あらすじ
小学校一年生の時、結衣子(ゆいこ)の二歳上の姉・万佑子(まゆこ)が失踪した。スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、そして変質者の噂。必死に捜す結衣子たちの前に、二年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきた。喜ぶ家族の中で、しかし自分だけが、大学生になった今も微(かす)かな違和感を抱き続けている。――お姉ちゃん、あなたは本物なの? 辿り着いた真実に足元から頽(くずお)れる衝撃の姉妹ミステリー。(解説・宇田川拓也)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
初めは、まゆこが誘拐された物語と見せかけて、実は幼いときにゆいこが誘拐されていてそれゆえに、幼少時の姉との血がつながりを感じない疑念を持つ場面であったり、につながっていくと思った。しかし、実際にはまゆこが順当に誘拐されており、犯人に関しては岸田妹ではなく後半に突然出てきた岸田姉であったと明かされる。しかも内容は偶然、勘違いが重なったものでもあった。想定していないところからパンチを打たれたような気分で不思議だが、それはそれで驚きはあった。 特に印象的なのはゆいこの幼少期から感じられる勘の良さ?的な部分で、幼少期の自分にはなかった裏側読む力、メッセージ解釈力が特に優れていると感じた。今、俯瞰でこのように感じてしまうのも、ゆいこの母の行動にゆいこが感じたように大人になっていくうちに、自分が子供だった時のことはすっかり忘れてしまって、大人目線の子供の概念に現在進行形の子供を当てはめるしかない、そのようにしか想像できないと言うところで、憶測でものを語るなとも言いたくなるようなものだった。 本筋の面白さ、複雑さは当たり前に楽しめた。
Posted by ブクログ
豆の上で眠るというキャッチーなフレーズで手にとり興味がひかれた!
みんなが大切な人のことを考えてはいたけれど、結果としてスッキリ本物の家族として生活はなかなかできず、それぞれが苦しむことに…
本物とは?なかなか答えの出ない問い…
余韻を生んでいて自分も考えさせられる。
Posted by ブクログ
この作者さんだから、さわやかな物語ではないだろうなとは思っていました。
豆の上で眠らせて「本物のお姫様」を見分けたという、アンデルセンの童話がタイトルのベースになっている。
結衣子視点で語られ、彼女の感情描写が多く、そのせいか失踪の真相がわかる前も、わかった後も、結衣子をとても不憫に思いました。
イヤミスというほどではないですが、重苦しい雰囲気がずっと漂っていました。
それでもページをめくる手が止まらないところが、やっぱり作者の力量・筆力なのでしょうね。
Posted by ブクログ
なかなか読み応えのある一冊だった。読み始めた時には想像できない終わり方だった。全く単純な話では無く、人間の複雑な感情が交差していくのがリアルに描写されていて、自分がこの状況に置かれたらどうするか?とても考えさせられる話だった。面白かった。
Posted by ブクログ
初めの方は読みやすく、読者の読みたいという気持ちを刺激するような文が多く見られてグングン進んでしまった。
最後の方が個人的にはこんがらがって分かりづらいと感じてしまったが、結衣子のそのときの心情を表しているとしたら多少構成がこんがらがっているのもいいなと感じた。
弘恵に会いたがったのは、ただただ答えを知りたかったのだろうと思う。
Posted by ブクログ
「本物」を布団を重ねた下にあるえんどう豆に例え、限りなく見つけることが難しいがなんとなく違うと違和感を感じ「本物」は何なのかを人生をかけて探していくところが、自分にとって正解の道は何なのか、どこに就職すれば、誰と付き合い結婚すれば、幸せになれるのかを探していくことと近いように感じた。
豆ような小さな違和感だが、豆こそが本物であり自分が探しているものであって、自分が今選んでいる道が正解とは限らず、その豆を探し出すことを心の中で求めている気がする。ただ、それを探すことは今までの常識や生きてきた人生が崩れ、ひっくり返る可能性も秘めている。その中で生きていくことはとてつもなく苦しいもののように思う。
このストーリーを読んで、自分が納得のいく未来を探し当てることは布団の下のえんどう豆を感じること、いや、砂漠で一粒の金を見つけるほどに難しいことかもしれないと思ったりした。
Posted by ブクログ
えーー面白かった。
評価は意外と低いんだナー
みんなに愛されてる万佑子ちゃん、、不思議な魅力があるのかね。
赤子取り違え系は読んだことあったけど、
助産師の立場を利用して自ら取り違えたのは初めて。
「病弱な姉を守ってもらうために産んだ」と親に言われて頑張ってきた岸田さん
姉の旦那さんが亡くなった後姉の妊娠が分かったけど、病弱な姉から産まれる子供も病弱な可能性があるから、裕福な家庭で大切に育てられますように…と他人に本物の子を託して、元気そうな子をもらった、と。
いや、気持ちは分かるけど、亡くなった旦那さんのDNA一切無い他人の子を育てるって、そこに愛はあるんかーって感じなんだよね。
で、万佑子ちゃん(ほんとは遥)は他人に大切に大切に育てられて(妹とすごく差があるくらい。やっぱり手をかけた万佑子に肩入れしちゃってたのかな)
妹からも好かれて、
本物の家に戻っても大切にされて。
一方本物万佑子ちゃんは物心ついたら遥で、
大切には育てられただろうけどそこまで裕福ではなくて、
本物の家に戻っても周りから違う子来た…と思われて居場所なくて、偽物万佑子ちゃんはあんなに好かれてたのに、なぜ?ってなるよね。可哀想に…
万佑子ちゃん探すシーンがほとんどだったから、
最後の怒涛の種明かしが面白かった。
そしてお茶の水大目指してるなっちゃんがまさかの嘘つきコンビニ店員というどんでん返しも個人的な好みでした。やられたw
Posted by ブクログ
ひたすらに結衣子が可哀想で…
親にも姉にも騙されていたこと、小さい頃から姉との扱いの違いを感じていたこと、ブランカが死んでしまったこと。やるせないな〜
Posted by ブクログ
面白かった!
