らせてもいいのかなと思います。
自分の大切なひとを思ってした行動であっても、他の人にはどのように影響するのか。もしかしたら、その影響は悪い方向にとどまることを知らないかもしれない。改めて考えさせられました。
Posted by ブクログ
面白かった!
続きが気になるような文の終わり方が多くて次!次!と続けて読んでしまった。
誰の立場になっても辛い物語になっていた気がする。気になる、怖い、可哀想、、、様々な感情になった。
初めて湊かなえの作品を読んだが、他の作品も読みたいなと思った。
Posted by ブクログ
ホンモノって何?って最後の言葉、考えさせられた。
お姉ちゃんがまゆこちゃんなのか怪しんでる時はこの女何者なの???とか思ってたけど、取り違えで本当の家族の家に帰ってきたまゆこちゃん視点で見たら胸が苦しくなった。
今まで住んでた家にはすでに本当の娘がいてお母さんだと思ってた人はその娘のことしか見てない。ここに自分の居場所はない。
じゃあ自分の居場所はどこ?快く迎えてくれると思ったら不審がってる妹と祖父母。
DNA鑑定して証明されても信じてもらえない。
妹に好かれるためにクッキー焼いたり気遣ったりしても自分を試すようなことばかりしてくる。
どうしたら歩み寄ってくれるの?失踪前の8年間よりももっと長くこれから一緒にいるはずなのにどうしたらまゆこちゃんを越せるの?ホンモノってなに?って苦しくてわたしも分からなくなった。
Posted by ブクログ
流石の湊かなえ作品、先が気になるし、読みやすいし…であっという間に読んでしまった。
ただ、湊作品、御多分に洩れず重たい。
読後、どよ〜んとした気持ちに…
私が結衣子の立場なら耐えられない…
結衣子が可哀想すぎました
Posted by ブクログ
さすが湊かなえさん。期待を裏切らない面白さで後半は没入して一気読みでした。
家族なのに、自分だけに出来事の真相を教えてくれないのは嫌だ。大切なことなんだから、たとえ自分が幼くても早く教えてよって思う。ずっと疑う妹も嫌だし、ずっと疑われる姉も嫌だし、ずっとそんな姉妹を見ている親も嫌だし、早く説明すればよかったのでは、と思ったけど、その出来事に正面から向き合って、それでもなお「お姉ちゃんじゃなくて万佑子ちゃんがいい」って言われたら、どこにも居場所がなくなってしまうっていう不安から、そうできなかったのかな、とも。
Posted by ブクログ
一気に読んでしまいましたね〜
途中で止めてしまうとモヤモヤしそうでしたしね!
これはなかなか切ない…違和感を持ち続けて生きるのはつらいだろうな…
ほんと何が正しいのか…このあとどう生きていくのか…
Posted by ブクログ
久しぶりの湊かなえ先生。
いやー、やっぱりモヤモヤ感はさすがです。安西家はみんな被害者だと思うけど、中でも結衣子が可哀想すぎでした。
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家族の概念を考えさせられる作品だった。血のつながらない家族という形もある訳だし。
読み進みていくうちに少しずつ謎が解けていく感じがさすが湊かなえだと思った。面白かった!
Posted by ブクログ
常にゾワゾワとした怪訝な雰囲気を纏うのは、私たち読者もまた豆の上で眠らされていたのだろうか。
姉は別人かもしれないという確信めいたあらすじ。それは子どもながらの直感ではなく、大学生になった今でも尚拭えない違和感というのが話の大半を占める。
帰省している最中、いや普段の生活全てがトリガーとなって万佑子の失踪事件が蘇ってしまうトラウマ。それは結衣子の人生も失ってしまったと同然のこと。
本心を言えぬまま涙を流すことで、自覚のないストレスを発散していく様は、自分の幼少期と重なる部分が多く胸が苦しくなる連続であった。
躁鬱の展開で進む結衣子のひとり期は、万佑子がいたらという願っても叶わない望みだけが頼りの綱で、その地獄から脱したと思ったらさらに辛い現実が襲う。
この負の連鎖を嫌らしくなく抱えきれるギリギリを、流れるように表してくるあたり、イヤミス女王の手腕すぎて、喜んで踊らせてもらった。
ここまでの入念なフリによって、最後の呆気ない終着の温度差に身が震えた。納得できない気持ちは、結衣子と共鳴して、ひとり虚構の世界で彷徨い続けている。
Posted by ブクログ
ずっと読んでて感じる、なんとも言えない不穏な感じ。後半謎が解けてゆくにつれ感じるのは、幼い小学生にここまで上手く人間・世間を騙せるのかということ。その疑問すら、のちのちカラクリがあることが判るのだが、そうなるとこの主人公の置かれた環境が最も残酷だ。物語はその残酷を突きつけるところで終わってしまうからモヤモヤが治らない。やり場のない、人間の一番醜いかもしれない思いの連鎖をこれでもかと表現している、でもその醜い行動たちがうまくいきすぎだよ。。
Posted by ブクログ
ずーっと小説内で感じる違和感がまさに、『豆の上で眠る』感じ………そして最後に紐解かれる違和感の正体にゾワっとしました。一気に1日で読み終わりました。お産前に読む本ではないかもしれないが笑、面白かったです!!
