湊かなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
10年越しの再読(たぶん)。
展開も程よく忘れていて、新鮮な気持ちで読むことができた。
執着、嫉妬、欲望、憧れ、秘密、悔恨
人間の複雑な感情が宝石に混ざるように散りばめられている物語は、10年前の自分には今ほど滲みなかったのではないかと思う。
多分「後味の悪い話だな」「他人の闇が垣間見えるのは面白いな」程度の感想だったような気がする。
登場人物たちほどではないにしても、プラス10年間の人生経験で肉付けされた感情の幅を持って、この作品にあたると当時は気づけなかったところまで共感が落ちていく感覚を味わえた。
色んな意味で自分とはかけ離れている人々の語りなのに、作品の向こう側の世界をぼんやり見て -
購入済み
娘を失った先生の復讐劇とも読める話ですが、痛快さはなく終始陰鬱さがただよっています。
親からの愛を感じたくて手段を他者への攻撃に変えてしまった少年。ラストの解釈はそれぞれの読者に委ねられているのがいいですね。 -
購入済み
心が震えました
初めての湊かなえ作品。
母娘の子育てや夫との関係に悩む自分にとって、カウンセリングを受けているような、神父の立場になり相談されているかのような、不思議な感覚で読み進め、読んだ後は心がなぜか軽くなった。みんな苦しみながら生きている。 -
購入済み
2度目
前に読んだのですが、忘れててまた買ってしまいました。読み始めたら、これ読んだことある、と気づいたのですが、結局やめられずにどんどん読み進めてしまいました。解説者が、2度続けて読めば、もっと楽しめると書いていらっしゃいましたが、何度読んでも楽しめそうです。きっとまた読んでしまうと思います。
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購入済み
「母性」とは…?
親離れ出来ていない母親と、母親の愛を求める娘。
母親は、娘より自分の母親を愛し依存し、娘の母親を大切に想う気持ちに気づかないどころか、自分に起こる災いの原因が娘にあるとさえ思ってしまう。
気持ちのすれ違いは、人と人が関われば多かれ少なかれ起こりうる事だと、自分の経験でも納得出来る。自分では正しい事でも、他人の目を通して見ると必ずしもそうではない。人にはそれぞれの考えがあり、理解されないのが常だ。
この作品では、「母性」というものを改めて考えることになった。母親にとって、子供は何者にも代えがたい大切な存在だと思っていたが、そうでない母親もいることを知った。世間では、虐待したりする親もい -
ネタバレ 購入済み
みんな怖すぎる
こんな話だなんて想像してなかったです。。
この話では母親の存在がいかに子供に影響をあたえているかが分かりました。母親って大丈夫だなああ
少年たち人衝動で簡単に殺しすぎでしょ笑とは思ったけど殺し以外には一つ一つの行動にちゃんと意味があったのに、殺人だけは衝動っていう、、なかなか考えさせられるお話でした。読むにつれてだんだん事件のその後の真相について分かっていくんですよね。鳥肌やばかったです。おもしろすぎて、手が止まらなかったです。普段小説をあまり見ない私でも一気に読めてしまいました。。 -
Posted by ブクログ
私には一年に一度だけ訪れる街があります。
数年前からその街に行く事が家族の行事となり街の成長が私の密かな楽しみです。
そんな街の雑貨屋さんで発見したのが本書です。
まず、驚いたのが私の好きな作家だけの短編集であり、時という言葉に弱い私の掌に収まってしまうのは必然でした。
辻村深月さんの作品:子育てが苦手な父親が登場、身近な人にこんな人が居るなぁと思いながら読むものの、物語は途中で反転する!?
万城目学さんの作品:神様の言動が非常にコミカル!万城目学さんの他の作品に出て来る超常現象はこんな神様が起こしていたりして!なんて思ってしまいました。
米澤穂信さんの作品:長い歴史の物語、山の意志と