途中から、そんな感じなんだろうなと分かっていても、面白くて最後まで読んだ。
姉の正体。
どっちが本物?偽物?
ん!こういうストーリーよく見るなと思ってたので、ありきたりかな?と思いつつ、読みやすく読んでしまう。
最後は、だね。 と思いながらプラス嫌な感じを残して終了。
姉たちの気持ちも親たちの気持ちも、妹のみ知らずなことに、可哀想と思う。
Posted by ブクログ
イヤミス度でいったらリバースのほうが上だけど、タイトルになっている、豆の上に敷いた布団の上で眠るときのような、背中になんかあるムズムズした違和感の描き方が秀逸だった。
ほんとにもう、序盤からずっと違和感で、読んだ後も背中になんか引っかかってる。
回想と現在が行き来する中で、過去を振り返るほどに主人公の心の傷が疼いてるのが少し辛かった。
猫のエピソードは小1の子にはやるせなすぎるよ…
友達も失って…
そういえば、文学好きのキャラが多い著者にしては珍しく活字が嫌いな主人公だった。
強調されてたけど伏線とかではなく、ただ姉との思い出を印象付けていただけだった。
Posted by ブクログ
主人公以外の人の感覚がやや現実離れしていると感じたが、どのような種明かしがあるのか気になって後半はあっという間だった。
良い意味で終始雰囲気が気味悪かった。
Posted by ブクログ
ただの誘拐事件から、最後の話までにつながる細かな描写は些細などーでも良い事のような出来事でも、妹だから気付けた、妹じゃないと気付けなかった姉の大きな嘘。1冊を通して姉の嘘を見破る壮大な物語
面白かった
Posted by ブクログ
「え⁈」な結末でした
私には想像できない世界がこの物語の中にはあるけど、世の親たちは同じように子供のことを危惧してるのではないでしょうか
続編を望むわけではないけど、姉妹の今後が気になる作品でした
Posted by ブクログ
誰が話しているか、分からない書き方だったので読んでいて「?」が何度か登場してしまう小説だった。
最後まで読めば、不思議な書き方の理由が何となくわかるが、良くも悪くも現実的な展開だった。
Posted by ブクログ
本物って何ですか?この本の問いですが、疑念や迷いがあると心がぶれて不安定で、何かに依存したりして自分を保とうとする。生きづらいし結果的に孤独になるのだと思った。
Posted by ブクログ
どこまで証明できれば本物の姉なのか。果たして本物って何なんだろうか?
8年間一緒に過ごした血の繋がってないほうが本物の姉なのか、失踪後に帰ってきた血の繋がったほうが本物の姉なのか。
血が繋がっていることだけが本物の家族ではないと言うなら、何があれば本物の家族なのだろうか。
過ごした時間?それなら(旧)遥のほうが過ごした時間は長いはず。どちらをとっても(旧)遥のほうが本物と説明がつく。
だけど(旧)遥は、8年間育ててくれた母からは興味を失われ、安西家に来てからは結衣子含めて家族から疑われ続け、一生を「偽物」扱いされ続けてきた(旧)遥、疑い続けたが最後は豆の上に何重も布団をかけたように心にしまった結衣子。
真相がわかった後は書かれてないが、この後安西家はどうなったのか。
Posted by ブクログ
結衣子が小学校一年生の時、小学校三年生の姉、万佑子は失踪した。
姉の失踪により、結衣子の日常は一変。
それから2年後、失踪していた万佑子発見される。
しかし、結衣子は思う。
あなたは誰?