Posted by ブクログ
続きが気になって読む手が止まらなかった。
主人公結衣子視点の回想と現在で物語が進んでいくのだが、万佑子が失踪した当時の緊迫感と、それらがどう姉が偽物だと感じる違和感に繋がるのかドキドキしながら読み進めた。
真相は結構肩透かし感があったけど、一体何を持って「本もの」の姉妹だというのか?という結衣子の言葉には少し考えさせられた。
まだ代表的な物しか読んでいないけれど、湊かなえって「母親がラスボスだな」という話が多いと思っていて、本書もそれだな〜と感じた。
幼少期から万佑子と結衣子を若干差別していた母親。それに比べて、自分を妹として大事に接してくれる万佑子ちゃん。結衣子はそれを心の拠り所にしていたのではないのか?
万佑子ちゃんが失踪し、その状況から自分に責任を感じざるを得ない結衣子に、更に母親は「万佑子探し」をさせて結衣子を追い込んだ。
「万佑子探し」で自分の心をすり減らす代わりに大きくなる万佑子ちゃんの存在。それがひょっこり現れ、本ものだと言い聞かされても納得できないのも、違和感のある姉を認められないのも当然じゃないのかと思った。
そういう意味では、結衣子の「本もの」って「あの頃の万佑子ちゃん」だけで、母も父も姉も遥も全部偽ものなんじゃないかって思えてくる。なんだか切ない。
姉(元・遥)も独白を聞く限り壮絶で辛い人生だったと思う。でもそれもやっぱり、母親たち(弘恵、奈美子、春花)のせいで、母親たちの被害者だよなって思った。
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最後、どうなってしまうんだろうとドキドキした。
小説の大半は行方不明〜捜索を占めており、姉のいない日常に不安を覚えつつも段々と元の日常に戻っていく様子がリアルで没入感があった。
元の姉と別人であることに気づいていながらも、気づかないふりをする親戚にゾッとする。
Posted by ブクログ
あらすじ読んだだで面白そう!と思い読みましたが面白い!!!すぐ読み終わりました。
読み進めていくうちにとまらないし、結末知った時にゾワワとしました(笑)
Posted by ブクログ
結衣子が可哀想に尽きる。
姉の失踪により、猫を口実に疑わしい家へ結衣子に探させる母親も異常だし、その後も家族なのに結衣子だけが知らない真実。
表題の”豆の上で眠る”は、冒頭に出てくる『えんどう豆の上にねたおひめさま』という童話と、幼少期におでこに豆粒ほどの傷を負った万佑子を比喩している。
最後の方の真相はツッコミどころもあったが、もやっとした嫌な感じの読後感だったので、イヤミスとしてはありか?
Posted by ブクログ
初めからなにかムズムズするような違和感や
匂わせがあり、中盤からは一気に駆け抜けていく
ストーリーで一気読みしてしまいました。
実際に子供の事件もあるので、家族それぞれの心情を考えると心苦しくなる場面も多かったです。
Posted by ブクログ
何をもってホンモノとするかは、生き方とか環境で変わると思うけど、ずっとホンモノと信じてたものがなかったと気付いた時のショックさってのはすごいんだろうなと思った。
湊かなえさんはそのショックさの表現がすごく上手で最後のページが特にそうで読んでて苦しくなった。
Posted by ブクログ
豆の上で眠る、ほんの少しの違和感をずっと感じつつ、自分も姉がいる妹という立場なので気が狂いそうになった。小さかったとしても、そのときは受け入れられなかったとしても、家族には本当のことを話してほしい。
Posted by ブクログ
湊かなえ、さすが。
モヤモヤがめちゃくちゃ残る。
最後、結依子が万佑子、遥の3人で話すシーンが気味悪い。しかも、そこにお父さんもいるんだもんね。
お母さんもお父さんも知っていたなんて。
本当の姉妹とはなんですか?ユイコが生まれた時に、すでに家にいたマユコ。だけど8歳から10歳まで行方不明で、その後は新しくきたマユコ(はるか)と暮らし始める。
違和感あるだろうなー。怖いなー。
本物とはなんですか?本物の姉妹って何ですか?
Posted by ブクログ
現在と過去を行き来する構成なのに混乱や読みづらさがまったくない。
「夜行観覧車」の3人の登場人物からの視点切り替えの際も思ったけれど、湊先生の作品はストーリーの面白さは勿論、こうした読者にストレスなく読ませる技巧もファンが多い理由なのだろうなと思った。
Posted by ブクログ
ずっと背中に感じていた違和感と向き合う。その先にある真実とは。
姉が失踪した時の徐々に事の重大さを理解していく描写がリアルで引き込まれました。
タイトルをこれにするセンスに脱帽です。
Posted by ブクログ
違和感の実態が明らかになったことで、逆に真実を見失ってしまった結衣子の切なる問い掛け。本ものって何ですか。
世の中にも、本当のことを知った方がいいこと、知らなくてもいいこと、たくさん溢れていて。
豆の上で眠るような、微かな違和感を感じながらわたしたちも日々を過ごしていて、改めて本ものって何だろうって少し気付かされたような。
家族とは、本ものとは、大切なのは血の繋がりなのか、過ごした時間なのか。
イヤミスというよりかは、真実が知れてスッキリするはずなのに、なぜかいろいろと考えさせられてしまってモヤモヤしている、というような読後感。この表現が個人的にはしっくりくる。
そこそこ
期待して読んだのがいけなかったのか、なかなか進まない展開に少し疲れながら読んだ。だいたいこうだろうなと思ったとおりに話が進みなんの驚きもなかった。湊かなえ先生の本はいろいろと読んだがこれは読まなくてもよかったかなと思った。