湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
湊かなえさん、勘弁して下さい…。胸のザワザワが止まりません。
芸術なんて、単純な感情の起伏を楽しむくらいでいいのだと。深く追求すると、ロクなことにならないのだと思いました。
しかし、読み進めるにあたり”単純な楽しみ方”だけでは満足出来なくなってしまいました。
「もっと真相を知りたい」と、「深く理解を得たい」と、思うようになっていきました。
理解を追求し、得ることが出来るとさらに恐怖感に襲われる。
小さい頃に山で蝶を追いかけて捕まえていたら、いつの間にか辺りが真っ暗になっていたような、そんな感覚。
真相を追おうとすれど真実と虚偽の見分けが簡単に出来ないわけです。
ただ、その「虚実」を自分 -
Posted by ブクログ
読み進めるごとに明らかになっていく真実。
史朗と至の最期の場面は事実が分かってから読み返すとさらにやりきれない気持ちになる。
史朗も至もこれで良いんだと自分に言い聞かせて。
そして留美ちゃんの存在。果たして留美ちゃんには少年たちが蝶に見えていたのだろうか。ギフトであった自分のアイデンティティが失われた今、自分の目が見る世界に憧れを持つ人であった史朗くんに自分の作品、人間標本を見せたい。娘に罪を犯させてまでも。その意図は何か。ギフトに気づかせてくれた史朗にその末路を見せたかったのか。
SNS子どもは親の所有物、この考え方が挿入される意味もおもしろい。
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Posted by ブクログ
一つの殺人事件に関わった被害者、犯人、犯人の家族背景、環境。誰も彼もがそれぞれの心の闇、重み、捉え方の違いにとても考えさせられました。
物事を角度で捉えることがとても重要視されると実感した作品でした。
相手の立場に立つ、そんな甘いものではないと強く感じました。
毎日、同僚が…とか子供が…とかいろいろなことが起こります。事柄を投げかける側と投げかけられた側では背景、性格があまりにも違い過ぎるが故、
日常会話や相談ですら自分の意見、アドバイスが相手にどう言うふうに捉えられるのか今まで正直、深く考えたことはなかったとこの本を読んで反省です。ともすれば言葉を失ってしまいそうです。
殺人とはそう簡単 -
Posted by ブクログ
〈最近、歴代の本屋大賞受賞者を選りすぐって読んでいます〉
湊かなえさんの著作は、初読でした。
サスペンス/ミステリー性としては、私の好きな辻村深月さんと通ずる部分があるとAIが教えてくれたこともあり、読みました。
冒頭の教師、悠子の60ページ近い語り口には思わず長いっと思ってしまいましたが、他に類を見ない冷淡な口調や語る内容の突拍子のなさなどに、あっという間に引き込まれていきました。
少年AとB、渡辺と下村が、表向き協力関係にありながら互いを利用し、蔑み、罵り合っていく関係性は、読み進めるにあたり想像を覆す展開ばかりでしたが、その全てが悠子の手のひらの上で転がされていたという一抹を、ちょうど3