といったあらすじ。
湊かなえさんらしい、決して晴れやかではなく、暗澹たる雰囲気の中、物語は進んできます。
読者をどんどん暗く、深い闇へ誘う手腕はさすがです。
物語は結衣子の現在と過去を行き来し、姉が失踪したことにより、結衣子の人生がどのように変化したのか、丁寧に描かれます。
まだ小学校一年生の結衣子が、姉の失踪という大きな波に巻き込まれていく姿は、私の心を端から徐々に中心に向かって黒く染めていきました。
そうして迎える第六章「姉妹」で物語の真相が解明されます。
その真相に打ちひしがれる結衣子と私。
でも、追い討ちをかけるように、湊かなえさんは畳み掛けてきます。
そして、最後の一行の問いかけ。
簡単そうで、難しい問いかけ。
印象深い終わり方でした。
家族はなんだろう。
血が繋がっていたら家族?
過ごした時間が長ければ家族?
絆が深ければ家族?
人によって、相手によっても定義が変わりそう。
大切なものなのに、あやふや。
曖昧なものなのだと今更ながら思いました。
Posted by ブクログ
湊かなえ作品にしては、ストーリーの最後の驚きと感動がやや少なかったけれど、アンデルセンの物語を切り口に、「ほんとうの」とは?を問う明確な一貫性があり心に残る。
主軸となる童話の「豆に気づいたから本当にお姫様なの?」という誰もが抱きそうな感想は文章に落とさず、それを常に頭の片隅に残させたまま、何ができれば、何がわかれば、何を証明すれば「ほんとうの」といえるのか、を読者に最後に突きつけてくるところが、やはり湊かなえの鋭さなのかと思う。
Posted by ブクログ
湊かなえさんの文章が好きだ。
ありありと伝わる情景、説明口調じゃないのにわかる描写。
以前、告白を読んで衝撃を受けて以来、久々に読んだ。
正直、ストーリーはそこまでではなかった。告白のショックと面白さがヤバかったので、期待が大きすぎたかもしれない。
帯に書かれていた大どんでん返しってほどのオチは結末になくて、ある程度予測できた結果。
ただ、結衣子の気持ちとか語彙力、感性の鈍さあたりと、だからこそ殻に閉じこもる性格になってしまった背景、母親の世間知らずさとメンヘラ感など、人物像がとても的確でよかった。
人が家族とか兄弟と認識するのは血の繋がりだから、なのか?それとも一緒に過ごした時間なのか?
あの後、衝動的に動いた結衣子がどうしたのかは、読者それぞれが考える世界なのかな。
Posted by ブクログ
激しい場面転換や感情の動きがなく、結論に至るまでが長かったのでちょっと飽きてしまう部分もありつつ、ラストは「これはまぁ、イヤミスだなぁ…」という終わり方。上手く言えないけど、「うわー!イヤミス読んだ!!」という達成感(?)爽快感(?)もない感じ。全体的にジメッとしてる。
内容に触れるなら、ひたすらに妹が気の毒だなぁと思う…。ある程度の年齢になってから話してあげれば良かったのに。
Posted by ブクログ
最初の分かりずらさがあっても最後の展開は引き込まれるし途中からだんだん転がっていくのが面白かった現在と過去が分かりづらかったけど過去の主人公の心情がはっきり書かれていて読みやすかった。読む前に考えてたものではなかったけどよかった(2026.4)
Posted by ブクログ
姫野カヲルコと湊かなえは、ヒトの気持ちを引き込むのがうまい。
誰も巨悪ではない、でもちょっとずつヒトの嫌なところ、弱くて利己的なところ、みんなが日々薄暗くしておくところに、ピカーっと光を当てる。でも、どや感はなく淡々としている。
おばあちゃんみたいな人になりたいな。周りを俯瞰してて、聡明。孫たちを可愛がり最終的には清濁をあわせのむというか。まゆこ側のストーリーも読みたい。あと、ミステリーであるが、爽快感はない。
Posted by ブクログ
面白かったけど、湊かなえさんはやっぱりしんどい。子供は正直なんて嘘。疑うし、口裏合わせるし、試す。とにかく大人の都合で踊らされて、空気を読まされた子供たちが不憫でした。
あとブランカ!ブランカー!!泣
Posted by ブクログ
ラストの怒涛の告白は
全てのピースがはまっていき、息つく間もなかった。
エンタメとして、面白かった〜
お互いに何かを隠し隠され、
疑って過ごす様では「ほんもの」は
築かれないだろうと、結衣子を不憫に思う
そこそこ
期待して読んだのがいけなかったのか、なかなか進まない展開に少し疲れながら読んだ。だいたいこうだろうなと思ったとおりに話が進みなんの驚きもなかった。湊かなえ先生の本はいろいろと読んだがこれは読まなくてもよかったかなと思った。