湊かなえのレビュー一覧

  • ユートピア

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    ある小さな町で起こる、心理ミステリー。
    親子、夫婦、親同士、子供同士
    それぞれの鬱憤や葛藤の心理描写がきれいに絡み合っている。
    湊かなえの得意とする女性目線の主観の殴り合いが気持ちがいいほど表現されていて、所謂「イヤミス感」を感じつつもどこかスッキリできた自分を発見できた。
    もしかしたら自分が誰かを妬んだ経験が呼び起こされ、登場人物が代弁をしてくれた気分になれたのかもしれない。

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    2025年08月06日
  • 山女日記

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    各編少しずつつながっている。
    いろいろな人がいていろいろな事情で山と向き合っていて自分も登山してみたくなった。

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    2025年08月05日
  • 夜行観覧車

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    ちょっと上流の住宅街にすむ、いくつかの家族が主人公群。
    それぞれの立場から見ると、お互いの家族がこんなに違うものとは。
    ある意味、登場人物みんな人間失格、人生失敗なんだけど、
    根っこのところでは、まったくの悪人はいない。
    いろいろうまくいかないところもありながら、
    なんとか暮らしてきたそれぞれの家族。
    でもある日破綻が始まってしまう。
    このあと、それぞれの家族はどうなっていくのだろう。
    お互いのかけがえのなさに気づいて、変わっていくのだろうか。

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    2025年08月04日
  • 残照の頂 続・山女日記

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    Audibleで聴きましたが、情景が目の前に広がって山をやる私としてはとても楽しかったです。加えて、それぞれのストーリーに異なる人生があって、それぞれ異なる形で山と結びついている。ちょっと切なくなったり、ああ、私もこんなふうに登ってみようと思ったりで、最後まで楽しめました。

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    2025年08月04日
  • 花の鎖

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    面白かった!
    読み進めていくうちに3人の女性の関係が予想出来てからは更に面白くなりました。
    どんなふうに繋がっていくのか…
    それが知りたくて夢中になった。

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    2025年07月30日
  • 落日

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    今回の作品は読後感にイヤミスさはなく、過去に起きた殺人事件を通して家族の真実が少しずつ色んな人の視点から語られ解き明かされていくような内容だった。
    湊かなえさんの物語はハマると長編作でもどんどん読めてしまうから流石だなと思う。

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    2025年07月27日
  • 残照の頂 続・山女日記

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    ネタバレ

    こちらは山女日記の続きという位置づけになりますが、前巻と同じく人が山だと少し素直になれたり、新たな気づきを得られたりして良い状態になっていくという形です。

    山が好きな方だと行程のイメージが浮かびより面白く感じると思いますのでオススメです

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    2025年07月26日
  • 白ゆき姫殺人事件

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    映画を先に観てしまったのでネタバレ状態だけど楽しめた。
    映画より不自然感がなく、雑誌の記事やサイトも凝ってて本のほうが面白かった。

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    2025年07月19日
  • 絶唱(新潮文庫)

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    湊さんの経験に基づいた話だと知った時、鳥肌が止まらなかった。
    トンガの温かい人たち。いつか行ってみたいな。

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    2025年07月18日
  • ユートピア

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    本当に人間の内側のドロっとした感情を描くのがうまいなと思いました。誰もが持っているであろう、でも決して表立たない、表出せない感情。複雑に絡み合って壊れそうで壊れない、けど今後会うこともないだろうなという人間関係。ずっしり心に響いてきます。そして子供たちに翻弄されてたとしても、原因を作るのは親なんだな、とも

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    2025年07月17日
  • 絶唱(新潮文庫)

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    トンガの人たちの明るく前向きな気持ちでいようとする姿勢がまぶしいです。悲しみに耽って、感情のままに泣いてばかりいることは簡単な一方、明るくいることって努力がいるんですよね。賑やかに故人を送り出す葬式もそうだし、見知らぬ人でも外で会ったら手を振ったり、声をかけて助け合ったり、先祖に感謝するのも、子どもを尊ぶのも、宗教が影響している場合もあると思うけど、とても素敵だなと思いました。

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    2025年07月15日
  • 山女日記

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    ネタバレ

    山登りが好きな方は作中に出てくるところのイメージが湧き、読んでいて面白いと思います。

    内容的にも短編の集まりみたいな形ですがそれぞれの登場人物には繋がりがあり、全体的には一つの話のようなおもしろさがあります。

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    2025年07月14日
  • ポイズンドーター・ホーリーマザー

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    短編集でベストフレンド以外は嫌な気分になるけれど、そこが良い。
    マイディアレストでは妹が酷く描かれているが問題なのは親であって、読み終えると生意気な妹が可哀想でもある。
    優しい人は地味にゾッとして、ネトフリで見るとこの作品が最も印象深かった。
    表題二作では一人の人物について語られる。娘から見ると毒親、友人から見ると聖母。母娘が悪い方向にすれ違いながら生きてきた様子が伺える。

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    2025年07月08日
  • 花の鎖

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    ある3人の女性の話。この3人が繋がってくるその過程がすごく印象に残っている。真実が明らかになったときの感動は忘れられないし、しばらく余韻に浸ってしまった。

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    2025年07月06日
  • カケラ

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    ネタバレ

    読みやすかった。主人公の話し相手の視点で物語が進んでるのがよかった。ルッキズムの問題を掘り下げている話だが、結局ブスは救われないという話でもある。

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    2025年07月04日
  • カケラ

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    人それぞれの考え方や幸せのかたちがあると、わかっていても自分の枠にはめてしまうのが大半な気がする。
    そうならないようにと、教えてくれた物語。

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    2025年06月23日
  • 花の鎖

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    3人の女性の物語が最後にはひとつにつながる。どこからつながっていくのか、途中から予測しながら読む進めていけて楽しかった。点と点がつながってなるほどねと最後は納得の終わり。イヤミスはなかったけど、面白かった。

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    2025年06月23日
  • 残照の頂 続・山女日記

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    前作で登場する山よりさらにレベルの高い山が舞台となっている。
    自分の人生の一部に山があってよかったと思える小説でした。頂上でコーヒーと和菓子食べたい。

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    2025年06月22日
  • 花の鎖

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    三人の女性、梨花、美雪、紗月を主軸に家族との関わりが丁寧に描写されている。三人ともそれぞれに悩みや葛藤があり、それが生々しくも描かれて三人への読み手の気持ちの入りを自然と促している。そしてラストに近づいていくと読み手に明らかになる真実はその瞬間に立ち会った時に思わず手をとめ見返したくなるほど見事であり三人の物語がどのような結末を迎えたのかをぜひ読んでほしい。ネタバレをするのも勿体無いのでレビューとしてはわたしが今年読んだ本の中ではだいぶ満足度が高い素晴らしい作品でぜひ読んでほしいという思いに留めておく。
    わたしは特に紗月の話が好き。

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    2025年06月18日
  • ユートピア

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    登場人物たちの名前や立場なんかが複雑で分かりにくく本当に終盤になってようやく理解できました。それを含めても面白かったです。視点がころころ変わっていくためそれぞれの考えや行動が分かるのですが、最終的には全てを明らかにしない感じが湊かなえさんらしいと感じました。田舎の感じと芸術家としてのプライドや子供同士のやり取りなどどれもリアルで没入感があります。それでいて様々な出来事が渦巻いていく様子はミステリー小説のようでした。

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    2025年06月11日