湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ大好きな湊先生の新作、
9人の登場人物がそれぞれ、とある事件に関係する秘密を抱えて生きていて、一人一人その秘密が解き明かされていく
イヤミス感はないので読後も気持ちのストレス?のようなものはない、ただそのイヤミスが好きなので物足りなさはあるけど面白かった。
海の王国、想像するだけで楽しく読めた。
ただ登場人物も多くて、名前も混乱したり日をまたぐと読み返さないとわからなくなったりと、読みにくさはあったかなと思う。
でもこの本は、幸運にもサイン会に参加する機会があり、湊先生と直接お話しすることもできてとても大切な思い出の1冊になりました。
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Posted by ブクログ
恩返し?が一貫したテーマだった気がする。純粋な感謝、歪んだ愛、本人の強さを表すもの、仕返しを込めたもの、様々な「返し」でそれぞれの話に好き嫌いあったかも。
「真珠」
そんなことある!?
「ルビー」
ほっこり温かい話。この後にもしかしたらイヤミスな展開が待ってるかもね。
「ダイヤモンド」
雀の恩返しはよくある話だけど、最後殺ったのは雀?これは良かったのか?雀の純粋ゆえの暴力だった?
「猫目石」
ちょっとダイヤモンドに話の展開が似てるなと思った。(順番が離れてたほうがよかったかも)ハッピーエンドに見えてこれが一番人の闇を感じる。
「ムーンストーン」
ただただ良い話。良かった。
「サファイア」「ガーネット」
辛いけど、悲しいけど、最後は皆がよい方向にまとまって良かった。でも、映画館の女性は怒ってるのか感謝してるのか感情がわからなかった。両方なのかな? -
Posted by ブクログ
珍しくイヤミスではない作品だけど、作品の中でちょこちょこ2人の絆と愛を感じられて、私個人としては温かな気持ちになってよかった。もどかしさもたまに感じてたけど、それもほほ笑ましく思ってた。
ただ、勘違いで事件を起こしたのは、ありきたりでもあり晴子の考えが浅はかで、ちゃちく感じてしまった。
ハッピーエンドで終わったのは良かったけど、ミステリーとして尻すぼみな感じだった。
でも嫌な気持ちにならず終わったからそれもたまにはよし。
境遇って、環境や教育や出会った人や出来事や、そのすべてを含むと思うけど「運命」と呼ぶように避けられないものなんだよなぁ…。それをいかに楽しめるかがもしかしたら大事なのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
私は手紙が好き。面倒で時間がかかるものだからこそ、思いが伝わりやすい。丁寧に書こうと意識すると気持ちもより一層こもる。
その点においては「十五年後の補習」が一番表れていた。カップルのお互いへの愛がとても伝わってきてほほ笑ましかった。2人の過去が明らかになった時、別れ話も出たが、それもまた感情が高ぶっていたが故なのかなと。でも海外との手紙のやり取りで生まれる時差が故に最後のドラマが生まれた。個人的には一番好きなエピソードだった。
次に好きだったのは「二十年後の宿題」。罪の意識からどう立ち直るか、6人の生徒+先生のそれぞれの現在が描かれる。この手紙のやり取りが始まるきっかけが実は主人公の彼女だったことには少しだけ強引さを感じなくもなかったけど、ハッピーエンドを迎えてよかった。でも「一年後の連絡網」にリエが出てくるのは個人的にはなぜそこに!?っていうのが疑問としてのこってしまった。
一方で「十年後の卒業文集」は突っ込むところがそこそこあった。手紙は読むのにも書くのにも送るにも時間がかかる。でも、手書きの場合に限るが、一番本人だと証明しやすい。なのに疑われてるし逆になぜ疑わないのだろうとも思った。手紙である必要もよく分からなかった。
結論、こんな長文の手紙はなかなか書けないが、特別な日に書く手紙はやっぱりよいと思う。 -
Posted by ブクログ
少し久しぶりに湊かなえさんの小説を聴了しました。
何とも、主要な視点に据えられる長谷部香と甲斐真尋の間の監督と脚本家という関係の中で育まれる作品と人間関係や、長谷部家 / 甲斐家の家庭環境と学校での成長過程の話に目が行きがちにはなりました。
が、笹塚町一家殺人事件の引き金となる物語の真相は、前述の2人とそれぞれ幼い頃から密な関係があった、立石力輝斗と甲斐千穂の間柄にあったというのだから驚きました。
長谷部香と甲斐千穂、それに事件の被害者であり物語のキーパーソンである立石沙良は同い年で、年上の力輝斗も年下の真尋もその3人全員と象徴的でインパクトのある深い関係を築くというのは、中々に複雑だが深みがあり関係性を類推しながら読み進めるのはとても楽しめました。(沙良と真尋は関わりがなかったかもしれないが)。
立石沙良の描き方が、主人公ではなく先ず事件の被害者として出てくるものの、虚言癖があるのは実は本当で、実は兄のことを妬んでいて、最終的には単純に「完全な被害者」または「悪意ある加害者」のどちらか片方だけではなく、歪んだ家庭環境の中で兄力輝斗と互いに追い詰め合っていった複雑な真相を抱えた人物として終えるのが、中々見られない秀逸なキャラ設定ですごいなと感じました。
落日、良作でした。